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1章 欲望の宴

第10話 寮の自室で Cパート

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「ゆか、ダメだって、うっ」




「気持ちいい? おちんぽがすっごく硬いよ。幸せなんでしょ?」

 ゆかは僕のペニスの裏筋になまの女性器を擦りつけながら見下ろしている。

 騎乗位だ。

 ボブカットの綺麗な黒髪が目の前に垂れ下がる。

 ゆかは腰を前後に動かしながら左手で左耳に髪をかけた。

 顔が赤く火照っていてセクシーだった。

 Iカップの大きな胸が目の前で縦に揺れている。

「あぁんっ ふんっ あんっ あっ んんっ ああん ふふん ふっ ぁん あっ うんっ あんっ」

 ゆかが吐息を漏らしながら僕を見つめる。

 僕は勃起したペニスにゆかの膣の感触を感じ、胸が高まった。

 ゆかのまんこがぐしょぐしょに濡れている。

 僕のモノも先からカウパーが溢れ、お互いの体液でくちゅくちゅと音を立てていた。

 ペニスも気持ちいいが、騎乗位の体勢で跨っているゆかの太ももが鼠径部を圧迫し、動くたびに気持ちよさで声が漏れた。

 ゆかは楽しそうに笑う。

「あはっ すっごい気持ちよさそうだね。私のおまんこが良いの?」

「きもちいい、太もも、もっと押し付けて」

「太もも? 押し付けるって……こう?」

 太ももで僕の腰を強く挟む。ゆかの体温を感じ、気持ちいい。イクほどではないが、じわじわと快感が湧き出すようだった。

「私のお股におちんちん挟まれて、幸せなちんぽだね。私の膣で気持ちよくなってね」

 ゆかが、とても処女とは思えない発言をする。

「ゆか、処女なんだから、すぐ入れちゃダメだよ、ゆっくりじゃなきゃ」

「セイシくん、私の心配してくれてるの? うれしい! もっと濡れちゃう」

 くちゅくちゅくちゅと、音が鳴り、更に愛液があふれ出しているのを感じた。

 こんなに濡れてたら、痛みも少ないかもしれないと思った。

 前後に揺れるたびにぶわんぶわんと胸も揺れた。

 ゆかは恥ずかしくなったのか、右腕で胸を押さえた。その姿があまりにもエロく、可愛かった。

 不覚にもドキドキしてしまう。

「ゆか、凄く綺麗だよ」

「うん、ありがとう、でもすぐイっちゃだめだからね。ちゃんと中へ入れるんだから。私の初めての人になってね」

 ゆかが腰を擦りつけながら嬉しくも恥ずかしい表情で僕を見る。

 彼女の目は潤んでキラキラと輝き、期待で気持ちが溢れ出している。

 僕はそんなゆかを見て、少し申し訳ない気持ちになる。

 ちゆとのことを考えて、ゆかの気持ちを大事にできていなかったかもしれない。

 イかなければ良いんだ。我慢しよう。ゆかのことは満足させて、ただ黒子に徹すればいい。

 彼女の期待に応えなくてはと思った。

 きっとゆかは初めてを終えたいだけなのだ。

 今まで箱入り娘として育ってきて、性欲が異常に強いにも関わらず男と触れ合う機会もなかった。

 もしかすると、子供の頃は気付いていなかったかもしれないが、さっきの砂鉄の話を聞いてそう思った。

 とにかく、今こうして彼女は処女喪失を望んでいる。

 なら、その部分を手助けしよう。やるからにはしっかりやらなくてはと思った。

 僕は上半身を起こし、対面座位の状態になった。ゆかがびっくりしている。

「え? え? なに? どうしたの? おっぱい吸うの?」

「ちがうよ。吸いたいけど、吸わないよ」

「吸っていいのに」

「とにかく、僕はちゃんとゆかに処女を卒業してほしいんだ」

「え? どういう意味?」

 僕はゆかの身体を抱き寄せ、ベッドへ寝かせる。枕に彼女の頭を置き、両手で両足のすねの部分を持ち、М字になるようにグッと開いた。

 ゆかは両手で口元を隠し、目をキラキラさせて僕を見る。嬉しそうだ。

「あっ、え? もしかして、正常位? 私に自分から入れてくれるの?」

「あぁ、うん。僕のことを気持ちよくしてくれたし、ちゃんと僕からしたいんだ。ダメだったかな?」

 大きく首を横に振るゆか。髪がファサファサと揺れる。子どもみたいに力いっぱい振っているので可愛い。

「ううん! 全然だよ! セイシくんがしたいって思ってくれたんでしょ? だったら良いよ。私のこと、気持ちよくして」

「うん。下、舐めるね」

 僕はむわっと蒸気が発生しているまんこに顔を近づける。太ももを両腕で抱きかかえるようにしながら、小陰唇から恥丘のところまでゆっくりと舐めた。

 彼女の腰がビクンっと跳ね、僕の鼻に陰核が擦りつけられた。

 ゆかはM字でつま先はベッドに付け、腰を浮かせたままクリトリスを僕の鼻でぐりぐりと押し付けた。

「はぁあうんっ きもちーい あっ! 良いよっ 私のクリが、飛び出しそう」

「飛び出していいよ、ちゃっと舌で押さえつけて、お家に帰してあげるからね」

 さらにクリを押さえつけるゆか。僕は舌をクリトリスへ当てて止まる。

 止まっていると、舌へ陰核を打ち付けるように腰を上下に振り始めた彼女。

『ぺちゅんっ ぺちゅんっ ぺちっ ぺちっ くちゅくちゅ ぺちゅんっ ぺちゅんっ』

 腰を押し付けたり、くちゅくちゅと擦りつけたり、ピストンするようにクリトリスを当てては離し当てては離しを繰り返す。

 口元を両手で隠し、目は自分の股間を見つめながら、腰を振り続けるゆか。

「きもちいい、きもちいい、クリが、私のクリが襲われてる」

 実際には自分で押し当てているのだが、ゆかの脳内では襲われているようだ。

 しばらく舌へのクリピストンが続くと、動きが止まり、ビクビクっと体が震える。

 ゆかは口元を押さえ、声が出ないようにしているが、息が指の隙間から駄々洩れだった。

「あっ あっ あっ 来た なんか来たよ! 何か出る! でちゃうううううう」

 ぷしゃあああああああっと、愛液が溢れ、潮を吹くゆか。

 顔が火照って気持ちよさそうだ。

 僕の顔は潮でべちゃべちゃだが、ゆかの恍惚とした表情はほんとに幸せそうだった。

 舌でクリを舐めてみる。ビクンっと身体を震わせるゆか。

「もう、ダメ、おちんぽちょうだい。私のおまんこに、おちんぽ入れてぇ」

 僕はゆかのまんこにペニスを擦りつける。

 ゆかが身体を震わせる。

 両手の平を身体の正面に突き出している。ぐりぐりと裏筋をクリトリスに押し付けながら、彼女の両手を掴んだ。
 手の平を合わせ、指を絡める。

 ゆかは恥ずかしそうに僕を見る。

 亀頭を膣に擦りつけながら、彼女の潤んだ目を見つめる。可愛い。こんな可愛い子に僕は入れようとしている。

 ゆかの人形のような綺麗な白い肌に、赤らんだ頬。汗で前髪が額に引っ付いている。ゆかの小さい口元が開き、白い前歯が微かに見える。

 唾が溜まっている。気持ちよさそうだ。僕も気持ちいい。

 擦りつけながら、ゆかの顔、胸を上下に見る。ゆかの口元を見つめる。涎がつーっと流れる。美味しそうだ。舐めたいと思った。

「なに? ちかいよ」

 ゆかが僕の顔を見ながらつぶやく。

 いつの間にか間近にゆかの口があった。吐息が顔に掛かる。そのまま口元へ僕の口を近づける。

「え? あ、あぅんちゅっ ちゅっ」

 ゆかの唇をむさぼり、そのまま舌を挿入する。ゆかは目を閉じる。

 れろれろと音を立てて口内を舌で蹂躙した。

 彼女の熱い吐息が掛かる。僕はさらに勃起し、まんこに擦りつける。

「あーんっ れろれろれろ、んちゅっちゅっちゅ れろれろれろ んんーっ れろれろれろ」

 ゆかが僕の舌を舐めまわし、僕もそれに応える。気持ちいい。熱い吐息を感じ、指を絡めた手に力を込める。

 ゆかも握り返してくる。ぐにぐにと握ったり緩めたりを繰り返し、柔らかい手の感触を味わう。

 こんなに可愛い子とセックスができるとは今まで考えたこともなかった。

 しかも処女で、自分が初めてで、求めてくれている。こんな幸せなことがあるのかと思った。

 ゆかがサキュバスでなかったら、僕と知り合う事もなかったと考えると、凄く運命を感じた。

 彼女のことを好きになっても仕方ないと思う。

 だけど、出さないって決めたのだ。このセックスは、ゆかのためのセックスにするのだ。

 男が出したら終わりというのなら、自分はイかないで、女の子を満足するまで気持ちよくすることが奉仕というものだろう。

 僕は右手の指でゆかの小陰唇を撫でる。ビクっとする。ゆかが左手で僕の右手首を掴む。でも力は弱い。気持ちよさそうだ。

 先に中指をぐしょぐしょになった膣に挿入する。

 ゆかは口元へ僕の左手を持ってくると、中指をしゃぶり始めた。指舐めだ。目をとろんとさせながら僕を見つめて指をぺろぺろと舐めている。ぬめっとして熱く、漏れる吐息、声でまた興奮してしまう。

 中指が奥まで入る。ゆかが股をキュッと閉じる。

「大丈夫? 痛くない?」

「うん、だいじょうぶ。ありがとう。心配してくれて。好き。大好き。んちゅっ ちゅぱっ んんっ」

 膣の中が熱い。狭いが、ぬるぬるがすごいので挿入できそうだけど、処女膜は大丈夫だろうか。

 薬指と中指、二本の指を抜き差ししながら、ゆかの表情を見る。

 上気していて気持ちよさそうだ。たしか、処女だと、中ではなかなか感じないらしいので、今日はゆっくり優しくしないといけないと思った。

「入れるよ。ゆっくりするからね」

 こくこくと頷くゆか。可愛い。というか愛しいと思った。勃起は最高潮だ。自分でも過去にないくらいガチガチになっている。

 こんな大きいものを入れたら、ゆかは耐えられるのだろうか。

 もし痛がったら無理には入れないようにしようと思った。

 今日の僕は黒子だ。ゆかが満足できればそれでいいんだ。そう自分の胸に言い聞かせる。

 僕は再び彼女の左手の指と僕の右手の指を絡めあう。

 彼女の口から指を抜き、左手と彼女の右手も同じように絡めた。ゆかは口をだらんっと開けている。

「んちゅぽんっ あっ ゆび んんっ 」

 膣と小陰唇を亀頭で上下に擦りつける。ゆかは口元が緩みっぱなしだ。

 僕はゆっくり亀頭を膣へ挿入していく。

 ゆかの表情に変化はない。大丈夫なのだろうか?

 入らないかもと思ったが、特にそんなことはなく、狭い膣壁の中をすんなり通っていく。

 亀頭は入りきった。ゆかを確認する。目を閉じている。

「ゆか、どう? 痛かったらすぐに言ってね」

「……痛くないよ、平気。オナニーし過ぎたからかな、だいじょうぶみたい」

「本当? 処女ってのは嘘じゃないよね」

「うん。本当だよ。初めて入れた」

「亀頭だけ入れてるんだけど、もっと入りそう?」

「うん。入れてもいいよ。たぶん平気だと思う」

「そっか。じゃあ、もうちょっといくね」

 さらにゆっくり挿入する。全部入りそうになった時に、ゆかの表情が曇った。

「あ! なんか、すっごい入ってくる感じ」

「そう? 入ってるからね」

「ぜんぶ入ったの?」

「まだかな、8割くらい」

「まだ来るんだ。おちんちんでお腹の中がいっぱいになってるよ」

「痛くない?」

「入ってるのは分かるけど、そんなに痛い感じじゃないよ」

「ほんとに? じゃあ、ぜんぶ入れてもいいかな」

「うん。いいよ。来て」

 平気なようだが、今は大丈夫でも、後から痛くなるかもしれない。激しくするのはやめよう。

 ゆっくりと挿入し、僕のちんぽがゆかのまんこの中に入りきった。

 ぎゅっと握られるような感触と、口内ともまた違った柔らかく突起を擦るような感触。動いたらすぐに発射してしまいそうだった。

 気持ちよすぎて腰が勝手に動いてしまいそうだ。理性で押さえつける。比較するものでもないが、ちゆとはまた違った気持ちよさがあった。ゆかの膣は、柔らかいが、吸い込まれるような気持ちよさで、さらに奥へ奥へと突き入れたくなってしまう感じがあった。

 竿の根本の膣口がピタッと閉じて温かい。まるで入口部分を握られているようで、挿入しているのに、閉じ込められているような錯覚を覚える。処女の膣内に拘束されるちんぽ。想像するだけで射精可能だ。いつでも出せる。少し気持ちを高ぶらせれば、このまま動かずにイクことができるだろう。

 なんとか気持ちを紛らわせなくては。

「ゆか、どう? ぜんぶ入ったよ」

 ゆかは息が荒くなり、僕の目を見つめる。潤んでキラキラして、頬が赤く、薄っすら汗をかいていた。可愛すぎてドキドキする。見つめているとイってしまうので、少し目線を下げる。だが、そこには形のいいIカップの胸が柔らかそうに存在を主張していた。

 ダメだ。こんな視界で我慢するなんて、天国を超えて地獄のようだ。

 絡めた両手の指をにぎにぎしながらゆかが答える。

「すごーい。からだがね、ぜんぶおちんぽーって感じ。ゆかのぜんぶが、セイシくんに犯されてる。きもちいい?」

「あ、あぁ、すっごく気持ち良いよ」

 ゆかが、僕の表情を見ながら、少し不満げだ。我慢しているからだろうか。

「ほんとう? そんな気持ちよさそうに見えないよ。苦しそうな感じ。逆に痛くない?」

「苦しいのは苦しいよ。だって、出そうだもん。痛いなんて全くないよ。気持ちよさでイきそうなんだ」

 ゆかがパァーっと嬉しそうにする。そんなに苦しそうに見えてたのか。

「そうなの!? 良かった。私の身体、気持ち良いんだね? サキュバスになれるかなー? どう思う?」

 楽しそうに問うゆか。

「なれるなれる。むしろもうサキュバスみたいなもんだよ。僕はこれだけで限界だもん。動いたら出ちゃうよ」

「へー、そうなんだ。じゃあ、私から動いちゃおーっと」

「えっ! あっ! ちょっ ゆか」

 ゆかが下から腰を上下に動かし始める。動きはゆっくりだが、刺激は充分だった。

『くちゅっ くちゅっ くちゅっ くちゅっ くちゅっ くちゅっ』

 膣から水音が鳴る。

 ペニスに、こらえきれない刺激が襲う。きゅっと締まる膣壁、温かい感触。擦りつけられる壁の突起。ゆかの腰が上に押し付けられるごとに、子宮の壁に当たるような感覚があった。これはポルチオというやつだろうか。そんなに深くまで挿入してしまっているのか。

 そう言えば、子宮口は、角度の関係で入ることはないらしい。つまり、挿入できる一番奥までいくと、子宮と膣壁に挟まれている状態になるということだ。

 ゆかは処女なのに、そんなことができるのか、サキュバスだからなのか。てかゆかってほんとにサキュバスなのか。

「セイシくん、いっぱい私の中に出してね」

 なんてことを言うんだ。でも、そう言われると、ぞくっとする。中に出しても良い。誘惑に負けそうだ。

 ゆかは僕の手を自分の豊満な乳房に連れていく。

 むにっという感触が両手に伝わる。

「あっ! すごいよー、私、襲われてるぅ」

 決して襲っているわけではないはずだが、ゆかはそういうシチュエーションが好きなのだろう。

 僕は強めに胸を揉みしだく。柔らかくて熱い。乳首を親指と人差し指で刺激する。

 ゆかは身もだえている。股間も熱くなった。愛液が噴き出すのが分かる。ゆっくり腰を振る僕。

 こんなに濡れていたら、痛みもないのかと思って、抜き差ししている膣を見ると、出血していた。

 僕はびっくりして腰の動きを止めた。

「あんっ なんで止まるの? 今セイシくんのおちんちんを感じてるのに」

「え? あ、うん。でも、血が……」

「んー? だいじょうぶだよ。痛くないよー?」

「ほんとに?」

「うん。痛かったら言うもん、心配ないよ」

「でもさ、一応、気を付けた方が」

 僕が抜こうとすると、ゆかは足を僕の腰へ回し拘束する。ずぶぶっと、血の混じった愛液をベッドのシーツに散らしながら再び奥へと挿入された。

 その膣内へ入っていく陰茎への刺激に身震いする。ダメだ。快感が凄すぎて思考が停止してしまいそうだ。

 腰へ絡めた足に促され、僕は体勢が崩れる。そのままのしかかるようにゆかへ倒れ込んだ。

 ゆかはウェルカムと言わんばかりに両手を広げ、僕を思い切り抱きしめた。

「あーんっ ぎゅってしたげるぅー ゆかちゃんランドへようこそー」

 嬉しそうに僕の耳元で言うゆか。熱い吐息が耳をくすぐり、胸の柔らかい感触も相まって頭がどうにかなりそうになった。

 ゆかがぐりぐりと股を動かす。抗えない快感と、ふわっと鼻に香ってくる甘酸っぱい匂い。花束のような素敵な香りがして、たちまち幸福感に包まれる。

 僕はゆかの左肩にあごを乗せるように倒れていたが、ゆっくり彼女と目を合わせる。

 美少女だ。

 艶のある黒髪に、陶器のようなツルツルの白い肌。赤く上気した頬、少し眠たげな切れ長の目。長いまつげ。澄んだ目の輝き。かすかに開いた口元から小さい前歯が二本見える。「はぁ、はぁ」と興奮しているような声を漏らすゆか。生温かい息が顔に掛かり、胸の高鳴りが激しくなる。

 耐えられなくなり、思い切り抱きしめる。

「あんっ 嬉しい。もっと強く抱きしめて」

 僕はこれ以上抱きしめると壊れてしまう気がしたので、少しだけ強く抱きしめる。

「あああああ、良い。あたし、襲われて、犯されてる。あんっ むりやり射精されちゃうよー」

「ゆか、僕、このままじゃ、中に出しちゃうよ」

「だしてー」

「そんなわけにはいかないよ。中に出すのはダメ」

「なんでー? セイシくん、中だしきらいなの?」

「嫌いとか、そういうことじゃないよ。子どもができちゃったらどうするんだよ」

「えー? そんな簡単にできないよー」

「できるかもしれないじゃないか、それとも、できないって確信でもあるの? サキュバスだから?」

「ううん、知らない。できるかも」

「なら、なおさら抜かなきゃ」

「なんでなんでー? 出した方が絶対気持ち良いよ? 中にだそー」

「子どもができたらどうするんだよ」

「育てればいいじゃん」

「え? 産むつもりなの?」

「子どもきらい?」

「嫌いなわけないでしょ。ゆかの子どもとか、絶対可愛いじゃん」

「あはっ それって遠回しに私のこと可愛いって言ってるでしょー」

「遠回しじゃないよ、ゆかは可愛いよ」

「ふふふっ もっと言って、私可愛い?」

「うん。可愛いし、綺麗で、良い匂いで、抱きしめると柔らかくて」

「私のこと好きなの?」

「そんなの、好きに決まってるでしょ」

「うれしいー」

 ギュッと抱きしめる力が強くなる。腰に絡めた両足も力が入る。僕はペニスを抜こうと動くが、全く抜ける気配がない。膣内がしっかり締まり、陰茎の根本がまるで紐で結ばれているように締まっている。ただでさえ足を絡めていて抜けないのに、膣で捕まえられていてはほんとに動くことができない。

「ゆか、そんなに抱きしめてたら、抜けないよ。このままじゃ中に射精しちゃうじゃないか」

「気持ち良いんでしょ?」

「気持ちいいけど」

「なら出そうよ、出して、パパになろう」

「そんな無責任なこと」

「私と結婚したくないの?」

「そういうわけじゃないけどさ、何も準備がないというか」

「これからすればいいじゃん。好きだったらいいんだよ。中にだして、私の身体、セイシの精液でいっぱいにして」

「ほんとに、もう……ダメだ」

「あっ おちんちんがビクンって動いてるのが分かるよ。もしかして、射精しそうなの?」

 僕は答えられない。膣内がぐにぐにと動く。腰は動いていないのに、中の突起がぐにぐにと押し付けられるのが分かる。たぶん、力を入れたり抜いたりすることでペニスを刺激しているのだ。今の僕にはこれでも充分限界だった。

「出して! 中にぴゅっぴゅして! 一緒に幸せになろ。おちんぽの方はそうしたがってるよ。私の膣の中が一番嬉しいって、そう言ってる。素直に出しちゃおー、私のこと好きでしょ? ほんとは毎日犯したいんでしょ?」

「あっ ちょっと、ほんとに無理、出る、イク、イク、イクよ」

「えー? いっちゃう? イクの? 良いよ、気持ちよくなって。私のことお嫁さんにして。毎日幸せになろーよ。二人でこうして抱きしめ合お。私の身体、柔らくて抱き枕より気持ち良いから安心して。おちんちんのお世話はしてあげるからね。私のこと可愛がってね」

「あっ もうっ 我慢が……」

「でる? 出して出して! ほらっ 精液、注ぎ込んで、いっぱい気持ちよくなって。ねぇ、こっち来て。んっちゅっ」

 ゆかとキスをする。舌を絡ませあい、吐息が漏れる。

 僕は耐えられなくなり、ゆかの中に射精した。

『ドクッ ドクッ ドクッ ドクッ ドクッ ドクッ』

 今までにないくらいの長い射精感だった。れろれろとゆかが舌を絡め、唾液を吸ってくる。

 キスしながら、ゆかの膣内に射精している。

 大量の精子が搾り取られ、僕は脱力する。口を離し、薄目にゆかの表情を見る。

 穏やかでえっちな表情だ。

 こんなに脱力した経験はなかったかもしれない。

 おそらく今までで一番射精しているだろう。もしゆかがサキュバスだとしたら、充分に搾られている。

 ゆかの顔を見るのが恥ずかしい。自分の弱点をさらけ出したような、そんな気がする。

「どう? 私の中、気持ちよかったでしょ?」

「……うん。処女とは思えないよ。こんなに気持ちよくなるなんて」

「そうなんだ。たぶん、セイシくんと私の相性が良いんだよ。だって、抱きしめた時に、あ、この人だって思ったもん」

「抱きしめた時?」

「そうだよ。安心するって言うか、こうしているのが当たり前みたいな感じだったから」

「僕も、ゆかを抱きしている時、抱きしめることが当たり前みたいなくらいしっくりきたんだ」

「ほんとう!? じゃあ、やっぱり、私たちは相性抜群なんだね」

「相性は、良いんじゃないかな」

「なに? 相性は、って、相性が良いのがすべてじゃないの?」

「いや、そうなんだけど」


 気持ちいいという意味では、ゆかは最高のパートナーだ。だけど、その気持ちよさが、サキュバスの力によるものだとしたら、安心はできない。ふつうの女の子なら、これほどの相性はないと思うのだが。


「ん? セイシくん? どうしたの?」

「……なんでもないよ。ありがとう、ゆか」

 僕はゆかを抱きしめる。

 確かに、こんなにしっくりくる女の子、これから先会うことがあるのかと思うくらいだ。




 だが、サキュバスだとしたら……。


 ちゆのこともそうだが、このまま流され続けていたらどうなるのか、怖いと思いつつも、射精の余韻でそれどころではなかった。




 これからどうなってしまうんだろう。


 僕は心底楽しそうにしているゆかの顔を見て、さらに不安が募るのだった。


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