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第59話 ロンドンでの冒険
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6月になり、20th2014FIFAW杯ブラジル大会アジア最終予選が始まろうとしていた。この夏に、ロンドンオリンピックの撮影に行くことになった薫。今度は2年後のブラジルW杯でも、撮影に行きたいと夢見ている。アジア予選から、W杯を追いかける。
20th2014FIFAW杯ブラジル大会 アジア最終予選
2012年6月3日 第1戦 VSオマーン H
第1戦は前回、前々回の予選でも対戦したオマーン。代表復帰を果たした本田圭佑が、11分に長友佑都のクロスからボレーシュートで先制。後半も主導権を握り、51分に前田遼一、54分に岡崎慎司と立て続けにゴールを決め、3-0と快勝し、幸先の良いスタートを切った。
「本田が入ったら、引き締まるよな。」
2012年6月8日 第2戦 VSヨルダン H
第2戦もホームで行われ、相手はアジアカップでは90分で決着をつけられていないヨルダン。日本は序盤から主導権を握り、17分に前田遼一のゴールで先制すると、本田圭佑が21分と30分、香川真司が40分に決め、前半は4-0で折り返した。52分にPKを獲得し、本田圭佑が決め、本田はハットトリックを達成。85分に栗原勇蔵のダメ押しゴールで、6-0とヨルダンを一蹴した。
「本田スゴいな。」
2012年6月12日 第3戦 VSオーストラリア A
ホームで2連勝を飾り、意気揚々とオーストラリアに乗り込んだ。苦手な相手であることには変わらず、苦戦を強いられる。65分に栗原勇蔵のゴールで先制。その後、69分にウィルクシャーのゴールで同点にされ、最後のフリーキックは蹴らせてもらえず、1-1と引き分けに終わった。6月の試合が終了した時点の順位はこうだ。
グループB
1 日本 2 1 0 10 1 7
2 イラク 0 2 0 2 2 2
3 オーストラリア 0 2 0 1 1 2
4 オマーン 0 2 1 1 3 2
5 ヨルダン 0 1 1 1 7 1
他の試合で引き分けが続いた中、日本はホームで連勝したこともあり、単独首位に立った。
「この調子で、W杯へ行ってくれ。」
7月になり、久美のお腹は段々と大きくなってきているのを感じた。
「大きくなってきとるな。」
「京香の弟か妹、どっちか楽しみやな。」
7月21日、薫は関西国際空港で博信と15年ぶりに再会した。
「薫、久しぶりやな!!!」
「博信も、何か貫禄あるなぁ!!」
博信は、ボンバーヘッドに、なすびのような髭を蓄えた容姿になっている。積もり積もった話も山程あるが、今は打ち合わせを行い、ロンドンのヒースロー空港へ向かう。
「レッツゴー!!」
薫は3年ぶりの海外で、イギリスへ向かう。約12時間の長い飛行を経て、ロンドンへ到着した。空港からロンドン市内へ出ると、写真で見たことある風景が広がった。
「おわー!!!イギリスに来たんやな!!」
ビッグ・ベンの時計台や、2階建てバスが走る光景など、薫にとっては初のヨーロッパであり、驚きと感動がある。ホテルにチェックインし、打ち合わせを行う。ロンドンオリンピック自体は、7月27日から8月12日までの17日間。開会式に先駆けてサッカーが開幕する。打ち合わせを済ました後、初めてのヨーロッパで時差ボケした薫は昼寝をする。
「薫さん、どないしたんすか?」
「薫、ヨーロッパ初めてやから、時差ボケしたんや。まぁ、薫は海外渡り歩いているから大丈夫や思うけどな。」
昼寝から起きた薫。イギリスでの初の夕食は、ローストビーフをいただく。
「美味いな。イギリス料理も中々いけるな。」
精をつけて、オリンピックでの撮影に臨む。7月25日、オリンピック開幕に先駆けて、サッカーが始まった。
2012ロンドンオリンピック 女子サッカー
2012年7月25日 第1戦 VSカナダ
女子の初戦はカナダと対戦。北中米の強豪だが、なでしこJAPANの敵ではない。33分に川澄奈穂美、44分に宮間あやのゴールで、前半は2-0とリード。55分にタンクレディに1点返されるが守りきって、2-1で勝利し、初戦をモノにした。
「よし、勝った!!!」
「男子も続いてくれ。」
2012ロンドンオリンピック 男子サッカー
2012年7月26日 第1戦 VSスペイン
男子の相手は、無敵艦隊スペイン。A代表はEURO'08・2010W杯・EURO'12で優勝と、パスサッカーを極めてタイトルを獲ってきた。スコットランドのグラスゴーに移動して臨む。日本は34分に大津祐樹のゴールで先制。防戦一方になるが守りきり、1-0で勝利。スペインから大金星を挙げた。
「スペインに勝った!!!」
試合の合間、薫は熱狂する世界各国のサポーターの様子を撮影する。
「流石は、サッカーの母国やね。」
時差ボケに慣れた薫。イギリスの夏は、湿度が低く、カラッとしている。イギリス料理では、フィッシュ&チップスが気に入った。フィッシュ&チップスは、白身魚のフライにフライドポテトを添えたもの。
「美味いやろ?」
「美味いな!!これで白飯2杯はイケるな!」
2012ロンドンオリンピック 女子サッカー
2012年7月28日 第2戦 VSスウェーデン
女子の2戦目は、北欧の強豪スウェーデン。高さのある相手に苦戦を強いられるが、なでしこJAPANの守護神 海堀あゆみが立ちはだかり、ゴールを割らせない。0-0で引き分けに持ち込んだ。
「0-0か。まぁ、無失点やから良し。」
2012ロンドンオリンピック 男子サッカー
2012年7月29日 第2戦 VSモロッコ
男子の2戦目は、アフリカの雄 モロッコ。ニューカッスルに移動。日本はモロッコの堅守に阻まれ、ゴールを奪えない。前半は0-0で折り返す。後半、日本は攻勢を強め、84分に永井謙佑のゴールで先制。そのまま逃げ切り、1-0で勝利。2連勝で決勝トーナメント進出。
「よし、第一関門突破や!!」
サッカーの母国 イギリスで、サッカーの歴史を学ぶ薫。海外サッカーに精通している博信から、色々と教えてもらう。
「プレミアリーグの原点のリーグはな、1889年に始まったんや。」
「1889年、明治時代の頃やん。あと、西太后がおった頃やし。」
イングランドの名門 マンチェスター・ユナイテッドのスタジアム オールド・トラフォードを見学。
「この銅像は、誰なん?」
「これはな、マット・バスビーの銅像や。」
2012ロンドンオリンピック 女子サッカー
2012年7月31日 第3戦 VS南アフリカ
カーディフに移動して臨む。決勝トーナメントに王手のなでしこJAPAN。南アフリカと対戦。ゴールを割らせないで、0-0と引き分け。1勝2分 勝ち点5 2得点1失点で2位通過。
「よっしゃ!!」
2012ロンドンオリンピック 男子サッカー
2012年8月1日 第3戦 VSホンジュラス
決勝トーナメント進出を決めた日本。コヴェントリーに移動して臨む。守りを固め、ホンジュラスの攻撃を封じる。0-0で引き分け、2勝1分 勝ち点7 2得点1失点で1位通過。
「よし!!」
男女共、決勝トーナメント進出を果たした日本。イギリスでの夏祭りは、まだまだ続く。
「行くぜ!!メダル獲るで!!」
20th2014FIFAW杯ブラジル大会 アジア最終予選
2012年6月3日 第1戦 VSオマーン H
第1戦は前回、前々回の予選でも対戦したオマーン。代表復帰を果たした本田圭佑が、11分に長友佑都のクロスからボレーシュートで先制。後半も主導権を握り、51分に前田遼一、54分に岡崎慎司と立て続けにゴールを決め、3-0と快勝し、幸先の良いスタートを切った。
「本田が入ったら、引き締まるよな。」
2012年6月8日 第2戦 VSヨルダン H
第2戦もホームで行われ、相手はアジアカップでは90分で決着をつけられていないヨルダン。日本は序盤から主導権を握り、17分に前田遼一のゴールで先制すると、本田圭佑が21分と30分、香川真司が40分に決め、前半は4-0で折り返した。52分にPKを獲得し、本田圭佑が決め、本田はハットトリックを達成。85分に栗原勇蔵のダメ押しゴールで、6-0とヨルダンを一蹴した。
「本田スゴいな。」
2012年6月12日 第3戦 VSオーストラリア A
ホームで2連勝を飾り、意気揚々とオーストラリアに乗り込んだ。苦手な相手であることには変わらず、苦戦を強いられる。65分に栗原勇蔵のゴールで先制。その後、69分にウィルクシャーのゴールで同点にされ、最後のフリーキックは蹴らせてもらえず、1-1と引き分けに終わった。6月の試合が終了した時点の順位はこうだ。
グループB
1 日本 2 1 0 10 1 7
2 イラク 0 2 0 2 2 2
3 オーストラリア 0 2 0 1 1 2
4 オマーン 0 2 1 1 3 2
5 ヨルダン 0 1 1 1 7 1
他の試合で引き分けが続いた中、日本はホームで連勝したこともあり、単独首位に立った。
「この調子で、W杯へ行ってくれ。」
7月になり、久美のお腹は段々と大きくなってきているのを感じた。
「大きくなってきとるな。」
「京香の弟か妹、どっちか楽しみやな。」
7月21日、薫は関西国際空港で博信と15年ぶりに再会した。
「薫、久しぶりやな!!!」
「博信も、何か貫禄あるなぁ!!」
博信は、ボンバーヘッドに、なすびのような髭を蓄えた容姿になっている。積もり積もった話も山程あるが、今は打ち合わせを行い、ロンドンのヒースロー空港へ向かう。
「レッツゴー!!」
薫は3年ぶりの海外で、イギリスへ向かう。約12時間の長い飛行を経て、ロンドンへ到着した。空港からロンドン市内へ出ると、写真で見たことある風景が広がった。
「おわー!!!イギリスに来たんやな!!」
ビッグ・ベンの時計台や、2階建てバスが走る光景など、薫にとっては初のヨーロッパであり、驚きと感動がある。ホテルにチェックインし、打ち合わせを行う。ロンドンオリンピック自体は、7月27日から8月12日までの17日間。開会式に先駆けてサッカーが開幕する。打ち合わせを済ました後、初めてのヨーロッパで時差ボケした薫は昼寝をする。
「薫さん、どないしたんすか?」
「薫、ヨーロッパ初めてやから、時差ボケしたんや。まぁ、薫は海外渡り歩いているから大丈夫や思うけどな。」
昼寝から起きた薫。イギリスでの初の夕食は、ローストビーフをいただく。
「美味いな。イギリス料理も中々いけるな。」
精をつけて、オリンピックでの撮影に臨む。7月25日、オリンピック開幕に先駆けて、サッカーが始まった。
2012ロンドンオリンピック 女子サッカー
2012年7月25日 第1戦 VSカナダ
女子の初戦はカナダと対戦。北中米の強豪だが、なでしこJAPANの敵ではない。33分に川澄奈穂美、44分に宮間あやのゴールで、前半は2-0とリード。55分にタンクレディに1点返されるが守りきって、2-1で勝利し、初戦をモノにした。
「よし、勝った!!!」
「男子も続いてくれ。」
2012ロンドンオリンピック 男子サッカー
2012年7月26日 第1戦 VSスペイン
男子の相手は、無敵艦隊スペイン。A代表はEURO'08・2010W杯・EURO'12で優勝と、パスサッカーを極めてタイトルを獲ってきた。スコットランドのグラスゴーに移動して臨む。日本は34分に大津祐樹のゴールで先制。防戦一方になるが守りきり、1-0で勝利。スペインから大金星を挙げた。
「スペインに勝った!!!」
試合の合間、薫は熱狂する世界各国のサポーターの様子を撮影する。
「流石は、サッカーの母国やね。」
時差ボケに慣れた薫。イギリスの夏は、湿度が低く、カラッとしている。イギリス料理では、フィッシュ&チップスが気に入った。フィッシュ&チップスは、白身魚のフライにフライドポテトを添えたもの。
「美味いやろ?」
「美味いな!!これで白飯2杯はイケるな!」
2012ロンドンオリンピック 女子サッカー
2012年7月28日 第2戦 VSスウェーデン
女子の2戦目は、北欧の強豪スウェーデン。高さのある相手に苦戦を強いられるが、なでしこJAPANの守護神 海堀あゆみが立ちはだかり、ゴールを割らせない。0-0で引き分けに持ち込んだ。
「0-0か。まぁ、無失点やから良し。」
2012ロンドンオリンピック 男子サッカー
2012年7月29日 第2戦 VSモロッコ
男子の2戦目は、アフリカの雄 モロッコ。ニューカッスルに移動。日本はモロッコの堅守に阻まれ、ゴールを奪えない。前半は0-0で折り返す。後半、日本は攻勢を強め、84分に永井謙佑のゴールで先制。そのまま逃げ切り、1-0で勝利。2連勝で決勝トーナメント進出。
「よし、第一関門突破や!!」
サッカーの母国 イギリスで、サッカーの歴史を学ぶ薫。海外サッカーに精通している博信から、色々と教えてもらう。
「プレミアリーグの原点のリーグはな、1889年に始まったんや。」
「1889年、明治時代の頃やん。あと、西太后がおった頃やし。」
イングランドの名門 マンチェスター・ユナイテッドのスタジアム オールド・トラフォードを見学。
「この銅像は、誰なん?」
「これはな、マット・バスビーの銅像や。」
2012ロンドンオリンピック 女子サッカー
2012年7月31日 第3戦 VS南アフリカ
カーディフに移動して臨む。決勝トーナメントに王手のなでしこJAPAN。南アフリカと対戦。ゴールを割らせないで、0-0と引き分け。1勝2分 勝ち点5 2得点1失点で2位通過。
「よっしゃ!!」
2012ロンドンオリンピック 男子サッカー
2012年8月1日 第3戦 VSホンジュラス
決勝トーナメント進出を決めた日本。コヴェントリーに移動して臨む。守りを固め、ホンジュラスの攻撃を封じる。0-0で引き分け、2勝1分 勝ち点7 2得点1失点で1位通過。
「よし!!」
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