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第2話 その横浜市の女子中学生は、才色兼備の肉体派美人体育教師を目指した!

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彼女が、進学したのは、横浜体育大学の体育専門学群。
所在地は、横浜市青葉区。田園都市線青葉台駅から、北へ歩いて15分の所にある。

高校時代は、新体操の国体選手にまでなったそうだ。。
新体操は手に持つ道具――手具っていうらしいが、種類はボール、リボン、フープ、ロープ、クラブの5種類があり、有布子は、リ

ボンが好きだったらしい。

きっかけは、中学生の時、横浜市内の自宅で、偶然、見ていた、夕方のニュース映像の一部。


画面には、あふれるような生気に満ちた選手たちの相貌と肉体美が躍動していた。




一度で魅せられた有布子は、あっという間に新体操の選手――そして、将来は、肉体派の美人体育教師に定めたというわけ。

まあ、凄い人生の選択だね。


それまでは、商社マンの父親に連れられて、ゴルフに熱中していた――腺の細い女の子だったのに。






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といって、すぐにすべてが順調に転がしたわけじゃないようだ。
当時の写真には、彼女が、それなりに迷いと憂鬱の中にいたことがわかる。

しかも、横浜体育大学には、全新入生必修の横浜山間マラソンが、入学から半年間、義務付けれていたのだ。



春・秋は、もちろん、真夏の朝でも行う。
よくこんな過酷マラソンが定例化したもんだよ。
どんな美人アスリートでも、死ぬほど汗をかいて、全行程を疾り抜く。










この期間は、毎日、こんな調子だ。
やりたくなくても、他の生徒も走るから、有布子も参加するしかない。
吐き気を催すほどの過酷な走りの連続に、一時は中退さえも考えらしい。

しかし、彼女は、開き直った。
体力が,無いのなら、食べるしかないと――。



そして、ここから彼女の肉体と精神は、変わりだす。







微妙な体の腺しかなかった少女期を抜け出し、急速に目的意識を持った女性アスリートへと変貌してゆく。






有布子の肉体美の線が、明らかに変わってゆくのがわかる……。
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