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01 ゆうしゃはむこいりしたがっている
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初めての方は、よろしくお願いします
再来訪の方は、いつもありがとうございます
今作には、拙作の『善意の触手魔王と異世界の勇者』の登場人物が出ますが
そちらを読んでなくても、問題はないです
人外受け、東洋龍です
ご注意ください
:お願い:
龍の指の本数、爪の数は決めておりません
内容的にも、宗教的文化的思想的な龍とは関係ありません
未投稿、書きかけで断念作品の発掘になります
俺たちの冒険はこれからだエンドなら、イケるかな~と思いましてm(_ _)m
◆
いつものように彼を見つめていたら、教導所の鐘がガラゴロと鳴り響くような、地の底から日響いてくるような不機嫌な声で話しかけられた。
『オイ、イツマデ見テイル』
ああ、今日も、不機嫌な声まで素敵だ。
とても色っぽい。
どうして彼は、どこもかしこもなにもかも素晴らしいのだろう。
「いつまでだっていいでしょう?
晩ごはんの準備は、もう済んでますからね」
僕は少しだけ得意そうな顔をしながら、つやつやと光る鱗を視線で舐め回しながら告げた。
彼をなでたいけれど、触れさせてくれないことは分かっている。
なめるのは、もっと無理だろうな。
良いんだ、見て愛でさせてくれるだけで十分だ。
磨かれたべっこうのように深い黄金色から、夜明けの陽光のように淡い黄金までの濃淡のある鱗には、釉薬をかけた陶器のように艶がある。
つやつやと光っているのに、触っても不思議と冷たくない。
背中側の特に分厚い鱗に触れた時の感触は、鏡面のように磨いた岩や金属のようなのに。
お腹側の鱗はしなやかで目が細かい。
それでいて固いもの(例えば聖剣)で叩いても、傷一つつかない強度を誇る。
僕は彼が大好きだ。
それは外見的、肉体的なものだけではない。
僕の他には誰も知らないはずの、彼の可愛いところはもちろん。
意外と単純なところ。
実はけっこう頑固なところまで大好きだ。
それが彼の性格や持ち味であるなら、なんでも受け入れられるほど、頭の先から爪先まで夢中になっている自覚がある。
彼らの外見について伝承などで書かれているのは、ヘビに似ている、手足が短い、絡まりそうなど。
彼らの性格や行動については、偏執的で攻撃的だの、排他的で破壊を好むだの、碌な話を聞いたことがないし、僕も経験則からその通りだと思う。
でも、彼は違う。
彼だけは例外で、特別だ。
外見も中身も、彼だけは他と違うと断言できる。
惚れた欲目を引いたって、胴体よりも細かい鱗に包まれた尾はとても優美だ。
どこもヘビになんて似ていない。
宙を舞うためにしならせた尾に、思わず抱きついて撫で擦りたくなる。
尾であっても僕が抱え込めないほど太いから、堪能できないのが本当に残念だ。
手足は確かに短いけれど、それすら愛らしい。
絡まりそう?
それはきっと生後数日の赤ん坊を見たに違いない。
僕が三人いたとしても抱え込めない太さの胴体だけ見ても、地を這うヘビやトカゲとは全く違う。
彼の美しさを語りたいけれど、その美しさが広まってしまい、恋敵を増やす事になったら嫌なので、誰にも言う気はない。
でもこれだけは言わせて欲しい。
僕は毎朝、目が覚めるたびに、彼の近くにいられることが現実であると再確認する。
幸運と幸福に身を打ち震わせてから、彼に出会えた喜びを、彼がいる世界への喜びを、この世に存在するすべてに感謝する。
今日も一日、彼を間近で愛でられる喜びに、顔が自然と綻んでしまう。
僕は今日も、龍王ムファルメワジョカララァディ様を、誰よりも愛してる。
この世のどんな人よりも愛してる。
自信がある。
たとえ、彼が僕と同じ〝人〟でなくても。
『少シ、場ヲ外ス』
「ええっ、さっき僕が作ったお昼ごはんを、お代わりして食べてましたよね?
もうお腹が空いたんですか?
おやつはまだ用意していないので、果物でも出しましょうか?」
『……花ヲ摘ミニ行クノダ』
あれ、不機嫌だったわけではなく、お手洗いに行きたいと言い出しにくくて、困っていたのか。
龍に排泄の場所を決める習性があるなんて、聞いたことないけど。
これまでは、どうしていたんだろう?
「それでは、お供しますね」
『断ル』
「何故ですかっ?!」
僕が少々あざとすぎるけれど、この世の終わりだ!!、と言わんばかりの表情を浮かべたことに、彼は気がついてくれた。
龍種が人の表情を見分けられるのかは不明だけど、彼は僕の表情の変化に気がついてくれる。
そんな優しいところも大好きだ。
『ソ、其方ハ、人ノ排泄行為ヲ見タガルノカ!?』
「そんな訳ないでしょう。
だって、ムファルメワジョカララァディ様は人じゃないんですよ?」
僕が、はははは、と笑うと、目の前の黄金の鱗、いいや、ムファルメワジョカララァディ様の巨躯が、ぶるぶるとおののいた。
『ナントイウ変態ダ、其方ハ本物ノ生粋ノ度シ難イ変態ダッ』
「失礼ですね、僕が執着するのは貴方ただ一頭なのに」
『一頭デハナイ!』
「えー?それならば、龍ってどう数えるんですか?
一羽、一体、一匹、一棹、一棟?」
『……ヌゥ、一人デ良イデハナイカ』
「人じゃないのに?」
『~ッ、グヌヌ』
思いっきりからかってあげたので、彼の黄金色の鱗が、ほんのりと黒く色づく。
興奮すると鱗が黒ずむので、彼の感情は分かりやすい。
口では怒っているような時でも、本心じゃない時があって、鱗を見ていれば度合いがわかる。
その日の体調や気分によって反応は変わるけれど、鱗が黒ずんできたらやめる、と覚えておけば問題ない。
『ソモソモ、其方ハ人ノ勇者デアロウガ、イツマデココニ居ルツモリダッ!?』
「えー?、魔王を倒したらお役御免になりましたので、ムファルメワジョカララァディ様の婿になりに来ました、って言いましたよ?」
『トットト人ノ国ニ帰ラヌカ!』
「えー?、権力争いとか嫌いなんですよね、あ、でも ムファルメワジョカララァディ様がお嫁さんとして一緒に来てくれるなら帰ってもいいですよ」
新婚旅行で里帰りなんて素敵ですね。
そう言った途端に、ぶわり、と黄金の鱗が黒くなった。
即席のからし色の龍が出来上がりました~。
これは人で言うところの赤面に該当するみたいで、初めは怒っているのかと思って焦ったのを思い出してしまう。
龍の鱗はとても硬い上に、岩の塊のように分厚い。
古くなってはがれ落ちた鱗は層を重ねていて、下手な金属よりも重たい。
中に血が通っていたわけじゃなさそうなのに、不思議と鱗越しに血の巡りが分かる。
最初は全身がどす黒くなったのを見て、驚いたけど。
どうして血が黒いのか。
人とは違う、と言われればそれまでだ。
相手は龍王だ。
なんでも有り有りの。
『何故、我ガ其方ニ同行セネバナランノダ!』
「だから、お嫁さんとしてです」
『我ハ雄ダゾ!誰ガ変態ノ嫁ニナドナルカッ!』
口ではそんなこと言ってるくせに、体は正直でしょ?
もう、僕の作るご飯なしでは、生きていけないくせに。
一緒に食べようと思って、おやつも準備している途中なのに。
いくら彼が〝天地両断の雷龍王〟とか呼ばれていても、食べないと生きていけないはずだ。
僕が胃袋を掴んだ現在、彼は僕に手が出せない。
本人ならぬ、本龍は『今日ノ所ハ見逃シテヤル!』とか言ってごまかすけど。
まあ、気が早い夫夫喧嘩をしてみてもいいけれど、彼が本気で怒ったら、大陸一つくらい軽く割ってしまうので、遠慮しておく。
いくら僕が人族の中では最強の存在である勇者でも、龍、しかも龍王になんて勝てるわけがない。
彼の異名でもある〝天地両断〟は、本当のことらしいので、追い詰めない方が良い。
底のない深い懐を持つ彼だけれど、龍王の名は伊達じゃない。
「でも、僕の求婚を受けてくれたでしょう?」
『ア、ア、アレハ物ノ弾ミト言ウモノダッ』
鱗の分厚いところまで黒くなっていくのを見ても、恥ずかしがっているのか、怒っているのかが判断しづらい。
まあ、確かに彼の言う通り、やり方がずるかったのは認める。
……僕は彼を強姦して、要求を通そうとしたのだ。
これは半分成功で半分失敗していて。
僕は後悔している。
人は取り戻せないから後悔するのだと、知ったから。
再来訪の方は、いつもありがとうございます
今作には、拙作の『善意の触手魔王と異世界の勇者』の登場人物が出ますが
そちらを読んでなくても、問題はないです
人外受け、東洋龍です
ご注意ください
:お願い:
龍の指の本数、爪の数は決めておりません
内容的にも、宗教的文化的思想的な龍とは関係ありません
未投稿、書きかけで断念作品の発掘になります
俺たちの冒険はこれからだエンドなら、イケるかな~と思いましてm(_ _)m
◆
いつものように彼を見つめていたら、教導所の鐘がガラゴロと鳴り響くような、地の底から日響いてくるような不機嫌な声で話しかけられた。
『オイ、イツマデ見テイル』
ああ、今日も、不機嫌な声まで素敵だ。
とても色っぽい。
どうして彼は、どこもかしこもなにもかも素晴らしいのだろう。
「いつまでだっていいでしょう?
晩ごはんの準備は、もう済んでますからね」
僕は少しだけ得意そうな顔をしながら、つやつやと光る鱗を視線で舐め回しながら告げた。
彼をなでたいけれど、触れさせてくれないことは分かっている。
なめるのは、もっと無理だろうな。
良いんだ、見て愛でさせてくれるだけで十分だ。
磨かれたべっこうのように深い黄金色から、夜明けの陽光のように淡い黄金までの濃淡のある鱗には、釉薬をかけた陶器のように艶がある。
つやつやと光っているのに、触っても不思議と冷たくない。
背中側の特に分厚い鱗に触れた時の感触は、鏡面のように磨いた岩や金属のようなのに。
お腹側の鱗はしなやかで目が細かい。
それでいて固いもの(例えば聖剣)で叩いても、傷一つつかない強度を誇る。
僕は彼が大好きだ。
それは外見的、肉体的なものだけではない。
僕の他には誰も知らないはずの、彼の可愛いところはもちろん。
意外と単純なところ。
実はけっこう頑固なところまで大好きだ。
それが彼の性格や持ち味であるなら、なんでも受け入れられるほど、頭の先から爪先まで夢中になっている自覚がある。
彼らの外見について伝承などで書かれているのは、ヘビに似ている、手足が短い、絡まりそうなど。
彼らの性格や行動については、偏執的で攻撃的だの、排他的で破壊を好むだの、碌な話を聞いたことがないし、僕も経験則からその通りだと思う。
でも、彼は違う。
彼だけは例外で、特別だ。
外見も中身も、彼だけは他と違うと断言できる。
惚れた欲目を引いたって、胴体よりも細かい鱗に包まれた尾はとても優美だ。
どこもヘビになんて似ていない。
宙を舞うためにしならせた尾に、思わず抱きついて撫で擦りたくなる。
尾であっても僕が抱え込めないほど太いから、堪能できないのが本当に残念だ。
手足は確かに短いけれど、それすら愛らしい。
絡まりそう?
それはきっと生後数日の赤ん坊を見たに違いない。
僕が三人いたとしても抱え込めない太さの胴体だけ見ても、地を這うヘビやトカゲとは全く違う。
彼の美しさを語りたいけれど、その美しさが広まってしまい、恋敵を増やす事になったら嫌なので、誰にも言う気はない。
でもこれだけは言わせて欲しい。
僕は毎朝、目が覚めるたびに、彼の近くにいられることが現実であると再確認する。
幸運と幸福に身を打ち震わせてから、彼に出会えた喜びを、彼がいる世界への喜びを、この世に存在するすべてに感謝する。
今日も一日、彼を間近で愛でられる喜びに、顔が自然と綻んでしまう。
僕は今日も、龍王ムファルメワジョカララァディ様を、誰よりも愛してる。
この世のどんな人よりも愛してる。
自信がある。
たとえ、彼が僕と同じ〝人〟でなくても。
『少シ、場ヲ外ス』
「ええっ、さっき僕が作ったお昼ごはんを、お代わりして食べてましたよね?
もうお腹が空いたんですか?
おやつはまだ用意していないので、果物でも出しましょうか?」
『……花ヲ摘ミニ行クノダ』
あれ、不機嫌だったわけではなく、お手洗いに行きたいと言い出しにくくて、困っていたのか。
龍に排泄の場所を決める習性があるなんて、聞いたことないけど。
これまでは、どうしていたんだろう?
「それでは、お供しますね」
『断ル』
「何故ですかっ?!」
僕が少々あざとすぎるけれど、この世の終わりだ!!、と言わんばかりの表情を浮かべたことに、彼は気がついてくれた。
龍種が人の表情を見分けられるのかは不明だけど、彼は僕の表情の変化に気がついてくれる。
そんな優しいところも大好きだ。
『ソ、其方ハ、人ノ排泄行為ヲ見タガルノカ!?』
「そんな訳ないでしょう。
だって、ムファルメワジョカララァディ様は人じゃないんですよ?」
僕が、はははは、と笑うと、目の前の黄金の鱗、いいや、ムファルメワジョカララァディ様の巨躯が、ぶるぶるとおののいた。
『ナントイウ変態ダ、其方ハ本物ノ生粋ノ度シ難イ変態ダッ』
「失礼ですね、僕が執着するのは貴方ただ一頭なのに」
『一頭デハナイ!』
「えー?それならば、龍ってどう数えるんですか?
一羽、一体、一匹、一棹、一棟?」
『……ヌゥ、一人デ良イデハナイカ』
「人じゃないのに?」
『~ッ、グヌヌ』
思いっきりからかってあげたので、彼の黄金色の鱗が、ほんのりと黒く色づく。
興奮すると鱗が黒ずむので、彼の感情は分かりやすい。
口では怒っているような時でも、本心じゃない時があって、鱗を見ていれば度合いがわかる。
その日の体調や気分によって反応は変わるけれど、鱗が黒ずんできたらやめる、と覚えておけば問題ない。
『ソモソモ、其方ハ人ノ勇者デアロウガ、イツマデココニ居ルツモリダッ!?』
「えー?、魔王を倒したらお役御免になりましたので、ムファルメワジョカララァディ様の婿になりに来ました、って言いましたよ?」
『トットト人ノ国ニ帰ラヌカ!』
「えー?、権力争いとか嫌いなんですよね、あ、でも ムファルメワジョカララァディ様がお嫁さんとして一緒に来てくれるなら帰ってもいいですよ」
新婚旅行で里帰りなんて素敵ですね。
そう言った途端に、ぶわり、と黄金の鱗が黒くなった。
即席のからし色の龍が出来上がりました~。
これは人で言うところの赤面に該当するみたいで、初めは怒っているのかと思って焦ったのを思い出してしまう。
龍の鱗はとても硬い上に、岩の塊のように分厚い。
古くなってはがれ落ちた鱗は層を重ねていて、下手な金属よりも重たい。
中に血が通っていたわけじゃなさそうなのに、不思議と鱗越しに血の巡りが分かる。
最初は全身がどす黒くなったのを見て、驚いたけど。
どうして血が黒いのか。
人とは違う、と言われればそれまでだ。
相手は龍王だ。
なんでも有り有りの。
『何故、我ガ其方ニ同行セネバナランノダ!』
「だから、お嫁さんとしてです」
『我ハ雄ダゾ!誰ガ変態ノ嫁ニナドナルカッ!』
口ではそんなこと言ってるくせに、体は正直でしょ?
もう、僕の作るご飯なしでは、生きていけないくせに。
一緒に食べようと思って、おやつも準備している途中なのに。
いくら彼が〝天地両断の雷龍王〟とか呼ばれていても、食べないと生きていけないはずだ。
僕が胃袋を掴んだ現在、彼は僕に手が出せない。
本人ならぬ、本龍は『今日ノ所ハ見逃シテヤル!』とか言ってごまかすけど。
まあ、気が早い夫夫喧嘩をしてみてもいいけれど、彼が本気で怒ったら、大陸一つくらい軽く割ってしまうので、遠慮しておく。
いくら僕が人族の中では最強の存在である勇者でも、龍、しかも龍王になんて勝てるわけがない。
彼の異名でもある〝天地両断〟は、本当のことらしいので、追い詰めない方が良い。
底のない深い懐を持つ彼だけれど、龍王の名は伊達じゃない。
「でも、僕の求婚を受けてくれたでしょう?」
『ア、ア、アレハ物ノ弾ミト言ウモノダッ』
鱗の分厚いところまで黒くなっていくのを見ても、恥ずかしがっているのか、怒っているのかが判断しづらい。
まあ、確かに彼の言う通り、やり方がずるかったのは認める。
……僕は彼を強姦して、要求を通そうとしたのだ。
これは半分成功で半分失敗していて。
僕は後悔している。
人は取り戻せないから後悔するのだと、知ったから。
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