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8.神官長補佐官の息子ドール

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今日は、幼なじみの神官長補佐官の息子ドールと顔合わせだ。
今日の衣装は今までにないラフな格好で
シンプルな白いシャツに刺繍が施された黒いベストに黒いすねまでのスカート。裾の方にはベストとお揃いの刺繍が施されている。その下には黒いズボンにブーツを着用している。髪は片側の方の上で一つに束ねられシルバーと緑の石の髪留めを留め、耳にも緑の石のイヤリングをしている。
ユリアーナが1番リラックス出来る髪型とスタイルだ。

「ドール!湖まで馬を走らせる。ハイヤ!」

ドールはユリアーナ相手でも不満を隠さない。

「ユリアーナ、おい!ちょっと待て!」

「今の気分は早くここから離れたいの。わかるでしよ?」

そう言うとフルスピードで馬を走らせた。
湖へ向かう草原の中を風になり無心に馬を走らせたる。
このまま時が止まればと思ってしまう。

湖で馬を休ませながら二人きりなのを確認してユリアーナはドールに耳打ちした。

「恋人を捨てて私と結婚したくないでしょう?力を貸して。」

ドールの目が見開く。ドールには秘密にしている恋人がいたのだ。

「何の事だ?」

とぼけて見せるがユリアーナはお見通しだった。

「力を封じられる前に貴方達結婚相手の事は力で確認済みよ。お父様も騙して私と結婚すると言ったんだからただじゃ済まないわよ。勿論、お相手もよ。守りたいなら取引するでしょ?」

ドールは睨みつけるようにユリアーナを見つめた。長いため息をを吐き決心をした。

「わかった。何をすればいいんだ?」
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