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第1章 異世界へ

第21話 小さき従者は優秀で!万能!?

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河原から平原テントの跡地に移動して、フレスさん達が居る方へ移動した。
移動中に、スライムは、肩にちょこんと乗っている。

フレス「あ、きたきた!って!どうしたんだい?それは、丸い、スライムかい?」

『はい!いつの間にか、テイムしてた見たいです!』

フレス「テイム?あれ、ネムレスト君って魔法使いだったよね?」

『はい、魔法使いなので、テイムスキルなんてないのに、出来たみたいで…』

フレス「テイムスキル無しでとは、珍しいね!ということは、魔物から、テイム契約をしたということだね!」

『ん?そのテイムスキル有りと無しって、何か違うんですか?』

「えっと、テイムはね、テイマーだけが使える、どんな魔物にでも、仲間になれと、呼びかけが出来るスキルでね。大抵は、攻撃して降参させてから、テイムするんだ…(以下省略)」

以下説明
テイムとテイム契約について
テイムした後になる状態をテイム状態という。
この状態は、仮契約状態、命令すれば、従う。余り信頼されていないと、他のテイマーに、テイムを上書きされたりする場合もある。

テイム契約は、本契約状態、命令しなくても、動いてくれたりするほどに、信頼ある者がなる。また、契約者の能力の一部を取り込める。
契約する、方法は2つある。
1つは、テイムした魔物側からの、要請受け入れる。
2つは、テイム有無関係なし、魔物側が契約したいと思った、相手の血液を摂取すること。
なお、魔物がこの行為をするということは、契約者に、一生従い付いていくという意味があり、決して、他のテイムの干渉を受けなくなる。

『つまり、このスライムは、意図的に噛んで、契約をしたと?』

帽子を動かし、本スラを観る、頷いている。
ああ、攻撃のつもりないから、物理反射なかったのか。

「そうなるね!余程気に入られたんだね?あ、この子、今、気になって鑑定したんだけど、やっぱり特殊固体みたいだね、特殊能力に、言語理解と変身能力を、持っている見たいだよ?」

言語理解はなんとなくわかるが、だから話し掛けると、分かりやすい反応するんだな。

『変身能力?』

また、本スラの方を見てみる、何か探して、キョロキョロしていたが、何か思いついたのかピクと固まり、何やらもぞもぞしていた、と思ったら、光り、姿がラズベリン4つの蔕付きに、変身した。ターコイズ色目は有るが、大きさと、それをのぞけば、ほぼ完全に見分けがつかない!

『変身した!すごいな!』

そう言うと、蔕を下にした、ラズベリンになった姿のまま、肩でぴょんぴょんと弾んでいる、おそらく喜んでいる?

「え?凄いね!あ、触ってもいいかい?」

『はい、いいと…いいよな?』

ラズベリンスライムに、話し掛けると、ぴょんぴょんと弾んで、フレスさんの手を伸ばす、手へジャンプした。

フレス「凄いね!質までラズベリンみたいだね!」

『え?うわ、本当だ!』

質までと聞いて、触ってみると、果実のつぶつぶ、ツヤツヤした感じ、葉っぱのザラザラした質感も、本物みたいだ!

そんなことをしていたら、アルさんが凄い怖い顔できた。

アル「おい!いつまで、ここにいる気だ?日が暮れて門が閉まるぞ。」

その声と、怖い顔に怯んだのか、変身が解け、元の姿に戻り、肩に飛び乗ってきた。

フレス「あー、戻っちゃったね、アル怖いから仕方ないか、それに、そろそろ行かないとね!」

『そうですね!よしよし…』

プルプル震える、片手でスライムを撫でながら、馬の側まで、移動した。

そこには、今10頭の馬とフレスさん含めた、10名の調査隊の方がいるのだが。

ここで問題があった!

フレス「あー、そういえば、馬が足りないね!誰かと一緒に乗るかい?」

うーん、それはちょっといやかな、いっそ走ろうかな?なんて悩んでいると。
肩に乗っていた、スライムが、馬をジーとみて、
もぞもぞし、肩の上で、手の平サイズの小さな馬に変身した。

『うわ、ちっちゃい馬だな!凄いな…でもごめん乗れないな…』

そういうと、馬の姿で、頭を垂れて、しょんぼりした後、変身が解けた。

『気持ちは嬉しいけど…って、どこに行くの?』

肩から飛び降りて、ぴょんぴょん飛びながら、馬に近づき、飛び乗って、白い馬の鬣あたりで、後ろ向きで、もぞもぞ何かしている。

『何してるんだ?』

近くと、鬣の毛を1本もぐもぐしていた。

『え!毛を食べてる…』

フレス「もしかして、この子…」

何やら、フレスさんは、意図が理解出来たみたいだった。
そうして、馬の鬣の毛を一本食べ終えると、馬から降り、もぞもぞもぞもぞとしだし、さっきより強い光に包まれた、俺は目が眩み、目を閉じるとそこには、ターコイズの色の目をした、完璧な白いポニーがいた。

白いポニーになった、スライムが近づいてきて、俺の目の前にきて、脚を折り曲げ、伏せている…
質量問題どうなってるんだー!

『えぇー、有りなの?、手の平だい大きさは?』

フレス「やっぱりこの子、一部でも食べた物には、ほぼ完璧に変身出来るんだね!」

アル「はあ…お前もおまえだが、こいつもこいつで、なんでもありなんだな…もうそれに乗ってやれ待ってるぞ。」

観ていた俺に、キラキラと瞳を輝かせた顔をこちらに向けていた。

『あ、はい…乗ればいいのかな?…でも馬具とかないから…』

というと、ポニー姿のスライムが立ち上がって、周りの馬をぐるっと見回すと、ピカっと光り、馬具が付けられた姿になった。
そうして俺の目の前に来て、くるくると周り見せてきてから、顔をこちらに向けキリっとしている。

『これで、バッチリでしょう?ってことか?』

ポニー姿のスライムは、首を大きく動かし、頷いていた。
そして、俺の目の前で、また脚を折り曲げ、伏せた。

フレス「ハハッ、馬具まで着けるとは思わなかった、ここまでされたら、もう乗るしかないね?」

『そうですね…馬なんて乗ったこと、ゲームでしかないんですがね…』

フレス「ゲーム?」

『いえ!なんでもないです!』

アル「うだうだ、言ってないで乗れ!」

とんと背中を軽く押されて、仕方なくポニー(スライム)に乗った。


手触りは、鬣はまさに馬のそれだけど、そのほかは見た目と違い、つるつる、ひんやり、しっとり感があった、座り心地は、バランスボールに乗っているみたいな、感じがした。
これ、食べた一部は本当にそのまま、本物を再現出来るんだな。

そんなことを考えていると、動きだした。

『うわっと、あ、紐…ありがとう!』

落ちそうになると、手綱で落ちないよう支えてくれたので、お礼をいい、なでなですると、ぴょんぴょんと跳ねた。
また落ちそうになるが、手綱でキャッチされる。
これなら、前の世界で乗馬とかした事なくても、大丈夫そうだと安心した。

フレス「よーし、その子の支えあれば、大丈夫そうだね?いや、待って、その子って走れるかい?」

ポニー(スライム)は、フレスさんの問いかけに、大きく首を動かし頷いた。

『大丈夫みたいです!』

そうして、特に何ごともなく、ペタラ、ペタラ(馬姿スライムだからね)と、西にあると言われた町に向かい、ポニー(スライム)に乗り道なりに進んでいったのでした。


今回で第1章は終わりとなります!
第2章からは、町で色々起きるかも?
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