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第4章 六凶編 VS 百鬼夜行之衆・猛毒獣大陸
第160話 美夜子VS伝蔵
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22時になり、壇之浦と妖魔城の戦いも佳境に差し掛かった。百鬼夜行之衆の主力は伝蔵だけとなり、猛毒獣大陸のエージェントもブラックマンバ・ジャイアントホグウィードの1組を残すのみとなった。妖魔城の戦いは、探偵連合軍の勝利が濃厚になっていたが、3時間も戦い通した疲労が来ており、満身創痍の状態であった。それは、壇之浦で戦っている者達も同じだった。
壇之浦
大野健介・音無玲奈VSスローロリス・ケシ
ケシの、遺伝子組み換えによる改造で生み出した「ケシ坊主」という化け物に苦戦し、消耗していた。ケシの一部には、花が枯れた後に、茎の先端に大きな緑色の種子がつく。これはゴルフボールや握り拳状の大きさになり、その実を傷つけると、白い乳液が出る。これは乾燥すると、茶色く固まる。削り取って生成すると、アヘンが出来る。これに動物の遺伝子を混ぜ、手足を生やし、戦闘が出来るだけのモンスターに生育させたのである。
「フフフ、私が手を下すまでも無いわね。」
「コイツら、キモいねんけど。」
一方、健介もスローロリスに苦戦していた。鈍足だが、パワーと持久力があり、長期戦では分が悪かった。
「くっ、しぶといな。」
「へへへ、トドメと行こうか。」
その頃、雅文は苦戦している玲奈を見兼ねて、武器を投げ渡した。
「玲奈ちゃん、受け取れ!」
それに気づいたホオジロザメが阻止しようとしたが、雅文が蹴りを入れた。
「がはぁ!」
「お前の相手は俺や!」
雅文から武器を受け取った玲奈は、ケシ坊主を攻撃する。
「食らえ!」
「ギャァァァァァ!!!」
武器は、火炎銃でケシ坊主達は一掃された。
「貴様!やってくれたな!」
中国拳法の使い手のケシは蹴りをかますが、玲奈も陳の修行で鍛えられており、拳法で応戦する。
「玲奈から行くで!」
下段の蹴りで、脛を攻撃。うずくまった所で踵落としを食らわし、顎を蹴り上げ、頭を掴んで鳩尾に膝蹴りを入れた。
「かはぁ!」
持参した鞭で海老ぞりに縛り上げ、背中に乗ってキャメルクラッチをお見舞い。
「ラーメンマンやったら、アンタ真っ二つやで!」
「うぅ!」
救出に向かうスローロリスを蹴り飛ばし、健介は助走をつけて、ケシの顔面に蹴りを入れた。
「ぶはぁ!!」
鼻血を出して倒れるケシ。玲奈は緊縛を解いて、今度はスローロリスを鞭で叩き、首を絞める。
「さて、どこまで耐えられるんかなぁ?」
「は、はぁぁぁ…。」
顔が青白くなり、絶命しそうになるスローロリス。そこに健介が助走をつけて金的を入れ、一発KO。
「ハァァァァァン!!!」
撃破した2人は警察に逮捕された。
「ナイス連携やな。玲奈ちゃん。」
健介は玲奈の頭を撫でた。
「はい、ご主人様♥」
〇大野健介・音無玲奈VSスローロリス・ケシ●
これで、猛毒獣大陸エージェントはボスを除いて、1組だけとなった。
陳青鴻・萩野涼介VSブラックマンバ・ジャイアントホグウィード
ライフル銃を乱射するジャイアントホグウィード。攻撃を避けながら、乱射させて弾切れを狙う。
「ライフル銃を持ってるとなると、持久戦だな。我慢が大事だな。」
「もうアイツら倒したら、猛毒獣大陸もほぼ壊滅ですね。」
銃弾が中々当たらず、ジャイアントホグウィードは苛立っていた。
「クソォ!!!蜂の巣にしてやるわ!!!」
「あんな連中、瞬殺にしてやる。それに、あの陳とか言う男。年で体力持たないハズだ。俺が嬲り殺してやる。」
ブラックマンバがダッシュで、飛び蹴りをかます。
「オラァ!!!」
「くっ!!リーチあるな!!」
ここまで戦い抜いてきた陳だが、50代であるため体力的にキツくなっている。
「ハァハァ…。連戦はキツイな。」
「さっさと死ね!!老いぼれが!!」
襲ってくるブラックマンバに、涼介が体当たり。その間に陳が呼吸を整える。
「まぁ、連戦だからキツいのは分かっている。だが、こういう時こそ長年の経験が活きてくる。経験値では、私の方が上だ。」
陳は息をつかせぬ猛攻で、ブラックマンバを攻め立てる。
「ぐ、はぁ!!どこにそんな力が!!」
「殺し屋よ、消えるがいい!!」
力を込めた正拳を顔面にお見舞いした。
「九龍大正拳!!」
「がぁぁ!!!!」
涼介もジャイアントホグウィードのライフルを奪い、後頭部を殴りつけた。
「隙あり!!」
「アァ…。」
○陳青鴻・萩野涼介VSブラックマンバ・ジャイアントホグウィード●
ブラックマンバ・ジャイアントホグウィードは逮捕され、これで妖魔城にいる猛毒獣大陸エージェントは全滅。
「これで奴らは、全員倒せましたね。」
「後は、雅文君達だな。信じてるよ。」
気が抜けた2人は、脱力した様子で座り込んだ。
桐島美夜子VS伝蔵
伝蔵の剣技を上手くいなしながら、美夜子は力技で応戦する。
「中々いい太刀筋だな、お嬢さん。」
「貴方もただ者では無いようね。」
激しい剣技の応酬となり、両者は一歩も譲らない。伝蔵という男は、元は人間だが、あることがきっかけで妖怪に魂を売り、百鬼夜行之衆の幹部として活動するようになった。
「ハァハァ…。」
美夜子も連戦によるダメージからか、立つのがやっとな程の疲労が溜まっている。
「フフ、流石に疲労困憊のようだな。」
「負けないわ。ここで負ける訳にはいかない。雅文も戦ってるもの。」
「雅文って、アンタのボーイフレンドかい?」
「相棒よ。」
美夜子は、精神統一して構える。走り出し、伝蔵に斬りかかる。伝蔵も負けじと押し返し、一太刀浴びせる。
「うぅ!」
鮮血ほとばしり、伝蔵の目が光る。
「フフフ、小娘よ。貴様の首を刎ねて、それを肴に酒でも呑みたい所よ。」
美夜子は、伝蔵の目に狂気が滲んでいるのを感じ、質問をした。
「貴方は、何故妖怪に魂を売ったの?」
この質問に、伝蔵はほくそ笑みながら答える。
「答えてしんぜよう。拙者は幕末の侍であった。」
「貴方、武士やったのね?」
伝蔵は1850年に京都で生まれた。時は幕末。日本は黒船来航、清王朝はアヘン戦争と太平天国の乱という動乱を迎えた。彼は、幼少期から剣技に優れ、侍になったが、1867年の大政奉還で江戸幕府が終わり、侍が必要とされなくなってしまった。明治新政府は、政権の中心地を京都から東京に移し、版籍奉還・廃藩置県・地租改正など様々な近代化政策を行った。その中で、徴兵令が発布され、日本は軍隊を持つことになり、更には廃刀令で侍は刀を取り上げられた。一時は抵抗を考えたが、1877年の西南戦争で西郷隆盛が近代化した日本軍の前に敗れたのを見て、抵抗することを断念。悶々とした日々を過ごしていたある日、京都の廃墟で曼珠沙華と出会った。
「お主、こんな所で何をしておる?」
「拙者は、伝蔵。流浪人でござる。世は文明開化だ、近代化だと西洋の真似事をして浮かれておる。気に食わぬ。」
「わらわは、曼珠沙華と申す。戦国時代に生きておった。どうじゃ、お主も妖力を授けそうか?そうすれば不老不死で暴れられるぞ。」
近代化で居場所を失っていた伝蔵は、曼珠沙華の提案に乗った。
「乗った!!!」
こうして、伝蔵は妖力を授かり、妖怪として暴れ回り、現在に至る。
そうした背景を知り、美夜子は伝蔵がただの悪党ではないと理解した。
「元々は人間やったんやな。」
「左様、しかし不老不死になったからと言って、良いことばかりではない。時代が進むにつれ、見たくもないものばかりが増えた。だから、今こうしてお主のような純粋な心を持つ兵(つわもの)に出会えたことが幸せじゃ。」
対峙する2人。だが、伝蔵の背後に蒼い大きな靄がかかる。それは過去に斬り殺した者と伝蔵自身の心の闇が生み出した怨念で、よく見ると複数人の顔が合体して出来ている。
「ア、アァ…。貴様ラ、マトめて消してヤル…。」
怨念集合体は伝蔵に貼り付き、生気を吸取ろうとしている。
「何やアレ!?」
「ウゥ…。離れろ!!やっと出会えた兵との戦いを邪魔するな!!」
霊姫がすかさず助けに入る。
「霊姫二刀流 妖魔打ち首!!」
「ガァァ!!!!」
怨念集合体を一刀両断し、奴らは消滅した。これにより、伝蔵も妖力を失い、生身の人間になった。
「ハァハァ…。すまぬ、霊姫。さて、美夜子と言ったか。この1手で終わりにしようか。」
「そうね、私もこれ以上はキツいわ。」
刀の切っ先を向け、睨み合う両者。同時に動き、伝蔵が斬りかかるか、それを見切った美夜子が斬り伏せた。
「ウゥ…。拙者の負けだ…。」
伝蔵は倒れ込み、美夜子も疲労と負傷で跪いた。
○桐島美夜子VS伝蔵●
伝蔵は救急隊によって、担架に乗せられた。
「ハァハァ…。この妖魔城の戦いは、お主らの勝ちじゃ…。良い仲間を持ったな…。」
更に刑事にも一言告げる。
「刑事さん、拙者は傷が治れば必ず捕まりに戻る。」
「約束や。」
「あぁ。」
これにて、妖魔城の戦いは、探偵連合軍の勝利に終わった。
(雅文、こっちは勝利したわ。後は頼んだわよ。)
壇之浦
大野健介・音無玲奈VSスローロリス・ケシ
ケシの、遺伝子組み換えによる改造で生み出した「ケシ坊主」という化け物に苦戦し、消耗していた。ケシの一部には、花が枯れた後に、茎の先端に大きな緑色の種子がつく。これはゴルフボールや握り拳状の大きさになり、その実を傷つけると、白い乳液が出る。これは乾燥すると、茶色く固まる。削り取って生成すると、アヘンが出来る。これに動物の遺伝子を混ぜ、手足を生やし、戦闘が出来るだけのモンスターに生育させたのである。
「フフフ、私が手を下すまでも無いわね。」
「コイツら、キモいねんけど。」
一方、健介もスローロリスに苦戦していた。鈍足だが、パワーと持久力があり、長期戦では分が悪かった。
「くっ、しぶといな。」
「へへへ、トドメと行こうか。」
その頃、雅文は苦戦している玲奈を見兼ねて、武器を投げ渡した。
「玲奈ちゃん、受け取れ!」
それに気づいたホオジロザメが阻止しようとしたが、雅文が蹴りを入れた。
「がはぁ!」
「お前の相手は俺や!」
雅文から武器を受け取った玲奈は、ケシ坊主を攻撃する。
「食らえ!」
「ギャァァァァァ!!!」
武器は、火炎銃でケシ坊主達は一掃された。
「貴様!やってくれたな!」
中国拳法の使い手のケシは蹴りをかますが、玲奈も陳の修行で鍛えられており、拳法で応戦する。
「玲奈から行くで!」
下段の蹴りで、脛を攻撃。うずくまった所で踵落としを食らわし、顎を蹴り上げ、頭を掴んで鳩尾に膝蹴りを入れた。
「かはぁ!」
持参した鞭で海老ぞりに縛り上げ、背中に乗ってキャメルクラッチをお見舞い。
「ラーメンマンやったら、アンタ真っ二つやで!」
「うぅ!」
救出に向かうスローロリスを蹴り飛ばし、健介は助走をつけて、ケシの顔面に蹴りを入れた。
「ぶはぁ!!」
鼻血を出して倒れるケシ。玲奈は緊縛を解いて、今度はスローロリスを鞭で叩き、首を絞める。
「さて、どこまで耐えられるんかなぁ?」
「は、はぁぁぁ…。」
顔が青白くなり、絶命しそうになるスローロリス。そこに健介が助走をつけて金的を入れ、一発KO。
「ハァァァァァン!!!」
撃破した2人は警察に逮捕された。
「ナイス連携やな。玲奈ちゃん。」
健介は玲奈の頭を撫でた。
「はい、ご主人様♥」
〇大野健介・音無玲奈VSスローロリス・ケシ●
これで、猛毒獣大陸エージェントはボスを除いて、1組だけとなった。
陳青鴻・萩野涼介VSブラックマンバ・ジャイアントホグウィード
ライフル銃を乱射するジャイアントホグウィード。攻撃を避けながら、乱射させて弾切れを狙う。
「ライフル銃を持ってるとなると、持久戦だな。我慢が大事だな。」
「もうアイツら倒したら、猛毒獣大陸もほぼ壊滅ですね。」
銃弾が中々当たらず、ジャイアントホグウィードは苛立っていた。
「クソォ!!!蜂の巣にしてやるわ!!!」
「あんな連中、瞬殺にしてやる。それに、あの陳とか言う男。年で体力持たないハズだ。俺が嬲り殺してやる。」
ブラックマンバがダッシュで、飛び蹴りをかます。
「オラァ!!!」
「くっ!!リーチあるな!!」
ここまで戦い抜いてきた陳だが、50代であるため体力的にキツくなっている。
「ハァハァ…。連戦はキツイな。」
「さっさと死ね!!老いぼれが!!」
襲ってくるブラックマンバに、涼介が体当たり。その間に陳が呼吸を整える。
「まぁ、連戦だからキツいのは分かっている。だが、こういう時こそ長年の経験が活きてくる。経験値では、私の方が上だ。」
陳は息をつかせぬ猛攻で、ブラックマンバを攻め立てる。
「ぐ、はぁ!!どこにそんな力が!!」
「殺し屋よ、消えるがいい!!」
力を込めた正拳を顔面にお見舞いした。
「九龍大正拳!!」
「がぁぁ!!!!」
涼介もジャイアントホグウィードのライフルを奪い、後頭部を殴りつけた。
「隙あり!!」
「アァ…。」
○陳青鴻・萩野涼介VSブラックマンバ・ジャイアントホグウィード●
ブラックマンバ・ジャイアントホグウィードは逮捕され、これで妖魔城にいる猛毒獣大陸エージェントは全滅。
「これで奴らは、全員倒せましたね。」
「後は、雅文君達だな。信じてるよ。」
気が抜けた2人は、脱力した様子で座り込んだ。
桐島美夜子VS伝蔵
伝蔵の剣技を上手くいなしながら、美夜子は力技で応戦する。
「中々いい太刀筋だな、お嬢さん。」
「貴方もただ者では無いようね。」
激しい剣技の応酬となり、両者は一歩も譲らない。伝蔵という男は、元は人間だが、あることがきっかけで妖怪に魂を売り、百鬼夜行之衆の幹部として活動するようになった。
「ハァハァ…。」
美夜子も連戦によるダメージからか、立つのがやっとな程の疲労が溜まっている。
「フフ、流石に疲労困憊のようだな。」
「負けないわ。ここで負ける訳にはいかない。雅文も戦ってるもの。」
「雅文って、アンタのボーイフレンドかい?」
「相棒よ。」
美夜子は、精神統一して構える。走り出し、伝蔵に斬りかかる。伝蔵も負けじと押し返し、一太刀浴びせる。
「うぅ!」
鮮血ほとばしり、伝蔵の目が光る。
「フフフ、小娘よ。貴様の首を刎ねて、それを肴に酒でも呑みたい所よ。」
美夜子は、伝蔵の目に狂気が滲んでいるのを感じ、質問をした。
「貴方は、何故妖怪に魂を売ったの?」
この質問に、伝蔵はほくそ笑みながら答える。
「答えてしんぜよう。拙者は幕末の侍であった。」
「貴方、武士やったのね?」
伝蔵は1850年に京都で生まれた。時は幕末。日本は黒船来航、清王朝はアヘン戦争と太平天国の乱という動乱を迎えた。彼は、幼少期から剣技に優れ、侍になったが、1867年の大政奉還で江戸幕府が終わり、侍が必要とされなくなってしまった。明治新政府は、政権の中心地を京都から東京に移し、版籍奉還・廃藩置県・地租改正など様々な近代化政策を行った。その中で、徴兵令が発布され、日本は軍隊を持つことになり、更には廃刀令で侍は刀を取り上げられた。一時は抵抗を考えたが、1877年の西南戦争で西郷隆盛が近代化した日本軍の前に敗れたのを見て、抵抗することを断念。悶々とした日々を過ごしていたある日、京都の廃墟で曼珠沙華と出会った。
「お主、こんな所で何をしておる?」
「拙者は、伝蔵。流浪人でござる。世は文明開化だ、近代化だと西洋の真似事をして浮かれておる。気に食わぬ。」
「わらわは、曼珠沙華と申す。戦国時代に生きておった。どうじゃ、お主も妖力を授けそうか?そうすれば不老不死で暴れられるぞ。」
近代化で居場所を失っていた伝蔵は、曼珠沙華の提案に乗った。
「乗った!!!」
こうして、伝蔵は妖力を授かり、妖怪として暴れ回り、現在に至る。
そうした背景を知り、美夜子は伝蔵がただの悪党ではないと理解した。
「元々は人間やったんやな。」
「左様、しかし不老不死になったからと言って、良いことばかりではない。時代が進むにつれ、見たくもないものばかりが増えた。だから、今こうしてお主のような純粋な心を持つ兵(つわもの)に出会えたことが幸せじゃ。」
対峙する2人。だが、伝蔵の背後に蒼い大きな靄がかかる。それは過去に斬り殺した者と伝蔵自身の心の闇が生み出した怨念で、よく見ると複数人の顔が合体して出来ている。
「ア、アァ…。貴様ラ、マトめて消してヤル…。」
怨念集合体は伝蔵に貼り付き、生気を吸取ろうとしている。
「何やアレ!?」
「ウゥ…。離れろ!!やっと出会えた兵との戦いを邪魔するな!!」
霊姫がすかさず助けに入る。
「霊姫二刀流 妖魔打ち首!!」
「ガァァ!!!!」
怨念集合体を一刀両断し、奴らは消滅した。これにより、伝蔵も妖力を失い、生身の人間になった。
「ハァハァ…。すまぬ、霊姫。さて、美夜子と言ったか。この1手で終わりにしようか。」
「そうね、私もこれ以上はキツいわ。」
刀の切っ先を向け、睨み合う両者。同時に動き、伝蔵が斬りかかるか、それを見切った美夜子が斬り伏せた。
「ウゥ…。拙者の負けだ…。」
伝蔵は倒れ込み、美夜子も疲労と負傷で跪いた。
○桐島美夜子VS伝蔵●
伝蔵は救急隊によって、担架に乗せられた。
「ハァハァ…。この妖魔城の戦いは、お主らの勝ちじゃ…。良い仲間を持ったな…。」
更に刑事にも一言告げる。
「刑事さん、拙者は傷が治れば必ず捕まりに戻る。」
「約束や。」
「あぁ。」
これにて、妖魔城の戦いは、探偵連合軍の勝利に終わった。
(雅文、こっちは勝利したわ。後は頼んだわよ。)
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