夜芒

【短編小説】
 
 男は疲れていた。人間として、この世で生きるしがらみに。
 夜風に充てられ一人、見知らぬ芒野原で思考し時には夢想する。
 
 —— 今にもかぐや姫でも降りて来そうな、そんな美しい満月の夜だった。
 
 
 作者自身が屈辱、裏切り、妬み、自殺未遂など様々な苦しみを経て今に至るまで生き抜き、考え抜いた哲学的な短編。
 
 私と主人公を重ねつつも、秋の季節の美しさと交えた脚色。

 老若男女問わず、心が疲れてしまった人達に何か共感できる部分があるかも知れない。
 
 

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