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3.魔女イーダへ伝令を送る

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ルーシィメイは、翌朝、早る気持ちを抑えて宗一郎の日課の神社参拝について行った。
だが社の周りを見て回ったが魔女イーダが来た形跡は見つけられなかった。

(まだ私を追って来れないのね。どこへ飛ばされたかわからないもの、当然よ。焦ってはダメ。魔法はどうだろう?使えるかしら?)

深く呼吸を一つ吸うとイチョウの大木に腕輪をしている左手でふれて目をつむり木の精霊に呼びかけた。

(使える!!)

魔法が使える事を確認し更に続ける。
呼びかけに応じてイチョウの青い葉がハラハラと落ちてきた。それらのうち2枚が小さな鳥に変身してフラフラと青空へ消えて行った。
その様子を見守っていた宗次郎が嬉しそうに声をかけた。

「ルーちゃん、魔法が使えるようになったんだね。良かったよ。」

「ええ。でも魔力が弱くって。とりあえず魔女イーダへ使いを飛ばしました。今はそれが精一杯。余りにも弱々しかったから届かないかもしれないわ。」

その表情から期待できない事が伺える。

「やれる事を少しづつやっていけばいいさ。さぁ、帰って朝食にしよう。」

宗次郎に励まされ社に続く階段を降りようと振り返った時、下からルーシィメイに向かって飛びかかる者がいた。とっさに風魔法で吹き飛ばした。

ザザァー
キャイン キャイン

「痛っ」

飛びかかったのは犬で、飼い主の青年がかばって受けて倒れた。

「何てこと、、私、、ごめんなさい!」

宗一郎が慌てて駆け寄り状態を見ている。

「痛ったた、、足と手を挫いたみたいです。」

「ごめんなさい!襲ってきたのでとっさに、、」

「イヤ、俺こそごめんよ。不注意だった。ロンがまさか飛びかかるなんて思っていなかったから。」

ルーシィメイは、辺りを見回して木陰に生える草をつむと腕輪をしている左手で持ち右手を青年にかざした。
すると緑色の柔らかな光が身体を包みこんだ。

「痛くない、、、どうなってるんだ?!痛みが引いたぞ。」

青年は自分の身体とルーシィメイを交互に信じられないと見ている。
ルーシィメイの様子も何だかおかしい。
青年に目を大きく開けて驚き見ている。

「そんな、、、どうして?」

そう呟くとかぶりを振っている。
そしてもう一度、青年に魔法をかける。
今度は草も何ももたずに。
すると青年とルーシィメイを淡い光が包み込みこんだ。

「やっぱり。貴方は私の国の人なの?」
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