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おわびに。 5
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手芸店「たかやま」。
待ち遠しかった就業時間も残り5分となり、彩華と真央は身の回りの片付けと掃除を始めた。
7/30水曜日、週の半ば。そろそろ夕暮れとなる時刻。
今日の食事は、浩介さんと大学からの男友達2人と、その2人と仕事を一緒にしている女性が一緒。
大学からの友達である景山巧(かげやまたくみ)さんと、秋庭遼一(あきばりよういち)さん。お昼に、片思いしていたマスターこと中崎浩介さんのコーヒーショップを初めて訪れ、そこで秋庭さんが言った言葉で私が浩介さんと他の女性からのデートの誘いがあったこと、浩介さんには自分が好かれていると思っていた事などを勘違いからショックを受けて店を飛び出した事に対してお詫びしたいということになり、その場にいた編集のお仕事をしている桜野(さくらの)さんと合わせて5人で食事ということになったのだ。
店内では、やや音量を抑え気味にずっと流れっぱなしになっているラジオ放送が17時の時報を告げた。ようやく午後の仕事を終え、真央はロッカーから化粧道具を持って来て、約束通り彩華のメイクと髪を結ってくれた。
「こんなものかしら?」
15分くらいで仕上げ終わると、同じ部屋でまだ仕事を続けていた上條さんは、椅子を回転させ彩華を眺めた。
「あら、いつもと違う雰囲気。こういうのも素敵ね」
「でしょう?メイクは、少しラメ入りで目元を明るくして、口紅はややピンクなベージュにグロスをつけて、髪型は右の上辺りから一部を見つ編みして、それを首筋まで編みこんだものと残りの髪全部を左耳下で一まとめにして出来上がり。仕上げにシュシュも付けてみました」
得意げに答え、道具類を片付け始めた。彩華は、小さい手鏡を借りて自分の姿を確認した。毎日のいつものナチュラルメイクとは違い、大人可愛い仕上がりに感動した。
「真央さん、有り難う。凄いです、短時間でこんなに・・・。嬉しい」
「どういたしまして。楽しんで来てね。明日の報告待ってるからねー」
にっこりと微笑み、送り出してくれた。
私は足取りも軽く待ち合わせ場所であるコーヒーショップへと向かった。ふと、兄にメールを入れ忘れていたのを思い出し、『夕食は外で食べて来るから遅くなるから』と連絡を入れておいた。忘れると後で罰掃除があるので、必ず入れる様にしているのだった。
(これでよし!っと)
時間に遅れないよう少し急いで歩き出した。
「早すぎたか?」
15分程早く店に遼一と巧は着いてしまった。予定していた17:30にはまだ余裕がある。店内には2人客が居たが、会計を済ませ帰るようだ。
「浩介。今のうちに、説明をしておこうか」
昼、浩介に約束した猫を連れて彩華を追いかけろと言ったことの説明のようだ。キッチンで洗い物をしている浩介はそのままに、遼一と巧はカウンター席に着いた。
「連れて追いかけろと言った理由なんだが、世間一般では恐らく『赤い糸』に分類されるものなんだと思うんだがーーー」
講義でも始めるような口ぶりで話し始めた。
「人と人の繋がり・・・全員のものが見えるわけじゃなくて、時々それが見える人も僅かにいるっていう位少ないんだが、互いに好意を寄せあっている二人の絆が糸となって表れて、手と手を繋いで見えることがあるんだ。ただ、絶対に切れない物かといえばそうじゃないらしくて、互いに思いやる気持ちが無くなったり、他に気持ちが移ると消えたりする性質らしい。俺が日曜の夜に公園でウォーキングしてると、芝生の所でその糸り絡まって動けなくなっている猫を見つけてな」
ここまでの話に、浩介と遼一は特に驚く風でも無く、淡々と聞いているようだ。
「暫く様子を見ていると、あんまり暴れるもんだから糸が切れたんだ。で、糸があるってことは人もいるってことで、後ろの茂みの陰で、まぁ、良くありがちな男女の営みをしているカップルが居たんだが、糸が切れた途端喧嘩を始めたんだ。・・・面白いのはこの後だ」
にやりと笑うと、一旦話を止めた。
「糸を切ってしまった猫が、糸の両端を器用に前足で捏ねると不思議な反応を起こして糸は元通りになって喧嘩をしていた筈の二人が仲直りをして帰って行くのを目撃したんだ。俺には見ることは出来ても、触る事は出来ない。人でもなかなか見えないだろう糸を触って修復することが出来るんだよ、あの猫は」
そういうと3人は、窓辺でまったりと寝ている猫を凝視した。
「そんな大した猫には見えないんだが」
「まあ、自分がもし糸を見る事が出来なかったら、ただ芝生の上でごろごろ遊んでいただけの猫にしか見えなかっただろうから気にも留めなかっただろうな。ここまでが前置きで、お前と彼女の糸は、捻じれて絡まって歪になってた。俺の想像だが2人の間では行き違い、すれ違い、そういう問題が起こりやすい状態になってたんじゃないか?」
しばらく考えてから、
「そういえば、すれ違いとかじゃなくて向こうの店に配達しに行った時、日常会話ならどうも無いんだが、他に人が居ないこのタイミングの今なら彼女に告白出来ると思った時、絶対誰かの邪魔が入るっていうのは何度もあったな」
「たぶん、それだな。だから昼に、おせっかいかも知れないが猫に捻じれを直してもらうために連れていかせたんだ。かなり揉めそうだったから」
浩介は、でかいため息をついた。
「なんでこのタイミングで、電話が鳴るんだとか、他の奴が帰ってくるとか、宅急便が来るなんてものはまだいい方で、車のクラクションが外から聞こえて来たり、救急車が通って行ったり、誰かが別の部屋で茶碗を落したような音が聞こえたり、とどめに今日は2人に邪魔されるし。前から変だなとは思ってたんだよ。そんな、糸が絡んで捻じれてたからって・・・あそこまで邪魔が入るのかよ・・・」
がっくりしてる浩介を見て、2人は笑った。
「いいじゃないか、これで変な邪魔は入らないと思うぞ。心おきなく今までの分も含めて彼女を口説けばいい」
確かに、猫のくろを連れて追いかけた後は、誤解を解いて告白する事が出来た。それもそうかと思い気を取り直した。
「有難う、巧」
あのまま誤解を解けていなければ、今もまだ付き合う事も、告白すら出来ないまま、ずっと悶々としていたかもしれない。ただ礼を言うだけではなく、頭を下げて気持ちを込めて礼を言った。
「俺は何もしてない。礼ならあの猫に。それより、そろそろ来るんじゃないのか、彼女」
そっぽを向いてこちらを見ない。照れているようだ。普段はクールにしているが、面と向かって礼を言われるのは照れくさいらしい。
「そうだな、そろそろ来る頃かな。今のうちに水撒きしてくるよ」
そう言い、駐車場があるドアから外へと出て行った。
「なぁ、巧。昼に言ってた浩介と彼女には何も視えて無かったんじゃないのか?」
「お前の言う視えたっていうのは、将来的な物事の事だろう?それは視えてない。2人を繋いでいる糸なんて、見えていなくても周りの観察をしっかりとしていれば誰にでも出来た判断だと思ったから言ったんだ」
「そっか」
納得したらしい。その後は、浩介と彩華が来るまで雑談が続いた。
店の裏の水撒きを終わって、今度は入り口の方へと移動し水撒きを終えた所に、仕事を終えた彩華がやって来るのが見えた。向こうも浩介を見つけたらしく笑顔になって近寄って来た。
「浩介さん!えっと、今晩は?こんにちは?」
昼にも顔を合わせているので、挨拶を迷っているらしい。律義に挨拶をしようとしている所が可愛いなと思う。
「お帰りなさい。お疲れ様」
そう聞くと、彩華の顔はぽっと赤くなった。
「た、ただいまです」
その顔を良く見ると、化粧と髪型が昼に見たときと違っている。そういえば、さっき巧が言っていた、邪魔はもう入らないから、心おきなく口説けるというのを思い出した。
「その髪型、似合ってますね」
左肩から前に流れている髪をひと房手に取り、手のひらで滑らせた。そのままその手を彩華の頬を軽く撫でた。
「好きですよ」
髪型の事と、彩華の事、どちらとも取れる台詞をわざと言った。益々赤くなる彩華を見つめ、今度は可愛いと続けた。
手芸店「たかやま」。
待ち遠しかった就業時間も残り5分となり、彩華と真央は身の回りの片付けと掃除を始めた。
7/30水曜日、週の半ば。そろそろ夕暮れとなる時刻。
今日の食事は、浩介さんと大学からの男友達2人と、その2人と仕事を一緒にしている女性が一緒。
大学からの友達である景山巧(かげやまたくみ)さんと、秋庭遼一(あきばりよういち)さん。お昼に、片思いしていたマスターこと中崎浩介さんのコーヒーショップを初めて訪れ、そこで秋庭さんが言った言葉で私が浩介さんと他の女性からのデートの誘いがあったこと、浩介さんには自分が好かれていると思っていた事などを勘違いからショックを受けて店を飛び出した事に対してお詫びしたいということになり、その場にいた編集のお仕事をしている桜野(さくらの)さんと合わせて5人で食事ということになったのだ。
店内では、やや音量を抑え気味にずっと流れっぱなしになっているラジオ放送が17時の時報を告げた。ようやく午後の仕事を終え、真央はロッカーから化粧道具を持って来て、約束通り彩華のメイクと髪を結ってくれた。
「こんなものかしら?」
15分くらいで仕上げ終わると、同じ部屋でまだ仕事を続けていた上條さんは、椅子を回転させ彩華を眺めた。
「あら、いつもと違う雰囲気。こういうのも素敵ね」
「でしょう?メイクは、少しラメ入りで目元を明るくして、口紅はややピンクなベージュにグロスをつけて、髪型は右の上辺りから一部を見つ編みして、それを首筋まで編みこんだものと残りの髪全部を左耳下で一まとめにして出来上がり。仕上げにシュシュも付けてみました」
得意げに答え、道具類を片付け始めた。彩華は、小さい手鏡を借りて自分の姿を確認した。毎日のいつものナチュラルメイクとは違い、大人可愛い仕上がりに感動した。
「真央さん、有り難う。凄いです、短時間でこんなに・・・。嬉しい」
「どういたしまして。楽しんで来てね。明日の報告待ってるからねー」
にっこりと微笑み、送り出してくれた。
私は足取りも軽く待ち合わせ場所であるコーヒーショップへと向かった。ふと、兄にメールを入れ忘れていたのを思い出し、『夕食は外で食べて来るから遅くなるから』と連絡を入れておいた。忘れると後で罰掃除があるので、必ず入れる様にしているのだった。
(これでよし!っと)
時間に遅れないよう少し急いで歩き出した。
「早すぎたか?」
15分程早く店に遼一と巧は着いてしまった。予定していた17:30にはまだ余裕がある。店内には2人客が居たが、会計を済ませ帰るようだ。
「浩介。今のうちに、説明をしておこうか」
昼、浩介に約束した猫を連れて彩華を追いかけろと言ったことの説明のようだ。キッチンで洗い物をしている浩介はそのままに、遼一と巧はカウンター席に着いた。
「連れて追いかけろと言った理由なんだが、世間一般では恐らく『赤い糸』に分類されるものなんだと思うんだがーーー」
講義でも始めるような口ぶりで話し始めた。
「人と人の繋がり・・・全員のものが見えるわけじゃなくて、時々それが見える人も僅かにいるっていう位少ないんだが、互いに好意を寄せあっている二人の絆が糸となって表れて、手と手を繋いで見えることがあるんだ。ただ、絶対に切れない物かといえばそうじゃないらしくて、互いに思いやる気持ちが無くなったり、他に気持ちが移ると消えたりする性質らしい。俺が日曜の夜に公園でウォーキングしてると、芝生の所でその糸り絡まって動けなくなっている猫を見つけてな」
ここまでの話に、浩介と遼一は特に驚く風でも無く、淡々と聞いているようだ。
「暫く様子を見ていると、あんまり暴れるもんだから糸が切れたんだ。で、糸があるってことは人もいるってことで、後ろの茂みの陰で、まぁ、良くありがちな男女の営みをしているカップルが居たんだが、糸が切れた途端喧嘩を始めたんだ。・・・面白いのはこの後だ」
にやりと笑うと、一旦話を止めた。
「糸を切ってしまった猫が、糸の両端を器用に前足で捏ねると不思議な反応を起こして糸は元通りになって喧嘩をしていた筈の二人が仲直りをして帰って行くのを目撃したんだ。俺には見ることは出来ても、触る事は出来ない。人でもなかなか見えないだろう糸を触って修復することが出来るんだよ、あの猫は」
そういうと3人は、窓辺でまったりと寝ている猫を凝視した。
「そんな大した猫には見えないんだが」
「まあ、自分がもし糸を見る事が出来なかったら、ただ芝生の上でごろごろ遊んでいただけの猫にしか見えなかっただろうから気にも留めなかっただろうな。ここまでが前置きで、お前と彼女の糸は、捻じれて絡まって歪になってた。俺の想像だが2人の間では行き違い、すれ違い、そういう問題が起こりやすい状態になってたんじゃないか?」
しばらく考えてから、
「そういえば、すれ違いとかじゃなくて向こうの店に配達しに行った時、日常会話ならどうも無いんだが、他に人が居ないこのタイミングの今なら彼女に告白出来ると思った時、絶対誰かの邪魔が入るっていうのは何度もあったな」
「たぶん、それだな。だから昼に、おせっかいかも知れないが猫に捻じれを直してもらうために連れていかせたんだ。かなり揉めそうだったから」
浩介は、でかいため息をついた。
「なんでこのタイミングで、電話が鳴るんだとか、他の奴が帰ってくるとか、宅急便が来るなんてものはまだいい方で、車のクラクションが外から聞こえて来たり、救急車が通って行ったり、誰かが別の部屋で茶碗を落したような音が聞こえたり、とどめに今日は2人に邪魔されるし。前から変だなとは思ってたんだよ。そんな、糸が絡んで捻じれてたからって・・・あそこまで邪魔が入るのかよ・・・」
がっくりしてる浩介を見て、2人は笑った。
「いいじゃないか、これで変な邪魔は入らないと思うぞ。心おきなく今までの分も含めて彼女を口説けばいい」
確かに、猫のくろを連れて追いかけた後は、誤解を解いて告白する事が出来た。それもそうかと思い気を取り直した。
「有難う、巧」
あのまま誤解を解けていなければ、今もまだ付き合う事も、告白すら出来ないまま、ずっと悶々としていたかもしれない。ただ礼を言うだけではなく、頭を下げて気持ちを込めて礼を言った。
「俺は何もしてない。礼ならあの猫に。それより、そろそろ来るんじゃないのか、彼女」
そっぽを向いてこちらを見ない。照れているようだ。普段はクールにしているが、面と向かって礼を言われるのは照れくさいらしい。
「そうだな、そろそろ来る頃かな。今のうちに水撒きしてくるよ」
そう言い、駐車場があるドアから外へと出て行った。
「なぁ、巧。昼に言ってた浩介と彼女には何も視えて無かったんじゃないのか?」
「お前の言う視えたっていうのは、将来的な物事の事だろう?それは視えてない。2人を繋いでいる糸なんて、見えていなくても周りの観察をしっかりとしていれば誰にでも出来た判断だと思ったから言ったんだ」
「そっか」
納得したらしい。その後は、浩介と彩華が来るまで雑談が続いた。
店の裏の水撒きを終わって、今度は入り口の方へと移動し水撒きを終えた所に、仕事を終えた彩華がやって来るのが見えた。向こうも浩介を見つけたらしく笑顔になって近寄って来た。
「浩介さん!えっと、今晩は?こんにちは?」
昼にも顔を合わせているので、挨拶を迷っているらしい。律義に挨拶をしようとしている所が可愛いなと思う。
「お帰りなさい。お疲れ様」
そう聞くと、彩華の顔はぽっと赤くなった。
「た、ただいまです」
その顔を良く見ると、化粧と髪型が昼に見たときと違っている。そういえば、さっき巧が言っていた、邪魔はもう入らないから、心おきなく口説けるというのを思い出した。
「その髪型、似合ってますね」
左肩から前に流れている髪をひと房手に取り、手のひらで滑らせた。そのままその手を彩華の頬を軽く撫でた。
「好きですよ」
髪型の事と、彩華の事、どちらとも取れる台詞をわざと言った。益々赤くなる彩華を見つめ、今度は可愛いと続けた。
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