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絞り椿となりて永遠に咲く
完結のごあいさつ/各エピソードあらすじと登場人物紹介
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拙作をご覧くださる皆様、いつも本当にありがとうございます!
『極道恋事情』ラストエピソード、お陰様で完結まで漕ぎ着けることができました。
ひとつ前の周焔&冰編「封印せし宝物」と今回の鐘崎&紫月編「絞り椿となりて永遠に咲く」で2組のカップルたちが”もう絶対に解くことはできないよ”というくらいの強い絆で結ばれることができて、何があっても離れない、互いに対する想いは変わらない、生涯を共に歩んでいこう~という形になったので、いい感じの結びにできたかと思っています。
『極道恋事情』のエピソードはまだ脳内にいろいろありまして、ローカルでは書きとめているものもあるのですが、だいたい似たような事件系ばかり
(1.受けが拉致される
(2.恋の横槍を入れられる
(3.攻めが命を狙われる
(4.そんなら皆んなで協力して乗り越えていこう~!ヽ(`Д´)ノ
のワンパターンの上、BLカテゴリにしているくせに肝心の恋愛要素もめちゃくちゃ薄くて、マンネリ化になりそうなので、ここで一旦〆とさせていただきたく思います。
今後もし新しいエピソードが脳内で完結した際は、番外編の方か、もしくはエピソード毎の読み切りとして投稿させていただこうと思っております。
NLを合わせると全部で38エピソード、ずいぶんと長い話になりました。
始めた当初はこんなに長い話になるとは思ってもいなくて、周焔編と鐘崎編で完結の予定だったのです。
それがここまで脳内妄想を膨らませられたのは、ひとえにご覧くださる皆様のお陰と、感謝の気持ちでいっぱいです。
ローカルで一人で書いていたら、妄想も湧いてこなかったと思います。
皆様からいただける数々のリアクションやご感想、お言葉に励まされて、続けてくることができました。
ご覧くださいました皆様、本棚に追加してくださったり、しおりを挟んでくださったり、コメントやご感想にてご交流くださいました皆様、お一人お一人のお気持ちが本当に嬉しくて有り難くて、毎日どれだけの励みをいただいたことか……!
どんな言葉で御礼を申し上げても足りません。本当に嬉しかったです!
広い広いWEBの海の中からこの話を見つけてくださり、お立ち寄りくださいましたすべての皆様に心より感謝と御礼を申し上げます。
またシリーズや番外編&読み切りなど、新たなエピソードでお会いできました際には、よろしければ覗いてやっていただけましたら幸甚です。
これまで本当にありがとうございました!
そして今後ともどうぞよろしくお願いいたします。一園木蓮拝
◆--------------------◇--------------------◆
【登場人物紹介】
※イメージ画像は画像生成AIにて出力しています。
◆周焔
香港マフィア頭領の次男坊。妾腹で母親は日本人女性。字は白龍、日本名は氷川白夜。
得意な体術は拳法。射撃の腕も秀逸。
妾腹ゆえに周囲から疎まれていたこともあり、性質は野性的且つ帝王系。反面、家族や家令、側近、友人などに対しての友情・愛情は分厚い。特に恋人(伴侶)への愛情は深く、非常に濃い愛し方をする。
◆雪吹冰
天才カジノディーラーの黄老人に育てられた天涯孤独の少年(現在は青年)
香港生まれの香港育ち。幼い頃に繁華街で起きた抗争事件によって両親を一度に失った。
特技はディーラーの術で、若いが天才的な腕前の持ち主。その反面、体術などの武道系はからっきしダメである。性質は素直で純粋。心根のやさしい青年。
◆鐘崎遼二
極道・鐘崎組組長の一人息子で組若頭。幼馴染みの一之宮紫月を溺愛している。
得意な体術は空手。射撃と剣術もいける。多国語が流暢。
性質は寡黙で硬派に見られていて、男所帯で育った為か特に女性の扱いが下手である。また、愛する相手(紫月)に対しては超がつくほど一途なくせに、なかなか想いを告げられないという晩熟な面もある。
◆一之宮紫月
鐘崎遼二の幼馴染みで近所に住む青年。道場を経営する父の手伝いをしながら暮らしている。特技は合気道で、剣術は神業といわれるほど腕がたつ。
性質は朗らかで、誰に対してもフレンドリーゆえ老若男女に広く好かれる傾向にあるが、特に近所の”おいちゃん、おばちゃん”たちからは可愛がられている。
◆--------------------◇--------------------◆
【各エピソードあらすじ一覧】
1.漆黒の人(香港マフィア頭領次男坊編)
幼い頃、生まれ育った香港の地で両親を一度に亡くした雪吹冰は、隣家に住んでいた天才カジノディーラー・黄老人の厚意で養子となり、路頭に迷わずに済んだ。
ところがある日、住んでいた繁華街のアパート付近でチンピラ同士の抗争が起こり、見目の良いことに目を付けられた冰は阿漕な輩によって拉致され、闇市へと売り飛ばされそうになる。そんな冰を間一髪で救い出したのは、抗争鎮圧の為に腰を上げた地元マフィア頭領の次男坊である周焔だった。
それから12年が経ち、成人した冰は黄老人を看取ることになるが、忌の際に老人から幼い頃に救ってくれた周焔のことについて聞かされることになる。
周焔は香港マフィア頭領の次男坊だが妾腹であること、幼い冰を救ったあの日から欠かさずに莫大な生活費の援助を続けてくれていること、現在は香港を離れて日本の汐留で商社を起業していることなどを知る。
そんな彼にひと目会って礼を述べる為、冰は香港を離れ日本で暮らすことを決意し、周焔を訪ねる――。
2.年の瀬
「漆黒の人」終了後の小話、香港育ちの冰(受け)が日本に来て初めて迎える年の瀬の出来事です。
3.男たちの姫始め
「漆黒の人」終了後の小話、年の瀬編に続く大晦日~迎春編です。
4.告げられないほどに深い愛(極道若頭編)
周焔の親友で、日本の裏社会に生きる極道・鐘崎組の一人息子で若頭の鐘崎遼二と道場育ちの美形男子・一之宮紫月が想いを打ち明け合うまでの中編です。
5.香港蜜月
周焔の実家である香港のファミリー宅に挨拶に行くことになった雪吹冰。
豪華絢爛な香港マフィア頭領の家族からの歓迎に感激する中、カジノの春節イベントでイカサマ騒ぎが勃発する。
天才ディーラーの黄老人に技を仕込まれて育った冰は、ファミリーの窮地を救うべく一世一代の賭けに出る――。
6.香港満月
「香港蜜月」のその後、帰りのフライト中でのメインCP旦那組の小話です。甘々。
7.香港斬月
「香港蜜月」後の小話で、「狙われた恋人」に繋がるプロローグ。日本に戻った周焔と雪吹冰の知らないところで渦巻き始めた陰謀とは――。
8.狙われた恋人
香港から帰った雪吹冰は、思いもよらない事件に巻き込まれる。
ある日、周焔の商社前で見知らぬ男たちに声を掛けられ、そのまま拉致されてしまった冰。その相手とは、先のカジノイベントで冰の腕前に目を付けたマカオ裏社会に生きる張敏だった。
冰を奪還する為、その後を追い掛ける周焔と鐘崎ら。
一方、張敏を出し抜いて周の懐へ帰る為に冰が思い付いた策とは――。
9.ワンコ輪舞曲
マカオでの騒動の後、帰国した冰の元に張敏から思わぬプレゼントが贈られてきて――。
ドタバタらぶコメふう小話です。
10.恋敵
ある晩、一之宮紫月と雪吹冰は新しくオープンしたというカフェレストランに出掛け二人で食事を楽しんでいると、そこへ周焔の元恋人だと名乗る女性・唐静雨が現れる。
彼女は勤めていた会社から横領疑惑をかけられており、それに巻き込まれた二人は静雨と共にマカオに拉致されてしまう。
偶然にもマカオが地元である張敏に会ったことから、彼の助けを借りて難局を乗り越えようと奮闘する。今回は攻め子組と受け子組に分かれて事件に立ち向かう。
11.厄介な依頼人
とある企業から警護の依頼を受けた鐘崎組。無事に遂行したものの、どうやらクライアントである社長の一人娘に気に入られてしまった若頭の鐘崎遼二。
裏の世界とは関係のない堅気の娘はこれでもかといった驚くべき方法で鐘崎を手に入れようと画策。厄介なアプローチに困惑の日々が訪れる――。
12.極道の姐
周家と鐘崎家が共同で携わっている鉱山の視察の為、秘境の山間へとやって来た一同。麓の集落での間借り生活にも慣れ、一週間が経った頃、事件が勃発する。
周焔への想いが叶わなかったことから逆恨みの報復を企てる女、鐘崎の子供を生みたいと催淫剤を使って迫る女。突如、旦那衆を襲った危機に紫月と冰の姐たちが立ち向かう。
13.周焔の香港哀愁
周焔が日本で起業する為、香港を離れる直前のちょっと切ない短編です。
14.周焔の東京好日
周焔が香港を離れてから8年後、運命のその日は秋深まる風に乗ってやってきた――。
1エピソード目「漆黒の人」直前の様子を書いた短編です。
15.若頭の見た夢
鐘崎組若頭の遼二が見た夢の話で、ちょっとマヌケでほのぼの夫夫の日常話短編です。
16.チェインジング・ダーリン
街がクリスマスカラーで賑わう時期、周焔と冰、鐘崎と紫月の4人は、新店舗がオープンする宝飾店の内覧会に招待を受ける。待ち合わせ場所のロビーへと向かう中、思いも寄らないテロ事件が勃発――。偶然居合わせた銀座のクラブオーナー・里恵子ママとその恋人の森崎瑛二と共に連携して難事件に挑む。
今回は周焔と紫月、鐘崎と冰といったように互いの伴侶を交換する形でバディを組み、解決に向けて奮闘するパートナーチェンジ中編です。
17.極道たちのクリスマスパーティー
メイン2カップルたちのクリスマスパーティーの様子を書いた短編です。
18.漆黒の記憶
ある事故がきっかけで幼少期の頃まで心が戻ってしまった冰。かろうじて周焔のことは覚えていたが、心は子供まま。そんな冰を気遣いながらも、情を交わすことが躊躇われる思いでいる周焔。
『この先10年もすれば、あいつの心も大人へと成長する。それまでは自慰で事足りる』と言い切り、他所で欲を慰める考えなど毛頭ない周を、周りの友人たちは切なく見守る。
周焔の深い愛情と苦悩、そして夫夫2人の深い絆を書いた中編です。
19.三千世界に極道の華
周家と鐘崎家の父親たちの友人であり、アジア一のトップモデルとして活躍するレイ・ヒイラギを接待中に拉致に遭った紫月と冰。レイや彼の息子の倫周も含めて一同が連れて行かれたのは、タイムスリップを連想させるような驚きの世界だった。
極秘の地下世界に広がる江戸吉原の再来を思わせる遊郭街に捕らわれた紫月ら嫁組を救出する為、周と鐘崎の旦那2人が奮闘する。これまでのシリーズ中で一番長い和風のエピソードです。
20.蛙の子はカエル
「三千世界に極道の華」に関する読み切り短編。周焔、鐘崎、一之宮が高校生だった頃の回想エピソードです。
21.孤高のマフィア
とある日の昼、銀座の老舗鰻店で昼食を楽しんだ周焔と冰は、起業当時に周の社に勤めていたという男・香山と偶然出会う。
見たところ妻と子供を連れての休日といった雰囲気ながら、何故か家族を隠すように気まずい表情をする香山。気を利かせた周が早々にその場を立ち去ろうとするも、これまたどういうわけか香山は必死に話題を探して周を引き留めた――。
恋の横槍によって拉致されてしまった冰は、大陸のマフィアに売り飛ばされそうになるが――。
22.白蘭の証
周焔の伴侶の証として肩先に白蘭の刺青を入れる為、香港の実家へと向かう前夜の周と冰の話。短編です。
23.黒蘭を愛したマフィア
シリーズ内、初のNL(男女恋愛)エピソード。主人公・周焔の兄の恋バナです。
話は独立している為、本エピソード単体でお読みいただけます。周焔と雪吹冰が再会する二年ほど前の話になります。
※NLの為、当話内では投稿しておりません。
24.謀反
周焔の実家である香港のファミリーの間で、次代頭領を継ぐ長男・周風が側近などのブレーンを決める人事に乗り出した。その人事に不満を爆発させた者たちはファミリーへの謀反を企てる。標的に選ばれてしまったのは東京にいる次男坊の周焔だった――。
危険薬物によって記憶を奪われた周、最大の危機。
25.幸せのクリスマス・ベル
無事に記憶を取り戻した周の快気を祝いつつ、旦那組が嫁組に贈るクリスマスプレゼントの話です。
26.カウント・ダウンを南国バカンスで
年末年始をハワイで過ごすことになった周と鐘崎ら一行。到着直後からオープンなハグとキスの歓迎を受け、一気にリゾート気分に包まれる。そんな中、とかくそういったスキンシップなどに免疫がない冰はドキドキの連続で――。
年末年始読み切り短編です。
27.身代わりの罠
鐘崎組に寄せられた新たな依頼、それは医学界きっての天才といわれるクラウス・ブライトナーとその妻を警護するというものだった。
共に任務に当たるのは同じ裏の世界のエージェント・チーム。六条女雛と名乗る美人エージェントと夫婦役を演じることになった鐘崎だったが、任務中、彼女の罠に堕とされる羽目に。
翌朝、裏の世界全体に鐘崎と女雛がまぐわる淫猥な画像が出回り、警護どころではない騒ぎへと発展してしまう。
28.ダブルトロア
香港マフィア・周ファミリーと日本の極道・鐘崎組が共同で開発に関わっている鉱山から掘り出した鉱石の加工業者と打ち合わせの為、オーストリア・ウィーンで開催される宝飾市へと出向いた一同。そこで思いも寄らぬ陰謀に巻き込まれる――。
「黒蘭を愛したマフィア」エピソードに関連した話です。
29.紅椿白椿
鐘崎組の庭師・泰造親方の下に弟子入りした若い職人の男・小川駈飛。しょっぱなからドジをやらかすも、鐘崎と紫月から鷹揚な対応を受けて彼らに心酔。
また、同じ頃、鐘崎を訪ねて20年ぶりに”とある親娘”がやって来た。子供の頃に鐘崎と出会ったというその娘とは切っても切れない恩が絡む間柄にあり――。
恋の横槍系が元で夫夫の絆が更に強くなる。
30.慟哭
ある平和な日の午後、鐘崎組に架かってきた一本の電話が日常を一転させる。
前エピソード「紅椿白椿」に関連するシリアス展開で、シリーズ内で一番重めの話向きとなります。
31.春遠からじ
周焔と冰は事件によって心に傷を負った鐘崎と紫月を癒やす為、香港への旅に誘う。
前エピソード「慟哭」にて心に重いものを背負ってしまった鐘崎の復帰編。
32.台湾恋香
NL(男女恋愛)エピソードです。周ファミリーと懇意にしているお隣・台湾マフィアの若き頭領の恋バナ。ひとつ前の「春遠からじ」ラストに出てきた楊礼偉が主人公です。
半年前に先代の父から後を継いだばかりの台湾マフィアの若き獅子・楊礼偉が一目惚れした女性――彼女の名は、かの有名な世界三大美女の一人と同じだった。
その見目麗しい容姿もさることながら、林玉環というその名にも惹かれずにはいられない。ファミリーの掟によって、もしも自分が彼女を娶れば楊玉環となる――。かの有名な楊貴妃と同じ名である。
そんな想像に胸を熱くする台湾マフィア・楊礼偉の恋話です。
※NLの為、当話内では投稿しておりません。
33.倒産の罠
亭主の周焔から経営する社が乗っ取られたと打ち明けられた冰。
住んでいた邸もろとも明け渡して出て行かなければならないという。これまでの豪勢な生活から一転、一文無しも同然に陥った周と冰だが、その裏には”とある企て”があった――。
34.身勝手な愛
周焔がまだ香港にいた際に直属の部下だった男が10余年ぶりに訪ねて来た。男の名は郭芳。
久しぶりに会った周が穏やかな顔つきの企業人になっていることに落胆した彼は、とんでもなく身勝手な企みを思い巡らせる――。
35.陰謀
ある日、周焔の経営する商社に見知らぬ女性が訪ねて来てこう言った。「私は周焔の子を生んで育ててきた。子供は14歳になった、父親に会わせてあげたい」と――。
思いも寄らない驚愕の告白に、事実か陰謀かとファミリーが揺れる。
36.三千世界に極道の涙
鐘崎組番頭の東堂源次郎の過去にまつわる話です。
鐘崎と紫月が親同然に慕う源次郎だが、そんな彼の元へ一人の青年が訪ねて来たことから事態が予想だにしない方向へと動き出す――。
37.封印せし宝物
ある日、道端で転んだ小学生くらいの少年を助け起こした周。その姿を目にした時から得体の知れない不安が冰を苛むようになる。
遠い日にどこかに忘れてきた大切なものを探して出して――と、何度も脳裏を過ぎる声。その大切なものというのが何なのか分からずに不安に包まれる。
15年前、出会ったばかりの周と冰の甘く切ない思い出のエピソードです。
38.絞り椿となりて永遠に咲く
互いの肩に背負うは生涯ともにあらんと誓い合った証の紅椿と白椿の花模様。
二つが混じり合って咲くのは”絞り椿”というそうだ。
赤い花びらに白がまじり、白い花びらに紅がまじる。
何があっても決して分かつことのできない絞り椿の花の如く――。鐘崎と紫月メインのラストエピソードです。
『極道恋事情』ラストエピソード、お陰様で完結まで漕ぎ着けることができました。
ひとつ前の周焔&冰編「封印せし宝物」と今回の鐘崎&紫月編「絞り椿となりて永遠に咲く」で2組のカップルたちが”もう絶対に解くことはできないよ”というくらいの強い絆で結ばれることができて、何があっても離れない、互いに対する想いは変わらない、生涯を共に歩んでいこう~という形になったので、いい感じの結びにできたかと思っています。
『極道恋事情』のエピソードはまだ脳内にいろいろありまして、ローカルでは書きとめているものもあるのですが、だいたい似たような事件系ばかり
(1.受けが拉致される
(2.恋の横槍を入れられる
(3.攻めが命を狙われる
(4.そんなら皆んなで協力して乗り越えていこう~!ヽ(`Д´)ノ
のワンパターンの上、BLカテゴリにしているくせに肝心の恋愛要素もめちゃくちゃ薄くて、マンネリ化になりそうなので、ここで一旦〆とさせていただきたく思います。
今後もし新しいエピソードが脳内で完結した際は、番外編の方か、もしくはエピソード毎の読み切りとして投稿させていただこうと思っております。
NLを合わせると全部で38エピソード、ずいぶんと長い話になりました。
始めた当初はこんなに長い話になるとは思ってもいなくて、周焔編と鐘崎編で完結の予定だったのです。
それがここまで脳内妄想を膨らませられたのは、ひとえにご覧くださる皆様のお陰と、感謝の気持ちでいっぱいです。
ローカルで一人で書いていたら、妄想も湧いてこなかったと思います。
皆様からいただける数々のリアクションやご感想、お言葉に励まされて、続けてくることができました。
ご覧くださいました皆様、本棚に追加してくださったり、しおりを挟んでくださったり、コメントやご感想にてご交流くださいました皆様、お一人お一人のお気持ちが本当に嬉しくて有り難くて、毎日どれだけの励みをいただいたことか……!
どんな言葉で御礼を申し上げても足りません。本当に嬉しかったです!
広い広いWEBの海の中からこの話を見つけてくださり、お立ち寄りくださいましたすべての皆様に心より感謝と御礼を申し上げます。
またシリーズや番外編&読み切りなど、新たなエピソードでお会いできました際には、よろしければ覗いてやっていただけましたら幸甚です。
これまで本当にありがとうございました!
そして今後ともどうぞよろしくお願いいたします。一園木蓮拝
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【登場人物紹介】
※イメージ画像は画像生成AIにて出力しています。
◆周焔
香港マフィア頭領の次男坊。妾腹で母親は日本人女性。字は白龍、日本名は氷川白夜。
得意な体術は拳法。射撃の腕も秀逸。
妾腹ゆえに周囲から疎まれていたこともあり、性質は野性的且つ帝王系。反面、家族や家令、側近、友人などに対しての友情・愛情は分厚い。特に恋人(伴侶)への愛情は深く、非常に濃い愛し方をする。
◆雪吹冰
天才カジノディーラーの黄老人に育てられた天涯孤独の少年(現在は青年)
香港生まれの香港育ち。幼い頃に繁華街で起きた抗争事件によって両親を一度に失った。
特技はディーラーの術で、若いが天才的な腕前の持ち主。その反面、体術などの武道系はからっきしダメである。性質は素直で純粋。心根のやさしい青年。
◆鐘崎遼二
極道・鐘崎組組長の一人息子で組若頭。幼馴染みの一之宮紫月を溺愛している。
得意な体術は空手。射撃と剣術もいける。多国語が流暢。
性質は寡黙で硬派に見られていて、男所帯で育った為か特に女性の扱いが下手である。また、愛する相手(紫月)に対しては超がつくほど一途なくせに、なかなか想いを告げられないという晩熟な面もある。
◆一之宮紫月
鐘崎遼二の幼馴染みで近所に住む青年。道場を経営する父の手伝いをしながら暮らしている。特技は合気道で、剣術は神業といわれるほど腕がたつ。
性質は朗らかで、誰に対してもフレンドリーゆえ老若男女に広く好かれる傾向にあるが、特に近所の”おいちゃん、おばちゃん”たちからは可愛がられている。
◆--------------------◇--------------------◆
【各エピソードあらすじ一覧】
1.漆黒の人(香港マフィア頭領次男坊編)
幼い頃、生まれ育った香港の地で両親を一度に亡くした雪吹冰は、隣家に住んでいた天才カジノディーラー・黄老人の厚意で養子となり、路頭に迷わずに済んだ。
ところがある日、住んでいた繁華街のアパート付近でチンピラ同士の抗争が起こり、見目の良いことに目を付けられた冰は阿漕な輩によって拉致され、闇市へと売り飛ばされそうになる。そんな冰を間一髪で救い出したのは、抗争鎮圧の為に腰を上げた地元マフィア頭領の次男坊である周焔だった。
それから12年が経ち、成人した冰は黄老人を看取ることになるが、忌の際に老人から幼い頃に救ってくれた周焔のことについて聞かされることになる。
周焔は香港マフィア頭領の次男坊だが妾腹であること、幼い冰を救ったあの日から欠かさずに莫大な生活費の援助を続けてくれていること、現在は香港を離れて日本の汐留で商社を起業していることなどを知る。
そんな彼にひと目会って礼を述べる為、冰は香港を離れ日本で暮らすことを決意し、周焔を訪ねる――。
2.年の瀬
「漆黒の人」終了後の小話、香港育ちの冰(受け)が日本に来て初めて迎える年の瀬の出来事です。
3.男たちの姫始め
「漆黒の人」終了後の小話、年の瀬編に続く大晦日~迎春編です。
4.告げられないほどに深い愛(極道若頭編)
周焔の親友で、日本の裏社会に生きる極道・鐘崎組の一人息子で若頭の鐘崎遼二と道場育ちの美形男子・一之宮紫月が想いを打ち明け合うまでの中編です。
5.香港蜜月
周焔の実家である香港のファミリー宅に挨拶に行くことになった雪吹冰。
豪華絢爛な香港マフィア頭領の家族からの歓迎に感激する中、カジノの春節イベントでイカサマ騒ぎが勃発する。
天才ディーラーの黄老人に技を仕込まれて育った冰は、ファミリーの窮地を救うべく一世一代の賭けに出る――。
6.香港満月
「香港蜜月」のその後、帰りのフライト中でのメインCP旦那組の小話です。甘々。
7.香港斬月
「香港蜜月」後の小話で、「狙われた恋人」に繋がるプロローグ。日本に戻った周焔と雪吹冰の知らないところで渦巻き始めた陰謀とは――。
8.狙われた恋人
香港から帰った雪吹冰は、思いもよらない事件に巻き込まれる。
ある日、周焔の商社前で見知らぬ男たちに声を掛けられ、そのまま拉致されてしまった冰。その相手とは、先のカジノイベントで冰の腕前に目を付けたマカオ裏社会に生きる張敏だった。
冰を奪還する為、その後を追い掛ける周焔と鐘崎ら。
一方、張敏を出し抜いて周の懐へ帰る為に冰が思い付いた策とは――。
9.ワンコ輪舞曲
マカオでの騒動の後、帰国した冰の元に張敏から思わぬプレゼントが贈られてきて――。
ドタバタらぶコメふう小話です。
10.恋敵
ある晩、一之宮紫月と雪吹冰は新しくオープンしたというカフェレストランに出掛け二人で食事を楽しんでいると、そこへ周焔の元恋人だと名乗る女性・唐静雨が現れる。
彼女は勤めていた会社から横領疑惑をかけられており、それに巻き込まれた二人は静雨と共にマカオに拉致されてしまう。
偶然にもマカオが地元である張敏に会ったことから、彼の助けを借りて難局を乗り越えようと奮闘する。今回は攻め子組と受け子組に分かれて事件に立ち向かう。
11.厄介な依頼人
とある企業から警護の依頼を受けた鐘崎組。無事に遂行したものの、どうやらクライアントである社長の一人娘に気に入られてしまった若頭の鐘崎遼二。
裏の世界とは関係のない堅気の娘はこれでもかといった驚くべき方法で鐘崎を手に入れようと画策。厄介なアプローチに困惑の日々が訪れる――。
12.極道の姐
周家と鐘崎家が共同で携わっている鉱山の視察の為、秘境の山間へとやって来た一同。麓の集落での間借り生活にも慣れ、一週間が経った頃、事件が勃発する。
周焔への想いが叶わなかったことから逆恨みの報復を企てる女、鐘崎の子供を生みたいと催淫剤を使って迫る女。突如、旦那衆を襲った危機に紫月と冰の姐たちが立ち向かう。
13.周焔の香港哀愁
周焔が日本で起業する為、香港を離れる直前のちょっと切ない短編です。
14.周焔の東京好日
周焔が香港を離れてから8年後、運命のその日は秋深まる風に乗ってやってきた――。
1エピソード目「漆黒の人」直前の様子を書いた短編です。
15.若頭の見た夢
鐘崎組若頭の遼二が見た夢の話で、ちょっとマヌケでほのぼの夫夫の日常話短編です。
16.チェインジング・ダーリン
街がクリスマスカラーで賑わう時期、周焔と冰、鐘崎と紫月の4人は、新店舗がオープンする宝飾店の内覧会に招待を受ける。待ち合わせ場所のロビーへと向かう中、思いも寄らないテロ事件が勃発――。偶然居合わせた銀座のクラブオーナー・里恵子ママとその恋人の森崎瑛二と共に連携して難事件に挑む。
今回は周焔と紫月、鐘崎と冰といったように互いの伴侶を交換する形でバディを組み、解決に向けて奮闘するパートナーチェンジ中編です。
17.極道たちのクリスマスパーティー
メイン2カップルたちのクリスマスパーティーの様子を書いた短編です。
18.漆黒の記憶
ある事故がきっかけで幼少期の頃まで心が戻ってしまった冰。かろうじて周焔のことは覚えていたが、心は子供まま。そんな冰を気遣いながらも、情を交わすことが躊躇われる思いでいる周焔。
『この先10年もすれば、あいつの心も大人へと成長する。それまでは自慰で事足りる』と言い切り、他所で欲を慰める考えなど毛頭ない周を、周りの友人たちは切なく見守る。
周焔の深い愛情と苦悩、そして夫夫2人の深い絆を書いた中編です。
19.三千世界に極道の華
周家と鐘崎家の父親たちの友人であり、アジア一のトップモデルとして活躍するレイ・ヒイラギを接待中に拉致に遭った紫月と冰。レイや彼の息子の倫周も含めて一同が連れて行かれたのは、タイムスリップを連想させるような驚きの世界だった。
極秘の地下世界に広がる江戸吉原の再来を思わせる遊郭街に捕らわれた紫月ら嫁組を救出する為、周と鐘崎の旦那2人が奮闘する。これまでのシリーズ中で一番長い和風のエピソードです。
20.蛙の子はカエル
「三千世界に極道の華」に関する読み切り短編。周焔、鐘崎、一之宮が高校生だった頃の回想エピソードです。
21.孤高のマフィア
とある日の昼、銀座の老舗鰻店で昼食を楽しんだ周焔と冰は、起業当時に周の社に勤めていたという男・香山と偶然出会う。
見たところ妻と子供を連れての休日といった雰囲気ながら、何故か家族を隠すように気まずい表情をする香山。気を利かせた周が早々にその場を立ち去ろうとするも、これまたどういうわけか香山は必死に話題を探して周を引き留めた――。
恋の横槍によって拉致されてしまった冰は、大陸のマフィアに売り飛ばされそうになるが――。
22.白蘭の証
周焔の伴侶の証として肩先に白蘭の刺青を入れる為、香港の実家へと向かう前夜の周と冰の話。短編です。
23.黒蘭を愛したマフィア
シリーズ内、初のNL(男女恋愛)エピソード。主人公・周焔の兄の恋バナです。
話は独立している為、本エピソード単体でお読みいただけます。周焔と雪吹冰が再会する二年ほど前の話になります。
※NLの為、当話内では投稿しておりません。
24.謀反
周焔の実家である香港のファミリーの間で、次代頭領を継ぐ長男・周風が側近などのブレーンを決める人事に乗り出した。その人事に不満を爆発させた者たちはファミリーへの謀反を企てる。標的に選ばれてしまったのは東京にいる次男坊の周焔だった――。
危険薬物によって記憶を奪われた周、最大の危機。
25.幸せのクリスマス・ベル
無事に記憶を取り戻した周の快気を祝いつつ、旦那組が嫁組に贈るクリスマスプレゼントの話です。
26.カウント・ダウンを南国バカンスで
年末年始をハワイで過ごすことになった周と鐘崎ら一行。到着直後からオープンなハグとキスの歓迎を受け、一気にリゾート気分に包まれる。そんな中、とかくそういったスキンシップなどに免疫がない冰はドキドキの連続で――。
年末年始読み切り短編です。
27.身代わりの罠
鐘崎組に寄せられた新たな依頼、それは医学界きっての天才といわれるクラウス・ブライトナーとその妻を警護するというものだった。
共に任務に当たるのは同じ裏の世界のエージェント・チーム。六条女雛と名乗る美人エージェントと夫婦役を演じることになった鐘崎だったが、任務中、彼女の罠に堕とされる羽目に。
翌朝、裏の世界全体に鐘崎と女雛がまぐわる淫猥な画像が出回り、警護どころではない騒ぎへと発展してしまう。
28.ダブルトロア
香港マフィア・周ファミリーと日本の極道・鐘崎組が共同で開発に関わっている鉱山から掘り出した鉱石の加工業者と打ち合わせの為、オーストリア・ウィーンで開催される宝飾市へと出向いた一同。そこで思いも寄らぬ陰謀に巻き込まれる――。
「黒蘭を愛したマフィア」エピソードに関連した話です。
29.紅椿白椿
鐘崎組の庭師・泰造親方の下に弟子入りした若い職人の男・小川駈飛。しょっぱなからドジをやらかすも、鐘崎と紫月から鷹揚な対応を受けて彼らに心酔。
また、同じ頃、鐘崎を訪ねて20年ぶりに”とある親娘”がやって来た。子供の頃に鐘崎と出会ったというその娘とは切っても切れない恩が絡む間柄にあり――。
恋の横槍系が元で夫夫の絆が更に強くなる。
30.慟哭
ある平和な日の午後、鐘崎組に架かってきた一本の電話が日常を一転させる。
前エピソード「紅椿白椿」に関連するシリアス展開で、シリーズ内で一番重めの話向きとなります。
31.春遠からじ
周焔と冰は事件によって心に傷を負った鐘崎と紫月を癒やす為、香港への旅に誘う。
前エピソード「慟哭」にて心に重いものを背負ってしまった鐘崎の復帰編。
32.台湾恋香
NL(男女恋愛)エピソードです。周ファミリーと懇意にしているお隣・台湾マフィアの若き頭領の恋バナ。ひとつ前の「春遠からじ」ラストに出てきた楊礼偉が主人公です。
半年前に先代の父から後を継いだばかりの台湾マフィアの若き獅子・楊礼偉が一目惚れした女性――彼女の名は、かの有名な世界三大美女の一人と同じだった。
その見目麗しい容姿もさることながら、林玉環というその名にも惹かれずにはいられない。ファミリーの掟によって、もしも自分が彼女を娶れば楊玉環となる――。かの有名な楊貴妃と同じ名である。
そんな想像に胸を熱くする台湾マフィア・楊礼偉の恋話です。
※NLの為、当話内では投稿しておりません。
33.倒産の罠
亭主の周焔から経営する社が乗っ取られたと打ち明けられた冰。
住んでいた邸もろとも明け渡して出て行かなければならないという。これまでの豪勢な生活から一転、一文無しも同然に陥った周と冰だが、その裏には”とある企て”があった――。
34.身勝手な愛
周焔がまだ香港にいた際に直属の部下だった男が10余年ぶりに訪ねて来た。男の名は郭芳。
久しぶりに会った周が穏やかな顔つきの企業人になっていることに落胆した彼は、とんでもなく身勝手な企みを思い巡らせる――。
35.陰謀
ある日、周焔の経営する商社に見知らぬ女性が訪ねて来てこう言った。「私は周焔の子を生んで育ててきた。子供は14歳になった、父親に会わせてあげたい」と――。
思いも寄らない驚愕の告白に、事実か陰謀かとファミリーが揺れる。
36.三千世界に極道の涙
鐘崎組番頭の東堂源次郎の過去にまつわる話です。
鐘崎と紫月が親同然に慕う源次郎だが、そんな彼の元へ一人の青年が訪ねて来たことから事態が予想だにしない方向へと動き出す――。
37.封印せし宝物
ある日、道端で転んだ小学生くらいの少年を助け起こした周。その姿を目にした時から得体の知れない不安が冰を苛むようになる。
遠い日にどこかに忘れてきた大切なものを探して出して――と、何度も脳裏を過ぎる声。その大切なものというのが何なのか分からずに不安に包まれる。
15年前、出会ったばかりの周と冰の甘く切ない思い出のエピソードです。
38.絞り椿となりて永遠に咲く
互いの肩に背負うは生涯ともにあらんと誓い合った証の紅椿と白椿の花模様。
二つが混じり合って咲くのは”絞り椿”というそうだ。
赤い花びらに白がまじり、白い花びらに紅がまじる。
何があっても決して分かつことのできない絞り椿の花の如く――。鐘崎と紫月メインのラストエピソードです。
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romimama様
拙作を見つけてくださり、ご覧くださってありがとうございます!
かなり長い話でしたのにお付き合いいただけて本当に嬉しいです(≧◡≦)♡
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