219 / 229
第5章 六凶編 VS ブラッディマリア・ブルードラグーン
第218話 天国の幻覚・楽園と言う名の地獄
しおりを挟む
合宿最終日、起床した2人は筋肉痛になっていた。
「痛た、昨日のトレーニングはキツかったからかな?」
身体を清め、白装束と純白の紙パンツを身に着ける。最終日と言うことなので、この日は昼間に終了して解散、という段取り。
朝食
・ライ麦パン
・ミルク
・干し肉
・塩スープ
大航海時代の海賊か、とツッコミたくなるような貧相なものだが、それを我慢しながらいただく。外国人信者達は実力未知数で、特にモンゴル人のリーダーが脅威になると警戒している。
「あの「「VIVANT」」に出てきてたようなモンゴル人、相当手強そうですよね。」
「せやな。ノゴーン・ベキみたいな奴やろ?確かに強そうや。」
朝食を済ませ、朝はワークに励む。六甲山に移動し、山中を歩く。白装束に身を包んで、山中を歩く様は、四国のお遍路さんのようである。ワークが終わり、ポートアイランドへ戻る。そこで大型のテントに皆が集まる。その中に所狭しと、約58人の信者達が集う。中はストーブで暖められており、寒さは問題ない。内部は畳が敷いてあり、コンドームが入った籠が置いてある。ステージに、教祖と出家信者、外国人信者達のリーダー格(隊長・副隊長・四天王)が上がっており、神々しい雰囲気が漂う。雫と玲奈は、最前列で動向を窺う。
「皆さん、こんにちは。アンニョンハセヨ。大家好。サエンバイノー。」
教祖の勤は、外国人信者達に考慮してか、韓国語・中国語・モンゴル語で挨拶を行った。それから、出家信者が皆に白い小さなしおりを配った。中には、世界T教会とひかりの会の教義が書かれており、まるで文化大革命期の毛沢東語録を彷彿とさせる。皆がそれを開き、教祖が読み上げるのに合わせて、一斉に唱和する。
「ひかりの会・世界T教会 教義
愛・調和・力。世界の形成で欠かせないものである。愛は調和によって保たれ、調和は力で守られる。調和を乱す者は力で制裁を下す。これにより、世界の平和・均衡は保たれる。愛は、人間が産まれし時より、神から授けられるものであり、何人もこれを奪うことは出来ぬ。人間が成長し、少年少女が大人になる時、その尊き愛を受け、その身で悦びを味わう。調和は、その愛で守られし者達の世界を形成するものであり、決して侵してはならない。力は、その愛と調和を守るものであり、逆らう者・愛を侵害し調和を乱す者に裁きの鉄槌を下すものでもある。ここに我々は、愛・調和・力を以て、神の楽園を形成し、創り上げていくことをここに誓う。」
教義を唱和し、一体感に包まれる。更に、謎の純白の飲み物が配られる。甘い匂いがし、独特の雰囲気がある。
「何やろ…。」
「モンゴルの馬乳酒みたいやな。」
雫と玲奈は、恐る恐る飲み物を一口、口に運んだ。少し酸味と苦味、微量のアルコールの風味がある。甘味は、後から取ってつけたような味わいで、人工的で不自然なものだった。
「何かお酒みたいですね。でも、このドロッとした甘味、不自然ですよね?」
「せやね。毒物という訳は、無いやんね…。」
信者同士、男女が均等になるようにグループを作り、抱き合って口づけを交わす。雫と玲奈は、教祖に呼ばれて、ステージに上がる。教祖とキスを交わし、白装束を脱ぐ。紙パンツの上から、性器を触りあい、徐々に興奮していく。先程の飲み物には、媚薬が入っており、身体が熱く火照り始める。
「あぁ。何か熱くなってきたぁ…。」
媚薬の効果で、興奮してくる玲奈。雫は、コッソリとステージにスマホを置き、盗聴器と共に、この乱交パーティーの様子を撮る。これは、教団内では「愛の儀式」と呼ばれ、男女が裸で交じり合うことにより、性の悦びを知り、愛に守られるようになる、という名目で行われる。裸になり、互いの性器を愛撫する。玲奈は、出家信者の美玖里に性器を舐められながら、モンゴル人のドルガンの秘部をしゃぶる。
「ん、ん、めっちゃデカい…。」
「玲奈と言ったか?中々上手いな。私に騎乗するか?」
雫も、教祖の秘部をしゃぶる。
「あぁ、気持ちいいぞ。」
「ん、ん。」(これも調査のためや。)
そして、挿入して、皆で一斉に悦に入る。一糸乱れる事無く、同じ体位で行われる様子は、一種のマスゲームのようだ。玲奈は、豊満な乳房を揺らして、快楽に酔いしれる。
「あぁ、イクゥ~!!!」
その後、身体を清め、最後に教祖から合宿の総括をしてもらって終了。解散となった。2人は、ポートアイランドを後にし、ひとまず事務所に戻る。
「玲奈ちゃん、イキまくってたな。」
「ハイ。めっちゃ気持ちよかったから、アンアン言っちゃいました。」
三宮に着き、事務所に帰ってきた。この日は雅文が休みで、陳は調査に出ている。所長と美夜子は、2人を労う。
「潜入調査、ご苦労様。」
「はい。3日間の合宿で、有力な情報が得られました。」
調査結果をすぐさま報告し、記録したことをパソコンに入力して、書類に起こす。書類を完成させ、休憩時間に入る。コンビニ弁当を食べながら、合宿について話す。
「愛の儀式ね。洗脳の手段にありそうやね。」
「美夜子ちゃん、ホンマにあれは洗脳の常套手段やったで。異様な雰囲気やったから。」
所長は、優雅にホットレモンティーを飲みながら、お手製のクラブサンドをいただいている。
「ひかりの会が送り込んだという援軍が、気になるな。30人ぐらいいたのか。」
「はい、リーダー格の男が、ドルガンっていうモンゴル人でした。」
「モンゴル人?ひかりの会は、韓国のカルト教団だよな?韓国人以外に、外国人はおったか?」
「はい、あとは中国人もいました。」
所長は、クラブサンドを飲み込み、指を舐めてから、ホットレモンティーを飲み干した。
「韓国人の他に、中国人とモンゴル人がおったんか。これは敵に回すと手強いぞ…。」
「痛た、昨日のトレーニングはキツかったからかな?」
身体を清め、白装束と純白の紙パンツを身に着ける。最終日と言うことなので、この日は昼間に終了して解散、という段取り。
朝食
・ライ麦パン
・ミルク
・干し肉
・塩スープ
大航海時代の海賊か、とツッコミたくなるような貧相なものだが、それを我慢しながらいただく。外国人信者達は実力未知数で、特にモンゴル人のリーダーが脅威になると警戒している。
「あの「「VIVANT」」に出てきてたようなモンゴル人、相当手強そうですよね。」
「せやな。ノゴーン・ベキみたいな奴やろ?確かに強そうや。」
朝食を済ませ、朝はワークに励む。六甲山に移動し、山中を歩く。白装束に身を包んで、山中を歩く様は、四国のお遍路さんのようである。ワークが終わり、ポートアイランドへ戻る。そこで大型のテントに皆が集まる。その中に所狭しと、約58人の信者達が集う。中はストーブで暖められており、寒さは問題ない。内部は畳が敷いてあり、コンドームが入った籠が置いてある。ステージに、教祖と出家信者、外国人信者達のリーダー格(隊長・副隊長・四天王)が上がっており、神々しい雰囲気が漂う。雫と玲奈は、最前列で動向を窺う。
「皆さん、こんにちは。アンニョンハセヨ。大家好。サエンバイノー。」
教祖の勤は、外国人信者達に考慮してか、韓国語・中国語・モンゴル語で挨拶を行った。それから、出家信者が皆に白い小さなしおりを配った。中には、世界T教会とひかりの会の教義が書かれており、まるで文化大革命期の毛沢東語録を彷彿とさせる。皆がそれを開き、教祖が読み上げるのに合わせて、一斉に唱和する。
「ひかりの会・世界T教会 教義
愛・調和・力。世界の形成で欠かせないものである。愛は調和によって保たれ、調和は力で守られる。調和を乱す者は力で制裁を下す。これにより、世界の平和・均衡は保たれる。愛は、人間が産まれし時より、神から授けられるものであり、何人もこれを奪うことは出来ぬ。人間が成長し、少年少女が大人になる時、その尊き愛を受け、その身で悦びを味わう。調和は、その愛で守られし者達の世界を形成するものであり、決して侵してはならない。力は、その愛と調和を守るものであり、逆らう者・愛を侵害し調和を乱す者に裁きの鉄槌を下すものでもある。ここに我々は、愛・調和・力を以て、神の楽園を形成し、創り上げていくことをここに誓う。」
教義を唱和し、一体感に包まれる。更に、謎の純白の飲み物が配られる。甘い匂いがし、独特の雰囲気がある。
「何やろ…。」
「モンゴルの馬乳酒みたいやな。」
雫と玲奈は、恐る恐る飲み物を一口、口に運んだ。少し酸味と苦味、微量のアルコールの風味がある。甘味は、後から取ってつけたような味わいで、人工的で不自然なものだった。
「何かお酒みたいですね。でも、このドロッとした甘味、不自然ですよね?」
「せやね。毒物という訳は、無いやんね…。」
信者同士、男女が均等になるようにグループを作り、抱き合って口づけを交わす。雫と玲奈は、教祖に呼ばれて、ステージに上がる。教祖とキスを交わし、白装束を脱ぐ。紙パンツの上から、性器を触りあい、徐々に興奮していく。先程の飲み物には、媚薬が入っており、身体が熱く火照り始める。
「あぁ。何か熱くなってきたぁ…。」
媚薬の効果で、興奮してくる玲奈。雫は、コッソリとステージにスマホを置き、盗聴器と共に、この乱交パーティーの様子を撮る。これは、教団内では「愛の儀式」と呼ばれ、男女が裸で交じり合うことにより、性の悦びを知り、愛に守られるようになる、という名目で行われる。裸になり、互いの性器を愛撫する。玲奈は、出家信者の美玖里に性器を舐められながら、モンゴル人のドルガンの秘部をしゃぶる。
「ん、ん、めっちゃデカい…。」
「玲奈と言ったか?中々上手いな。私に騎乗するか?」
雫も、教祖の秘部をしゃぶる。
「あぁ、気持ちいいぞ。」
「ん、ん。」(これも調査のためや。)
そして、挿入して、皆で一斉に悦に入る。一糸乱れる事無く、同じ体位で行われる様子は、一種のマスゲームのようだ。玲奈は、豊満な乳房を揺らして、快楽に酔いしれる。
「あぁ、イクゥ~!!!」
その後、身体を清め、最後に教祖から合宿の総括をしてもらって終了。解散となった。2人は、ポートアイランドを後にし、ひとまず事務所に戻る。
「玲奈ちゃん、イキまくってたな。」
「ハイ。めっちゃ気持ちよかったから、アンアン言っちゃいました。」
三宮に着き、事務所に帰ってきた。この日は雅文が休みで、陳は調査に出ている。所長と美夜子は、2人を労う。
「潜入調査、ご苦労様。」
「はい。3日間の合宿で、有力な情報が得られました。」
調査結果をすぐさま報告し、記録したことをパソコンに入力して、書類に起こす。書類を完成させ、休憩時間に入る。コンビニ弁当を食べながら、合宿について話す。
「愛の儀式ね。洗脳の手段にありそうやね。」
「美夜子ちゃん、ホンマにあれは洗脳の常套手段やったで。異様な雰囲気やったから。」
所長は、優雅にホットレモンティーを飲みながら、お手製のクラブサンドをいただいている。
「ひかりの会が送り込んだという援軍が、気になるな。30人ぐらいいたのか。」
「はい、リーダー格の男が、ドルガンっていうモンゴル人でした。」
「モンゴル人?ひかりの会は、韓国のカルト教団だよな?韓国人以外に、外国人はおったか?」
「はい、あとは中国人もいました。」
所長は、クラブサンドを飲み込み、指を舐めてから、ホットレモンティーを飲み干した。
「韓国人の他に、中国人とモンゴル人がおったんか。これは敵に回すと手強いぞ…。」
0
お気に入りに追加
6
あなたにおすすめの小説
Strawberry Film
橋本健太
現代文学
「写真と言うのは、人の人生の中の、ほんの少しの断片を切り取ったもの。後で見た時に、美しいと思えるようにするもの。カメラマンっていうのは、そういう仕事さ。」
その一心で、ある時はグラビア専門のカメラマンとして、何人もの少女の写真を撮り、イメージビデオ作成に貢献し、写真集も出した。またある時はジャーナリストとして、海外に赴き、テレビで放送されない真実を撮影し、報道してきた。いつしか大物になった彼は、地元の京都に芸能事務所 Strawberry Milkを立ち上げ、多くの夢見る少女達の背中を押し、才能を引き出して、花を咲かせた。
この物語の主人公 香塚 薫(1974~2019)は、京都府出身のカメラマンである。これは、彼の生涯と彼が遺した写真集やイメージビデオ、また、撮影してきたものにまつわる物語である。

ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。


声劇・シチュボ台本たち
ぐーすか
大衆娯楽
フリー台本たちです。
声劇、ボイスドラマ、シチュエーションボイス、朗読などにご使用ください。
使用許可不要です。(配信、商用、収益化などの際は 作者表記:ぐーすか を添えてください。できれば一報いただけると助かります)
自作発言・過度な改変は許可していません。

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる