異世界から来た女は魅力的なので

らいらい

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幸せ

溺愛

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 子供が産まれてからもう4年も経った。
 俺はいつも通り仕事を執務室でこなし、時折机上のユーリと我が子、リリィと名付けた…絵の入った飾り絵を手に取り眺める。
 日々、それの繰り返しになっている気がする。


 愛するユーリは相変わらず淑やかで可愛らしく微笑み、俺の心を癒してくれた。
 4年が経ったものの、スタイルも美しさも損なっていない。
 子供は女の子で、髪の色は落ち着いたグリーン、利発そうな漆黒の瞳である。
 今この子はベッドの中で楽しい夢を見ている所だ。

 この子がいつか誰かのものになると思うと苛立たしく、今から俺は変な虫がつかないようにと警戒している。

 その事を知るユーリは、

「気が早いわ」

 と、くすくすと口を手のひらで抑え、呆れ笑いをする。

「そんなことないさ、ユーリだってお父上がどれほど心配されていたか、今ならわかる」

「ふふ、そうね。特に貴方はいい加減でいろんなご婦人に興味がおありのようでしたから余計にお父様も心配したと思うわ」

 クス、と楽しげに彼女が言う。

「ユーリ、それは…お前に出会うまでの話だ」

 わかってるわ、と、イタズラな瞳で俺の目を覗き込む。
 俺はユーリの腰へ手を回すと、細い体躯を自分の方へ寄せた。相変わらず軽く、少し力を入れただけで折れてしまいそうだ。
 俺は包み込むように抱きしめると、ユーリの髪に軽く口付けた。

「アリオス、明日はリリィと丘の上の花畑へ行きたいわ」

 大きな瞳をキラキラさせて、ユーリが俺に強請る。
 明日は俺の仕事もひと段落し、10日ぶりの休みなのだ。

「ああ、なかなか連れ出せなくてすまないな。明日は必ず」
「嬉しいわ」

 嬉しそうにユーリは俺を見上げ、首に両腕を回してきた。
 とにかくユーリの無邪気な姿が可愛くて、子供が産まれてもなお愛おしい。


 俺はそっとユーリを抱えると夫婦のベッドへユーリを下ろし、横たえたユーリの額にキスを落とす。
 ユーリは頬を紅潮させ、恥ずかしそうにはにかんだ。

 この、ユーリの男を煽る無意識の表情に堪らなくなる。

「ユーリ、お前はいつになっても男を誘惑するのが上手い」

 えっ、と、そんなつもりはないのだけど、と言いたげに、瞳を丸くするユーリ。
 俺は問答無用でユーリを組み敷き彼女の唇を自分の唇で塞いだ。

「あっ…ん…」

 ユーリは瞳を閉じて、俺の胸に華奢な両手を添える。
 柔らかな指がそっと触れると、俺の胸の鼓動を早くする。

 ユーリの柔らかな茶色がかった黒髪はベッドに波打ち、艶かしく俺を誘うかのようだった。
 俺はユーリの唇を何度も啄(ついば)み、舌をそっと忍ばせたりと、いたずらに彼女を誘う。

「アリオス…」
「ユーリ」

 愛しい。
 そっと彼女の豊かな乳房を震わせて弄ぶ。
 時折、柔らかさを確認するように揉みしだいた。
 柔らかくて、服の上からでもずっと触れていたい。ドレスの上から膨らみの中心を、濡れるのも構わず舌で舐めて吸う。

「あ……んッ」

 ユーリが顔を横に背けると、紅潮した頬が艶やかだった。

「どうして欲しい?」

 俺はつい、彼女に問うてしまう。
 いつも意地悪だ、と言われるのだが、性分なのだから仕方ない。

「今日は……アリオスに……」

 紅潮した頬がさらに真っ赤になって、また小さな声で意地悪、とぼやいた。

「ふ……ユーリ、可愛いな」

 俺の口元は思わず綻んだ。
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