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王室騎士団総団長マーベリックとケイコの婚約

19.倒れたマリアンヌ

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ケイコが屋敷のマリアンヌの部屋に戻ると、ドアが空いている。不審に思い覗くとマリアンヌが倒れていた。

「マリアンヌ様!マリアンヌ様!お気を確かに!」

「ううっ、、、苦しい、、」

呼吸がハァハァと荒い。

「誰か!」

立とうとした時に突然、手をつかまれた。何か言っているが聞こえない。次に話した時にか細い声が聞こえた。

「頼みがある。」

「今はお話にならないで下さい。とにかく安静にして下さい。」

ケイコはどうしよう、早く誰か来ないかと気が気じゃない。
マリアンヌはハァハァと肩で息をしている。

「神殿へ、、、神官長に会え。大切な、、約束がある。」

「何を伝えたら良いのですか?」

「祈りを捧げよ。」

そしてヨロヨロと指にはめている指輪を外してケイコに渡した。

「これを、、見せよ。」

「わかりました。とにかく人を呼んできすから。」


使用人が集まりマリアンヌはベットに運ばれた。運ばれる時にケイコと目が会い、手を振り「行け」と合図をした。
ケイコはお辞儀を部屋を出て行った。

*****
神殿に着き神官長に取り次ぎをお願いしてマリアンヌの指輪をみせた。
神官長は顔色を変えて慌てて何やら周りに指示を出していた。

「マリアンヌ様はご一緒でないのですな。」

「はい。具合が悪く来れないので、祈りを捧げよ。と言われ来ました。」

「ほう、、、成る程。そう言う事でしたか。では、どうぞこちらへ。」

案内された祭壇室は美しいステンドグラスに囲まれた小さな部屋で、一段高くなった祭壇にはシンボルの巨大な水晶が飾られていた。
ケイコは、花とお酒を祭壇へ捧げると神官長が神への祈りの言葉を唱えた。

「では、最後にこの書類を読み上げて下さい。」

「我は如何なる時も如何なる者に対しても我は一門の鷹の目となり仕える事を宣誓する。」

「受理を致しました。マリアンヌ様に確かに。とお伝えください。これをお渡しください。」

赤色の封筒の表面には金色でケイコの読めない文字がかかれていた。

「必ずお渡し下さい。」

と念を押された。

*****
マリアンヌの元に戻ったケイコは、起き上がってお茶を飲んでいるマリアンヌを見てホッとした。

「起きて大丈夫なのですか?」

「ああ。いつもの発作じゃ。」

ケイコは指輪をお返しし神官長からの伝言と手紙を渡した。
マリアンヌは指輪を直ぐに手にはめ手紙を開封した。

「うむ。よろしい。」

お手伝いは無事に済んだようだ。

「ところでマーベリックとは話し合えたのかい?それで?」

「何処かへ向かいました。」

「違う!其方の事じゃ。どうするのじゃ?」

マリアンヌは、扇で手をトントンしながら答えを待っている。
ケイコはマーベリックにアーサーから聞いた事を話してしまったのでマリアンヌにも話すことにした。

「マリアンヌ様お話があります。人払いをお願い出来ますか?」
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