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貴方の世界で生きてみる

4.再び、イビキ池へ

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王都へ帰ってからも、目覚めるとマーベリックが私を抱きしめている毎日が続いた。

そしてマーベリックは、休みの日は一日中眠っている。
私が夜中に彼を起こしてしまうから寝不足なんだ。
ごめんなさい。マーベリック。
本当に、、
ごめんなさい。

マーベリックが隣国との会議の為、7日間の遠征へ旅立つ事になった。
彼は騎士団総団長。
いくら嫁の様子が気になっても行かないといけない。

「本当に一人で本当に大丈夫か?直ぐに帰るから。何かあればメリッサの所へ行けよ。絶対に無茶は駄目だぞ。」
と念を押された。

「、、、どうかご無事で。」

しまった!一瞬、目を逸らしてしまった。

「なんだ?その一瞬の沈黙は?うん?」

私のアゴを掴んであげられた。

「ごめんなさい。マーベリック愛してるわ」

そのままの勢いで珍しく唇を奪う。
マーベリックも驚きながらも抱きしめる。
この世界の旅に安全など無い。
私は彼が見えなくなるまで見送った。

その日、私は決めた。
再びイビキ池へ行こう。
そして、アチラの家族と話をしよう。
早速、しまっていた私の世界の鞄の中を確認する。財布、現金、通帳、スマホ(電池ゼロ)
これだけ有れば大丈夫。
服は乗馬用の長袖長ズボンにロングブーツにしよう。

翌日、前回、ロバでイビキ池へ行き怒られたので、今回は乗れるようになった馬にした。
どうかまだが繋がっていますように。

イビキ池に着くと電車の音がした。
崖の下の大きな穴。
あった!
良かった!まだはある。
馬をその場に置いて穴の中に入る。
光る石を取り出し、ボンヤリと足元を照らす。
怖い。
怖いけど、行かないと。
マーベリックの為に。
さらに奥へ進む。真っ黒になり上なのか下なのか右か左かわからない感覚になる。
どうか私の世界へ連れてって。
えいや!と進むとそこは石畳の上で神社の鳥居の下。
私の世界だった。
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