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44 これもまた搾乳? ※ バキュームprpr
しおりを挟む孕み腹側が準備できれば、オスには匂いでそれが分かる。
オスが準備のできた孕み腹に性器を突っ込んで、中に子種を蒔く。
子供ができる。
それがエトレの知る子作りの作法だ。
師匠のところで見せてもらった行為は、色々と過激だったけれど、内容的には同じだった。
なぜ、舐められているのか、と思いながらも、逃げられない、逆らえない。
ずっしりとした頭が足の間にあるのすら現実味がない。
目の前で揺れている巨大な角が、ふご、ふごと吹きかけられるケェアの吐息だけが生々しい。
次の瞬間。
「きゃうっ!」
エトレは思わず自分の口を塞ぎ、支えを失った背中がクッションにぶつかった。
ビリビリと通り抜けるような刺激が、エトレを襲った。
「ふ、ぅむっ!?」
目の前の光景が信じられなくて、エトレは絶叫を上げそうな口を手で強く押さえた。
ケェアが、エトレの外性器を、咥えている。
そして、見えないけれど、多分だけれど、舐めて吸っている。
もごもごとケェアが下顎を動かすたびに、エトレの股間に快感が走り抜ける。
今までに感じたことのない、痺れるような、もっとしてほしいとねだりたくなるような快感に、うろたえることしかできない。
孕み腹の外性器には排泄以外の用途などない。
更に言えば、毛無しのそれは、体格に比べて気持ち悪いほどに大きいので、見られたくなかった。
見られたら嫌われるはず。
そのはずなのに、どうしてやめてくれないのか、気持ち良いのか、とエトレは混乱の中で思い、そしてあっさりと決壊した。
「あ、ああっっ」
腰がびく、びくと震えて何かが外性器を通り抜けていく。
それが何かは知っている。
これまでにも道具を使って自慰で達するたびに、前からそれが出ていた。
まさか、外性器に刺激を与えても、それが出るなんて、と驚きながら、エトレは制御できない快感に体を硬直させた。
結果は同じなのに、自分の思い通りにならない快感は、普段の何倍にも感じられた。
他人から与えられる快感が、これまでの自慰とあまりにも違っていて、エトレはひどく疲れたような気がして、なんとか呼吸を整える。
のろのろと視線を上げてみれば、漆黒の瞳がエトレへ向けられていた。
「あ……」
そこでエトレは気がつく。
外性器から出た何かを、ケェアが飲んでしまったのでは?と。
「クー様っ」
毛無しが醜いのは外だけではない。
きっと体の中も醜い。
そんな醜い体の中で作られたものを、ケェアのように美しい人に飲ませてしまうなんて、と慌てるエトレ。
今すぐ口をすすいで欲しいと体を起こそうとするエトレに、ぬうっと黒い頭が寄せられる。
両脚の間から。
「エトレしゃん、気持ち良かった?」
「え?」
ケェアの言葉に含まれる何かが気になって、エトレは眉をひそめる。
「どうだった?」
「き、気持ち良かったです」
何かがおかしい気がしながら、エトレが答えるとケェアが破顔した。
笑顔なのに、不穏だ。
目の奥が……笑っていない。
「そっか、じゃあもっとな」
「え?」
ケェアの目が虚ろで、焦点があってない。
それにエトレが気がついた時には、もう遅かった。
仰向けでクッションの上に押し倒された体勢で、足の間にはケェアの頭が突っ込まれていて動けない。
逃げられない。
……逃げないといけない、と本能的に思っていることに、エトレは気がついた。
けれども、台の上から動けないことに、エトレは顔を青ざめさせた。
ケェアは不穏すぎる虚ろな眼差しのまま、べろりん、と口の周りを舐めた。
自分のものに比べて、あまりにも長い舌を見たエトレが感じたのは、言葉にできない恐怖だった。
わたしは今から、どんな目にあわされるのでしょうか。
それを聞こうと口を開く前に、ケェアがニパッと楽しそうに笑った。
前にも見たことのある、とんでもなく楽しそうな笑顔だった。
「だーい好きよエトレしゃん、嫁ちゃんに俺氏の本気を見せちゃるよー!」
「ま、待ってくださ、ま、いや、ああ、あああっっ」
ケェアは上の門歯がないのを利用して、エトレの性器を根元まで咥え込み、太くて長くて器用な舌を使い、吸って舐めて吸って舐めて、舐めて舐めて舐めつくした。
エトレの股間にある外性器よりも長く、とても器用な舌を持つケェアの本気モード。
戦場で徹底的に敵をぶちのめしてきた黒い死神の本気に、華奢でか弱い毛無しがかなうはずもなかった。
ケェアから見れば、とても華奢で愛らしい竿に絡めて、中身を吸い尽くすように優しくしごいて、舐めて、吸った。
ウシが反芻を繰り返すように、延々と。
「あ、や、やら、やあああああっっっっっっっ!?」
エトレの悲鳴だけが、虚しく室内に響き渡った。
あれー、何も出ないぞ?
それに気がついたケェアが、台の上で伸びているエトレを見て、悲鳴をあげるまで。
オスでもないのに搾り取られて吸い尽くされたエトレが、色々と衝撃的すぎる体験で気絶してしまうまで、ケェアの暴走バキュームフェラチオもどきは続いた。
ケェアは忘れていた。
嫁ちゃんをぺろぺろちゅうちゅうすることに夢中になって、これからもずっと一緒の寝室で寝たいし、毎晩は無理でも、えっちしたいなーと伝えるのを。
エトレの誤解が本当に解けるのは、翌日のことになる。
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