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14.明かされた現実

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なんでなの?何で私があんな目で見られないといけないの?一体、あの人は誰なの?慌ててマリーローズの後を追ったけれど馬車は侯爵邸を出発した後だった。

見送りをしていた執事のセバスに尋ねた。

「あの方はどういった親戚の方ですか?何故、私をあんな目で見るんですか?」

「それは、、、ご主人様にお尋ね下さい。申し訳ありません。」

セバスが困り顔で深々と頭を下げるからこれ以上聞けなくなってしまった。

マリーローズが去ってから屋敷の従業員が何かと気遣ってくるようになった。そうされる程、彼女の素性が気になる。

モヤモヤした日が過ぎやっとアルベルトが帰宅した。お迎えの挨拶が済むと1番に聞いてしまった。

「留守の間、マリーローズ・ギャンダー様という女性が来られたの。どんな親戚の人なの?」

「彼女が来たのか?」

アルベルトの顔色が一瞬で固まった。

「うん。グリーンベルトを見たいって。アマーガサキ帝国語を勉強するようにだって。ねぇ、誰なの?」

アルベルトは、ジッと固まった表情で見つめていたけど、口元を引き締めると私の隣に来て両手を握り締めた。
そして真っ直ぐに私の目を見た。

「ハルナ、すまない。ローズマリーは、、、ギャンダー家の領地にいる妻なんだ。」

えっ?!妻?

「ごめん、私の耳が変になったみたい。もう一度言ってくれる?」

「ハルナが去った後に元婚約者のローズマリーから提案があって結婚をしたんだ。」

「何ですって?!」

「すまない。ローズマリーとは家同士が決めた婚約者だったろ?だが、ローズマリーは、俺に本気で、、、ハルナが失踪してから侯爵家にあらゆる圧力をかけてきて結婚を迫ったんだ。それで条件をつけて婚姻をした。」

「そんな、、なんて事よ!何故早く言ってくれなかったの?私、直ぐに出ていくわ。」

「待って!早まらないでくれ!ハルナも俺も何も変わる事は無い。今のままで大丈夫だから。」

「どういう事?」

「ローズマリーが望んだのは、俺の妻になりギャンダー侯爵夫人の座だ。俺の条件は、ローズマリーを愛する事が無い事。ハルナが戻れば、俺は、この屋敷で2人で暮らす事。そうなればローズマリーは、領地で暮らし侯爵夫人として領地経営と社交活動をする事だ。」

なんて事なの。それじゃ、私は愛人じゃないの!助けを求めた時、元さやに戻る可能性は万に一つは考えてた。けれど、愛人になるとは思ってもいなかった。

「ごめん。ちょっと失礼するわ。」

「ハルナ!どうかわかってくれ。」

「お願いひとりにして。」

頭がクラクラする。こんな、、こんな事になるなんて。。。
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