ニセカノ

らいらい

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したい

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 2日間高熱にうなされ、3日目でやっと微熱程度に下がってきた。お母さんはお粥を作ってくれて、今それを温めて食べているところだ。
 はぁ……ちょっと痩せたかも、と、年頃の私としては嬉しいおまけがついた。けど、治ったら元に戻っちゃうんだけど。

 お粥を食べ終わり、お皿をシンクに入れると大きく伸びをする。流石に毎日寝っぱなしは飽きる。
 とりあえず汗かいて気持ちが悪いので、シャワーを浴びた。髪をバスタオルで丁寧に拭いて、肩にそのまま髪で濡れないようにかけておく。

「あーサッパリしたっ」

 洗面所でドライヤーをかける。指先を櫛のようにして、風をあてる。徐々に乾いてサラサラになってくるのが気持ちいい。

 ピンポン、とチャイムが鳴る。
 インターフォンを覗くと、リョウがいた。うそ、また来たんだ。
 私は慌ててしまい、そのまま玄関に出た。

「あっ、新おはよー」
「おはよ、これから学校?」

 私がリョウに問いかけると、どうしようかな? という風に考えてる。

「寄っていってもいい?」
「遅刻しちゃうよ」
「いいよ、大丈夫」

 そう言うと門を開け、玄関に入ってくる。私はどうぞとリビングに上げる。
 部屋の中央のリビングテーブルの横のソファに座ってもらう。

「新、お風呂入ってたの? 髪、濡れてる」
「あー、汗かいて気持ち悪かったから。まだ微熱はあるんだけど」

 なんとなくリョウからチラチラと視線を感じて、落ち着かなくなる。
 そのソワソワを感じてか、リョウが私を隣に座らせる。

「えと……」

 お風呂上がりに男の子が家にいるってちょっとまずかったかな、と反省する。
 こういう所が隙とか言われるのかな。

「ねぇ、新」
「何?」
「俺じゃ、ダメなの? 何がダメ?」

 ダメって……そんなの理由とかないし。押されれば押されるほど、逃げたくなる。

「リョウのことはカッコいいと思うし、優しいし、いい人だと思うよ。でも」

 逡巡したが、口にする。

「リョウとキスしたりエッチしたり、怖くてできない」

 リョウは口の端に力を入れて、苦虫を噛み潰したような表情をした。
 子供みたいに、ショボンとするリョウ。私は申し訳なくなるけど、こればかりは仕方がない。

「あらた」

 リョウは私の名前を呼ぶと、グイと私の腕を引っ張って、抱きしめた。優しく、包み込むように。
 リョウの匂いと、心臓の音と、暖かい体に私の心臓は高鳴る。リョウに聞こえてしまうんじゃないかと、怖い。

「好きになっちゃったんだ」

 私を少し離すと、唇を寄せてくる。
 ちゅ、と、柔らかいキスだった。
 今度は、怖くなかった。

「あ……」

 私は顔が真っ赤になるのを感じる。ついさっきまでは絶対無理って思ってたのに。

「大好き、あらた」

 私の胸に手を当てがい、ちゅっ、ちゅっと何度もキスをしてくる。
 私が固まっていると、リョウは膨らみの先を優しくコリコリと引っ掻いてくる。

「あっ……だ、だめ」

 おへその下までゾワゾワと疼く。不思議な感覚。

「あらた、したい」

 リョウはそう言うと、唇を合わせ舌をぺろりと中に入れてくる。この前のとは打って変わり、優しくてとろけそうな動きだ。

「ん……ッふ」

 堪えきれず、悩ましい声がこぼれてしまう。リョウは私をソファに押し倒し、キスをどんどん深くしてくる。
 私はまた腰が抜けたように痺れてしまい、動けなくなる。

「あらた、あらた」

 甘い声でリョウが私の名前を呼ぶ。そして私の胸を撫でるようにパジャマの下に手をもぐり込ませ、触れてくる。むにゅりと揉んでみたり、膨らみの先を摘んで引っ張ったり。
 そうかと思えば私の大事なところに手を伸ばし、パジャマの上から指先で擦ってくる。

「あっ、やっ……」

 下をこすられ、私の息が荒くなる。恥ずかしすぎて目が開けられない。

「キスとか、エッチ、怖い?」

 耳のそばで甘く囁いてくる。ちゅ、と、うなじにキスをされ、ぬるぬるとした舌で首筋を這わせる。

「やっ、あんッ」
「あらた、やらしい声でてる」

 顔を赤くほてらせながら、私はたまらずトロンとした目になっている。
 熱でおかしくなってる、だけーー私は自分に言い聞かせた。
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