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余話
SS 東鬼 河童の嫁さん 〝ミスルトーの下で〟の〝16 準備〟
しおりを挟む話は去年まで戻る。
年末年始をタクと一緒に、新築の我が家でエロエロにしっぽり過ごそうかと思って、色々と企画していた頃だ。
ガワさんが、電撃結婚をすることになった。
何と、前の日に出会ったばっかっつー、院家さんがお相手だ。
ガワさん、何やってんだよ!?と思ったけどな、おれとタクがあんだけ色々とやってたら、そりゃ欲求不満になるよなって話だ。
独身寮に住んでる他の奴らにも、本気で悪いことしたって思ってる。
ガワさんには巨大すぎる借りがあるから、仕方ねえ。
仕事は肩代わりしてやるけど、本業はどうすんだ?
子供が生まれたウラ様もテンパってて、忙しいんじゃねえの?
まあでもよ、そんなことよりも、あのいっつも冷静なガワさんが、おれが嫁さんに名前聞いただけでブチギレ寸前になるとは思わなかった。
ずっとこの人、あんまり妖っぽくねえなと思ってたけど、ガワさんも十分すぎるくれえ妖だった。
一晩で惚れ込みすぎだろ。
何があったんだよ、院家さんとの間に。
兎にも角にもだ、これで、巨大すぎる借りが、ちっとは減らせるってもんよ。
って話を飯を喰いながらタクにしたらよ、何かあったら助力を申し出ろ!としつこく言われた。
タクがガワさんに好意的すぎて、妬けちまう。
おう、そうだなーってそん時は軽く流したんだが、年越して一月の終わりになってから、ガワさんが「お披露目をシゲが不安がってんだよ、どうにかできないもんか?」って聞いてきた。
ガワさんが助言求めてんだけどよ、って話をしたら、タクが「その人に会う」って言うから、職場で会ったんだけどよ。
牽制すんの当然だろ?
いくらガワさんの嫁っつっても、相手は男だ。
おれの気持ちも知らねえで、膝に乗せるなよ!って叱られて、触んな!ってむくれちまった。
職場はともかく、今でも周りに同性愛者だと知られねえように、って気を使ってんのは分かってんだよ。
でもよぉ、タクの婿はおれだ。
ガワさんじゃなくておれを見てくれよ、って拗ねて、触るな!って言うタクをキスでデロッデロに溶かして、いつもよりも念入りに全身を舐めまくって、ひいひい鳴かせてから珍宝を突っ込んだら、ついに潮吹きの瞬間に遭遇した。
うほぉっ!!満願成就!!
待ってたんだよ。
メスイキも連続絶頂もできるようになってんのに、ぜんっぜん潮吹いてくんねえって諦めかけてたけど、諦めなかったおれがエラい!
でもよ、これって、ガワさんに感謝すべきなのか?
なーんか、納得いかねえ。
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