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第4章 六凶編 VS 百鬼夜行之衆・猛毒獣大陸

第122話 パパ活 to the Hell

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    証拠を着実に集め、綺羅がパパ活や横領をさせて金を吸い上げていたことを、店長に暴露し、悪事を暴くという作戦は、着々と水面下で進行していた。玲奈はここまでの調査結果を報告書として作成し、全ての準備を行う。
(今に見ておきなさい。探偵に喧嘩売ったこと後悔させたるからな。)
時刻は16時。調査報告書を完成させ、証拠を揃えた玲奈は、満を持して北新地の「Sexy Angel」に足を運んだ。いつものようにキャバドレスを着て、キャバクラの仕事に励む。
(最後の方で、披露したるわ。)

    この日、飛鳥の客は大阪府を拠点とする
一大企業の幹部。サングラスに、金の指輪とギラギラした風貌をしている。
「飛鳥ちゃん、こっち来て飲もうや。」
「いつ見てもギラギラしてる~。」
玲奈はチラチラと飛鳥を監視しながら、事前にマスターと打ち合わせしたタイミングを見極めていた。
(まだや、まだ。決定的な一言を得ないと…。)
互いに酒が進み、話が弾む。
「ねぇ、オジサン。今日はクリスマスイブやで。何かプレゼントある?」
「そう言う思うたから、持ってきてるで。」
そう言って彼は、懐から小さな箱を取り出した。
「はい、指輪。」
「わー、指輪やん!ありがとう!」
指輪をはめて気を良くした飛鳥は、更に要求し始めた。
「なぁ、オジサン。財産いくらあるん?」
「えっ?まぁ、1千万円はあるで…。」
「1千万円?!ええやん、なぁ、飛鳥に少しくれへん?」
無茶な要求に、さっきまで笑顔だった彼の表情が曇る。
「いやぁ、それはちょっとな…。あんまり人様の金ねだるんはどうかと…。」
「ねぇ~。大企業なんやろ?せやったら、会社の金少しだけでもくれへん?バレへんかったらエエだけやし。」
悪巧みしているような不敵な笑みを浮かべ、金をせびる飛鳥。
「飛鳥ちゃん、言うてエエこととアカンことあるで!!」
(今や!!)
マスターと合図を交わし、玲奈が立ち上がって前に出た。
「そこまでや!!」
それと共に、マスターが機器を用意し、店内の照明を消した。
「何や何や!?」
「何が始まるん?!」 
突然の出来事に店内はざわついた。
「一体何や!!」
玲奈は、自信満々な様子で盗聴器を再生する。
「まずは、これをお聞きください。」

    再生すると、ある日のキャバクラの会話が聞こえてきた。
「何やこれ?」
呆気にとられる一同。ここまでは何気ない会話。しかし、ここで飛鳥の犯罪幇助の証拠の言動が出てきた。
「企業で財務やってるんや。すご~い!そうや、飛鳥に会社のお金頂戴🖤」
「横領とか簡単やろ?ありがとう🖤。飛鳥の舎弟の子、パパ活で貴方にご馳走してもらってん。このお礼は、飛鳥が払うで。カラダで🖤」
更に、部屋で行われた乱交パーティーの様子が再生された。
「あはははは!!!!世の中金やで!!大企業のパパ達ぃ、飛鳥に会社のお金貢いでくれてありがとう🖤そのお礼に、飛鳥がカラダで払うで🖤」
盗聴されていたと知らなかった飛鳥は、表情が青ざめた。
「あ、あぁ…。ウソやん…。」
「どういうことや、飛鳥ちゃん?」
彼の顔から、笑みが消えた。
「あと、みんな、これ見てな。玲奈、そこの飛鳥ちゃんの舎弟に酷い目に遭わされてんよ。その時の動画。」
DVDプレイヤーを再生すると、ホテルの一室が映し出され、玲奈が丸裸にされ、牛乳浣腸させられている場面が出てきた。
「えっ、ちょっ、待って!!何でアンタがそれを!!!」
玲奈の菊門から牛乳が噴射され、それを嘲笑する場面も出てきた。
「あ、あぁ…。」
「ガッカリやで。飛鳥ちゃん…。そんなヤツやったんやな…。」
愕然とする飛鳥に、玲奈が強気に出る。
「飛鳥ちゃん、こっちへ来なさい!!」
飛鳥を呼び出し、全てを暴露した。
「私は、音無玲奈。探偵や。マスターから依頼があってん。飛鳥ちゃんが、客に横領とかパパ活させて、そのお金を貢がせているんやないか、っていう疑惑があるから、調査して欲しいっていう依頼。そしたら、案の定やってた言う訳や。」
「ウソやん…。」 
ヘナヘナと崩れ落ちる飛鳥。皆からの視線は冷たい。マスターが現れ、飛鳥の肩をポンポンと叩く。
「飛鳥ちゃん、これは犯罪やで。証拠はある。悪いことは言わん。自首しなさい。今日限りで君はクビや。」
クビを宣告された飛鳥は、その後、バックヤードで玲奈と2人きりになり、罵声を浴びせた。
「やってくれたな、アンタァ!!!!これでクビやんけ!!どないしてくれるんよ!!!!」
玲奈は、顔色一つ変えず冷静に対応する。
「だから何や?貴女がそういうことするからやろ。そんな終わったこと言うてもしゃあないやん。まぁ、これでも飲んで。」
既に開けている缶ジュースを、飛鳥に渡した。
「まぁ、元はと言えば、飛鳥がやったことやし…。」
グイっと缶ジュースを飲み干し、しばらくすると、飛鳥は眠りについた。
「さて、手荒やけど、ここからは玲奈と遊ぼ🖤」

    飛鳥が目を覚ますと、玲奈の自宅にいた。縄で吊るされており、何も着ていないことに気づいた。
「ちょっ、何、何やこれ?!」
「あ、お目覚め。綺羅ちゃん。」
玲奈は、黒い下着姿で、手には鞭と蝋燭が握られている。
「なぁ、一体どういうことなん!?」
「どういうこと、って言われたら、玲奈はSM嬢やっとったからな。こういう反抗的な子は、調教して黙らせる。そして、Mの悦びを体験させる。」
「Mの悦び?」
「直に気持ち良くなるで。」
玲奈は、綺羅にそっと口づけした。そして、蝋燭に火をつけ、溶けた蝋を綺羅の尻や太ももに垂らした。
「あぁ!!熱い!熱い!」
「まずはお仕置きやで。横領は犯罪やからな。自首した方がええで。」
蝋を垂らされ、苦悶と屈辱の目で玲奈を睨み付ける。
「白い蝋燭やから、ホワイトクリスマス。なんちゃって。」
「熱い…。蝋取れるん?」
「固まったら剥がせるで。」
蝋責めを終え、緊縛をほどき、固まった蝋を剥がす。首輪で繋ぎ、ベッドへ連れていく。ベッドに上がった2人、玲奈も裸になる。
「綺羅ちゃん、蜘蛛のタトゥーあるんや。どういう意味なん?」
「「「狙った男は逃さない」」って言う意味や…。」
玲奈は綺羅の腕を掴んで押さえ込み、覆い被さる。
「綺羅ちゃんが蜘蛛やったら、玲奈はカマキリやな。カマキリは交尾、つまりセックス中にメスがオス食べるんよ。せやから、綺羅ちゃん食べるで🖤」
そう言って、玲奈は綺羅の唇・乳首・腹・太ももの順にペロペロ舐め、秘部を開いて舐め始める。
「あぁ!!や、ちょ、アカン…。気持ちいい…。」
「綺羅ちゃん可愛い。マゾやな。」
玲奈は綺羅の顔の上に跨がり、秘部を舐めてもらう。
「あんっ、あぁ!!気持ちいい…。綺羅ちゃん、もっと舐めてぇ🖤」

    それから、玲奈と綺羅は激しく乱れあい、眠りについた。翌日、寝起きの玲奈は綺羅を起こして、一緒にシャワーを浴びる。
「あぁ…。Hの後のシャワー気持ちいい…。」
「あー…。アルコール抜ける~。仕事クビや~。」
玲奈は綺羅の身体を洗い、お互いに背中を流したりした。
「キャバクラの捜査、キツかった~!」「ナイトワーク大変やろ?綺羅はそういう世界でやってたんよ。お金は儲かるけど、よう考えたら、男のこと金でしか見れへんかったし、何か損得勘定でしか人を見れへんくなるんが、段々嫌になってきてん…。せやから、こんな悪いことしてもうたんやろな。」
「そうやろ?ちゃんと自首しなさい。」
アルコールの影響で尿意が込み上げた2人は、一緒に排水口に向かってしゃがんで放尿した。
「ハァ~。朝一のオシッコ、裸でしたらめっちゃ気持ちいい~!」
「玲奈ちゃん、スゴい勢いやな…。綺羅もめっちゃ出てるけどな…。てか、玲奈ちゃん、オッパイ大きいな…。」
「せやろ?玲奈、オッパイ大きいで。」
その後、風呂から上がり、服に着替えて朝食。この日は日曜日でクリスマス。綺羅は翌日に自首する。2人はJKコスプレで、梅田を満喫する。
「HEPオモロいな!」
「せやろ、玲奈はここでよう遊んでたからな。」
プリクラを撮るなど、童心に還って2人は楽しんだ。翌日、綺羅は大阪府警に自首。店主から報酬金を受け取り、この一件は収束した。
「後は、海外修業やな…。」
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