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第2章 VS JKビジネス
第21話 奴隷ゲーム
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「奴隷ゲーム」とは、一言で言えば実話を基にした小説である。この話はとある女子高生が体験した奇妙な話で、内容は東京都内の高校に通う斎藤朱里とその親友である武富麻衣が、乱交パーティーで知り合った男に「奴隷ゲーム」と言われる恐ろしい殺人ゲームに巻き込まれるというもの。反社会的勢力との戦いや、「奴隷ゲーム」に至るまでの前世の因縁など多くの伏線が散りばめられ、サスペンスやアクション、ミステリー要素を含む現代ドラマであるが、作中には2人が体験した性行為の様子や生々しい過剰なまでの性描写が盛り込まれ、少年誌に掲載するのは困難な作品である。
「確か、何巻やったかな?」
この「奴隷ゲーム」は既に完結しており、小説では9巻まで出ている。そのうちの4~5巻に出てくる反社会的勢力 コロニアリズムの幹部 ラブキラーという男のエピソードに目を向けた。
彼の本名は保谷 俊。千葉県出身で中学生の頃に父を亡くし、母子家庭で育つ。高校生の頃に3人の女の子と同時に付き合い、肉体関係まで築くも、それがバレてしまい失恋。その時に彼は女子高生への異常なまでの執着心と復讐心を抱くようになった。彼はJKビジネスで財を成し、裏社会で頭角を現した。その後、コロニアリズムで仲間となる暴力王こと谷郷一騎と知り合い、彼のツテで反社会的勢力で活動。組の壊滅後にコロニアリズムに加入、「奴隷ゲーム」では、朱里の親友の麻衣に手を出すも、朱里達が結成した「セブンスパーティー」に敗れ、彼は逮捕された。
「あのラブキラーがやってたことと今回の一件は似てるな。コロニアリズムは反社会的勢力、同じくGolden Fruitの背景にもそれらをまとめる奴らがおるな。」
雅文はここまでの捜査で分かったことを、美夜子とLINEで共有し、独自にまとめていった。
その頃、由香里は夕飯を済ませ、風呂に入った後、部屋で独りベッドに突っ伏して泣いていた。
「うぅ…。ヤられた…。レイプされた…。何で…。嫌や…。嫌や…。」
そこに雅文から電話がかかってきた。
「もしもし、こんばんは。神田雅文です。」
「あっ、雅文さん。こんばんは。」
由香里は涙を拭いて起き上がり、座って電話する。
「何か身の回りで異変はない?」
由香里は夜に公園で襲われた話をした。
「うぅ…。今日、家帰ってたら、公園で知らんヤツに襲われて…。制服脱がされて、下着姿写真撮られて…。ホンマに怖かったし、気持ち悪かった…。うぅ…。」
「そうやったんや。辛かったな…。大丈夫。必ず救い出すから。」
「今日、探偵事務所行ってな、美夜子さんにDVD見してもらったんですよ…。そしたら、盗撮とかレイプの動画があって、ホンマに怖くて気持ち悪かった…。ウチもあんな目に遭うんや思うたら…。もうJKビジネスやるん嫌や…。」
「そうか…。」
雅文は真摯に、彼女の話を聞いていた。
「明日、里香と一緒に話してくる。JKビジネス止める。」
「あぁ、その事はちょっと美夜子とも話する。里香ちゃんは依頼者や。探偵として依頼者を危険な目に遭わす訳にはいかへん。そこは慎重にな。作戦を考えるから、無茶だけはせんようにな。」
「はい。」
その後、由香里は美夜子に電話した。
「こんばんは。山本由香里です。」
「こんばんは、由香里ちゃん。」
「美夜子さん、ウチ、レイプされかけました。」
「えぇ?!大丈夫やった?」
「知らんヤツに襲われて、下着姿撮られて…。怖かった…。」
「辛かったよね?最低ね、その犯人…。」
「これで分かりました。もうウチはJKビジネスから足洗う!」
「ええ。その方がいいわ。」
「ウチと同じ目に遭ってる娘もおるから、その娘らも助けたい!」
「いいわ。その気持ちが大事。奴隷根性から脱却したわね。有名な故事があるわ。ある鉄の部屋に多くの人が熟睡している。鉄の部屋は壊せず、中の人はみんな窒息して死んでしまう。貴女は唯一起きている。貴女が声を挙げれば、ここにいる者達を救い出せるかもしれない。まずはこれが大事なことやの。」
これは中国近代文学の偉人 魯迅の発言。ここでの鉄の部屋は清王朝で、停滞した社会の中で奴隷根性から脱却し、環境を打開することが大事だと説いている。
「奴隷根性から脱却…。」
「そう、その状況で怖いのは、それを当たり前だと思って卑屈になってしまうこと。そうなったら思うつぼよ。貴女には私達がついてる。」
「ありがとうございます。」
雅文と美夜子に勇気づけられ、由香里はキッパリとJKビジネスから足を洗うことを決意した。
翌日、由香里は朝起きると、シャワーを浴びて気合を入れた。
(今日が正念場や。もう覚悟は出来てる。)
シャワーを浴びた後、勝負下着として黒い背景に水玉模様のブラジャーとパンティーを身に着け、いつものように制服に着替えた。朝食を済ませ、彼女は地下鉄御堂筋線心斎橋駅から梅田へ向かい、阪急電鉄に乗り換え、大阪梅田から神戸三宮へ行く。神戸三宮から神戸市営地下鉄県庁前へ行き、学校に通う。いつものように教室へ向かい、授業を受ける。その同時刻、探偵事務所には所長・雅文・美夜子が出勤し、作戦を練っていた。
「由香里ちゃんはJKビジネスから足を洗うと言っていたんやな?」
「はい。彼女には何かあったら連絡するようには言ってあります。恐らく夕方ごろに大阪に向かうと思われます。」
「所長、我々だけでは心細いわ。KANSAI BLACK PANTHERとの同盟を活用しましょう。」
「ああ、そうやな。彼らも作戦を立てとるやろうから、一緒に協力して…。」
所長はパソコンを立ち上げ、Zoomを開き、KANSAI BLACK PANTHERとオンラインでやり取りした。
「こんにちは。」
「こんにちは、中村さん。」
早速、Golden Fruitの一角 Golden Peachとの戦いについての作戦会議を始めた。作戦はこうだ。店が開く1時間前に里香と由香里は事務所でJKビジネスから足を洗うことを言い、他の女子高生達もストライキを起こす。その様子は里香が逐一報告する。その隙にKANSAI BLACK PANTHERは警察を呼び、外を包囲してもらう。由香里と女子高生達を救出しに乗り込んで、Golden Peachの一派と戦う。
「我々のバックには警察がいる。いざとなったら彼らを頼ってくれ。」
「分かった。」
ここで会議は終了。
「戦いになるな。」
「望むところです。」
「そうね、楽しみやわ。」
「確か、何巻やったかな?」
この「奴隷ゲーム」は既に完結しており、小説では9巻まで出ている。そのうちの4~5巻に出てくる反社会的勢力 コロニアリズムの幹部 ラブキラーという男のエピソードに目を向けた。
彼の本名は保谷 俊。千葉県出身で中学生の頃に父を亡くし、母子家庭で育つ。高校生の頃に3人の女の子と同時に付き合い、肉体関係まで築くも、それがバレてしまい失恋。その時に彼は女子高生への異常なまでの執着心と復讐心を抱くようになった。彼はJKビジネスで財を成し、裏社会で頭角を現した。その後、コロニアリズムで仲間となる暴力王こと谷郷一騎と知り合い、彼のツテで反社会的勢力で活動。組の壊滅後にコロニアリズムに加入、「奴隷ゲーム」では、朱里の親友の麻衣に手を出すも、朱里達が結成した「セブンスパーティー」に敗れ、彼は逮捕された。
「あのラブキラーがやってたことと今回の一件は似てるな。コロニアリズムは反社会的勢力、同じくGolden Fruitの背景にもそれらをまとめる奴らがおるな。」
雅文はここまでの捜査で分かったことを、美夜子とLINEで共有し、独自にまとめていった。
その頃、由香里は夕飯を済ませ、風呂に入った後、部屋で独りベッドに突っ伏して泣いていた。
「うぅ…。ヤられた…。レイプされた…。何で…。嫌や…。嫌や…。」
そこに雅文から電話がかかってきた。
「もしもし、こんばんは。神田雅文です。」
「あっ、雅文さん。こんばんは。」
由香里は涙を拭いて起き上がり、座って電話する。
「何か身の回りで異変はない?」
由香里は夜に公園で襲われた話をした。
「うぅ…。今日、家帰ってたら、公園で知らんヤツに襲われて…。制服脱がされて、下着姿写真撮られて…。ホンマに怖かったし、気持ち悪かった…。うぅ…。」
「そうやったんや。辛かったな…。大丈夫。必ず救い出すから。」
「今日、探偵事務所行ってな、美夜子さんにDVD見してもらったんですよ…。そしたら、盗撮とかレイプの動画があって、ホンマに怖くて気持ち悪かった…。ウチもあんな目に遭うんや思うたら…。もうJKビジネスやるん嫌や…。」
「そうか…。」
雅文は真摯に、彼女の話を聞いていた。
「明日、里香と一緒に話してくる。JKビジネス止める。」
「あぁ、その事はちょっと美夜子とも話する。里香ちゃんは依頼者や。探偵として依頼者を危険な目に遭わす訳にはいかへん。そこは慎重にな。作戦を考えるから、無茶だけはせんようにな。」
「はい。」
その後、由香里は美夜子に電話した。
「こんばんは。山本由香里です。」
「こんばんは、由香里ちゃん。」
「美夜子さん、ウチ、レイプされかけました。」
「えぇ?!大丈夫やった?」
「知らんヤツに襲われて、下着姿撮られて…。怖かった…。」
「辛かったよね?最低ね、その犯人…。」
「これで分かりました。もうウチはJKビジネスから足洗う!」
「ええ。その方がいいわ。」
「ウチと同じ目に遭ってる娘もおるから、その娘らも助けたい!」
「いいわ。その気持ちが大事。奴隷根性から脱却したわね。有名な故事があるわ。ある鉄の部屋に多くの人が熟睡している。鉄の部屋は壊せず、中の人はみんな窒息して死んでしまう。貴女は唯一起きている。貴女が声を挙げれば、ここにいる者達を救い出せるかもしれない。まずはこれが大事なことやの。」
これは中国近代文学の偉人 魯迅の発言。ここでの鉄の部屋は清王朝で、停滞した社会の中で奴隷根性から脱却し、環境を打開することが大事だと説いている。
「奴隷根性から脱却…。」
「そう、その状況で怖いのは、それを当たり前だと思って卑屈になってしまうこと。そうなったら思うつぼよ。貴女には私達がついてる。」
「ありがとうございます。」
雅文と美夜子に勇気づけられ、由香里はキッパリとJKビジネスから足を洗うことを決意した。
翌日、由香里は朝起きると、シャワーを浴びて気合を入れた。
(今日が正念場や。もう覚悟は出来てる。)
シャワーを浴びた後、勝負下着として黒い背景に水玉模様のブラジャーとパンティーを身に着け、いつものように制服に着替えた。朝食を済ませ、彼女は地下鉄御堂筋線心斎橋駅から梅田へ向かい、阪急電鉄に乗り換え、大阪梅田から神戸三宮へ行く。神戸三宮から神戸市営地下鉄県庁前へ行き、学校に通う。いつものように教室へ向かい、授業を受ける。その同時刻、探偵事務所には所長・雅文・美夜子が出勤し、作戦を練っていた。
「由香里ちゃんはJKビジネスから足を洗うと言っていたんやな?」
「はい。彼女には何かあったら連絡するようには言ってあります。恐らく夕方ごろに大阪に向かうと思われます。」
「所長、我々だけでは心細いわ。KANSAI BLACK PANTHERとの同盟を活用しましょう。」
「ああ、そうやな。彼らも作戦を立てとるやろうから、一緒に協力して…。」
所長はパソコンを立ち上げ、Zoomを開き、KANSAI BLACK PANTHERとオンラインでやり取りした。
「こんにちは。」
「こんにちは、中村さん。」
早速、Golden Fruitの一角 Golden Peachとの戦いについての作戦会議を始めた。作戦はこうだ。店が開く1時間前に里香と由香里は事務所でJKビジネスから足を洗うことを言い、他の女子高生達もストライキを起こす。その様子は里香が逐一報告する。その隙にKANSAI BLACK PANTHERは警察を呼び、外を包囲してもらう。由香里と女子高生達を救出しに乗り込んで、Golden Peachの一派と戦う。
「我々のバックには警察がいる。いざとなったら彼らを頼ってくれ。」
「分かった。」
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「そうね、楽しみやわ。」
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