193 / 1,212
ワンコ輪舞曲
5
しおりを挟む
「じゃあ白龍はドーベルマンね! 凛々しいところが白龍にピッタリだよね!」
冰もうれしそうにニコニコと期待顔だ。
「やっぱり着ろってか……」
結局、あれよあれよという間に着るハメになって、仕方なく周も上着を脱ぎ始めたのだった。
「うっわぁ……可愛いー!」
瞳の中からハートマークのエフェクトが次々と飛び出てくるような目で見つめられて、周は珍しくも苦虫を噛み潰したような表情で鏡の中の自分を見つめた。
「おいおい……まるで道化だな、こりゃ」
さすがにこんな姿は他人には見せられない。李や劉という側近たちを連れて来なくて正解だったと苦笑気味だ。それこそ家令の真田などが見たら、大はしゃぎしそうな姿が目に浮かびそうだ。
「うっはぁ、白龍、ホントに可愛いー! っていうか、凛々しいなぁ!」
だが、今度は服に毛が付く心配がないからか、冰がためらいなく思い切り抱き付いてきたので、それだけは役得だと思い、諦めることにする。
「まあ、たまにはこういうのも悪くねえか」
周が気を取り直して思い切り楽しむ方向にシフトすると、側では鐘崎も紫月を抱き締めながら興に乗っている様子だった。
「シェパードと柴か。どっちも警察犬に使われる犬だな。交尾すりゃ賢いガキが産まれそうだ」
そう言って紫月の背中に覆い被さって腰を振ってみせる。
「ウヒャヒャヒャ! このヘンタイエロワンコが! 遼、てめ……ワンコになっても獰猛なんだからよー!」
「言ったな! マジでこのまんま犯っちまうぞ!」
「無理だろ! これじゃ突っ込めねえし!」
「いや、俺の立派な大砲を見くびってもらっちゃ困る!」
「グハハハ! いくらお前のバズーカでも、ぜってー無理だって!」
「俺に不可能はねえぞ? 試してみるか? 威力には自信あるからな」
「わ、わ! やめろ、よせよせ! マジで生地破れるって!」
床に寝転がりながら下ネタを連発、ギャアギャアと賑やかしくはしゃぎ始まった二人を見つめながら、周はポカンと口を半開き状態で唖然とさせられてしまった。
「カネ、お前って案外チャレンジャーなんだな……」
「あ?」
鐘崎はチラっとこちらに視線を遣りつつも、未だ紫月に覆い被さってじゃれ合っている。
「ほら、冰君も早く逃げねえと! ドーベル氷川に犯られちまうぜー」
「紫月さんてば……やっだなぁ! うははは!」
恥ずかしそうに頬を染めながらも、冰も期待顔でいる。こうなれば恥も外聞もない。郷に入っては郷に従うべく、周も思い切り童心に返ることに決めたのだった。
「よし、冰! 俺らも負けてらんねえ。ドーベルマンとスピッツのハーフを作るか!」
ガッと冰を腕の中に抱え込んで、クニュクニュっと脇腹をくすぐる。
「やだー、白龍ってばー! ひゃあ! くすぐったいって!」
「こんなに分厚いんだ。くすぐったかねえだろ?」
「くすぐったいってー! うははは!」
そうして、しばし四人で大はしゃぎと相成ったのだった。
そんな騒ぎを聞きつけてか、中庭には鐘崎の家で飼っている本物のシェパードたちがワラワラと集まってきた。
「うわぁ! シェパードがいっぱい! 皆、鐘崎さんちで飼ってるんですか?」
冰が興味津々で縁側へと身を乗り出す。
冰もうれしそうにニコニコと期待顔だ。
「やっぱり着ろってか……」
結局、あれよあれよという間に着るハメになって、仕方なく周も上着を脱ぎ始めたのだった。
「うっわぁ……可愛いー!」
瞳の中からハートマークのエフェクトが次々と飛び出てくるような目で見つめられて、周は珍しくも苦虫を噛み潰したような表情で鏡の中の自分を見つめた。
「おいおい……まるで道化だな、こりゃ」
さすがにこんな姿は他人には見せられない。李や劉という側近たちを連れて来なくて正解だったと苦笑気味だ。それこそ家令の真田などが見たら、大はしゃぎしそうな姿が目に浮かびそうだ。
「うっはぁ、白龍、ホントに可愛いー! っていうか、凛々しいなぁ!」
だが、今度は服に毛が付く心配がないからか、冰がためらいなく思い切り抱き付いてきたので、それだけは役得だと思い、諦めることにする。
「まあ、たまにはこういうのも悪くねえか」
周が気を取り直して思い切り楽しむ方向にシフトすると、側では鐘崎も紫月を抱き締めながら興に乗っている様子だった。
「シェパードと柴か。どっちも警察犬に使われる犬だな。交尾すりゃ賢いガキが産まれそうだ」
そう言って紫月の背中に覆い被さって腰を振ってみせる。
「ウヒャヒャヒャ! このヘンタイエロワンコが! 遼、てめ……ワンコになっても獰猛なんだからよー!」
「言ったな! マジでこのまんま犯っちまうぞ!」
「無理だろ! これじゃ突っ込めねえし!」
「いや、俺の立派な大砲を見くびってもらっちゃ困る!」
「グハハハ! いくらお前のバズーカでも、ぜってー無理だって!」
「俺に不可能はねえぞ? 試してみるか? 威力には自信あるからな」
「わ、わ! やめろ、よせよせ! マジで生地破れるって!」
床に寝転がりながら下ネタを連発、ギャアギャアと賑やかしくはしゃぎ始まった二人を見つめながら、周はポカンと口を半開き状態で唖然とさせられてしまった。
「カネ、お前って案外チャレンジャーなんだな……」
「あ?」
鐘崎はチラっとこちらに視線を遣りつつも、未だ紫月に覆い被さってじゃれ合っている。
「ほら、冰君も早く逃げねえと! ドーベル氷川に犯られちまうぜー」
「紫月さんてば……やっだなぁ! うははは!」
恥ずかしそうに頬を染めながらも、冰も期待顔でいる。こうなれば恥も外聞もない。郷に入っては郷に従うべく、周も思い切り童心に返ることに決めたのだった。
「よし、冰! 俺らも負けてらんねえ。ドーベルマンとスピッツのハーフを作るか!」
ガッと冰を腕の中に抱え込んで、クニュクニュっと脇腹をくすぐる。
「やだー、白龍ってばー! ひゃあ! くすぐったいって!」
「こんなに分厚いんだ。くすぐったかねえだろ?」
「くすぐったいってー! うははは!」
そうして、しばし四人で大はしゃぎと相成ったのだった。
そんな騒ぎを聞きつけてか、中庭には鐘崎の家で飼っている本物のシェパードたちがワラワラと集まってきた。
「うわぁ! シェパードがいっぱい! 皆、鐘崎さんちで飼ってるんですか?」
冰が興味津々で縁側へと身を乗り出す。
16
お気に入りに追加
871
あなたにおすすめの小説
身体検査
RIKUTO
BL
次世代優生保護法。この世界の日本は、最適な遺伝子を残し、日本民族の優秀さを維持するとの目的で、
選ばれた青少年たちの体を徹底的に検査する。厳正な検査だというが、異常なほどに性器と排泄器の検査をするのである。それに選ばれたとある少年の全記録。
少年ペット契約
眠りん
BL
※少年売買契約のスピンオフ作品です。
↑上記作品を知らなくても読めます。
小山内文和は貧乏な家庭に育ち、教育上よろしくない環境にいながらも、幸せな生活を送っていた。
趣味は布団でゴロゴロする事。
ある日学校から帰ってくると、部屋はもぬけの殻、両親はいなくなっており、借金取りにやってきたヤクザの組員に人身売買で売られる事になってしまった。
文和を購入したのは堂島雪夜。四十二歳の優しい雰囲気のおじさんだ。
文和は雪夜の養子となり、学校に通ったり、本当の子供のように愛された。
文和同様人身売買で買われて、堂島の元で育ったアラサー家政婦の金井栞も、サバサバした性格だが、文和に親切だ。
三年程を堂島の家で、呑気に雪夜や栞とゴロゴロした生活を送っていたのだが、ある日雪夜が人身売買の罪で逮捕されてしまった。
文和はゴロゴロ生活を守る為、雪夜が出所するまでの間、ペットにしてくれる人を探す事にした。
※前作と違い、エロは最初の頃少しだけで、あとはほぼないです。
※前作がシリアスで暗かったので、今回は明るめでやってます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる