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三、歩み寄りたくても
35 東鬼
しおりを挟む待てねえ、もう耐えられねえ、入れてえ。
でもまだダメだ、いきなりちんぽを突っ込んで痛い思いさせたくねえ。
「まだ、まだだ、まだ……」
それだけを口の中で唱え続けて、タクのケツマンをほぐし続ける。
突っ込むって決めたから、気持ちよくしてやっても良いよな?
気持ちよくなりゃ、欲しがってくれるよな?
「……っ……ふぅ…………っぁ、っう」
タクのちんぽは勃たなくなっちまったから、前立腺が見つけにくい。
ここだったよな?と記憶を頼りにディルドを動かしてたら、タクがびくりと腰を震わせた。
「痛えのか?」
「痛くないっ」
しつこいぞ!とおれを睨んでくる目は潤んでいて、快感を感じ始めたのか、吐息に熱がこもっていた。
「痛かったら言えよ」
絶対に言わねえんだろうなと思いながら、ディルド二本をバラバラに動かす。
入口の筋肉を広げるように交互に出し入れすると、じゅぷじゅぷとローションが粘ついて音が響く。
ぐぽ、ぐぽと隙間から空気が出入りするような音がする。
その音が嫌なのか、タクが四つん這いのままで頭を下げて、耳を押さえて頭を抱え込んじまった。
「っ!……ぅ……ぅっ……っ………っん………」
前立腺マッサージは偉大だ。
順調に快感を受け止め出したのか、食いしばってるらしいタクの口元から、微かな吐息とともに喘ぐ声が聞こえだす。
なんかもう、拡張とかどうでもよくなってきた。
ずっとこうして、感じてるタクを見ていてえ。
おれがこれまでに体の関係を持ってきた相手は、セフレばっかだった。
タク以外に前戯なんてしたくなかったから、こすって勃たせたもんにゴムはめて突っ込むばかりだった。
高校の時の彼女にだって、恋愛感情なんてなかった。
興味と好奇心だ。
あっちがどう思ってたかは知らねえ。
衝動を発散してえおれには恋愛感情なんて重てえだけで、屈強な男に抱かれたい、気持ち良いことが好きって、セフレしてるような奴らばかりが相手だった。
当然気持ち良けりゃそれに相応しい反応をする。
自ら腰を振って乱れてよがって声も出す奴らで、おれも声は出された方が興奮するって思ってたけど、こういうのもたまんねえかもしんねえ。
なんのためにか知んねえけど、声を出さないようにって耐えてる姿を見てると、めちゃくちゃにしたくなるな。
これはタク限定か?
声を我慢できなくなるくれえ激しく攻め立てたくなるし、ディルドなんかじゃなくて、おれのちんぽを突っ込みたくなる。
「痛いのか?」
「……っいたく、な、っぁあっ」
ぐり、と前立腺を押して得られた劇的な反応に、思わず笑みが浮かんだ。
「やめろ、はぁっ、そういうの必要ないんだろ!」
体は戻りかけてても体力は戻りきってないから、息を荒げるのも早い。
四つん這いで、ちんぽぷらぷら揺らしながら首だけ振り返って、目を潤ませて息を弾ませた姿で睨まれても、興奮しかしねえ。
確かに必要ない、そんでもってもう拡張は終わり!!
おれが今やってんのは、前戯だ。
拡張を続けんなら、ディルドの隙間に指でも突っ込んで、穴を広げなくちゃいけねえ。
でもな、悪りぃけど、もう我慢できねえんだわ。
「にゃあっ!?」
じゅぽんっと水音を立てながらディルドを引き抜いて、タクの体をひっくり返した。
タクが酔っ払ってた時に聞いた覚えのある声が聞こえて、ちんぽにさらに血が集まってくる。
なんだよ「にゃあ」って、猫かよ、くそ、狙ってねえのが困る。
マットレスの上で、とつぜん仰向けにひっくり返されて、目を白黒させているタクに笑顔で告げた。
「入れてぇ、つーか入れる」
「なに!?ま、待てって、なんでだよ、俺は声出すの我慢してただろ!?」
タクが何か言ってるが、耳に入っても理解できねえ。
おれの胸元を押し返すように両手が置かれるが、子猫がじゃれついてきてるくれえにしか感じねえよ。
「今日は入れないって言っただろっ」
中も外もローションで濡れて、てらてらと光る尻は卑猥で、おれの手でほぐされたケツマンが、誘うように口をひくつかせて蜜を垂らしている。
おれを呼んでるっ。
タクが、おれを欲しがってるっ!
「もう辛抱できねえっ」
「うぁっ!?やめ、だめ、なんでっ、やあ、っあああ"あ"っ」
片手で逃げようとするタクの体を押さえ込みながら、杭のようにがちがちに勃ち上がったちんぽにローションを垂らしかけて、そのままきついケツマンへとねじ込む。
「ーーっああ、やっべぇ、最高すぎる」
「……っっっ、はっ、ぁっ、あ、アホかっ、抜け、今すぐ抜け!」
胸を押してくる手は小刻みに震えてるし、おれを包む肉は柔らかくてきつい。
口では怒ってんのに、荒い呼吸が、涙の滲んだ瞳の色が、おれのちんぽを歓迎してる……気がする。
「コンドームつけろよーっっ!!」
「ううっ」
悲痛な叫びを聞きながら、おれは溜まりに溜まっていた精液をタクの腔の中へとぶちまけた。
タクがおれを受け止めてくれた、そう思ったと同時に目の前が赤く染まった。
これまで我慢して堰き止めてきた欲が決壊する。
抱きたい。
孕ませたい。
おれのタクだ。
そうだ、これはおれの腔だ。
おれだけの!!
「おれのもんだっ」
「……っ……ぁああっ……ぅぅ、や、やめろ、抜けっ、あ、っっう"ぁ"あっ」
突っ込んですぐ射精の一回じゃ足りないちんぽが、タクをもっと貫かせろと叫ぶ。
孕むまで満たし続けろと。
いや、こいつはおれの気持ちか?
暴れようとするタクの両足首を持って、大きく開かせる。
そのまま叩きつけるように腰を振ろうとして、体力の戻ってないタクに体重をかけるのはよくねえと気がついた。
危ねえところだった。
今のタクは弱ってんだから、気を使ってやんねえと。
痛みを与えないように、苦しくならないように気をつけながら、細い腰に手を回して持ち上げる。
女みてぇに柔らかくはねえが、骨の上に薄い筋肉が乗ってる感じは悪くねえ。
正座して腰を下ろしちまうと動きにくくなるから、おれが膝立ちした時にちょうどよい高さにまで、ちんぽを突っ込んでいるタクの尻を持ち上げた。
「はなせよ、しのっああ、や、やめっ」
タクの腰を引き寄せて具合を確かめると、すぐに反応が返ってくることが嬉しくてたまんねえ。
肉付きの薄い尻をひっぱたくように音を立てながら、激しく腰を打ち付ける。
細くて薄い腰は両手で抱え込むのにちょうど良い、腕を振り回すタクの体が、マットレスの上をずるずると動く。
「あ、ああっダメだ、やめろっやだ、あぁ"っ!!」
開かれた時のままでふら、ふらと揺れていた脚が、助けを求めるようにおれの腰へと回されるのを感じて、顔がゆるむ。
ぱんっ、ぱんっと肉同士を打ち合わせる音が、家具のない室内に反響する。
「やめ、やあ、っぁあ、放せっ!」
そんな気持ち良さそうな顔して何言われても、聞けねえよ。
尖った頬を血色よく染めて、涙をこぼして喘ぐ姿はめちゃくちゃエロい。
亀頭だけ残して引き抜いてから、ゆっくり内壁に擦り付けるように根元までねじ込むと、柔らかくほぐれた肉がぎゅうっと動く。
きつい胎内がぐねぐね動くのと同時に、タクが悲鳴に近い絶叫をあげるが、おれの肉がクッションになってるから尻は痛くねえはずだ。
気持ちよくて叫んでんだよな?
そうだよな?
この行為こそが何よりの幸福だと知る。
おひいさまの蹂躙と何もかもの破壊が、鬼の本能だと、本当の意味でおれは理解した。
種付けされ中のタクが、おれを罵ってやめさせようとしていても、止めらんねえ。
鬼の姿にならねえように耐えるだけで精一杯だ。
人の姿のちんぽの大きさならともかく、鬼の珍宝を受け入れられるほど、タクのケツマンは緩んでほぐれちゃいねえ。
ちんぽを突っ込んだままで鬼に戻っちまったら、タクが死んじまう。
たらふく酒を飲みながら満足するまでおひいさまを抱いて、疲れ切ったおひいさまが寝ちまってる間に人里を襲って酒や食いもん、宝を強奪する。
昔の鬼の生き様は、本能そのものだ。
早く鬼の珍宝を突っ込みてえ。
おれのおひいさまの可愛い腔の中に。
タクの尻をマットレスの上に下ろし、起こしていた上半身を倒して四つん這いで乗りかかる。
おれの胸を弱々しく叩いてくるタクの動きを封じながら、べろりと汗を舐めると花のような匂いがした。
やべえ、このまんま全身舐め回してえ。
薄い胸板にくっついてるちっちぇー乳首に吸い付いて、真っ赤なグミの実みてえになるまで開発してえ。
最後の理性で、亀頭を残して引き抜いたちんぽを、前立腺を押し込むようにゆっくりと根元までねじ込むと、タクがおれの下で震えるのを感じた。
「っあ、あ"あーーーっっ!!」
苦痛と快感のどっちかわかんねえ絶叫をあげて、タクがはくはくと口を動かす。
おれのちんぽを包んでる肉がきゅん、きゅんって絞るように痙攣してんのは、イってっからか?
……タクの体を、ここまで変えちまったのはおれだよな。
そう思うと、嬉しくて、同時に悲しくなった。
タクの感じる姿を見ながら開発したかった、って。
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