30 / 135
二年生 冬休み
30 面倒くさい妹
しおりを挟むアンさんとセイラさんのお胸攻撃から無事救出し、呆然としているマチルダ様を取り敢えず夕食に誘った。
思いのほか時間が経っていて、お腹がぺこぺこだった。
今日は私も宿屋に泊まることにしたので、お客さんとして食堂のテーブルに座る。
「あー!シェリルがサボってるー!」
「サボってません!今日はお客さんなんです!」
アンさんとセイラさんも同じテーブルに座る。
「マチルダ様、お肉とお魚どっちにしますか?」
この宿の夕食は、お肉とお魚が選べる。
菜食の人は頼めば野菜もりもりのお皿が出てくる。
「今日のお肉は角うさぎと根菜のトマト煮、お魚は鱒の燻製とじゃがいものグラタン」
注文を取りに来たバイト仲間が本日のメニューを教えてくれた。
「私は……シェリルと同じものにしますわ」
「じゃあ、お肉とお魚両方頼んで半分こしましょう」
「え?ええ。よろしくてよ」
賄いはいつも食べてるけど、お客さんに出す料理を食べるのは初めてだ。
両方食べたい。
アンさん達もそれぞれ注文を済ませ、こちらに向き直る。
「マチルダちゃん、盗み聞きなんてしてごめんなさいね」
アンさんがマチルダ様に謝罪する。
あぁ、もういきなりマチルダちゃんって呼ぶんだ。
一応伯爵令嬢なんだけどな。
「本当にごめんな。シェリルはいつも変な無茶するから、心配だったんだ」
「ああ、それは…そうですわね」
ん?何がそうなの?
「お二人共顔を上げてくださいませ。シェリルのことが心配だった気持ちは私にもよくわかりますわ」
「それってどういう意味ですか?」
「マチルダちゃん、家出してきたのはいいけど、どこに行くつもりだったの?」
私の質問はスルーされ、アンさんがマチルダ様に質問する。
「叔母の所を頼ろうと考えていましたの。馬車で五日程で行けると聞いていますわ。でも、お金が足りなければ、修道院へ行こうと思っているのです」
「あんた、伯爵家のご令嬢だろ?いなくなったらすぐに捜索願いが出されるだろうし、もう王都から出られないかもしれないぞ」
セイラさんのごもっともな言葉に、マチルダ様が首を横に振る。
「いいえ。私がいないことには、しばらく気付かないと思いますわ」
私とアンさん達は目を見合わせる。
「今は…学園が冬休みですから。登下校で屋敷を出入りしなければ、家族と顔を合わせることは滅多に無いんですの」
「でも、使用人とかは気付くんじゃないですか?」
伯爵家ならマチルダ様の専属侍女もいるだろうし、他の使用人だって食事の支度や部屋の掃除に入るはずだ。
「私と親しい使用人達は、私が屋敷を出て叔母の所に行くことを喜んでくれましたの。この服を用意してくれたり、叔母の嫁ぎ先への行き方を教えてくれたのは使用人達ですわ」
使用人まで家出を後押しするなんて、キャンベル伯爵家でのマチルダ様の扱いは使用人から見ても目に余るものだったんだろう。
「でも、さすがに星祭りは家族で過ごすんじゃないんですか?」
そう、年越しの星祭りは家族と一緒に、無事年を越せることに感謝し、新しい年に願いをかけるのが一般的だ。
「星祭りのお祝いも、毎年両親と妹の三人でしていましたわ。今年は私の婚約者を含めて四人で花火を見に行くと言っていましたから、冬休みの間は気付かれないかもしれません」
婚約者…婚約者はマチルダ様の婚約者なんだよね?
マチルダ様…どんだけ家族から除け者にされているんだろう。
っていうか、これはもう虐待なんじゃないだろうか。
「だとしたら、まだ結構余裕はあるな」
「早く動くに越したことはないけどね」
マチルダ様が困惑した顔を向ける。
「私のことを、見逃してくださるのですか?」
アンさんとセイラさんが顔を見合わせて頷き、マチルダ様に笑顔を見せた。
「見逃すも何も、止める理由がないだろ」
「安全に叔母さんの所に行けるように、もう少し考えなくちゃいけないけどね」
「アンさん…セイラさん…ありがとうございます」
マチルダ様が鳶色の瞳に涙を浮かべ、アンさんとセイラさんが優しく微笑む。
そこにホカホカ熱々の角うさぎのトマト煮と鱒のグラタンがやってきた。
「はい、お待たせしました~」
「やったー!」
「「「シェリル…」」」
何故か三人に睨まれた。
お客さん用の角うさぎのトマト煮と鱒のグラタンは、と~っても美味しかった。
ご飯を食べながら話していて分かったのは、マチルダ様の妹はなかなかの問題児であるということだった。
両親の愛情を一身に受け、欲しい物は何でも買い与えられているのに、それだけでは満足出来ず、マチルダ様を筆頭にお友達になった令嬢や使用人の持ち物まで欲しがるらしい。
同じものを用意すると言っても聞かず、その人が持っているそれが欲しい、となるらしい。
マチルダ様もハンカチやペン、数少ないドレスや宝飾品から、専属侍女まで妹に持って行かれたそうだ。
極め付けが家と婚約者だろう。
姉であるマチルダ様や、キャンベル伯爵家より格下のお友達や使用人は泣き寝入りするしかないけど、問題は格上の相手にも同じようにしてしまうこと。
以前は同年代の子供達が集まるお茶会に参加していたけど、あちこちで問題を起こしまくり、出入り禁止になっている家もあるそうだ。
「そんな問題児な妹さんなのに、ご両親もマチルダ様の婚約者も何がいいんですかね」
「シェリルちゃん!」
うっかり思ったことが口から出たらアンさんに怒られた。
「妹は…見た目の可愛らしさもあると思いますが、様々なことを自分に都合良く考えて、事実を曲げてしまうところがあるんですの」
マチルダ様は困ったように言う。
「お茶会を出入り禁止になったのも、妹の中では他のご令嬢方に嫌がらせをされていることになっていますし、私のことも……」
「うわあ、面倒くさっ」
セイラさんが顔を顰めて叫んだ。
「いるのよね、たまにそういう子。関わらないのが一番だけど、妹じゃそうもいかないものね。
大変だったわね、マチルダちゃん」
アンさんも苦い顔をしてマチルダ様を労う。
そのマチルダ様は少し困ったように小首を傾げて言った。
「そう…ですわね。確かに、妹がご迷惑をかけたお友達に謝罪に行ったり、何か都合の悪いことがあると私のせいにされたりして大変でしたけど、不思議と妹のことは許せてしまうのですわ。
両親との関係の中で、あの子を妬ましく思ったこともありますけど、たったひとりの妹ですもの」
マチルダ様は天使かな?
私だったらそんな妹、風魔法で吹っ飛ばしちゃう。
「さてと、明日は朝から動く予定だし、マチルダは疲れてるだろうから、早く寝かせてやんなきゃな」
セイラさんが立ち上がりながらそう言った。
時計を見ると、もう二十二時だった。
「セイラさん、私も疲れてますよ」
「だったらさっさと寝な!」
一応言ってみたけど冷たくあしらわれた。
今日は錬金術師ギルドのバイトをしたり、子供達と走り回ったり、マチルダ様の話しを聞いたり、なかなかハードな一日だったのに。
「じゃあ、明日あたしはマチルダの家の様子を見て来るよ。使用人に話しを聞けたら聞いてくる」
セイラさんがそう言ってニヤリと笑う。
アンさんも立ち上がり、にっこり笑う。
「わたしは、マチルダちゃんが叔母さんの所まで安全に行ける経路を調べてくるわね」
「私達は、アンさんに教えてもらった宝飾品店に行ってみます」
明日はちょうど風の日で、バイトはお休みだ。
「皆さま、ありがとうございます」
マチルダ様が頭を下げる。
「お礼を言うのはまだ早いよ」
「何があっても絶対悪いようにはしないわ」
「明日のお昼ご飯は屋台で食べましょう」
「「「シェリル…」」」
また三人に睨まれた。
34
あなたにおすすめの小説
精霊の森に捨てられた少女が、精霊さんと一緒に人の街へ帰ってきた
アイイロモンペ
ファンタジー
2020.9.6.完結いたしました。
2020.9.28. 追補を入れました。
2021.4. 2. 追補を追加しました。
人が精霊と袂を分かった世界。
魔力なしの忌子として瘴気の森に捨てられた幼子は、精霊が好む姿かたちをしていた。
幼子は、ターニャという名を精霊から貰い、精霊の森で精霊に愛されて育った。
ある日、ターニャは人間ある以上は、人間の世界を知るべきだと、育ての親である大精霊に言われる。
人の世の常識を知らないターニャの行動は、周囲の人々を困惑させる。
そして、魔力の強い者が人々を支配すると言う世界で、ターニャは既存の価値観を意識せずにぶち壊していく。
オーソドックスなファンタジーを心がけようと思います。読んでいただけたら嬉しいです。
婚約者を姉に奪われ、婚約破棄されたエリーゼは、王子殿下に国外追放されて捨てられた先は、なんと魔獣がいる森。そこから大逆転するしかない?怒りの
山田 バルス
ファンタジー
王宮の広間は、冷え切った空気に満ちていた。
玉座の前にひとり、少女が|跪い《ひざまず》ていた。
エリーゼ=アルセリア。
目の前に立つのは、王国第一王子、シャルル=レインハルト。
「─エリーゼ=アルセリア。貴様との婚約は、ここに破棄する」
「……なぜ、ですか……?」
声が震える。
彼女の問いに、王子は冷然と答えた。
「貴様が、カリーナ嬢をいじめたからだ」
「そ、そんな……! 私が、姉様を、いじめた……?」
「カリーナ嬢からすべて聞いている。お前は陰湿な手段で彼女を苦しめ、王家の威信をも|貶めた《おとし》さらに、王家に対する謀反を企てているとか」
広間にざわめきが広がる。
──すべて、仕組まれていたのだ。
「私は、姉様にも王家にも……そんなこと……していません……!」
必死に訴えるエリーゼの声は、虚しく広間に消えた。
「黙れ!」
シャルルの一喝が、広間に響き渡る。
「貴様のような下劣な女を、王家に迎え入れるわけにはいかぬ」
広間は、再び深い静寂に沈んだ。
「よって、貴様との婚約は破棄。さらに──」
王子は、無慈悲に言葉を重ねた。
「国外追放を命じる」
その宣告に、エリーゼの膝が崩れた。
「そ、そんな……!」
桃色の髪が広間に広がる。
必死にすがろうとするも、誰も助けようとはしなかった。
「王の不在時に|謀反《むほん》を企てる不届き者など不要。王国のためにもな」
シャルルの隣で、カリーナがくすりと笑った。
まるで、エリーゼの絶望を甘美な蜜のように味わうかのように。
なぜ。
なぜ、こんなことに──。
エリーゼは、震える指で自らの胸を掴む。
彼女はただ、幼い頃から姉に憧れ、姉に尽くし、姉を支えようとしていただけだったのに。
それが裏切りで返され、今、すべてを失おうとしている。
兵士たちが進み出る。
無骨な手で、エリーゼの両手を後ろ手に縛り上げた。
「離して、ください……っ」
必死に抵抗するも、力は弱い。。
誰も助けない。エリーゼは、見た。
カリーナが、微笑みながらシャルルに腕を絡め、勝者の顔でこちらを見下ろしているのを。
──すべては、最初から、こうなるよう仕組まれていたのだ。
重い扉が開かれる。
侯爵令嬢に転生したからには、何がなんでも生き抜きたいと思います!
珂里
ファンタジー
侯爵令嬢に生まれた私。
3歳のある日、湖で溺れて前世の記憶を思い出す。
高校に入学した翌日、川で溺れていた子供を助けようとして逆に私が溺れてしまった。
これからハッピーライフを満喫しようと思っていたのに!!
転生したからには、2度目の人生何がなんでも生き抜いて、楽しみたいと思います!!!
勇者パーティを追放された聖女ですが、やっと解放されてむしろ感謝します。なのにパーティの人たちが続々と私に助けを求めてくる件。
八木愛里
ファンタジー
聖女のロザリーは戦闘中でも回復魔法が使用できるが、勇者が見目麗しいソニアを新しい聖女として迎え入れた。ソニアからの入れ知恵で、勇者パーティから『役立たず』と侮辱されて、ついに追放されてしまう。
パーティの人間関係に疲れたロザリーは、ソロ冒険者になることを決意。
攻撃魔法の魔道具を求めて魔道具屋に行ったら、店主から才能を認められる。
ロザリーの実力を知らず愚かにも追放した勇者一行は、これまで攻略できたはずの中級のダンジョンでさえ失敗を繰り返し、仲間割れし破滅へ向かっていく。
一方ロザリーは上級の魔物討伐に成功したり、大魔法使いさまと協力して王女を襲ってきた魔獣を倒したり、国の英雄と呼ばれる存在になっていく。
これは真の実力者であるロザリーが、ソロ冒険者としての地位を確立していきながら、残念ながら追いかけてきた魔法使いや女剣士を「虫が良すぎるわ!」と追っ払い、入り浸っている魔道具屋の店主が実は憧れの大魔法使いさまだが、どうしても本人が気づかない話。
※11話以降から勇者パーティの没落シーンがあります。
※40話に鬱展開あり。苦手な方は読み飛ばし推奨します。
※表紙はAIイラストを使用。
白い結婚を言い渡されたお飾り妻ですが、ダンジョン攻略に励んでいます
時岡継美
ファンタジー
初夜に旦那様から「白い結婚」を言い渡され、お飾り妻としての生活が始まったヴィクトリアのライフワークはなんとダンジョンの攻略だった。
侯爵夫人として最低限の仕事をする傍ら、旦那様にも使用人たちにも内緒でダンジョンのラスボス戦に向けて準備を進めている。
しかし実は旦那様にも何やら秘密があるようで……?
他サイトでは「お飾り妻の趣味はダンジョン攻略です」のタイトルで公開している作品を加筆修正しております。
誤字脱字報告ありがとうございます!
【古代召喚魔法】を悪霊だとよばれ魔法学園を追放されました。でもエルフの王女に溺愛されて幸せです。だから邪魔する奴らは排除していいよね?
里海慧
ファンタジー
「レオ・グライス。君は呪いの悪霊を呼び寄せ、危険極まりない! よって本日をもって退学に処す!!」
最終学年に上がったところで、魔法学園を退学になったレオ。
この世界では魔物が跋扈しており、危険から身を守るために魔法が発達している。
だが魔法が全く使えない者は、呪われた存在として忌み嫌われていた。
魔法が使えないレオは貴族だけが通う魔法学園で、はるか昔に失われた【古代召喚魔法】を必死に習得した。
しかし召喚魔法を見せても呪いの悪霊だと誤解され、危険人物と認定されてしまう。
学園を退学になり、家族からも見捨てられ居場所がなくなったレオは、ひとりで生きていく事を決意。
森の奥深くでエルフの王女シェリルを助けるが、深い傷を負ってしまう。だがシェリルに介抱されるうちに心を救われ、王女の護衛として雇ってもらう。
そしてシェリルの次期女王になるための試練をクリアするべく、お互いに想いを寄せながら、二人は外の世界へと飛び出していくのだった。
一方レオを追い出した者たちは、次期女王の試練で人間界にやってきたシェリルに何とか取り入ろうとする。
そして邪魔なレオを排除しようと画策するが、悪事は暴かれて一気に転落していくのだった。
※きゅんきゅんするハイファンタジー、きゅんファン目指してます。
【完結】 悪役令嬢が死ぬまでにしたい10のこと
淡麗 マナ
恋愛
2022/04/07 小説ホットランキング女性向け1位に入ることができました。皆様の応援のおかげです。ありがとうございます。
第3回 一二三書房WEB小説大賞の最終選考作品です。(5,668作品のなかで45作品)
※コメント欄でネタバレしています。私のミスです。ネタバレしたくない方は読み終わったあとにコメントをご覧ください。
原因不明の病により、余命3ヶ月と診断された公爵令嬢のフェイト・アシュフォード。
よりによって今日は、王太子殿下とフェイトの婚約が発表されるパーティの日。
王太子殿下のことを考えれば、わたくしは身を引いたほうが良い。
どうやって婚約をお断りしようかと考えていると、王太子殿下の横には容姿端麗の女性が。逆に婚約破棄されて傷心するフェイト。
家に帰り、一冊の本をとりだす。それはフェイトが敬愛する、悪役令嬢とよばれた公爵令嬢ヴァイオレットが活躍する物語。そのなかに、【死ぬまでにしたい10のこと】を決める描写があり、フェイトはそれを真似してリストを作り、生きる指針とする。
1.余命のことは絶対にだれにも知られないこと。
2.悪役令嬢ヴァイオレットになりきる。あえて人から嫌われることで、自分が死んだ時の悲しみを減らす。(これは実行できなくて、後で変更することになる)
3.必ず病気の原因を突き止め、治療法を見つけだし、他の人が病気にならないようにする。
4.ノブレス・オブリージュ 公爵令嬢としての責務をいつもどおり果たす。
5.お父様と弟の問題を解決する。
それと、目に入れても痛くない、白蛇のイタムの新しい飼い主を探さねばなりませんし、恋……というものもしてみたいし、矛盾していますけれど、友達も欲しい。etc.
リストに従い、持ち前の執務能力、するどい観察眼を持って、人々の問題や悩みを解決していくフェイト。
ただし、悪役令嬢の振りをして、人から嫌われることは上手くいかない。逆に好かれてしまう! では、リストを変更しよう。わたくしの身代わりを立て、遠くに嫁いでもらうのはどうでしょう?
たとえ失敗しても10のリストを修正し、最善を尽くすフェイト。
これはフェイトが、余命3ヶ月で10のしたいことを実行する物語。皆を自らの死によって悲しませない為に足掻き、運命に立ち向かう、逆転劇。
【注意点】
恋愛要素は弱め。
設定はかなりゆるめに作っています。
1人か、2人、苛立つキャラクターが出てくると思いますが、爽快なざまぁはありません。
2章以降だいぶ殺伐として、不穏な感じになりますので、合わないと思ったら辞めることをお勧めします。
【完結】断罪された悪役令嬢は、本気で生きることにした
きゅちゃん
ファンタジー
帝国随一の名門、ロゼンクロイツ家の令嬢ベルティア・フォン・ロゼンクロイツは、突如として公の場で婚約者であるクレイン王太子から一方的に婚約破棄を宣告される。その理由は、彼女が平民出身の少女エリーゼをいじめていたという濡れ衣。真実はエリーゼこそが王太子の心を奪うために画策した罠だったにも関わらず、ベルティアは悪役令嬢として断罪され、社交界からの追放と学院退学の処分を受ける。
全てを失ったベルティアだが、彼女は諦めない。これまで家の期待に応えるため「完璧な令嬢」として生きてきた彼女だが、今度は自分自身のために生きると決意する。軍事貴族の嫡男ヴァルター・フォン・クリムゾンをはじめとする協力者たちと共に、彼女は自らの名誉回復と真実の解明に挑む。
その過程で、ベルティアは王太子の裏の顔や、エリーゼの正体、そして帝国に忍び寄る陰謀に気づいていく。かつては社交界のスキルだけを磨いてきた彼女だが、今度は魔法や剣術など実戦的な力も身につけながら、自らの道を切り開いていく。
失われた名誉、隠された真実、そして予期せぬ恋。断罪された「悪役令嬢」が、自分の物語を自らの手で紡いでいく、爽快復讐ファンタジー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる