99 / 1,212
告げられないほどに深い愛(極道若頭編)
31
しおりを挟む
雄に頬を擦り付け、指で裏筋をなぞり、そうする度にビクビクと太腿が筋張る様が視界をよぎる。彼が快楽に力むと、固いシックスバックスの腹が更にギュッと引き締まるのをダイレクトに感じる。
「……ク……ッ、は……ッ……」
頭上からは吐息にまじって堪えきれないというような低音の嬌声が降ってくる。紫月の大好きな独特のバリトンだ。欲情したその声が耳元をくすぐるだけで、すぐにでも達してしまいそうだった。
口淫しながら自らもジッパーを下ろして逸った雄を握りしめ、擦り上げる。鐘崎はそんな紫月の両脇から手を突っ込んで掬い上げるように抱き締めると、背中からベッドへとダイブして、腹の上に彼を抱え上げた。
逸ったようにズボンを引き摺り下ろし、尻を鷲掴みにし、雄と雄とをグリグリと擦り付け合い腰を上下する。と同時に激しいキスを交わしながらシーツの海の中でぐちゃぐちゃになって求め合った。
「ああ……ッ、はっ……遼……! 遼……ッ」
「すまねえ……な、紫月! 薬のせいなのか俺自身がこうしてえのか……とにかくおめえをめちゃくちゃにしたくて堪んねえ……!」
もっともっと叫ぶくらい、泣き喚くくらいめちゃくちゃにしちまいてえ!
淫らな声ももっと聞きたい!
狂った獣のように犯し尽くしたい!
「挿れ……っぞ……!」
「ん……ッ、遼……」
「そうだ。もっと聞かせろ……お前のその声……」
愛するよりも強引に奪い取って犯す勢いで体勢をひっくり返し、両脚を持ち上げると、鐘崎は間髪入れずに愛しい男の中へと杭を打ち込んだ。前戯をしてやる余裕などとうにない。あるのはただ挿れたい、繋がりたいという本能のみだ。
「ッう……ああッ……あっ! りょ……ッ」
あまりの衝撃に紫月の爪が広い背中を引っ掻き、次第にミミズ腫れの如く痕が浮かび上がっていった。
「やッ……痛ッ! 待っ……ぁ……ッ、遼……あああッ!」
絶叫と共に幾度も幾度も引っ掻かれては血が滲み出るくらいに腫れ上がっていく。そこに汗が染みる度、ビリビリと衝撃が走る。鐘崎はその痛みさえも愛しくて堪らずに、シーツの上で乱れる髪を鷲掴んで、激しい律動と共に食いちぎらんばかりに唇を奪った。
「紫月……! 俺の側にいろ……! どこへも行くな! 二度とおめえを離さねえ……ッ。愛……している!」
そうだ、狂おしいほどにお前が欲しい。
気が違うくらい愛している!
激しい律動にベッドはガタガタと音を立てて軋み、紫月の頬は無意識に溢れ出た生理的な涙でぐっしょりと濡れていく。噴き出した玉のような汗が鐘崎の肩に彫り込まれた紅椿へと降り注ぐ。
長い永い間、胸に秘めてきた甘苦しい想いが堰を切ったようにあふれ出す。
地獄絵図といえるほどに二人は激しく求め合い、気を失う直前まで溺れ合い、互いの肌の摩擦によって、互いに擦り傷を作らんばかりに欲し合う。
望むがまま、ひとつになって二度と互いを離すまいと絡み合ったのだった。
◇ ◇ ◇
「……ク……ッ、は……ッ……」
頭上からは吐息にまじって堪えきれないというような低音の嬌声が降ってくる。紫月の大好きな独特のバリトンだ。欲情したその声が耳元をくすぐるだけで、すぐにでも達してしまいそうだった。
口淫しながら自らもジッパーを下ろして逸った雄を握りしめ、擦り上げる。鐘崎はそんな紫月の両脇から手を突っ込んで掬い上げるように抱き締めると、背中からベッドへとダイブして、腹の上に彼を抱え上げた。
逸ったようにズボンを引き摺り下ろし、尻を鷲掴みにし、雄と雄とをグリグリと擦り付け合い腰を上下する。と同時に激しいキスを交わしながらシーツの海の中でぐちゃぐちゃになって求め合った。
「ああ……ッ、はっ……遼……! 遼……ッ」
「すまねえ……な、紫月! 薬のせいなのか俺自身がこうしてえのか……とにかくおめえをめちゃくちゃにしたくて堪んねえ……!」
もっともっと叫ぶくらい、泣き喚くくらいめちゃくちゃにしちまいてえ!
淫らな声ももっと聞きたい!
狂った獣のように犯し尽くしたい!
「挿れ……っぞ……!」
「ん……ッ、遼……」
「そうだ。もっと聞かせろ……お前のその声……」
愛するよりも強引に奪い取って犯す勢いで体勢をひっくり返し、両脚を持ち上げると、鐘崎は間髪入れずに愛しい男の中へと杭を打ち込んだ。前戯をしてやる余裕などとうにない。あるのはただ挿れたい、繋がりたいという本能のみだ。
「ッう……ああッ……あっ! りょ……ッ」
あまりの衝撃に紫月の爪が広い背中を引っ掻き、次第にミミズ腫れの如く痕が浮かび上がっていった。
「やッ……痛ッ! 待っ……ぁ……ッ、遼……あああッ!」
絶叫と共に幾度も幾度も引っ掻かれては血が滲み出るくらいに腫れ上がっていく。そこに汗が染みる度、ビリビリと衝撃が走る。鐘崎はその痛みさえも愛しくて堪らずに、シーツの上で乱れる髪を鷲掴んで、激しい律動と共に食いちぎらんばかりに唇を奪った。
「紫月……! 俺の側にいろ……! どこへも行くな! 二度とおめえを離さねえ……ッ。愛……している!」
そうだ、狂おしいほどにお前が欲しい。
気が違うくらい愛している!
激しい律動にベッドはガタガタと音を立てて軋み、紫月の頬は無意識に溢れ出た生理的な涙でぐっしょりと濡れていく。噴き出した玉のような汗が鐘崎の肩に彫り込まれた紅椿へと降り注ぐ。
長い永い間、胸に秘めてきた甘苦しい想いが堰を切ったようにあふれ出す。
地獄絵図といえるほどに二人は激しく求め合い、気を失う直前まで溺れ合い、互いの肌の摩擦によって、互いに擦り傷を作らんばかりに欲し合う。
望むがまま、ひとつになって二度と互いを離すまいと絡み合ったのだった。
◇ ◇ ◇
26
お気に入りに追加
877
あなたにおすすめの小説
鬼上司と秘密の同居
なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳
幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ…
そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた…
いったい?…どうして?…こうなった?
「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」
スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか…
性描写には※を付けております。
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
Take On Me
マン太
BL
親父の借金を返済するため、ヤクザの若頭、岳(たける)の元でハウスキーパーとして働く事になった大和(やまと)。
初めは乗り気でなかったが、持ち前の前向きな性格により、次第に力を発揮していく。
岳とも次第に打ち解ける様になり…。
軽いノリのお話しを目指しています。
※BLに分類していますが軽めです。
※他サイトへも掲載しています。
魔性の大公の甘く淫らな執愛の檻に囚われて
アマイ
恋愛
優れた癒しの力を持つ家系に生まれながら、伯爵家当主であるクロエにはその力が発現しなかった。しかし血筋を絶やしたくない皇帝の意向により、クロエは早急に後継を作らねばならなくなった。相手を求め渋々参加した夜会で、クロエは謎めいた美貌の男・ルアと出会う。
二人は契約を交わし、割り切った体の関係を結ぶのだが――
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる