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第5章 騎士の反乱

暗雲のグリーンディ

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それから丸一日歩き続けついにグリーンディ城下町まで辿り着いた一行。早速情報収集の為ギルドに立ち寄った。
そこは活気がなく働いてるのも高齢者がほとんどだった。
受け付けばあさん「あっ?あんだって??」
「この町ずいぶんと寂れてるな?何かあったのか?」
「あんっ?とんでもねぇ!あたしゃ神様じゃねぇだよ!」
「何で神様出てくんだよ?この町で何があったか言えや!!」
「あんれまぁ!恥ずかすい!やだよー戦士さん!こんな所でぇ!」
「アホかー!ダメだこりゃ!」
「聞き方が悪いんじゃないか?もっと優しく聞けよ」
「あっちのおじさんに聞けば?」見ると冒険者らしいオッサンがのんびりと座ってた。
「ねぇおじさん?この町で何があったの?」
「んっ?ああこの町の事か、まあ無理もないこの現状だとな」
ハガネ達も寄ってきた。
「何があった?」
「何でも近々戦争があるらしい。この城の連中と反乱軍らしい。」
「反乱軍?」
「詳しく聞きたかったら隣の酒場で聞きな、あそこが反乱軍の溜まり場らしい」
「ありがとうよ、早速行ってみる」
「悪いが俺は行かない方がいいかも知れない。この町じゃあ知り合い多いしな」
「そうだな、ここで待ってて貰うか」「じゃあ気になるだろうが待っててくれやトワイス」
「ああ、頼む!」
さて早速隣の酒場へ向かう2人・・・だが入り口で数人の騎士に止められた。
「待て!お前達!よそ者だな?何の用だ?」
「実は俺も反乱軍に入りたい!是非お頼みもう~す!」アンネは「テキトー」とこそっと呟いた。
「何っ?お前達が?確かにそっちのデカい方は役に立ちそうだが」
「止めようぜ胡散臭さすぎるぞ?」
すると酒場の中からリーダーっぽい男が出てきた。
「何だ?何の騒ぎだ?んっ?あ、あなたは?まさかハガネ!」
「誰だ?お前みたいなヒゲのオッサン知らん!」
「ヒゲがあるから分からんか?トワイス団長時代の部下だったキノコ頭チェリオだよ!」
「ん~~ああっ!毒キノコか!」
「毒キノコ??」
「コイツ、遠征先で毒キノコ食って姫の前でうんこ漏らしたトワイスの部下だ!」
「ええっ?そんな覚え方?しかも、そっち?」「まあいいわ!それよりあなたがいるって事は元団長も居るのか?」
「居るよ、案内するか?」
「是非お頼み申す!」
「分かった!隣だよ行こう!」
そして・・・再びギルドへ
「あれっお前チェリオか?姫様の前で毒キノコ食ってうんこ漏らした!」
「だ、団長!勘弁してくださいよ何でそんな認識なんですか?」
「お前が反乱軍のリーダー?何があった?そうだ!現団長のガイスはどうした?」
「そこなんです・・・実はあれから王族は団長と共にダンジョンにあった金銀財宝を己の私腹を肥やす事ばかりに使い町が廃れていくのもほっといて奴等だけで贅沢三昧、それに意見した副団長ルイも処刑されました。」「それに不満爆発した我等反乱騎士達で反乱軍を結成してクソ王どもを倒す為に戦っております」
「そうか・・・そんな事が、ネネ姫はどうだ?」
「残念ながら・・・姫様も変わられた。昔のお優しい姫はもう、あれはもはや金の亡者・・・ガイスが!あの野郎が姫様を変えてしまった!」「元団長!是非力を貸してくれませんか?この国を助ける為に」
「勝手だな!俺がこの姿になった途端にみなお前だって離れていった癖に今更か?!」
「す、すいません!あの時はガイスの言うなりになって一緒になって団長を・・・後悔してます!どうか力を貸してくれませんか?」
「この俺に復讐みたいな下劣な事をやらせるつもりか!?」
「いいじゃん!やろうぜ!トワイス」
「ハガネ・・・考えさせてくれ」
そう言うとトワイスは出て行った。
「団長は助けてくれるでしょうか?ハガネ殿?」
「さあな・・まぁ俺はアイツに従うよその為にここに来たからな」
「私も・・・」
その夜・・・トワイスは1人で寂れた酒場で1人飲んでいた。ふと思い出した。そうか・・・ここはハガネと別れの乾杯した所だったな。それからトワイスは意を決したように呟いた「俺の故郷を正す!」




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