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7.大きな社へ

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魔女イーダの使い鳥が来てから1か月が経つが自分の国に召喚される気配はない。
ルーシィメイ達は休みの度に皆が集まり、各々が調べた情報の交換会になっていた。

「ルーちゃん、社で魔法が使えるなら他の社、例えば聖地と呼ばれる社へ行けば魔力が回復するのでは?」

そんな訳で1番近い神明山の頂上にある山神の社に向かった。
山の中腹までは車で行けるがそこからは歩いてじゃないと行けない。
車から降りた時、ルーシィメイが、呟いた。

「ここに精霊を感じるわ。いつもの社よりずっと強力なものだわ。」

期待感に溢れていたが、宗次郎が申し訳無さそうに話しかけた。

「悪いが、わしと春恵は車で待つから若い者で行ってくるといい。すまないな。気をつけて行くんだよ。」

ルーシィメイと夏海と祐介の三人で社に向かう事になった。
初めはなだらかな石の山道で林が続いていた。やがて石段が無くなり山道になった頃、夏海が弱音を吐き出した。

「もうダメ。ごめんルーちゃん、足が笑ってもう登れないよー。」

いつしか道は細い斜面を斜めに進んでおり、夏海が日頃の運動不足もあってダウンした。

「俺が一緒に連れて行くから。まかせて夏海ちゃんは車に戻ってて。何か有れば電話するから。」

祐介が後の事は心配しないで。と夏海に冷たいお茶を渡した。

「夏海ちゃん、私の為に無理してくれてありがとう。行ってくるわね。」

「ごめんね~ルーちゃん。」

ルーシィメイは、ギュッと夏海に抱きついた。こんなにしんどくなるまで見ず知らずの私に寄り添ってくれる事が嬉しかった。

「行きましょう!社へ。」

「ああ。でもルーちゃんも無理なら下山していいんだからね。」

ポンポンとルーシィメイの頭を軽く叩いてルーシィメイの調子を見ている。

「私は大丈夫!魔法使いは体力勝負なのよ。自然と一体にならないといけないからこう見えて野山を駆け回っているのよ。」

「成る程な、お嬢様なのに俺のペースについてきていたから不思議だったんだよ。では休憩も出来たし行こうか。」

ニヤリとしてルーシィメイに手を差し出して立ち上がらせた。

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