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まじか攫われた!?
55.大きな病室は賑やかだ
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目が覚めてから二日目の朝。たった一晩で痛みは驚くほど無くなっていた。何もしなければ分からなくて、強く押してやっと痛いくらいだ。まぁ、強く押したらみつ兄からもミレさんからも怒られたけど。
額の青アザ以外はもう目に見えないくらいで、医院内だったら出歩いて良いって言われた。でも薬が抜け切って無いからあと数日は入院らしいけど。もう薬の症状は無いんだけどなー。それでも血液に残った分は解毒薬を打たないといけないらしい。注射、トラウマになりそう……
朝食を食べて注射を打ってもらってから、みつ兄とゆっくり病室を出た。うぅ…足の力が無くなってる………。
寝泊まりしてた部屋は二階だったらしく、一階に降りてガルさんとメリストがいる部屋に言った。階段の上り下りは疲れるけど出来ないほど弱っては無いな。
それにしても…ガルさんとメリストとみつ兄が同じ部屋に泊まってるとは……。複数人のスペースがある大きな病室で、ベッドが並んでカーテンで仕切られてるらしい。俺は魔法で怪我が治せなかったから個室だったけど、今日からは大部屋に移動だと言われた。
たまたま入院患者がいないからいいけど、もし他にも誰かいたら嫌な空気に巻き込みそうでおっかないな。たまに入院しない程度の患者が来るらしいけど、みつ兄もちょいちょい手伝わされてるらしい。それが俺の分の治療費だとか。
みつ兄の案内で移動する部屋に着いた。ドアを開けて右手前からガルさん、メリスト。みつ兄はガルさんの反対側の左手前で、俺はその隣でメリストの反対側らしい。今は特にカーテンを閉めないで話してる。
あれ、二人とも点滴してる?みつ兄はミレさんの手伝いしてるって聞いたけど、二人はもしかして入院患者!?
「よぉ、ケガは良くなったみてぇだな」
「……メリスト、俺、怒ってるよ?」
「あー、えーっ…と、悪かった」
「それは何に対して?」
メリスト、絶対に分かってない!それか分かってて濁してる!じゃなきゃ、あさっての方向を向いて「なんだろうなぁ~…」とか白々しいことしない!
「メーリースートー?」
「その、思い当たる節が多すぎてだな…。無理矢理襲った事とか、閉じ込めた事とか、晩飯で嫌がらせした事とか、乱暴して泣かせたこととか……」
あぁ、なんか色々あったっけ。でも性的なことは俺を薬から助けてくれてたし…閉じ込めてなきゃ他の奴らに乱暴されてたし、海鮮丼はおいしかった。
そうなんだよな…、誤解さえ無ければこいつ悪いことしてないんだよな…。常識とか無視して俺の主観だと。
とにかく、メリストは全く分かってないことが分かった。
「あのな?俺が怒ってるのは、お前が俺の傷を半分奪ったことだ!」
「え、はぁ!?なんでそれ怒るんだよ!」
「これ以上、傷を増やすんじゃ無い!俺が心配するぞ!」
確かにメリストが奪ってくれなかったら今も痛みにうなされてたかもしれない。なんだったら脳にまでダメージが行って死んでたかもしれない。それは分かってる。感謝してもしきれない。
でも!そのせいで、俺のせいで散々苦しんだ人をさらに苦しめるなんて絶対に嫌に決まってる!泣くぞ!?俺の意思なんて関係無しに泣いちゃうぞ!?
「俺だっていい年して泣くの恥ずいから嫌なんだよ!」
「ンなモン知るかぁっ!!」
ガンッ………!
え、なんの音?音の聞こえた方をゆっくりと見ると、絶対零度の目で静かに怒るミレさんがいた。ステッキで壁を叩いたにしては重い音だった気が………
「……黙って?」
「ごめんなさい」
「悪かった」
低く静かな一言で俺もメリストも萎縮して速攻で謝った。女の人の圧が怖いのはどの世界でも共通だ。それと、病院で騒いだらいけないのも、どの世界でも共通だ。
ミレさんはみつ兄を引き抜いて部屋を出た。注意しに来ただけじゃ無くてみつ兄を手伝わせるために呼びに来たのか、それとも注意のついでにみつ兄を手伝わせるため呼んだのか……。
とりあえず、また怒られないように小声で話した。
「と、とにかく、自分から傷を作るな。でも…助けてくれてありがとう」
「はっ、すげぇ矛盾だな。でもまぁ無事で良かった。…って、怪我の原因はオレか」
本当にメリストって俺のことばっかじゃない?流石に度が過ぎてるって言うか……でも、気持ちは分からないでもないか。俺だってみつ兄から傷を半分でも奪えるなら奪う。傷跡だろうと痛みだろうと全部俺が引き受ける。でも、それは俺がみつ兄のことが好きだからで………ん?
自意識過剰…か?なんか、これだとメリストが俺のことを好きみたいじゃ…。
って、それよりメリストもガルさんも点滴してるのは何!?二人もどっか悪いの!?
「その、ところで二人の点滴って……」
「なーんか、オレらにもお前と同じ薬が残ってんだとよ。もう十年以上昔だってのに」
「だが、それが分かって納得した。俺がお前たち兄弟と会ったばっかりの時に俺の起こした事件のことを聞いただろ?」
ガルさんが起こした事件…あぁ、あれか!酒場で酔っ払いに絡まれた時にその酔っ払いが、ガルさんが数年前に子供を襲って捕まったって言ってたっけ。
「あれを起こした当時もその前の抑えられてた時も、体にどうにも違和感があってな…。薬の後遺症だってのは予測できてたんだが、まさか薬が体に残ってたとは思わなかったな」
そっか、やっぱりメリストがガルさんにしたことは結果的にも相当嫌な事だったんだな。俺とは違って、ガルさんにとってメリストは本当に憎むべき存在。それでも今こうやって同じ部屋で何事も…きっと無く、普通に?過ごせてるんだな……?
え、同じ部屋でギスギスしてたりしないよな?みつ兄もここで寝泊まりしてるらしいし、流石にここで喧嘩とかしないよな?あ、してたらミレさんが怒るか。
「ところで疑問に思ったんだが、兄貴まであの薬を使ってたのはなんでだ?ただ快楽のために使うにはデメリットの方が多いだろ?」
確かに、ただ発情するとか感度が上がるとかそういう薬じゃ無かった。盛ってても落ち着いてても苦しいし、メリストのその時の立場じゃ助けてもらう事も出来なかったんじゃ…
っていうか、ナチュラルにスルーしたけどガルさんメリストのこと『兄貴』って呼んでるんだ。
「あー、それはだな……あの薬、元々は別の用途で使うためにオレが調合したヤツなんだ」
「「は!?」」
メリストが作った薬ってこと!?しかも別の用途でってあんな薬を何に使うつもりだったんだよ!
「原理は完璧だったはずなんだがな…どこで狂ったのか、洗脳補助ために思考する能力を奪う薬を作ったはずが、擬似発情期を発生させる薬になったもんで……。解毒剤を用意して自分で試したら想定外の効果になって、解毒剤は理性をギリギリ繋ぐ程度しか効かなかったんだ。で、どこからかレシピが知られて違法な薬物として回り始めたって訳だ」
もう…色々とツッコミしかない。
まず、思考する能力を奪う薬って何!?言葉の通りなら危険にも程がある!本当に操り人形の状態にする気だったんだ。そんなものが完成してたらガルさん、泣くことすらできずに操られてると知られないで殺されてたんじゃ…。
それと、なんでそれがえっちな薬になるんだよ!いくらなんでもミスがおかしい!ちなみに後で聞いたら、とあるモンスターの部位にとある薬草を合わせるとフェロモンが大量に発生することが発覚したとか。
それから、自分を実験台にしたのかよ!危ないな!もし死ぬような薬になってたら解毒が出来なかったかもしれないんじゃないのか!?
他にもツッコミどころが目一杯あるけど全部考えてたらキリが無いから諦めた。
「まぁ、そんなもんでレシピは覚えてたから先生に教えたら、一言「馬鹿」とだけ言われて一晩で解毒血清を調合したみてぇでさ。マジモンの天才には敵わねーって痛感したぜ……」
天才っていうか…命知らずというか……。ゲームだと旅の途中でも宿とかキャンプで勉強してたんだよな。なんだったらキャンプのシーンでその辺の小動物を実験体にしてたり、本編で自分の体を実験台にしてることが発覚して他の主人公たちに止められるシーンがあったりする。
でも、ミレさんが努力家で危険なことをしてたと知ってるのはゲームを見てたからだ。メリストには言えない。
「…天才じゃなくてオタクって可能性もあるけどね」
「お宅?家がどうした?」
「あ、そのおたくじゃ無くて、特定のものに知識欲や応援が抑えられない…って感じかな」
ゲームの世界にオタク文化って無いのか。そうだよな、この世界じゃ有名人にファンはいてもオタクなんて言葉は使わないか。オタクって結構ネットのイメージだし……。
「なるほどな、確かにそれなら才能なんて関係無ぇな。オレにはそこまでの気概は無ぇし」
「確かに好き好んで学ぶ人であれば天才を超えてもおかしくは無ぇな。オタク…ひょっとして凄い存在なんじゃないか?」
あぁ…二人がオタクに興味をもってしまった……。それもイメージが飛躍して………!
ま、いっか。この世界にも『ファン』って言葉はあるし、同じ意味で重ねる必要も無いか。どうせ別世界なんだから意味なんて捏造しても問題…多分無し!
しばらくしてミレさんが俺に点滴を付けた。その時にメリストが
「なー、お前って薬オタクなのか?」
……って本人に直接聞いていた。そして案の定というか、ミレさんはゲームでお馴染みの『何言ってるんだコイツ』の顔をした。そしてメリストは凍り付いた。
まぁ別世界の言葉ってことはメリストは知らないし、なんとなく面白いものが見れた感じがするから悪くは無いかも。覚えた言葉をすぐに使いたがるのも子供っぽいし。
少しずつ、本当のメリストを知って行ってる気がする。
額の青アザ以外はもう目に見えないくらいで、医院内だったら出歩いて良いって言われた。でも薬が抜け切って無いからあと数日は入院らしいけど。もう薬の症状は無いんだけどなー。それでも血液に残った分は解毒薬を打たないといけないらしい。注射、トラウマになりそう……
朝食を食べて注射を打ってもらってから、みつ兄とゆっくり病室を出た。うぅ…足の力が無くなってる………。
寝泊まりしてた部屋は二階だったらしく、一階に降りてガルさんとメリストがいる部屋に言った。階段の上り下りは疲れるけど出来ないほど弱っては無いな。
それにしても…ガルさんとメリストとみつ兄が同じ部屋に泊まってるとは……。複数人のスペースがある大きな病室で、ベッドが並んでカーテンで仕切られてるらしい。俺は魔法で怪我が治せなかったから個室だったけど、今日からは大部屋に移動だと言われた。
たまたま入院患者がいないからいいけど、もし他にも誰かいたら嫌な空気に巻き込みそうでおっかないな。たまに入院しない程度の患者が来るらしいけど、みつ兄もちょいちょい手伝わされてるらしい。それが俺の分の治療費だとか。
みつ兄の案内で移動する部屋に着いた。ドアを開けて右手前からガルさん、メリスト。みつ兄はガルさんの反対側の左手前で、俺はその隣でメリストの反対側らしい。今は特にカーテンを閉めないで話してる。
あれ、二人とも点滴してる?みつ兄はミレさんの手伝いしてるって聞いたけど、二人はもしかして入院患者!?
「よぉ、ケガは良くなったみてぇだな」
「……メリスト、俺、怒ってるよ?」
「あー、えーっ…と、悪かった」
「それは何に対して?」
メリスト、絶対に分かってない!それか分かってて濁してる!じゃなきゃ、あさっての方向を向いて「なんだろうなぁ~…」とか白々しいことしない!
「メーリースートー?」
「その、思い当たる節が多すぎてだな…。無理矢理襲った事とか、閉じ込めた事とか、晩飯で嫌がらせした事とか、乱暴して泣かせたこととか……」
あぁ、なんか色々あったっけ。でも性的なことは俺を薬から助けてくれてたし…閉じ込めてなきゃ他の奴らに乱暴されてたし、海鮮丼はおいしかった。
そうなんだよな…、誤解さえ無ければこいつ悪いことしてないんだよな…。常識とか無視して俺の主観だと。
とにかく、メリストは全く分かってないことが分かった。
「あのな?俺が怒ってるのは、お前が俺の傷を半分奪ったことだ!」
「え、はぁ!?なんでそれ怒るんだよ!」
「これ以上、傷を増やすんじゃ無い!俺が心配するぞ!」
確かにメリストが奪ってくれなかったら今も痛みにうなされてたかもしれない。なんだったら脳にまでダメージが行って死んでたかもしれない。それは分かってる。感謝してもしきれない。
でも!そのせいで、俺のせいで散々苦しんだ人をさらに苦しめるなんて絶対に嫌に決まってる!泣くぞ!?俺の意思なんて関係無しに泣いちゃうぞ!?
「俺だっていい年して泣くの恥ずいから嫌なんだよ!」
「ンなモン知るかぁっ!!」
ガンッ………!
え、なんの音?音の聞こえた方をゆっくりと見ると、絶対零度の目で静かに怒るミレさんがいた。ステッキで壁を叩いたにしては重い音だった気が………
「……黙って?」
「ごめんなさい」
「悪かった」
低く静かな一言で俺もメリストも萎縮して速攻で謝った。女の人の圧が怖いのはどの世界でも共通だ。それと、病院で騒いだらいけないのも、どの世界でも共通だ。
ミレさんはみつ兄を引き抜いて部屋を出た。注意しに来ただけじゃ無くてみつ兄を手伝わせるために呼びに来たのか、それとも注意のついでにみつ兄を手伝わせるため呼んだのか……。
とりあえず、また怒られないように小声で話した。
「と、とにかく、自分から傷を作るな。でも…助けてくれてありがとう」
「はっ、すげぇ矛盾だな。でもまぁ無事で良かった。…って、怪我の原因はオレか」
本当にメリストって俺のことばっかじゃない?流石に度が過ぎてるって言うか……でも、気持ちは分からないでもないか。俺だってみつ兄から傷を半分でも奪えるなら奪う。傷跡だろうと痛みだろうと全部俺が引き受ける。でも、それは俺がみつ兄のことが好きだからで………ん?
自意識過剰…か?なんか、これだとメリストが俺のことを好きみたいじゃ…。
って、それよりメリストもガルさんも点滴してるのは何!?二人もどっか悪いの!?
「その、ところで二人の点滴って……」
「なーんか、オレらにもお前と同じ薬が残ってんだとよ。もう十年以上昔だってのに」
「だが、それが分かって納得した。俺がお前たち兄弟と会ったばっかりの時に俺の起こした事件のことを聞いただろ?」
ガルさんが起こした事件…あぁ、あれか!酒場で酔っ払いに絡まれた時にその酔っ払いが、ガルさんが数年前に子供を襲って捕まったって言ってたっけ。
「あれを起こした当時もその前の抑えられてた時も、体にどうにも違和感があってな…。薬の後遺症だってのは予測できてたんだが、まさか薬が体に残ってたとは思わなかったな」
そっか、やっぱりメリストがガルさんにしたことは結果的にも相当嫌な事だったんだな。俺とは違って、ガルさんにとってメリストは本当に憎むべき存在。それでも今こうやって同じ部屋で何事も…きっと無く、普通に?過ごせてるんだな……?
え、同じ部屋でギスギスしてたりしないよな?みつ兄もここで寝泊まりしてるらしいし、流石にここで喧嘩とかしないよな?あ、してたらミレさんが怒るか。
「ところで疑問に思ったんだが、兄貴まであの薬を使ってたのはなんでだ?ただ快楽のために使うにはデメリットの方が多いだろ?」
確かに、ただ発情するとか感度が上がるとかそういう薬じゃ無かった。盛ってても落ち着いてても苦しいし、メリストのその時の立場じゃ助けてもらう事も出来なかったんじゃ…
っていうか、ナチュラルにスルーしたけどガルさんメリストのこと『兄貴』って呼んでるんだ。
「あー、それはだな……あの薬、元々は別の用途で使うためにオレが調合したヤツなんだ」
「「は!?」」
メリストが作った薬ってこと!?しかも別の用途でってあんな薬を何に使うつもりだったんだよ!
「原理は完璧だったはずなんだがな…どこで狂ったのか、洗脳補助ために思考する能力を奪う薬を作ったはずが、擬似発情期を発生させる薬になったもんで……。解毒剤を用意して自分で試したら想定外の効果になって、解毒剤は理性をギリギリ繋ぐ程度しか効かなかったんだ。で、どこからかレシピが知られて違法な薬物として回り始めたって訳だ」
もう…色々とツッコミしかない。
まず、思考する能力を奪う薬って何!?言葉の通りなら危険にも程がある!本当に操り人形の状態にする気だったんだ。そんなものが完成してたらガルさん、泣くことすらできずに操られてると知られないで殺されてたんじゃ…。
それと、なんでそれがえっちな薬になるんだよ!いくらなんでもミスがおかしい!ちなみに後で聞いたら、とあるモンスターの部位にとある薬草を合わせるとフェロモンが大量に発生することが発覚したとか。
それから、自分を実験台にしたのかよ!危ないな!もし死ぬような薬になってたら解毒が出来なかったかもしれないんじゃないのか!?
他にもツッコミどころが目一杯あるけど全部考えてたらキリが無いから諦めた。
「まぁ、そんなもんでレシピは覚えてたから先生に教えたら、一言「馬鹿」とだけ言われて一晩で解毒血清を調合したみてぇでさ。マジモンの天才には敵わねーって痛感したぜ……」
天才っていうか…命知らずというか……。ゲームだと旅の途中でも宿とかキャンプで勉強してたんだよな。なんだったらキャンプのシーンでその辺の小動物を実験体にしてたり、本編で自分の体を実験台にしてることが発覚して他の主人公たちに止められるシーンがあったりする。
でも、ミレさんが努力家で危険なことをしてたと知ってるのはゲームを見てたからだ。メリストには言えない。
「…天才じゃなくてオタクって可能性もあるけどね」
「お宅?家がどうした?」
「あ、そのおたくじゃ無くて、特定のものに知識欲や応援が抑えられない…って感じかな」
ゲームの世界にオタク文化って無いのか。そうだよな、この世界じゃ有名人にファンはいてもオタクなんて言葉は使わないか。オタクって結構ネットのイメージだし……。
「なるほどな、確かにそれなら才能なんて関係無ぇな。オレにはそこまでの気概は無ぇし」
「確かに好き好んで学ぶ人であれば天才を超えてもおかしくは無ぇな。オタク…ひょっとして凄い存在なんじゃないか?」
あぁ…二人がオタクに興味をもってしまった……。それもイメージが飛躍して………!
ま、いっか。この世界にも『ファン』って言葉はあるし、同じ意味で重ねる必要も無いか。どうせ別世界なんだから意味なんて捏造しても問題…多分無し!
しばらくしてミレさんが俺に点滴を付けた。その時にメリストが
「なー、お前って薬オタクなのか?」
……って本人に直接聞いていた。そして案の定というか、ミレさんはゲームでお馴染みの『何言ってるんだコイツ』の顔をした。そしてメリストは凍り付いた。
まぁ別世界の言葉ってことはメリストは知らないし、なんとなく面白いものが見れた感じがするから悪くは無いかも。覚えた言葉をすぐに使いたがるのも子供っぽいし。
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