36 / 59
第2章 小さき従者とともに
第22話 街へ!教会へ!神様から告げれた呪いの真相!
しおりを挟む
周りの調査隊の人は、馬に乗り、パカラ、パカラと野を駆ける。
俺は、白ポニースライムに乗り、ペタラ、ペタラと野を駆ける。
非常に気持ちがいい風を感じる、スライム故に、お尻も痛くない、しかも、一応手綱を持っているが、落ちないよう、支えてくれているため、がっちり掴む必要もない!
正直言って、乗り物っていいよね!
俺は、ゲームでは、乗り物ガチャで乗り物アイテム大量に集めするほど、好きでって、そうだよ、アイテムどうしたんよ!
そういや、神様言ってたよな、転生前にアイテムもって、まさか封印されてる倉庫に入ってるのか!
でも待て、だとしても、どこまで入ってるんだろうか?
なんて、ポニースライムに乗りながら、考えていると、大きな門が見えてきた。
『うわー大きな門ですね!』
これぞ、異世界の街の門って感じだな!
フレス「見えてきたね、ラーデン領町の門、そういえば、聞いてなかったけど、ネムレスト君って、どこ生まれなんだい?」
隣の白馬に乗りながら、そう訊かれた、俺は困った…転生者だから、生まれと聞かれたら、天の上になるのか?どう答えようか。
『えーと…どこ、うーん、覚えてなくて、はは…」
嘘の場所、言ってもボロ出そうだしね、忘れてる設定で通そう。
フレス「名前も、最初わかってというか、なかったみたいだし、本当に君って不思議だよね。」
『あはは、出来れば、気にしないでいただけたら、助かります…あ!もうすぐ門前の橋ですね!』
見上げるほど高い門が目の前に、迫ってきた。
目の前には、大きな水の張られた掘り、掘りに掛かる大きな木の吊り橋、高い門、周りは、石で作られた街壁で囲まれている。
「あ、門番さん達に、話し付けてくるから待っててね?」
そういって、白馬で先に門へ駆けていった。
一応、道中に相談し、街に検問は、パス出来る用にしてくれると、言われていたので待つ。
いやー色々あったけど、3日目昼でようやく、初期目標の街まで来たよ!
したいことは、異世界街観光、異世界の食事、色んな道具やのお店を見る、そして、メインは、冒険者ギルドに行くことだ!
『あー街とか楽しみだ!な?スライムもそう思うだろ?』
ポニー姿のスライムは、首を動かし振り返り、俺の顔をみて、うんうんと頷いた。
そうしていると、白馬に乗ったまま、フレスさんが金髪の髪を靡かせ戻ってきた。
フレス「話しは通してきたから、もう君も入れるようになったよ、はい、これが、この街の通行証だよ!」
そういわれ、小さな石の様な板に、渡された。
板には、観たことがない文字が書かれているが、しばらく見ていると、異世界言語スキルの効果か、ラーデン領町通行許可証と、書かれているとわかった。
ちなみに、運転免許証とほぼ同じ大きさである。
『ありがとうございます!じゃあスライム、そろそろ、町に入るから…』
お礼を言い、ポニースライムに声をかけると、すぐ意味を理解して、手綱を伸ばして、俺にかけ、掴みゆっくり下ろしてくれた。
これ、手綱に見えるけど、体の一部だから手の様に、自由自在に操れるんだな、しかも、俺にかける前に、お辞儀をしてから、凄く慎重に下されたし、このスライム礼儀正し過ぎないか?
なんて考えていると、ポニースライムは、ぽすんと、白い煙が出て、元の丸い手毬くらいのサイズのスライムに戻った。
そして俺に肩にぴょーんと飛び移り、ゆっくり後ろに、下げている帽子の中へと入った。
首に、衝撃があまり来ないように、入っているのが、気遣い過ぎだと少し笑ってしまった。
スライムは、そんな俺が笑った意味を、よくわかっていないようで、不思議そうに見ていた。
フレス「まさに、その子は、君の従者だね(笑)」
そんなやりとりを観ていた、フレスさんは、可笑しそう、笑っていた。
それから門に入り、俺が最初に観た光景は…
奥には大きな噴水、その噴水に続く、石畳みの大通り道の端に、密集する市場、中世の街並み、人。
市場には、不思議な色の果物などが並ぶ果物屋、皿、コップ、器などの焼き物屋、野菜が並ぶ八百屋、色々な工芸品などを売る店、など色々な物が売られていた。
とにかく、凄い量の店、見たことない物がいっぱいあった。
そんな市場を、フレスさん達に連れられ、奥の噴水まできたところで突然止まった。
フレス「さて、私達は、馬を預けたり、ラーデン侯爵のところに、黒地熊退治完了の報告があるから、一旦お別れだね。」
『あ、わかりました、では、僕はこの辺を…』
フレス「あ、そうだ、その間、教会に行って観てはどうだい?君には、水難の呪いあるかもしれないしからね、教会はこの噴水の西通りだよ!」
散策しようとしたら、教会に行くことを進められてしまった、水難ではないが、まあ、呪いはあるにはあるからな、行くしかないか。
『あ、はい…では、教会に行ってきます。』
このラーデン領町ついて
噴水を中心に、十字路大通りとなっています。
西通りに、教会、畑、居住区。
東通りに、ギルドと酒場、食事場所、宿屋1件、武器屋、防具屋、居住区。
北通りに、ラーデン侯爵の屋敷、宿屋1件、道具屋。
南通りに、市場、街の出入り口の門。
そうして、西通りに進み、教会についた。
教会は、白を基調とした外観、内装は、白い柱が沢山、奥にはステンドグラス窓が3枚、絵柄には双子の天使、緑の長い髪の男、金髪ブロンドの女性。
緑髪が、セフィロト様だろうか?そんな風に考えて眺めていると、声がかかった。
「そちらの緑髪の神が世界神セフィロト様と言われている神様となりますよ、地域によって、金髪で描かれているところも、ありますよ。」
振り返るとシスターの方がいて、そう説明をしてくれた。
「見たところ、魔法使いの方でしょうか、こちらは、魔法の神ではなく、世界神の教会ですが、こちらに礼拝でしょうか?」
魔法の神なんて、いるのか、で、普通は魔法使いはそっちに礼拝なんだな。
にしても、怪訝そうな顔しなくても良くないか?
『あ、はい、ちょっと、神さまに祈ろうかと思いまして』
「そうでしたか、では、ごゆっくりと、お祈りください、貴方に世界神の加護があらんことを。」
そういうと、お辞儀をして、シスターはそそくさと、外に出て行った。
嫌がられたのは、このマント被った、格好のせいか?
『うーん、祈る…あー、確か、スキルに神への祈りってあったな』
使ってみることにした。
<神への祈り>
思い浮かべ、使用した瞬間、自分の周りは真っ白空間に包まれた。
綺麗な緑の髪をしたな男がいた、どうやら、これが本来のセフィロト様かと思っていると。
「おや、3日振りじゃな、青年よ、どうじゃ楽しめておるかのう?」
楽しめているか、うん、楽しめてなくはないけど、なんて考えていると、神様が不思議そうにしていた。
「青年よ、姿は魔法使いのままのようじゃが、ギフトは使用しとらんのか?」
きょとんとした顔で見ている、カースギフトも付けたことを、忘れている?
『あの、セフィロト様がカースギフトを渡されたので使いたくても、使えないんですが?』
凄く驚いた顔をしていた。
「なんじゃと、カースギフトじゃと、そんなもの、我は、知らぬぞ?」
『えーー、セフィロト様がカースギフトを、付けたんじゃないんですか!』
「カースなんてのう!、神が授けれる訳がないじゃろう?解く側じゃぞ!」
疑ってすいません!セフィロト様!
って授けられないんだ。
『すいません、じゃあ、これってなんで、俺に着いたんですか?』
「ちょっと、待っておるんじゃぞ、ほいほいと」
そういうと、神様は、虚空で何かを操作して見ている。
「確かにカースギフトが付いとるのぅ、酷い呪いじゃのう、って、あ、これは…キリザワが、かの世界の管理者を怒らせ受けた、呪いではないか!」
キリザワ?、日本人?その人が受けた呪い?
かの世界って何別世界?
『あの、キリザワって誰ですか?』
「説明というか、歴史の説明が必要じゃのう、実はのぅ、お主と同じ時代の世界線、といえば良かろうか、そこに居った青年がのう、数千年前の世界に、混沌の王を倒すため。召喚され転移したのじゃ、その者がキリザワという名の男の者でのぅ…(以下略)」
以下まとめ
数千年前のこの世界に、主人公と同じ時代の世界線から、キリザワという男が、世界の全てを滅ぼそうとする、混沌の王を倒すため召喚された。
召喚前、男がもう元の世界に戻れないことと、世界が危機的状況の理由で、彼は望んだギフトは、3つだけのどんな願いも叶える力。
彼が叶えたのは以下3つ。
1つ目は、リスポーン 死んでもその場で復活する。
2つ目は、キリザワのあるキャラの体。
3つ目は、そのキャラの全てを使用できる。
キリザワは、3つ目の力で一人の相棒の女性を呼び、混沌の王を、ギフトを使用し、何百と死にながらも倒した。
その後、混沌の王が消え、動き始めた魔王も、彼と相棒は、何度か死にながら倒した。
人々は、彼を称え勇者と崇めた。
でも、別に彼は、勇者になる為に、倒したのではなく、その経験値で、レベルアップをするために、何度死のうがリスポーンを使い倒したのだ。
そして、神様は知らなかった、彼がレベルアップすることによって、彼のキャラのとある力が、覚醒する、ことになるとは。
その力により、勇者と言われた彼は、破壊神を名乗りだし、世界のあらゆる、気に食わないものは、壊し、遂には、世界を滅ぼそうとした。
すると、相棒であった、彼の側に連れ添っていた女性は、そんな彼を観て居られなくなり、歯向い、彼の力で、倒されてしまった。
彼は、倒された彼女に対し、何故倒れたままでいる、お前は俺が生きて存在する限り、死なない筈だろと言った。その後、彼女の体は、どこかにふわっと消えてしまった。
彼は、そんな彼女の姿を観た後、東の方の混沌王が世界の綻びを作り、入ってきていた空間の歪んだ場所で、かの世界を力を使い、無理矢理この世界と繋げた。
それから、その世界の管理者に呼び出し、その力を使い勝負を挑んだ、勝負は、彼が死んでもずっと生き返り続け、決着が付かなかった。
管理者は、戦いながら、この世界で彼が何をしていたか調べ、それを知った管理者は、その身勝手さに、ブチ切れた。
そして、管理者は、彼にカースギフトを与えた、その結果、彼は力を失い負け、管理者によって、どこかに幽閉されたそうだ。
その後も、彼が繋げた、かの世界は繋がり続け、数千年も経った現在もあるそうだ。
「とまあ、こういうことが、凄く昔あってだな…」
『すいません、で、何故その人の、カースギフトが俺に付いてるんですか?』
「それなんじゃがのう、どうやら、お主が我のいる場所から、世界に降り体を手に入れる前、数秒の間、存在が不安定だったのもあり、どうやら引き寄せられた、彼が持つカースギフトと共に、入り混んでしまったようじゃのぅ…」
はあー!?入り混んだって!?しかも。呪い付きとは迷惑すぎんだろそいつ!
『そのとんでもない奴がカースギフトと、入り混んだって、え?俺、乗っ取られたりしませんかそれ?!』
「乗っ取られたりはせんから、安心せい、ただ干渉は、受けたりするかものぅ、お主、謎の声に、話し掛けられたりはせんかったか?」
謎の声?…まさか…
『干渉、あのう、なんかウィンドウとかで、話し掛けてきてたのは、それは、神様とかではなかった、ということでしょうか?』
「やはり、あったのか!それがそやつじゃ、それに、そんなウィンドウを使わず、我ら神は、直接話し掛けるぞ?」
じゃあ、あのうぜぇー称号野郎が、キリザワという奴だったのか!
『あのぅ、俺、そんな奴と一緒とか嫌なんですけど、カースギフトもなんとかして欲しいんですけど、どうしたら、いいんですか?』
「そうじゃのう、我が与えた者じゃないからのぅ、与えた者でなければ、これは、完璧には解けぬし、キリザワを取り除くことも出来ぬが、封印されとる、キャラクターチェンジと倉庫は解放できるぞ?」
おーおーキター、それあれば、とりあえずいいな。
『是非、それだけでもいいので、その能力解放、お願いします!今すぐに!』
「お主のテンションの変わりようは、初めて会ったときから凄いのう、わかった落ち着きなさい、ほいほいほいっと」
気の抜けた掛け声の後、俺の体から黒い何かが飛んで消えた。
「これで、倉庫とキャラクターチェンジは、可能になったがのう、お主、キャラに変われてもそのキャラの名前分からんと、能力凄く下がるから、頑張って思い出すんじゃぞ?」
あ、まじか、やっぱ、それは思い出さないと、ダメなんだな。
『は…はい、それと神様、この世界について聞きたいのですが…』
「そうじゃった、それも話さなきゃならんかったのう、まずこの世界の名は、セフィロティア、という。お主の居る地についてじゃが、人族が多くいる地域とだけ言っておこう、それから…(以下略)」
伝えられたのは以下の通り。
人族は、このルーデアス王国の王やそれに近い者は、違うが、その他のものは、他種族を余りよく思っていない者が多く、奴隷なども居る所にはいるそうだ。
それから、色んな国があるらしいのだが、それは、自分で冒険した方が、教えられるより、楽しいだろうということで、秘密ということだった。
「ま、楽しめるように、秘密はあったほうが良かろう?」
『そうですね、知らなければ、調べて見ればいいですからね!』
そんなことを、話して居たら、帽子から寝て居たスライムが、肩にぴょんと乗り起きてきた。
「ん?お主、そのスライムは、見かけぬ姿じゃが…ちょっと待て、その者、かの世界の生まれの者ではないか!」
かの世界って、繋がっている別世界のことか?
この丸いスライムが、その世界の生まれ?
『お前、この世界のスライムじゃないのか?』
そう言って見つめると、眠たそうなスライムが、頷いた。
「しかも、それだけではない!、その者のギフト、変身能力を与えた者は、お主の今持つ、カースギフトを与えた者と、同じ存在じゃぞ!」
なんだってー、こいつの変身能力って、ギフトだったのか、って違う!、同じ存在がギフトをこいつに、与えたのかよ!
スライムの方を見ると、驚いた顔をしていた。
「その者も、どうやらお主のカースには、気づいておったようじゃが、自分の主が、自分にギフトを与えて送りだした、存在の、作り出したカースを受けていたとは、思わなかったようじゃのう。」
このスライム君は、カース気づいてたのかよ、って、ことは、呪い作った人とこいつの知り合い?
『なあ?お前に、ギフトを与えた奴って、知り合いだったり、仲良かったりするのか?』
スライムにいうと、悩んだのかくねくねと動き、ブンブンと、横に体を振った。
知り合いってほどでもなく、仲良い訳でもないのか、呪いそいつなら、なんとかなると思ったんだけどな、残念だ。
「まあ、かの世界の管理者は、気まぐれじゃし、自由人じゃ、我も数千年前のあの時観て、世界のちょっとしたことを話し合い済んだ後から、観たことはあるが、会っとらん、通常は、あの者から、接触して来ない限り、見つけるのも不可能じゃ。」
そいつって、気まぐれで自由人、しかも、神でも、向こうから来ないと、見つけも出来ないって、どんだけだよ!
呪い全部解くなんて、無理ゲーじゃねーか!
「難しい顔しとるのぅ、じゃが、かの者は、この世界に興味を持っている、気まぐれじゃが、楽しいことが、何より好きな者じゃ、祭りなどの催し物が開催されとる場所に、居ることじゃろう。」
うーん?、ってことは、祭り巡りでもして、本人を、探せと、神でも接触して来ないような、人?を?、いや、そもそも、それって人なのか?
スライムを観る、わからないのか、くねくねしているだけだった。
『あのぅ、神様、探すにしても、俺観たことがないんですけど?』
「我も、かの者の姿は、力を行使した際に、観ることが、何度かあったが、その時によって変わっておるからのう、最近見たとき姿と出来事じゃと…(以下略)」
主人公が聞いたこと
ある町祭り中、事故で町が火事になった際、観ていた者の一人フードを被った青年が、力を使い鎮火させていた。
髪様が見ていた際、その青年が、力使用時、左右の色の違う翼が薄っすら見えたため、それが、別世界の管理者だとわかったそうだ。
その際は、白髪の人族姿の青年だったそうだ。
って、力使用して、その特徴が見れないと神様でも、普通の人と見分けつかないんかい!
「その顔、言いたいことはわかるぞ、神なのにわからないのかと、言いたいのじゃろ?じゃがのう、この世界にいる、種族の中には、かの世界より来て、繁栄した種族も居てのぅ、気配なんて、もう混ざり合い過ぎて、見分けが付かぬのじゃよ」
あらま、そんなに混ざってるのか、数千年前からだからか、それは仕方ないな。
『では、神様では、場所の特定も出来ないし、力にはなれない、ということですね…』
落ち込んでいると、スライムが、マントのフードの上から、すりすりと慰めてくれた。
「そ、そうなるのぅ…あ!じゃが、あの管理者は、そのカース元となっておる者のことが、カースを与えた後も、生き返りまくるし、性格も、凄く嫌って幽閉したほどじゃ、そんな者の気配がすれば、接触してくるに違いないぞ!」
性格持って、やっぱり、昔から腹立つ奴だったのか!
その管理者に取って、生き返りまくってうざい、ようは、G的存在ってことか…
俺、間違えて殴られたりしないか?
『あのぅ、それ、俺が危なくないですか?』
「…だ、いじょうぶ、じゃ、お主には、管理者がギフトを与えたほど、気に入ったと見える、スライムがおるのじゃしのぅ…」
おい神様!目を逸らすな!目を合わせろ!ちゃんと目を!
「睨むでない!、多分、八つ裂きにはされんから!多分!」
おいー八つ裂きされる可能性あるってことか!
しかも、多分二回も言ったぞ!重要だから二回か!
そんなことを思っていたら、スライムが肩からぴょんとおり、神様の前に行き、色々と仕草をしていた。
「あー、我は神じゃから、仕草を必死にしなくとも、思ったことは通じるぞ?」
スライムは、それを聞いてピクっとした後、恥ずかしそうに、くねくねしていた。
「うーんと、主に伝えて欲しいのじゃな、わかったわかった。えーと…
(ご主人様、そこまで、あの方は、理不尽襲いかかる、ような方ではないと思いますが、もし、襲いかかってきても、私めが、必ずお守り致しますので、ご安心下さい!)
だそうじゃぞ?ご主人思いの良い子じゃのう、我の配下にも、見習わせたいのぅ…」
あー、なんて良い子なんだろう、俺を必ず守ると言っちゃうのか、こんなちっちゃいのに、そこが可愛いから、逆に守りたくなるんだけどな!
そんなことを思いながら、スライムを見ると、キリっとしておられました。
「おっと、お主ら、元の場所に戻すからのぅ、お主を探しに人が来そうじゃ、スライム族の者よ、帽子中にちゃんと隠れるのじゃぞ?」
スライムは、そう言われ、ペコっとした後、帽子の中に戻った。
『あ、じゃあ、ありがとうございました、また、会えましたら、宜しくお願いします』
「こちらこそ、完璧に、カースギフトを解くことが、出来ず、すまんのぅ、そのスライム族と頑張ってやるのじゃぞ!では、またのぅ、さらばじゃ!」
俺は、光に包まれ、白い空間から元の教会の場所へ戻ってきたのだった。
俺は、白ポニースライムに乗り、ペタラ、ペタラと野を駆ける。
非常に気持ちがいい風を感じる、スライム故に、お尻も痛くない、しかも、一応手綱を持っているが、落ちないよう、支えてくれているため、がっちり掴む必要もない!
正直言って、乗り物っていいよね!
俺は、ゲームでは、乗り物ガチャで乗り物アイテム大量に集めするほど、好きでって、そうだよ、アイテムどうしたんよ!
そういや、神様言ってたよな、転生前にアイテムもって、まさか封印されてる倉庫に入ってるのか!
でも待て、だとしても、どこまで入ってるんだろうか?
なんて、ポニースライムに乗りながら、考えていると、大きな門が見えてきた。
『うわー大きな門ですね!』
これぞ、異世界の街の門って感じだな!
フレス「見えてきたね、ラーデン領町の門、そういえば、聞いてなかったけど、ネムレスト君って、どこ生まれなんだい?」
隣の白馬に乗りながら、そう訊かれた、俺は困った…転生者だから、生まれと聞かれたら、天の上になるのか?どう答えようか。
『えーと…どこ、うーん、覚えてなくて、はは…」
嘘の場所、言ってもボロ出そうだしね、忘れてる設定で通そう。
フレス「名前も、最初わかってというか、なかったみたいだし、本当に君って不思議だよね。」
『あはは、出来れば、気にしないでいただけたら、助かります…あ!もうすぐ門前の橋ですね!』
見上げるほど高い門が目の前に、迫ってきた。
目の前には、大きな水の張られた掘り、掘りに掛かる大きな木の吊り橋、高い門、周りは、石で作られた街壁で囲まれている。
「あ、門番さん達に、話し付けてくるから待っててね?」
そういって、白馬で先に門へ駆けていった。
一応、道中に相談し、街に検問は、パス出来る用にしてくれると、言われていたので待つ。
いやー色々あったけど、3日目昼でようやく、初期目標の街まで来たよ!
したいことは、異世界街観光、異世界の食事、色んな道具やのお店を見る、そして、メインは、冒険者ギルドに行くことだ!
『あー街とか楽しみだ!な?スライムもそう思うだろ?』
ポニー姿のスライムは、首を動かし振り返り、俺の顔をみて、うんうんと頷いた。
そうしていると、白馬に乗ったまま、フレスさんが金髪の髪を靡かせ戻ってきた。
フレス「話しは通してきたから、もう君も入れるようになったよ、はい、これが、この街の通行証だよ!」
そういわれ、小さな石の様な板に、渡された。
板には、観たことがない文字が書かれているが、しばらく見ていると、異世界言語スキルの効果か、ラーデン領町通行許可証と、書かれているとわかった。
ちなみに、運転免許証とほぼ同じ大きさである。
『ありがとうございます!じゃあスライム、そろそろ、町に入るから…』
お礼を言い、ポニースライムに声をかけると、すぐ意味を理解して、手綱を伸ばして、俺にかけ、掴みゆっくり下ろしてくれた。
これ、手綱に見えるけど、体の一部だから手の様に、自由自在に操れるんだな、しかも、俺にかける前に、お辞儀をしてから、凄く慎重に下されたし、このスライム礼儀正し過ぎないか?
なんて考えていると、ポニースライムは、ぽすんと、白い煙が出て、元の丸い手毬くらいのサイズのスライムに戻った。
そして俺に肩にぴょーんと飛び移り、ゆっくり後ろに、下げている帽子の中へと入った。
首に、衝撃があまり来ないように、入っているのが、気遣い過ぎだと少し笑ってしまった。
スライムは、そんな俺が笑った意味を、よくわかっていないようで、不思議そうに見ていた。
フレス「まさに、その子は、君の従者だね(笑)」
そんなやりとりを観ていた、フレスさんは、可笑しそう、笑っていた。
それから門に入り、俺が最初に観た光景は…
奥には大きな噴水、その噴水に続く、石畳みの大通り道の端に、密集する市場、中世の街並み、人。
市場には、不思議な色の果物などが並ぶ果物屋、皿、コップ、器などの焼き物屋、野菜が並ぶ八百屋、色々な工芸品などを売る店、など色々な物が売られていた。
とにかく、凄い量の店、見たことない物がいっぱいあった。
そんな市場を、フレスさん達に連れられ、奥の噴水まできたところで突然止まった。
フレス「さて、私達は、馬を預けたり、ラーデン侯爵のところに、黒地熊退治完了の報告があるから、一旦お別れだね。」
『あ、わかりました、では、僕はこの辺を…』
フレス「あ、そうだ、その間、教会に行って観てはどうだい?君には、水難の呪いあるかもしれないしからね、教会はこの噴水の西通りだよ!」
散策しようとしたら、教会に行くことを進められてしまった、水難ではないが、まあ、呪いはあるにはあるからな、行くしかないか。
『あ、はい…では、教会に行ってきます。』
このラーデン領町ついて
噴水を中心に、十字路大通りとなっています。
西通りに、教会、畑、居住区。
東通りに、ギルドと酒場、食事場所、宿屋1件、武器屋、防具屋、居住区。
北通りに、ラーデン侯爵の屋敷、宿屋1件、道具屋。
南通りに、市場、街の出入り口の門。
そうして、西通りに進み、教会についた。
教会は、白を基調とした外観、内装は、白い柱が沢山、奥にはステンドグラス窓が3枚、絵柄には双子の天使、緑の長い髪の男、金髪ブロンドの女性。
緑髪が、セフィロト様だろうか?そんな風に考えて眺めていると、声がかかった。
「そちらの緑髪の神が世界神セフィロト様と言われている神様となりますよ、地域によって、金髪で描かれているところも、ありますよ。」
振り返るとシスターの方がいて、そう説明をしてくれた。
「見たところ、魔法使いの方でしょうか、こちらは、魔法の神ではなく、世界神の教会ですが、こちらに礼拝でしょうか?」
魔法の神なんて、いるのか、で、普通は魔法使いはそっちに礼拝なんだな。
にしても、怪訝そうな顔しなくても良くないか?
『あ、はい、ちょっと、神さまに祈ろうかと思いまして』
「そうでしたか、では、ごゆっくりと、お祈りください、貴方に世界神の加護があらんことを。」
そういうと、お辞儀をして、シスターはそそくさと、外に出て行った。
嫌がられたのは、このマント被った、格好のせいか?
『うーん、祈る…あー、確か、スキルに神への祈りってあったな』
使ってみることにした。
<神への祈り>
思い浮かべ、使用した瞬間、自分の周りは真っ白空間に包まれた。
綺麗な緑の髪をしたな男がいた、どうやら、これが本来のセフィロト様かと思っていると。
「おや、3日振りじゃな、青年よ、どうじゃ楽しめておるかのう?」
楽しめているか、うん、楽しめてなくはないけど、なんて考えていると、神様が不思議そうにしていた。
「青年よ、姿は魔法使いのままのようじゃが、ギフトは使用しとらんのか?」
きょとんとした顔で見ている、カースギフトも付けたことを、忘れている?
『あの、セフィロト様がカースギフトを渡されたので使いたくても、使えないんですが?』
凄く驚いた顔をしていた。
「なんじゃと、カースギフトじゃと、そんなもの、我は、知らぬぞ?」
『えーー、セフィロト様がカースギフトを、付けたんじゃないんですか!』
「カースなんてのう!、神が授けれる訳がないじゃろう?解く側じゃぞ!」
疑ってすいません!セフィロト様!
って授けられないんだ。
『すいません、じゃあ、これってなんで、俺に着いたんですか?』
「ちょっと、待っておるんじゃぞ、ほいほいと」
そういうと、神様は、虚空で何かを操作して見ている。
「確かにカースギフトが付いとるのぅ、酷い呪いじゃのう、って、あ、これは…キリザワが、かの世界の管理者を怒らせ受けた、呪いではないか!」
キリザワ?、日本人?その人が受けた呪い?
かの世界って何別世界?
『あの、キリザワって誰ですか?』
「説明というか、歴史の説明が必要じゃのう、実はのぅ、お主と同じ時代の世界線、といえば良かろうか、そこに居った青年がのう、数千年前の世界に、混沌の王を倒すため。召喚され転移したのじゃ、その者がキリザワという名の男の者でのぅ…(以下略)」
以下まとめ
数千年前のこの世界に、主人公と同じ時代の世界線から、キリザワという男が、世界の全てを滅ぼそうとする、混沌の王を倒すため召喚された。
召喚前、男がもう元の世界に戻れないことと、世界が危機的状況の理由で、彼は望んだギフトは、3つだけのどんな願いも叶える力。
彼が叶えたのは以下3つ。
1つ目は、リスポーン 死んでもその場で復活する。
2つ目は、キリザワのあるキャラの体。
3つ目は、そのキャラの全てを使用できる。
キリザワは、3つ目の力で一人の相棒の女性を呼び、混沌の王を、ギフトを使用し、何百と死にながらも倒した。
その後、混沌の王が消え、動き始めた魔王も、彼と相棒は、何度か死にながら倒した。
人々は、彼を称え勇者と崇めた。
でも、別に彼は、勇者になる為に、倒したのではなく、その経験値で、レベルアップをするために、何度死のうがリスポーンを使い倒したのだ。
そして、神様は知らなかった、彼がレベルアップすることによって、彼のキャラのとある力が、覚醒する、ことになるとは。
その力により、勇者と言われた彼は、破壊神を名乗りだし、世界のあらゆる、気に食わないものは、壊し、遂には、世界を滅ぼそうとした。
すると、相棒であった、彼の側に連れ添っていた女性は、そんな彼を観て居られなくなり、歯向い、彼の力で、倒されてしまった。
彼は、倒された彼女に対し、何故倒れたままでいる、お前は俺が生きて存在する限り、死なない筈だろと言った。その後、彼女の体は、どこかにふわっと消えてしまった。
彼は、そんな彼女の姿を観た後、東の方の混沌王が世界の綻びを作り、入ってきていた空間の歪んだ場所で、かの世界を力を使い、無理矢理この世界と繋げた。
それから、その世界の管理者に呼び出し、その力を使い勝負を挑んだ、勝負は、彼が死んでもずっと生き返り続け、決着が付かなかった。
管理者は、戦いながら、この世界で彼が何をしていたか調べ、それを知った管理者は、その身勝手さに、ブチ切れた。
そして、管理者は、彼にカースギフトを与えた、その結果、彼は力を失い負け、管理者によって、どこかに幽閉されたそうだ。
その後も、彼が繋げた、かの世界は繋がり続け、数千年も経った現在もあるそうだ。
「とまあ、こういうことが、凄く昔あってだな…」
『すいません、で、何故その人の、カースギフトが俺に付いてるんですか?』
「それなんじゃがのう、どうやら、お主が我のいる場所から、世界に降り体を手に入れる前、数秒の間、存在が不安定だったのもあり、どうやら引き寄せられた、彼が持つカースギフトと共に、入り混んでしまったようじゃのぅ…」
はあー!?入り混んだって!?しかも。呪い付きとは迷惑すぎんだろそいつ!
『そのとんでもない奴がカースギフトと、入り混んだって、え?俺、乗っ取られたりしませんかそれ?!』
「乗っ取られたりはせんから、安心せい、ただ干渉は、受けたりするかものぅ、お主、謎の声に、話し掛けられたりはせんかったか?」
謎の声?…まさか…
『干渉、あのう、なんかウィンドウとかで、話し掛けてきてたのは、それは、神様とかではなかった、ということでしょうか?』
「やはり、あったのか!それがそやつじゃ、それに、そんなウィンドウを使わず、我ら神は、直接話し掛けるぞ?」
じゃあ、あのうぜぇー称号野郎が、キリザワという奴だったのか!
『あのぅ、俺、そんな奴と一緒とか嫌なんですけど、カースギフトもなんとかして欲しいんですけど、どうしたら、いいんですか?』
「そうじゃのう、我が与えた者じゃないからのぅ、与えた者でなければ、これは、完璧には解けぬし、キリザワを取り除くことも出来ぬが、封印されとる、キャラクターチェンジと倉庫は解放できるぞ?」
おーおーキター、それあれば、とりあえずいいな。
『是非、それだけでもいいので、その能力解放、お願いします!今すぐに!』
「お主のテンションの変わりようは、初めて会ったときから凄いのう、わかった落ち着きなさい、ほいほいほいっと」
気の抜けた掛け声の後、俺の体から黒い何かが飛んで消えた。
「これで、倉庫とキャラクターチェンジは、可能になったがのう、お主、キャラに変われてもそのキャラの名前分からんと、能力凄く下がるから、頑張って思い出すんじゃぞ?」
あ、まじか、やっぱ、それは思い出さないと、ダメなんだな。
『は…はい、それと神様、この世界について聞きたいのですが…』
「そうじゃった、それも話さなきゃならんかったのう、まずこの世界の名は、セフィロティア、という。お主の居る地についてじゃが、人族が多くいる地域とだけ言っておこう、それから…(以下略)」
伝えられたのは以下の通り。
人族は、このルーデアス王国の王やそれに近い者は、違うが、その他のものは、他種族を余りよく思っていない者が多く、奴隷なども居る所にはいるそうだ。
それから、色んな国があるらしいのだが、それは、自分で冒険した方が、教えられるより、楽しいだろうということで、秘密ということだった。
「ま、楽しめるように、秘密はあったほうが良かろう?」
『そうですね、知らなければ、調べて見ればいいですからね!』
そんなことを、話して居たら、帽子から寝て居たスライムが、肩にぴょんと乗り起きてきた。
「ん?お主、そのスライムは、見かけぬ姿じゃが…ちょっと待て、その者、かの世界の生まれの者ではないか!」
かの世界って、繋がっている別世界のことか?
この丸いスライムが、その世界の生まれ?
『お前、この世界のスライムじゃないのか?』
そう言って見つめると、眠たそうなスライムが、頷いた。
「しかも、それだけではない!、その者のギフト、変身能力を与えた者は、お主の今持つ、カースギフトを与えた者と、同じ存在じゃぞ!」
なんだってー、こいつの変身能力って、ギフトだったのか、って違う!、同じ存在がギフトをこいつに、与えたのかよ!
スライムの方を見ると、驚いた顔をしていた。
「その者も、どうやらお主のカースには、気づいておったようじゃが、自分の主が、自分にギフトを与えて送りだした、存在の、作り出したカースを受けていたとは、思わなかったようじゃのう。」
このスライム君は、カース気づいてたのかよ、って、ことは、呪い作った人とこいつの知り合い?
『なあ?お前に、ギフトを与えた奴って、知り合いだったり、仲良かったりするのか?』
スライムにいうと、悩んだのかくねくねと動き、ブンブンと、横に体を振った。
知り合いってほどでもなく、仲良い訳でもないのか、呪いそいつなら、なんとかなると思ったんだけどな、残念だ。
「まあ、かの世界の管理者は、気まぐれじゃし、自由人じゃ、我も数千年前のあの時観て、世界のちょっとしたことを話し合い済んだ後から、観たことはあるが、会っとらん、通常は、あの者から、接触して来ない限り、見つけるのも不可能じゃ。」
そいつって、気まぐれで自由人、しかも、神でも、向こうから来ないと、見つけも出来ないって、どんだけだよ!
呪い全部解くなんて、無理ゲーじゃねーか!
「難しい顔しとるのぅ、じゃが、かの者は、この世界に興味を持っている、気まぐれじゃが、楽しいことが、何より好きな者じゃ、祭りなどの催し物が開催されとる場所に、居ることじゃろう。」
うーん?、ってことは、祭り巡りでもして、本人を、探せと、神でも接触して来ないような、人?を?、いや、そもそも、それって人なのか?
スライムを観る、わからないのか、くねくねしているだけだった。
『あのぅ、神様、探すにしても、俺観たことがないんですけど?』
「我も、かの者の姿は、力を行使した際に、観ることが、何度かあったが、その時によって変わっておるからのう、最近見たとき姿と出来事じゃと…(以下略)」
主人公が聞いたこと
ある町祭り中、事故で町が火事になった際、観ていた者の一人フードを被った青年が、力を使い鎮火させていた。
髪様が見ていた際、その青年が、力使用時、左右の色の違う翼が薄っすら見えたため、それが、別世界の管理者だとわかったそうだ。
その際は、白髪の人族姿の青年だったそうだ。
って、力使用して、その特徴が見れないと神様でも、普通の人と見分けつかないんかい!
「その顔、言いたいことはわかるぞ、神なのにわからないのかと、言いたいのじゃろ?じゃがのう、この世界にいる、種族の中には、かの世界より来て、繁栄した種族も居てのぅ、気配なんて、もう混ざり合い過ぎて、見分けが付かぬのじゃよ」
あらま、そんなに混ざってるのか、数千年前からだからか、それは仕方ないな。
『では、神様では、場所の特定も出来ないし、力にはなれない、ということですね…』
落ち込んでいると、スライムが、マントのフードの上から、すりすりと慰めてくれた。
「そ、そうなるのぅ…あ!じゃが、あの管理者は、そのカース元となっておる者のことが、カースを与えた後も、生き返りまくるし、性格も、凄く嫌って幽閉したほどじゃ、そんな者の気配がすれば、接触してくるに違いないぞ!」
性格持って、やっぱり、昔から腹立つ奴だったのか!
その管理者に取って、生き返りまくってうざい、ようは、G的存在ってことか…
俺、間違えて殴られたりしないか?
『あのぅ、それ、俺が危なくないですか?』
「…だ、いじょうぶ、じゃ、お主には、管理者がギフトを与えたほど、気に入ったと見える、スライムがおるのじゃしのぅ…」
おい神様!目を逸らすな!目を合わせろ!ちゃんと目を!
「睨むでない!、多分、八つ裂きにはされんから!多分!」
おいー八つ裂きされる可能性あるってことか!
しかも、多分二回も言ったぞ!重要だから二回か!
そんなことを思っていたら、スライムが肩からぴょんとおり、神様の前に行き、色々と仕草をしていた。
「あー、我は神じゃから、仕草を必死にしなくとも、思ったことは通じるぞ?」
スライムは、それを聞いてピクっとした後、恥ずかしそうに、くねくねしていた。
「うーんと、主に伝えて欲しいのじゃな、わかったわかった。えーと…
(ご主人様、そこまで、あの方は、理不尽襲いかかる、ような方ではないと思いますが、もし、襲いかかってきても、私めが、必ずお守り致しますので、ご安心下さい!)
だそうじゃぞ?ご主人思いの良い子じゃのう、我の配下にも、見習わせたいのぅ…」
あー、なんて良い子なんだろう、俺を必ず守ると言っちゃうのか、こんなちっちゃいのに、そこが可愛いから、逆に守りたくなるんだけどな!
そんなことを思いながら、スライムを見ると、キリっとしておられました。
「おっと、お主ら、元の場所に戻すからのぅ、お主を探しに人が来そうじゃ、スライム族の者よ、帽子中にちゃんと隠れるのじゃぞ?」
スライムは、そう言われ、ペコっとした後、帽子の中に戻った。
『あ、じゃあ、ありがとうございました、また、会えましたら、宜しくお願いします』
「こちらこそ、完璧に、カースギフトを解くことが、出来ず、すまんのぅ、そのスライム族と頑張ってやるのじゃぞ!では、またのぅ、さらばじゃ!」
俺は、光に包まれ、白い空間から元の教会の場所へ戻ってきたのだった。
0
お気に入りに追加
432
あなたにおすすめの小説
まさか転生?
花菱
ファンタジー
気付いたら異世界? しかも身体が?
一体どうなってるの…
あれ?でも……
滑舌かなり悪く、ご都合主義のお話。
初めてなので作者にも今後どうなっていくのか分からない……
異世界転生してしまったがさすがにこれはおかしい
増月ヒラナ
ファンタジー
不慮の事故により死んだ主人公 神田玲。
目覚めたら見知らぬ光景が広がっていた
3歳になるころ、母に催促されステータスを確認したところ
いくらなんでもこれはおかしいだろ!
収納持ちのコレクターは、仲間と幸せに暮らしたい。~スキルがなくて追放された自称「か弱い女の子」の元辺境伯令嬢。実は無自覚チートで世界最強⁉~
SHEILA
ファンタジー
生まれた時から、両親に嫌われていた。
物心ついた時には、毎日両親から暴力を受けていた。
4年後に生まれた妹は、生まれた時から、両親に可愛がられた。
そして、物心ついた妹からも、虐めや暴力を受けるようになった。
現代日本では考えられないような環境で育った私は、ある日妹に殺され、<選択の間>に呼ばれた。
異世界の創造神に、地球の輪廻の輪に戻るか異世界に転生するかを選べると言われ、迷わず転生することを選んだ。
けれど、転生先でも両親に愛されることはなくて……
お読みいただきありがとうございます。
のんびり不定期更新です。
飯屋の娘は魔法を使いたくない?
秋野 木星
ファンタジー
3歳の時に川で溺れた時に前世の記憶人格がよみがえったセリカ。
魔法が使えることをひた隠しにしてきたが、ある日馬車に轢かれそうになった男の子を助けるために思わず魔法を使ってしまう。
それを見ていた貴族の青年が…。
異世界転生の話です。
のんびりとしたセリカの日常を追っていきます。
※ 表紙は星影さんの作品です。
※ 「小説家になろう」から改稿転記しています。
チート転生~チートって本当にあるものですね~
水魔沙希
ファンタジー
死んでしまった片瀬彼方は、突然異世界に転生してしまう。しかも、赤ちゃん時代からやり直せと!?何げにステータスを見ていたら、何やら面白そうなユニークスキルがあった!!
そのスキルが、随分チートな事に気付くのは神の加護を得てからだった。
亀更新で気が向いたら、随時更新しようと思います。ご了承お願いいたします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる