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本編
16 宗司の苦悩と企みと
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永井椿からの個人的な結果報告を受けた宗司は、書類を眺めて真面目に仕事をしている風を装いながら溜息を洩らした。
「予想していたとはいえ実際にあるとはな」
部下の永井さんに食堂からこのフロアへ来るだけの短い距離しかないのになんとなく不安を感じた宗司は、環菜といつも行動を一緒にしていることが多い彼女にガードをそれとなく頼んでおいて良かったと心から安堵した。
昼休憩に向かった食堂に入ったとたん聞こえてきたのは、環菜が付き合っていた彼氏に振られたと永井さんによって暴露された台詞だった。宗司はぎょっとした。
環菜は付き合うことを秘密にしておきたかったようだが、自分は公表したいと思っていた。だが、こんな形ではない。
暴露話にその場にいた従業員は驚いているものも居れば、環菜に憐みの目を向けているものもあった。しかしその中にきらりと目を光らせ環菜達の会話に興味を示している男が何人か確実にいるのを見つけた。宗司はその顔をしっかりと記憶した。
昨日ショッピングセンターで環菜に偶然会うまでは、彼氏持ちの上に自分とは10才も年が離れている彼女の事を何度も諦めようと思っていたのに諦めることが出来なくて、女々しいと思いながらも同じ職場という至近距離で数年も片思いをしていたのだ。
それが昨日、長年の想いを伝えられることが出来ただけじゃなく、俺の気持ちに応えてくれた。それがどんなに嬉しかったことか。
つい昨夜は愛しさのあまり夢中になって何度も抱いてしまった。吸い付くような肌の質感、甘くて誘うような香りの体、柔らかな髪の手触り、蕩けるような唇、潤んだ瞳、そして恥ずかしそうに我慢している漏れ聞こえる喘ぎ声。そのどれもが理性を吹き飛ばすのに十分すぎる興奮材料だった。
狭いベッドで腕の中で疲れているだろうが穏やかに眠る姿を見つめながら、こんなに幸せなことが本当に現実に起こっているのかと半信半疑になったほどだ。自分は夢の中で都合のいい夢を見ているのではないかと。
穏やかに眠っている意識がない状態にも関わらず、マナー違反だと分かっているのに自分の跡を残したくなって目の前の首筋に付けてしまった。
けれどその小さな赤い跡を見てようやく現実なんだと思えることが出来た。宗司はそこでようやく眠りに落ちて行った。
ずっと離さない。俺の事をもっと知って。もっと好きになってくれ。そう願いながら。
それがフリーになったと勘違いした奴らに環菜が言い寄られる可能性がある?
あの目のぎらつき具合は絶対にこれから何か仕掛けるつもりがある奴で、環菜に好意を寄せているのは確実。
冗談じゃない。狭量と言われようとも他の男からの告白なぞ言われること自体を許したくないし、そんな隙すらも与えるつもりは全くない。
その為には何をどうすれば最善か。
宗司は社食のメニューを素早く決めると幾つもの戦術を思考しながら愛しい恋人の真横の席を確保した。環菜には既に俺がいるのだと無言の主張するために。
環菜は言われた通り定時で仕事を終え、帰り支度をしていると木槌課長補佐の矢上さんがステップを踏むかのように足取りも軽やかに私の元へとやってきた。
「うふふー。ばっちりと聞いたわよ、三田さん。これからデートですってね?」
「ふおっ!?」
デートだなんて言われて思わず変な声が出てしまった。
環菜は情報源は椿だと当たりを付けた。矢上さんを巻き込む様な事を言っていたから。椿の事だ、きっと宗司さんと付き合うことになった経緯を全て矢上さんに報告したに違いない。
うう、椿が言う前に自分から言うつもりだったのに、午後からは定時に帰る為に集中して仕事を進めてたから言う暇が無かったのよね。失敗したー。
私と宗司さんが付き合うことについて特に疑問が無いらしく、矢上さんは機嫌が良さそうだ。
「もう帰るんでしょ?私も子供を迎えに帰るところなの。だから、下まで一緒に行きましょうか?ね?」
笑顔でそういわれたのだけれど。拒否しようなどとは全然思っていなかったが、何故か有無を言わせない圧力をひしひしし感じた環菜は気後れしつつ了承した。
(あれー?)
移動中にてっきり矢上さんからは宗司さんとの付き合いの事を聞かれるものだと思っていたから、万全に答える体制を整えていたのだが、更衣室や1階ロビーへと移動する間も全く恋愛話は聞かれなかった。
話題に上ったのは今日の夕食の献立の事、普段のお弁当のおかずの事、簡単に作れる料理のレシピなど、とにかく食べ物の事ばかりだった。拍子抜けしたというか、肩透かしを食った気分になった。
それが表情に現れていたのだろう、宗司さんと待ち合わせ場所のロビーへ着くと可笑しくてたまらないという風に私の背中をぺしりと叩いてきた。
1階ロビーは、受付の他に、商品の展示、購買も出来るようになっていて、その区画以外には簡易応接室、守衛室、事務室、自動販売機などの休憩コーナーもあって、環菜達は帰宅する社員の邪魔にならないよう商品展示されているコーナーの隅にいる。
「ほんと予想外に過保護よね、木槌君は。三田さんを一人にさせたくないからって私をここまで送らせるんだから。ふふ、明日からどうやって木槌君をからかって遊ぼうかしら。楽しみだわぁ。それにしても、きっと木槌君、今頃慌てて帰り支度してる頃じゃないかしら」
「え?」
今、スルーしがたい言葉を聞いた気がするのだが、気のせいだろう。うん、気のせいだ。詳しく聞けばきっと私も巻き込まれるに違いない。
懸命にも環菜は危険と感じた言葉を頭の中で消去した。
待ち合わせには、椿は少しだけ残業すると言っていたし、宗司さんは私がフロアを出る時はまだ書類と格闘していたのを見たから1階へは私1人で来て暫く待つつもりでいたのだけれど。
昼に椿がしていた私の護衛を今度は矢上さんまで?一体どういうことなの?私は宗司さんに何を心配されているのだろうか。
「不思議そうな顔をしてるわね。ここへは木槌君と永井さんの両方から三田さんの事を聞いた上で、木槌君に頼まれたから来たのよ。自分が来るまでの間、三田さんを一人にしないで一緒に居てやってくれ、と言われてね」
「ええ?なんで矢上さんはそんなことを引き受けたんですか?まさか椿と同じ理由で明日のランチの為に引き受けたんですか?」
私を心配されている理由は分からないけど、椿が宗司さんから引き受けたのはランチの為だ。
「あら、何?永井さんは明日のランチの為に引き受けていたの?じゃあ私も木槌君にランチをお願いしなきゃ」
「別に構わないけどね」
思いがけずその噂をしていた当人から返事が入った。矢上さんの宣言に苦笑しながら宗司さんが早い足取りでこちらへとやってきた。
宗司さん、本当に定時で仕事を終わらせてきたんだ!課長ともなれば残業は当たり前で定時で帰ることなんてめったにないのに。大丈夫なんだろうか。ちょっと心配。
そう思う程に課長職の仕事量は半端じゃないのを環菜は知っている。そう思った傍から彼氏となった宗司のスーツ姿にときめいたが、続いて昨夜の宗司が欲望した姿を思い出してしまい、かあーっと熱くなった自分に馬鹿と言いたくなった。
私ってば!もー。自粛、自粛。ここは会社。仕事の場!
必死にすぐ傍の社内展示してある食器を見て気を紛らわしていた。そんな環菜を余所に上司達の会話は続いた。
「案外早かったわね、木槌君」
「そりゃあ矢上さんをいつまでも待たせておくと後が怖いからね」
「失礼ね。多少遅くなったところで文句は言わないわよ。明日のランチにデザートを追加して欲しいって言うだけよ?」
「ちゃっかりしてるな。分かったよ。明日は四人で外にランチで決定ということをスケジュールに加えておいてくれ、課長補佐」
「了解しました。最優先で加えます。やったっ、明日は奢りっ。嬉しいなーっ。じゃあ私はこれで帰るから木槌君、明日は宜しくねー」
明日のランチを取り付けた矢上は手を振りながら上機嫌で退社していった。上司二人のやり取りを傍で見ていて羨ましく思っていた環菜は帰って行った矢上さんに挨拶するのが遅れてしまった。
「お疲れ様でしたー!」
聞こえていないかも知れないが、背に向かって挨拶をした。
「さ、行こうか」
宗司さんの微笑みを受けながら環菜の背には大きな手が添えられゆっくりと歩き出した。
わーっ、わーっ、女の子扱いのエスコート付でデートだなんて幸せすぎるぅぅ!
環菜はどぎまぎしながら宗司の横顔を時々チラ見しながら幸せを噛み締めていた。
そんな何処からどう見ても幸せなラブラブカップルな二人の後姿をロビーの奥から見つめる一人の姿があった。
「予想していたとはいえ実際にあるとはな」
部下の永井さんに食堂からこのフロアへ来るだけの短い距離しかないのになんとなく不安を感じた宗司は、環菜といつも行動を一緒にしていることが多い彼女にガードをそれとなく頼んでおいて良かったと心から安堵した。
昼休憩に向かった食堂に入ったとたん聞こえてきたのは、環菜が付き合っていた彼氏に振られたと永井さんによって暴露された台詞だった。宗司はぎょっとした。
環菜は付き合うことを秘密にしておきたかったようだが、自分は公表したいと思っていた。だが、こんな形ではない。
暴露話にその場にいた従業員は驚いているものも居れば、環菜に憐みの目を向けているものもあった。しかしその中にきらりと目を光らせ環菜達の会話に興味を示している男が何人か確実にいるのを見つけた。宗司はその顔をしっかりと記憶した。
昨日ショッピングセンターで環菜に偶然会うまでは、彼氏持ちの上に自分とは10才も年が離れている彼女の事を何度も諦めようと思っていたのに諦めることが出来なくて、女々しいと思いながらも同じ職場という至近距離で数年も片思いをしていたのだ。
それが昨日、長年の想いを伝えられることが出来ただけじゃなく、俺の気持ちに応えてくれた。それがどんなに嬉しかったことか。
つい昨夜は愛しさのあまり夢中になって何度も抱いてしまった。吸い付くような肌の質感、甘くて誘うような香りの体、柔らかな髪の手触り、蕩けるような唇、潤んだ瞳、そして恥ずかしそうに我慢している漏れ聞こえる喘ぎ声。そのどれもが理性を吹き飛ばすのに十分すぎる興奮材料だった。
狭いベッドで腕の中で疲れているだろうが穏やかに眠る姿を見つめながら、こんなに幸せなことが本当に現実に起こっているのかと半信半疑になったほどだ。自分は夢の中で都合のいい夢を見ているのではないかと。
穏やかに眠っている意識がない状態にも関わらず、マナー違反だと分かっているのに自分の跡を残したくなって目の前の首筋に付けてしまった。
けれどその小さな赤い跡を見てようやく現実なんだと思えることが出来た。宗司はそこでようやく眠りに落ちて行った。
ずっと離さない。俺の事をもっと知って。もっと好きになってくれ。そう願いながら。
それがフリーになったと勘違いした奴らに環菜が言い寄られる可能性がある?
あの目のぎらつき具合は絶対にこれから何か仕掛けるつもりがある奴で、環菜に好意を寄せているのは確実。
冗談じゃない。狭量と言われようとも他の男からの告白なぞ言われること自体を許したくないし、そんな隙すらも与えるつもりは全くない。
その為には何をどうすれば最善か。
宗司は社食のメニューを素早く決めると幾つもの戦術を思考しながら愛しい恋人の真横の席を確保した。環菜には既に俺がいるのだと無言の主張するために。
環菜は言われた通り定時で仕事を終え、帰り支度をしていると木槌課長補佐の矢上さんがステップを踏むかのように足取りも軽やかに私の元へとやってきた。
「うふふー。ばっちりと聞いたわよ、三田さん。これからデートですってね?」
「ふおっ!?」
デートだなんて言われて思わず変な声が出てしまった。
環菜は情報源は椿だと当たりを付けた。矢上さんを巻き込む様な事を言っていたから。椿の事だ、きっと宗司さんと付き合うことになった経緯を全て矢上さんに報告したに違いない。
うう、椿が言う前に自分から言うつもりだったのに、午後からは定時に帰る為に集中して仕事を進めてたから言う暇が無かったのよね。失敗したー。
私と宗司さんが付き合うことについて特に疑問が無いらしく、矢上さんは機嫌が良さそうだ。
「もう帰るんでしょ?私も子供を迎えに帰るところなの。だから、下まで一緒に行きましょうか?ね?」
笑顔でそういわれたのだけれど。拒否しようなどとは全然思っていなかったが、何故か有無を言わせない圧力をひしひしし感じた環菜は気後れしつつ了承した。
(あれー?)
移動中にてっきり矢上さんからは宗司さんとの付き合いの事を聞かれるものだと思っていたから、万全に答える体制を整えていたのだが、更衣室や1階ロビーへと移動する間も全く恋愛話は聞かれなかった。
話題に上ったのは今日の夕食の献立の事、普段のお弁当のおかずの事、簡単に作れる料理のレシピなど、とにかく食べ物の事ばかりだった。拍子抜けしたというか、肩透かしを食った気分になった。
それが表情に現れていたのだろう、宗司さんと待ち合わせ場所のロビーへ着くと可笑しくてたまらないという風に私の背中をぺしりと叩いてきた。
1階ロビーは、受付の他に、商品の展示、購買も出来るようになっていて、その区画以外には簡易応接室、守衛室、事務室、自動販売機などの休憩コーナーもあって、環菜達は帰宅する社員の邪魔にならないよう商品展示されているコーナーの隅にいる。
「ほんと予想外に過保護よね、木槌君は。三田さんを一人にさせたくないからって私をここまで送らせるんだから。ふふ、明日からどうやって木槌君をからかって遊ぼうかしら。楽しみだわぁ。それにしても、きっと木槌君、今頃慌てて帰り支度してる頃じゃないかしら」
「え?」
今、スルーしがたい言葉を聞いた気がするのだが、気のせいだろう。うん、気のせいだ。詳しく聞けばきっと私も巻き込まれるに違いない。
懸命にも環菜は危険と感じた言葉を頭の中で消去した。
待ち合わせには、椿は少しだけ残業すると言っていたし、宗司さんは私がフロアを出る時はまだ書類と格闘していたのを見たから1階へは私1人で来て暫く待つつもりでいたのだけれど。
昼に椿がしていた私の護衛を今度は矢上さんまで?一体どういうことなの?私は宗司さんに何を心配されているのだろうか。
「不思議そうな顔をしてるわね。ここへは木槌君と永井さんの両方から三田さんの事を聞いた上で、木槌君に頼まれたから来たのよ。自分が来るまでの間、三田さんを一人にしないで一緒に居てやってくれ、と言われてね」
「ええ?なんで矢上さんはそんなことを引き受けたんですか?まさか椿と同じ理由で明日のランチの為に引き受けたんですか?」
私を心配されている理由は分からないけど、椿が宗司さんから引き受けたのはランチの為だ。
「あら、何?永井さんは明日のランチの為に引き受けていたの?じゃあ私も木槌君にランチをお願いしなきゃ」
「別に構わないけどね」
思いがけずその噂をしていた当人から返事が入った。矢上さんの宣言に苦笑しながら宗司さんが早い足取りでこちらへとやってきた。
宗司さん、本当に定時で仕事を終わらせてきたんだ!課長ともなれば残業は当たり前で定時で帰ることなんてめったにないのに。大丈夫なんだろうか。ちょっと心配。
そう思う程に課長職の仕事量は半端じゃないのを環菜は知っている。そう思った傍から彼氏となった宗司のスーツ姿にときめいたが、続いて昨夜の宗司が欲望した姿を思い出してしまい、かあーっと熱くなった自分に馬鹿と言いたくなった。
私ってば!もー。自粛、自粛。ここは会社。仕事の場!
必死にすぐ傍の社内展示してある食器を見て気を紛らわしていた。そんな環菜を余所に上司達の会話は続いた。
「案外早かったわね、木槌君」
「そりゃあ矢上さんをいつまでも待たせておくと後が怖いからね」
「失礼ね。多少遅くなったところで文句は言わないわよ。明日のランチにデザートを追加して欲しいって言うだけよ?」
「ちゃっかりしてるな。分かったよ。明日は四人で外にランチで決定ということをスケジュールに加えておいてくれ、課長補佐」
「了解しました。最優先で加えます。やったっ、明日は奢りっ。嬉しいなーっ。じゃあ私はこれで帰るから木槌君、明日は宜しくねー」
明日のランチを取り付けた矢上は手を振りながら上機嫌で退社していった。上司二人のやり取りを傍で見ていて羨ましく思っていた環菜は帰って行った矢上さんに挨拶するのが遅れてしまった。
「お疲れ様でしたー!」
聞こえていないかも知れないが、背に向かって挨拶をした。
「さ、行こうか」
宗司さんの微笑みを受けながら環菜の背には大きな手が添えられゆっくりと歩き出した。
わーっ、わーっ、女の子扱いのエスコート付でデートだなんて幸せすぎるぅぅ!
環菜はどぎまぎしながら宗司の横顔を時々チラ見しながら幸せを噛み締めていた。
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