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おまけ 騎馬じゃなくて騎牛してほしい 2/2 ※ 口淫?
しおりを挟む俺氏のぽこちんをエトレしゃんが握ってるぅっ!!!?
その光景を見たケェアは、目の前が真っ白になるほどの興奮を覚えた。
またいつものように、触れられただけで発射してしまったとがっくり落ち込んだ直後、エトレがケェアの男根をしごいたのを感じた。
え、なんで?まさかの再戦希望?
そんなことを思って、関節が硬くて動かない体を強引に捻ってみれば、そこには、ケェアの萎えていく竿を握って、上半身を精液まみれにしているエトレの姿があった。
だから、俺氏はぶっかけ萌えしねえっての!!と内心で絶叫をしながら、同時にケェアは背筋を興奮が駆け抜けるのも感じていた。
嫁へマーキングをしろ、と本能が叫ぶ。
もっと、と。
もっとエトレに匂いをつけたい、と。
「舐めてくれないか?」
「……はい?」
失言だった。
ケェアは、この世界の動物系住人はオーラルなセックスもフェラチオもしないことを、なんとなく理解していた。
舐められている時のエトレの反応が、気持ち良いや恥ずかしいよりも戸惑いだから。
舐めることがないなら、舐めさせることもないのだろう。
だからこれまで、ケェアはエトレに舐めて欲しいとは言わなかった。
エトレは、ゆるゆると萎えていく竿と、ケェアの顔を何度も交互に見た。
「……はい」
はい、と返事をしてくれたものの、その表情が、本気ですか?と言いたそうなのを感じ取り、ケェアは夜のエトレが気弱なことを思い出した。
領主として働いている時はキリッとして格好良いのに、ケェアと二人きりの時のエトレは、未だにおどおどと視線を彷徨わせることがある。
ケェアがエトレを嫌うことなどない、といつか信じて欲しい。
そもそも、ケェアがエトレに嫌われる可能性の方が高い。
愛あるべき行為に求めるものが、あまりにも変態すぎて。
「お、お、おおおうっっ!」
「……う」
ちろ、ちろと舌の先でケェアの竿の先端を舐めて、初めて子種の味を知ったエトレは、不味い、と顔をしかめる。
ケェアはいつもエトレを舐めるけれど、どうして平気なのだろう?と顔を上げてみれば、ケェアは四つ脚をぴん!と伸ばして硬直していた。
「クー様?」
「……」
(俺氏のぽこちんを嫁ちゃんがprprしてくれております!軍曹うううううっ!)
感激しすぎたケェアが脳内で妄想を垂れ流している間、エトレはどんどん短くなって、ついに握っていられなくなった男根から手を放した。
腹を完全に上に向け、足を天に伸ばして震えている夫に対して、エトレは何を言えば良いのか分からず、しばらく室内が無音になる。
「……お腹、洗いませんか?」
「はい、ヨロコンデー!!」
「……」
夫婦の時間オンリーの奇行には慣れたものの、未だに夫が何を求めているのか分かっていないエトレは、困惑とともにケェアが子供のように感情をむき出して喜ぶ姿に苦笑する。
毛無しを醜いと嫌わずに、好意を向けてくる時点でおかしな人だ。
おかしな人なのは間違いない。
けれど、ケェアはその全身でエトレへ好意を伝えてくれる。
ケェアの言動に裏がないことを、疑わずにいられる。
向けられる愛情?を心から信じられる。
ただそれだけのことが、エトレには幸福で。
溺れている、と自覚していた。
ケェアがエトレを醜いと言えば、その場で自死を選ぶほどに、この人に溺れているのかもしれない。
時折、エトレはそう思ってしまう。
こんな変な人なのに、愛おしくて。
子供のような言動すら可愛らしい。
父親になったとしても、変わらないでいてくれるだろうか。
父親になったら、変わるだろうか。
快感が欲しくて、ずくずくと疼く後孔に気がつかれないように、エトレは微笑む。
「クー様」
「エトレしゃん?」
「はい」
「大好きだ」
脈絡のない会話も、ケェアの中ではきっと、立派に会話になっているのだろう。
誰よりも逞しい肉体を持っているのに、ちょっと頼りない頭脳の夫だけれど、貴族らしい策謀の巡らせ方なら、エトレが学べば良い。
二度とこの人を誰にも傷つけさせない。
エトレはそう心に決めながら、そっとケェアの角に手を伸ばした。
「わたしも、大好きです、っ!?」
返事をするなり押されるように洗い場に連れ込まれ。
全身を舐めまわされて、立ちバックのまま、舌だけでイかされることになる。
この日、ケェアの言葉に、まっすぐ返事を返すことは危険かもしれない、とエトレは学んだ。
了
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