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―第百五十一話― なやみ
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リアが危ない……?
「……どういうこと?」
「……私ってさ、魔王軍にいたわけじゃん? その間にさ、……情報、しゃべっちゃってたんだよね……」
「…………」
「もし、今後魔王軍と戦うことがあったら、お兄ちゃんの対策をして戦われることになると思うの。……そうなってくると」
「流石のリアも、まともに戦えなくなるんじゃないかってこと?」
「……うん。というか、アルファルドの時も、多分されてた。……私が、お兄ちゃんを追い詰めたかもしれないの……」
俯いたままなので表情は分からないが、相当気に病んでいるのだろう。
「……もしかしてだけど、リアの家に行ったのって、それを伝えるため?」
「……うん。でも、言い出せなかった。今度こそ軽蔑されそうで、怖かった。……結局、保身に走っちゃったの」
「…………」
椅子からゆっくりと立ち上がり、ツツジの隣に立つ。
そして、そのまま。
「…………」
無言のまま、そっと抱きしめた。
「きっと大丈夫よ。なんてったって、リアは最強で最高の冒険者なんだから。多少弱点を研究されたところで、ちゃちゃっと克服して、難なく敵をフルボッコにするに決まってるわよ!!」
「…………」
「それに、リアは優しいし、許してくれるに決まってるわ」
「……分かんないじゃん。パーティーから追放される可能性だって……」
「ないない。あのリアよ? あのシスコン具合だったら、絶対許してくれる」
そこまで言って、私はスッと玄関の方へ歩いた。
「ほら、あんたも盗み聞きしてないで、何とか言いなさいよ!!」
ダンッと、扉を開き、目の前にいたリアの頬を引っ張る。
「ちょ、痛い痛い!!」
「えっ、お兄ちゃん!?」
「ねぇ、リア。事情が事情とは言え、女の子の会話を盗み聞きって、どーなんですか?」
「……さ―せん」
まあ、途中で気付いたからあんな言いたい放題言ってたんだけど。
「それで、リア。どうなの?」
「ん? ああ、はいはい。あれね。……大丈夫、何の問題もない。一応言っておくが、俺に弱点なんてないからな? そこんとこ理解しとけ」
でしょうね。
こんだけ一緒に戦ってきた私でもわかんないもん。
「……あと、もう魔王軍にいた頃のことは気にするなって! あれはあれ、今は今。それ以上でも以下でもない。……いいな?」
「……はい」
「ならよし。飲んでる途中にこっちきたから、今から一緒に飲みに行こうぜ。ローズも誘ってさ」
「いいわね!」
「ツツジも来るよな?」
「……うん!」
なんか、随分とあっさり解決しすぎなような気もするけど……。
というか、リアが圧で解決したような気が……。
まあ、終わり良ければ総て良し……?
……とりあえずは、飲み会の方に集中しよう……!!
「……どういうこと?」
「……私ってさ、魔王軍にいたわけじゃん? その間にさ、……情報、しゃべっちゃってたんだよね……」
「…………」
「もし、今後魔王軍と戦うことがあったら、お兄ちゃんの対策をして戦われることになると思うの。……そうなってくると」
「流石のリアも、まともに戦えなくなるんじゃないかってこと?」
「……うん。というか、アルファルドの時も、多分されてた。……私が、お兄ちゃんを追い詰めたかもしれないの……」
俯いたままなので表情は分からないが、相当気に病んでいるのだろう。
「……もしかしてだけど、リアの家に行ったのって、それを伝えるため?」
「……うん。でも、言い出せなかった。今度こそ軽蔑されそうで、怖かった。……結局、保身に走っちゃったの」
「…………」
椅子からゆっくりと立ち上がり、ツツジの隣に立つ。
そして、そのまま。
「…………」
無言のまま、そっと抱きしめた。
「きっと大丈夫よ。なんてったって、リアは最強で最高の冒険者なんだから。多少弱点を研究されたところで、ちゃちゃっと克服して、難なく敵をフルボッコにするに決まってるわよ!!」
「…………」
「それに、リアは優しいし、許してくれるに決まってるわ」
「……分かんないじゃん。パーティーから追放される可能性だって……」
「ないない。あのリアよ? あのシスコン具合だったら、絶対許してくれる」
そこまで言って、私はスッと玄関の方へ歩いた。
「ほら、あんたも盗み聞きしてないで、何とか言いなさいよ!!」
ダンッと、扉を開き、目の前にいたリアの頬を引っ張る。
「ちょ、痛い痛い!!」
「えっ、お兄ちゃん!?」
「ねぇ、リア。事情が事情とは言え、女の子の会話を盗み聞きって、どーなんですか?」
「……さ―せん」
まあ、途中で気付いたからあんな言いたい放題言ってたんだけど。
「それで、リア。どうなの?」
「ん? ああ、はいはい。あれね。……大丈夫、何の問題もない。一応言っておくが、俺に弱点なんてないからな? そこんとこ理解しとけ」
でしょうね。
こんだけ一緒に戦ってきた私でもわかんないもん。
「……あと、もう魔王軍にいた頃のことは気にするなって! あれはあれ、今は今。それ以上でも以下でもない。……いいな?」
「……はい」
「ならよし。飲んでる途中にこっちきたから、今から一緒に飲みに行こうぜ。ローズも誘ってさ」
「いいわね!」
「ツツジも来るよな?」
「……うん!」
なんか、随分とあっさり解決しすぎなような気もするけど……。
というか、リアが圧で解決したような気が……。
まあ、終わり良ければ総て良し……?
……とりあえずは、飲み会の方に集中しよう……!!
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