【R18】I've got a crush on ogre

Cleyera

文字の大きさ
上 下
41 / 72
四、生まれたままで

39 東鬼 :暴走

しおりを挟む
 
 ボクサーの中がベッタベタで気持ち悪いなあと思いながら、それよりもタクの投下した爆弾の衝撃の方が大きかった。
 つまり、今のおれのちんぽはしっかりと臨戦態勢だ。
 一回こっきりで萎える、軟弱ちんぽじゃねえってことよ!

「タク……本当か?」
「そんな嘘はつかない」

 ゆっくりとした動きで体を離して、マットレスの上で立ち膝をついたらしいタク。
 その体はずっともふもふの毛布で隠されてきた。
 毛布の色が灰色がかった茶色のせいで、丸まってるヤマネそっくりで可愛かったんだよ。

 やっぱりおれは、猫だろうがヤマネだろうが、タクでありゃなんでもありらしい。

 ずっと毛布をかぶって寒さ対策をしていたタクが、ゆっくりと毛布をマットレスの上に落とした。
 タクの近くだけ暖房を効かせてあるのに、ずっと毛布を離さねえから、中も着膨れてんじゃねえかと思ってたのに、毛布の下はアパートから持ってきたスウェットだった。

 色はチャコールグレイな。
 タクはこのなんとも言えねえ色が好きなのか、黒でも灰色でもなく、この系統の色味の服を多く持ってる気がする。

 スウェット姿は、特にいつもと変わんねえ……え??
 ……あれ、なんかおれ、目がおかしくねえ?
 なんか、目の前にあるもんが信じらんねえんだけど。

 タクが、スウェットの下を履いてねえように見えるんだけど。
 そんでもって、下着が見えねえ。
 下着を履いてるように見えねえ。

 おれの目を気にしながら、スウェットの裾を持ち上げるタクの顔をがっつり見てたもんで、反応が遅れちまった。

「……」

 グビリ、と喉が鳴った。
 やばい。
 こいつはやばい。
 本気でやばい。
 何が起きてんのか理解できねえくれーやばい。

 タクがおれの目の前で、マットレスの上に膝立ちして下半身を晒してる。
 ぺったんこの腹と、細い足。
 女よりも真っ白な体は、痩せて筋張ってる。

 そんでもってよ、おれから顔を背けてるタクの股間には、見たことのねえ紐みてえなもんが巻きついてた。

 なんだこれ?と思ってよくよく見てみると。
 片方の足に通して履く、布があまりにも少なすぎる……ビキニ?だ。
 色は光沢のある黒。
 反対の足側も布があれば、ブーメランパンツってのに似てっかもな。

 ってすっげぇ食い込んでんだけど!?
 ちょっと待て、タク、お前、シモの毛をどこにやった!
 な、なんなんだよこのご褒美!

 ……って、え?どういうことだ?
 肌が露出しまくってるエロい黒下着?をタクが履いてる?
 日焼け知らずの真っ白な肌に、艶のある黒が食い込んでっとこがクッソエロい。
 寒くねえのか、大丈夫なのか!?
 違う!そうじゃねえ!
 タク、お前はおれをどうしたいんだよぉ!?

 あっという間に、さっき以上に硬くなったちんぽの痛みに呻くしかねえ。
 片手で股間をおさえて、反対の腕をタクに向かって伸ばすおれを、潤んだ目で睨んでくるとか、なんだよそれ、拷問なのかー!!!
 恥ずかしいなら、んなエロ下着を履くなよ!

「まだ触るな、準備はしてあるから」

 はあ!?
 何が起きてんだ、おれは地獄にいるのか?
 これ以上の拷問とか、耐えらんねえよ!!
 それともこれから天国を期待して良いのか!?

 タクがゆっくりと体を反転させて、背骨の凹凸が見える背中が向けられる。
 そのまま、タクがスウェットを脱いで、アンダーシャツもマットレスへ落とす。
 皮膚の下に肋骨が見えるが、一時期のような病的な痩せ方でなくなってることにホッとする。

 独身寮の奴らが、タクの虚弱さと腹の弱さを知って、腹に優しく体に良いものを差し入れしまくって、生真面目なタクはせっせと食ったんだろう。

「っぅ、……ふぅ」

 マットレスの上で尻を突き出すようにして、上半身を倒したタクが苦しそうに息を吐くと、布が少なすぎる下着は、履いたままでも尻が丸見え……。

 ……ちょっと待て。
 この下着どうなってんだよ!?
 ケツに布ねえじゃねえかよ!
 ちんぽと玉以外むき出しじゃねえか!!
 おいおい、ちんぽと玉しか入らねえビキニって、需要はどこなんだ!?

 ほっそりとした小ぶりなケツが、呼吸にあわせて、ふる、ふるっと震える。
 肉付きが薄いから骨盤の形が見えてるけど、筋肉質じゃねえから、揉むと柔らかくて気持ちよさそうだ。
 むっちりと肉付きが良いケツでも良いけどな。
 つまり、タクのケツならどんなんでも構わねえ。

 いや、それ以上にやばいもんが。
 タクのケツが。
 違う、タクのケツマンにっ。

「これくらい広げれば、もう入るだろ?
 なあ、入るよな?」
「……」

 顔をマットレスに向けて声を震わせるタクを見ながら、おれは目の前の楽園じみた光景を見つめた。
 ぜってえアホヅラしてっけど、マットレスに向かって四つん這いになってるタクには見えてねえはずだ。
 なんて言ったら、いいんだよ。

 ディルドを二本も咥え込んで、とろっとろにほぐれて、どろっどろに濡れたケツマンが、おれの目の前にさらされてる。
 タクが尻を震わせるたびにひくついて、鬼の珍宝が欲しいっておねだりしているような気までしてくる。

 何言ってるか分からねえって?
 おれも何言ってるか分かってねえよ。
 履いたまま突っ込めるエッロい勝負下着を装備済みで「突っ込んでお願い」っておねだりされてるおれは、このままタクを抱き潰して……良いんだよな?

 これは据え膳だよな。
 据え膳食わねえとダメだよな。
 え、罠?
 なんの?
 真面目で頑固なタクが、どこで売ってんだよ!みてぇなエロ本気下着で迫ってくるわけがねえ?
 そいつぁおれも同意だ。
 でもよ、こんなエロいタクを見て、引き下がれるか!?
 ニセモン?
 タクが?
 偽物かー。
 そうか、おれは独身寮の妖共に騙されてんのか。
 騙されてる、に決まってるか。
 ……そうだよな。
 おれのタクが、こんな格好するわけねえよな。

 なんだ、こいつぁおれの妄想か。
 妄想のくせに、おれが見たこともねえエロパンツが出てくるとか、どうなってんだ。

 あんまりにも興奮しすぎた後の落胆が酷すぎて、グルッグル頭ん中を引っかき回されたような気がして、そのままマットレスから落ちて、床に尻餅をつく。

 あんまり興奮しすぎて、頭の中の誰かと会話しちまった。
 そんな奴はいねえっての。
 あーあーやばいな、興奮しすぎて、ちょっとクラクラしてる。
 下半身に血がいきすぎてねえ?
 変化が解けちまう。

 そうだよな、おれが突っ込むまで、まっさらな処女ケツマンだったタクが、自分でディルド二本刺しして、珍宝チンポウをねだって迫ってきてくれるとか、幻覚に決まってるわ。
 がっかりすんなって、おれ。
 クッソ、タクに突っ込みてぇなぁ。
 タクに珍宝突っ込みてえよぉ。

「タッくん?」
「あーわりぃけどおれはホンモンのタクしか犯さねえぞ。
 テメェがなにかしんねえけどタクのカッコしてせまってくるとか壊しちまうぞ?」

 ぎろりと睨む。
 マットレスの上で四つん這いになってた、タクそっくりの何かが体を起こす。
 振り返っておれを見つめてくる目に困惑が浮かんでる。

 どっからどう見ても本物のタクに見える。
 それにしてもエッロいなぁ。
 あんな下着どこに売ってんだ。
 なんでちんぽと玉しかしまえねえ形状にしちまったんだよ。
 ショウ品コンセプトはなんなんだよ。
 布メン積の限カイにイドむとか?
 ヌいだらただのワっかじゃねえの?
 アラってもホしにくそうじゃねえか。
 なんでクロなんだよ。
 ツヤツヤクロヒモパンエロい。
 タクがこんなエロいなんて。
 エロいタク。
 タクを……クいたい。

「タッくん……東鬼、大丈夫か?」

 タクがくる。
 そっくりなやつが。
 しんぱいそうなカオして。
 エロいまま。
 シロいハダが。
 チのイロにソまんのミてえ。
 ガマンできねえ。

「東鬼?なあ、どうしたんだよ?」

 カラダオこす。
 メのマエ。
 ウマそう。
 ウデのばして。
 クいたい。
 ツカまえて。
 ツブして
 タク。
 アマいニオい。
 カオる。
 おれのだ。
 おれのもんだ。
 クう。
 クらいたい。

「……東鬼?
 なあ、お前の……お前のちんぽう?で確かめてくれないのか?」

 フアンそう。
 ウマそう。
 コワがれ。
 違う。
 フルえろ。
 オソれろ。

「東鬼、どうしたんだよ。
 鬼の姿になってくれないのか?」
「……」
「……東鬼、俺はお前に抱かれたいって、ッな!?」

 クわせろ。
 チをススらせろ。
 違う。
 ヒきサいて。
 ツっこんで。
 クらう。
 カンキ。
 違……わないのか。
 カラダが。
 フルえる。
 ジュウリン。
 キタイ。
 ヨカン。
 正しい。
 ウデのナカに。
 タクの。
 ニセモンが。
 いる。
 正しいなら。
 クえ。
 クおう。

「東鬼、なに、痛い、離せ、離せって!」

 クらおう。
 おれのエモノを。
 
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

4人の兄に溺愛されてます

まつも☆きらら
BL
中学1年生の梨夢は5人兄弟の末っ子。4人の兄にとにかく溺愛されている。兄たちが大好きな梨夢だが、心配性な兄たちは時に過保護になりすぎて。

【完結】ぎゅって抱っこして

かずえ
BL
幼児教育学科の短大に通う村瀬一太。訳あって普通の高校に通えなかったため、働いて貯めたお金で二年間だけでもと大学に入学してみたが、学費と生活費を稼ぎつつ学校に通うのは、考えていたよりも厳しい……。 でも、頼れる者は誰もいない。 自分で頑張らなきゃ。 本気なら何でもできるはず。 でも、ある日、金持ちの坊っちゃんと心の中で呼んでいた松島晃に苦手なピアノの課題で助けてもらってから、どうにも自分の心がコントロールできなくなって……。

鬼上司と秘密の同居

なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳 幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ… そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた… いったい?…どうして?…こうなった? 「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」 スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか… 性描写には※を付けております。

【短編】乙女ゲームの攻略対象者に転生した俺の、意外な結末。

桜月夜
BL
 前世で妹がハマってた乙女ゲームに転生したイリウスは、自分が前世の記憶を思い出したことを幼馴染みで専属騎士のディールに打ち明けた。そこから、なぜか婚約者に対する恋愛感情の有無を聞かれ……。  思い付いた話を一気に書いたので、不自然な箇所があるかもしれませんが、広い心でお読みください。

壁乳

リリーブルー
BL
俺は後輩に「壁乳」に行こうと誘われた。 (作者の挿絵付きです。)

オッサン、エルフの森の歌姫【ディーバ】になる

クロタ
BL
召喚儀式の失敗で、現代日本から異世界に飛ばされて捨てられたオッサン(39歳)と、彼を拾って過保護に庇護するエルフ(300歳、外見年齢20代)のお話です。

男装の麗人と呼ばれる俺は正真正銘の男なのだが~双子の姉のせいでややこしい事態になっている~

さいはて旅行社
BL
双子の姉が失踪した。 そのせいで、弟である俺が騎士学校を休学して、姉の通っている貴族学校に姉として通うことになってしまった。 姉は男子の制服を着ていたため、服装に違和感はない。 だが、姉は男装の麗人として女子生徒に恐ろしいほど大人気だった。 その女子生徒たちは今、何も知らずに俺を囲んでいる。 女性に囲まれて嬉しい、わけもなく、彼女たちの理想の王子様像を演技しなければならない上に、男性が女子寮の部屋に一歩入っただけでも騒ぎになる貴族学校。 もしこの事実がバレたら退学ぐらいで済むわけがない。。。 周辺国家の情勢がキナ臭くなっていくなかで、俺は双子の姉が戻って来るまで、協力してくれる仲間たちに笑われながらでも、無事にバレずに女子生徒たちの理想の王子様像を演じ切れるのか? 侯爵家の命令でそんなことまでやらないといけない自分を救ってくれるヒロインでもヒーローでも現れるのか?

処理中です...