新世代劇画作家出世ストーリー 第1巻 21世紀の劇画ヒットメーカーへの発進!

中込 浩彦 ☆ 自由出版 ☆

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第3話 豪胆無比の肉体派彼女が、今日、決めたこと。「このわたしをみて! わたしは、路上でも寝られる女よ!」 

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横浜体育大学、名物の全新入生必修の横浜山間マラソン。
一年生は、毎朝、これが半年、必修なんだそうな。






もちろん、有布子も、全日程に参加だ。例外はない。





最初は、自信があったらしいが、何しろ「全日程をやったら、顔が曲がる」と言われるほどの必修課程なので、相当、厳しかったらしい。


晴れの日は、当然として、6月の梅雨時も、朝から決行だ。
土砂降り日でもやめない。



こうなると、汗をかいているのか、雨に濡れて、震えているのか――本人でもわからなくなるらしい。



耐え抜ける者は、いるが、気を失って、脱落するも、毎年、現れる。

そういう者は、半年を待たずに中退届を提出することになる。
有布子も、必死だったようだ。




本当に全行程を走っているか、どうか、監視に来る教職員がいるからね。
教職員から、名前を訊かれたら、どんなに疲労が溜まっていても、答えなくてはならない。

時には、群衆の前で、鬱積した感情を大爆発させてしまうこともあったようだ。


早朝、学生寮で起きたら、完全にイッてしまった両眼で「生理が停まりました」と自室の自撮りカメラの告白したりしたこともある。

もう、こうなったら、覚悟を決めるしかない。
本気で肉体改造をしなくては、昏倒してしまう。

緑川有布子は、まさに"体育系大学という闇"の底を覗いてしまったんだ。
まずは、食生活を変えることだ。






完全に肉食中心の料理に変えた。これしかない。
当時の彼女のインスタグラムには、その変化が顕著に表れている。
ただの女子大生の日常を綴った写真が、この時期を境に血の滴るようなステーキ知友新野生活になった。



これで、筋肉質ではあるが、まだ腺の細い少女体型だった、かつての自分に決別し、新体操選手として――そして、将来の肉体派体育教師としての自分に変身したんだ。


その成果は、すぐに表われ、いよいよ引き返しようのない骨太の成人女性になってしまった。
毎日の睡眠時間は、少なく、蓄積疲労は、なかなかとれないから、休養は、昼間のトレーニング休憩にとるしかない。
そこで、彼女は、路上睡眠すら摂るようになった。











まったく、豪胆無比の肉体派女性アスリート。

こうして、神奈川県内の主要幹線道路は、彼女の"休憩ベッド"になった……。
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無から有を生み出す!!!

世にも稀な "巨大なるスモール・ビジネス" ――高精細液晶ペンタブ一台、机椅子一組と自らのあふれるような表現意欲と華やかな創造的才能一つで、取り巻く状況は、空前のメガヒットへと動き出す――現代劇画ビジネス業界。

そこに創造的才能未知数の新星が、自らのあふれる若さだけを頼りにして、決然と飛び込む!

東京都立目黒第一高等学校を、卒業後、渋谷区代々木タレント・アカデミーのコミック作家養成コースを修了し、勇躍、乗り出す21世紀初の年に生まれた主人公=上原 純。

「作画力以外は、素人」
「読者や世間、社会どころか、好きな女の気持ちもわかりません」

そんな今どきの西東京なら、どこにでもいるような一人の典型的若造主人公の彼を中軸として描かれる――様々な涙あり、笑いあり、冒険あり、恋愛ありの人間模様ドラマ。

様々な人々の出会い、長く曲がりくねった旅、激烈で理不尽な闘いを通して、誰かを熱く愛し、誰かに深く愛され、「この仕事には、自分が託せる理想がある」と言えるほどの一人の青年にまで成長し、「彼女は、一生の伴侶」と呼べるほどの心から愛する女性と知り合うまでを、様々なエピソードを通して、活写する。

☆☆☆☆☆

どんな社会を理解し、どれほど世間から理解されないのか?
何を受け入れ、何から拒否されたのか?
どこの誰を愛し、どこの誰から愛されたのか?
☆☆☆☆☆

世の中の"何かを表現する"という仕事を愛し、人生の"何かに感動する"という生きがいに愛された男のプロ人生とは、どんなものなのか?

若造主人公の軽快ハードボイルドな一人称文体で、輝く未来へ向けて、躍動する"創造の魂の軌跡"を生き生きと描き尽くす――新世代劇画作家の華やかで、鮮やかなビジネスサクセス・ストーリー!
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