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まじか攫われた!?
39.こう君への思い(光流)
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旅の2日目。次の町は数時間歩いて着いたから、僕は宿でお留守番してガルさんの帰りを待った。ガルさんは今もこう君の行方を探しているというのに、僕は何もできない。あまりの無力さに、僕は涙を堪えられなくなった。
「こう君…会いたいよ……」
こんなにも会いたいのに、なんで僕は何も出来ないの?僕に出来ることなんてこの体を売り物にするくらいなのに。それさえもガルさんにダメって言われたら本当に役立たずだ。
ガルさんが宿に戻るまで、僕は部屋の隅っこの地べたで蹲って泣いていた。
「………い、おい!ミツル!」
「……あ、ガルさん…。ごめんなさい、僕、寝ちゃってたみたい………」
いつの間にか泣き疲れて眠ってたみたい。部屋の隅っこで倒れてるみたいになっちゃった。そう言えば昨夜は寝てなかったっけ。確かにこんな体力が無いなら温存しないと動けなくなる。ガルさんが僕に身売りしないでって言ったのはこういう意味だったのかな。
クラクラする頭で何とか起きあがろうとすると、ガルさんが濡れた温かいハンカチで僕の目元を拭った。
「泣いてたのか。安心しろ、すぐに見つけるからな」
「ち、ちが……、違うんです!僕は…こう君に会えないのは寂しいし苦しいです。でも、なにより僕が情けなくて……。会いたいなんて思いながら、僕は何も出来てない。こう君のために何もしてあげられないで、全部ガルさんに頼りっぱなしなのが悔しいんです……!」
ごめんなさい、ごめんなさい……!情けない兄さんでごめんなさい。迷惑かけてばっかのお荷物でごめんなさい。自分の無力さが何よりも心の深くを抉って痛い……!
ベッドの上、ずっと泣いている僕をガルさんが優しく抱きしめて泣き止むのを待ってくれた。ちょっと高い体温と大きな体で、あったかい布団に入ってるみたいで落ち着く。
「……僕、昔から何をするにしても一人じゃ何も出来なかったんです。ずっと家族に迷惑を掛けてばっかで………」
こんな話、つまらないかも知れないけど誰かに聞いて欲しい。僕にとってこう君がどんな存在なのかを。
ガルさんは相槌を全く打たないで、ずっと僕の肩をさすって話を聞いてくれた。
「弟のこう君の方があっという間に大きくなって、運動も家事も全部上手になって行って、せめて勉強くらいは僕が…って意地で机に齧り付いていたんです。それでやっとこう君と肩を並べるくらいで、僕から見たらこう君は素直で賢くて器用な子…だったんです」
そう、こう君が僕に向ける気持ちと、僕がこう君に向ける気持ちが違うと気付くまでは。
「何も出来ない僕に褒められただけで心の底から嬉しそうにするあの子に、僕はずっと嫉妬していたんです。その時の僕は既に汚された後で、僕とは正反対に綺麗で賢くて強いこう君がずっと妬ましかった。なのにこう君はずっと変わらず僕のことが好き、なんて言うから、どれだけ妬んでも嫌いにはなれなかった」
僕はずっと嫉妬していた。実の兄弟でありながら正反対の弟に。僕は体と心は汚れ切って、努力することすら苦痛だった。なのにこう君はいつまでも純粋無垢で、努力なんてしなくても底なしの明るさと前向きさで常に僕の上にいた。
「………僕の双子の兄として育った孤児の子がいたんです。血は繋がって無いし似ても無いし、五歳の時に来たから実の兄弟じゃ無いって知っていた。でも、こう君以上に彼とは『兄弟』だったんです。彼は僕と同じで綺麗じゃ無いから。幼い僕を襲った男たちを殺したのは、同じ歳の彼だったから」
彼は、やと君は人を殺してなお堂々と生きていた。
あの瞬間に普通を奪われた僕の仮初の片割れ。人を何人も殺しておきながら自分の正当性を見失うことは無かった。体を汚された僕と、自ら手を汚した彼は、なかなかにお似合いの兄弟だった。
「僕と血の繋がった兄弟はこう君なのに、僕はこう君に対して正しい愛情を向けられなかった。ずっと何でだろうって思ってたその理由を教えてくれたのは、他の誰でも無いこう君でした。こう君が無邪気に伝え続けていた僕への『好き』は、僕の片割れに向ける『好き』とは明確に違ったんです」
こう君が懐いていた『兄』は僕じゃなくてやと君だ。やと君には簡単に甘える癖に、僕の前ではやけに背伸びしていた。その時に気付いた。こう君は僕に弱い姿を見せないようにしていたんだと。
兄弟なのにこの差は何なのか。それに気付いたのは、僕がこう君に向ける気持ちに気付いてから。
「こう君は、僕に男として意識して欲しかったんです。それは無意識だったけど、確かな事だったんです。僕がこう君に嫉妬するたび、弟に対して粗探しをするたびに見つける眼差し。それは、僕の嫉妬の目に似た見惚れるような目でした」
たまにぼーっと僕の顔を見ては幸せそうに微笑むこう君の顔が、いつからか忘れられなくなっていた。
そして振り返ると分かった。こう君はずっと恋バナもしなかったし、僕に恋人が出来ないって話題の時にちょっと嬉しそうにしていた。
そして口癖のように「一緒にいよう」と言っては共に過ごす未来を語っていた。こう君にとって僕がそばにいる事は当然の幸せだと、その態度や言葉で嫌と言うほど知らされた。
「いつからか、僕がこう君に向ける嫉妬の目は変わっていきました。その才能や性格に対する妬みから、少しずつ大きくなる独占欲に。僕はこんなに凄い子に愛されているんだ。僕の愛する人はこんなにも素晴らしい人なんだ。…こんな凄い子が、僕の前ではこんなにも可愛く笑うんだ。そう思うたびに優越感と愛憎で心がぐちゃぐちゃになって、気付けば弟は大人に近付いて、僕だけが取り残されてしまったんです」
向けられた愛情に応えるように、僕の心はどんどんとこう君に取り込まれて行った。僕ばかりがこんなに惹かれて、いつまでも自覚しないこう君にいつからか腹が立って、歪んだ興奮になった。
思いを自覚したらどうしようか。無理にでも触れてしまえば気付いてくれないか。いっそ、何も知らないまま閉じ込めてしまおうか。そんな事を考え始めたのは、僕がまだ高校生になったばかりの頃だった。
こんな歪んだ心は、例え同じように汚れたやと君にも相談は出来なかった。
「……でも、この世界に来てから変わったんです。ガルさんがこう君の目の前で僕を抱いたあの日から、こう君は僕を好色の目で見るようになっていた。性を大して知らないあの子が、僕をそう言う目で意識し始めてからは素直になってくれた。思いを自覚して伝えてくれて、僕にたくさんの心をくれたんです」
こう君が初めて人を殺してからは、僕を汚いと思わないで愛おしそうに見続けてくれた。僕が抱えていたもの、一番汚れた部分を受け入れてくれた。それが嬉しかった。綺麗すぎて目に痛いこう君が、僕と同じとこまで来てくれたことが嬉しかった。
「僕にたくさんの思いをくれたこう君に、僕もたくさん返したい……!なのに、結局僕は何も変わらないで、何もできなかった」
これが僕のこう君への思い。
弟に嫉妬して、愛されてるって分かってからは優越感に浸って、誰よりも深みに沈んだ思い。
しばらく泣いてやっと落ち着いてきた。押さえ込んでいた不安と焦りが少しだけ解消された気がした。
僕の呼吸が落ち着いてから、ガルさんはポツポツと言葉を返してくれた。
「……お前には悪いが、俺はお前らが羨ましいな」
「なんで……?」
「俺にも兄弟がいるんだ。お前たちと同じとは言えねぇけど、俺ら兄弟も一線どころか何線も超えてる」
ガルさんも……?だから僕たちが兄弟でこんな関係になるのを止めようとしなかったのかな。でも、何線もって何?体の関係や恋愛関係とは違う何かがあるの?
「意外かも知れねぇが、俺も十年くらい前には可愛げがあってよ。それが気に食わなかった兄貴が俺を攫って洗脳して犯しやがったんだ。俺が怯えて泣くサマを見て悦ぶような奴だった」
「それは……嫉妬?」
「近いものだろうけど少し違う。単純に嫌われてただけだ」
じゃあガルさんのお兄さんは、ガルさんのことが嫌いだから嫌がる事を無理矢理して楽しんでたってこと?そんなの、酷すぎる。僕はこう君が嫌がっても無理強いはしないし、ちゃんとこう君のためを一番に考える。それが一番違うんだろう。
「……で、だ。そのクソ兄貴の事をお前にも話さなきゃならねぇ事態になっちまった訳だが……」
ガルさんは僕の肩から手を離して姿勢を正すと、真っ直ぐ真剣な目で僕を見た。
「コウセイを攫った奴が、どうもクソ兄貴ことメリストらしい」
え……?こう君を攫ったのが、ガルさんのお兄さん………?
「こう君…会いたいよ……」
こんなにも会いたいのに、なんで僕は何も出来ないの?僕に出来ることなんてこの体を売り物にするくらいなのに。それさえもガルさんにダメって言われたら本当に役立たずだ。
ガルさんが宿に戻るまで、僕は部屋の隅っこの地べたで蹲って泣いていた。
「………い、おい!ミツル!」
「……あ、ガルさん…。ごめんなさい、僕、寝ちゃってたみたい………」
いつの間にか泣き疲れて眠ってたみたい。部屋の隅っこで倒れてるみたいになっちゃった。そう言えば昨夜は寝てなかったっけ。確かにこんな体力が無いなら温存しないと動けなくなる。ガルさんが僕に身売りしないでって言ったのはこういう意味だったのかな。
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「ち、ちが……、違うんです!僕は…こう君に会えないのは寂しいし苦しいです。でも、なにより僕が情けなくて……。会いたいなんて思いながら、僕は何も出来てない。こう君のために何もしてあげられないで、全部ガルさんに頼りっぱなしなのが悔しいんです……!」
ごめんなさい、ごめんなさい……!情けない兄さんでごめんなさい。迷惑かけてばっかのお荷物でごめんなさい。自分の無力さが何よりも心の深くを抉って痛い……!
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「……僕、昔から何をするにしても一人じゃ何も出来なかったんです。ずっと家族に迷惑を掛けてばっかで………」
こんな話、つまらないかも知れないけど誰かに聞いて欲しい。僕にとってこう君がどんな存在なのかを。
ガルさんは相槌を全く打たないで、ずっと僕の肩をさすって話を聞いてくれた。
「弟のこう君の方があっという間に大きくなって、運動も家事も全部上手になって行って、せめて勉強くらいは僕が…って意地で机に齧り付いていたんです。それでやっとこう君と肩を並べるくらいで、僕から見たらこう君は素直で賢くて器用な子…だったんです」
そう、こう君が僕に向ける気持ちと、僕がこう君に向ける気持ちが違うと気付くまでは。
「何も出来ない僕に褒められただけで心の底から嬉しそうにするあの子に、僕はずっと嫉妬していたんです。その時の僕は既に汚された後で、僕とは正反対に綺麗で賢くて強いこう君がずっと妬ましかった。なのにこう君はずっと変わらず僕のことが好き、なんて言うから、どれだけ妬んでも嫌いにはなれなかった」
僕はずっと嫉妬していた。実の兄弟でありながら正反対の弟に。僕は体と心は汚れ切って、努力することすら苦痛だった。なのにこう君はいつまでも純粋無垢で、努力なんてしなくても底なしの明るさと前向きさで常に僕の上にいた。
「………僕の双子の兄として育った孤児の子がいたんです。血は繋がって無いし似ても無いし、五歳の時に来たから実の兄弟じゃ無いって知っていた。でも、こう君以上に彼とは『兄弟』だったんです。彼は僕と同じで綺麗じゃ無いから。幼い僕を襲った男たちを殺したのは、同じ歳の彼だったから」
彼は、やと君は人を殺してなお堂々と生きていた。
あの瞬間に普通を奪われた僕の仮初の片割れ。人を何人も殺しておきながら自分の正当性を見失うことは無かった。体を汚された僕と、自ら手を汚した彼は、なかなかにお似合いの兄弟だった。
「僕と血の繋がった兄弟はこう君なのに、僕はこう君に対して正しい愛情を向けられなかった。ずっと何でだろうって思ってたその理由を教えてくれたのは、他の誰でも無いこう君でした。こう君が無邪気に伝え続けていた僕への『好き』は、僕の片割れに向ける『好き』とは明確に違ったんです」
こう君が懐いていた『兄』は僕じゃなくてやと君だ。やと君には簡単に甘える癖に、僕の前ではやけに背伸びしていた。その時に気付いた。こう君は僕に弱い姿を見せないようにしていたんだと。
兄弟なのにこの差は何なのか。それに気付いたのは、僕がこう君に向ける気持ちに気付いてから。
「こう君は、僕に男として意識して欲しかったんです。それは無意識だったけど、確かな事だったんです。僕がこう君に嫉妬するたび、弟に対して粗探しをするたびに見つける眼差し。それは、僕の嫉妬の目に似た見惚れるような目でした」
たまにぼーっと僕の顔を見ては幸せそうに微笑むこう君の顔が、いつからか忘れられなくなっていた。
そして振り返ると分かった。こう君はずっと恋バナもしなかったし、僕に恋人が出来ないって話題の時にちょっと嬉しそうにしていた。
そして口癖のように「一緒にいよう」と言っては共に過ごす未来を語っていた。こう君にとって僕がそばにいる事は当然の幸せだと、その態度や言葉で嫌と言うほど知らされた。
「いつからか、僕がこう君に向ける嫉妬の目は変わっていきました。その才能や性格に対する妬みから、少しずつ大きくなる独占欲に。僕はこんなに凄い子に愛されているんだ。僕の愛する人はこんなにも素晴らしい人なんだ。…こんな凄い子が、僕の前ではこんなにも可愛く笑うんだ。そう思うたびに優越感と愛憎で心がぐちゃぐちゃになって、気付けば弟は大人に近付いて、僕だけが取り残されてしまったんです」
向けられた愛情に応えるように、僕の心はどんどんとこう君に取り込まれて行った。僕ばかりがこんなに惹かれて、いつまでも自覚しないこう君にいつからか腹が立って、歪んだ興奮になった。
思いを自覚したらどうしようか。無理にでも触れてしまえば気付いてくれないか。いっそ、何も知らないまま閉じ込めてしまおうか。そんな事を考え始めたのは、僕がまだ高校生になったばかりの頃だった。
こんな歪んだ心は、例え同じように汚れたやと君にも相談は出来なかった。
「……でも、この世界に来てから変わったんです。ガルさんがこう君の目の前で僕を抱いたあの日から、こう君は僕を好色の目で見るようになっていた。性を大して知らないあの子が、僕をそう言う目で意識し始めてからは素直になってくれた。思いを自覚して伝えてくれて、僕にたくさんの心をくれたんです」
こう君が初めて人を殺してからは、僕を汚いと思わないで愛おしそうに見続けてくれた。僕が抱えていたもの、一番汚れた部分を受け入れてくれた。それが嬉しかった。綺麗すぎて目に痛いこう君が、僕と同じとこまで来てくれたことが嬉しかった。
「僕にたくさんの思いをくれたこう君に、僕もたくさん返したい……!なのに、結局僕は何も変わらないで、何もできなかった」
これが僕のこう君への思い。
弟に嫉妬して、愛されてるって分かってからは優越感に浸って、誰よりも深みに沈んだ思い。
しばらく泣いてやっと落ち着いてきた。押さえ込んでいた不安と焦りが少しだけ解消された気がした。
僕の呼吸が落ち着いてから、ガルさんはポツポツと言葉を返してくれた。
「……お前には悪いが、俺はお前らが羨ましいな」
「なんで……?」
「俺にも兄弟がいるんだ。お前たちと同じとは言えねぇけど、俺ら兄弟も一線どころか何線も超えてる」
ガルさんも……?だから僕たちが兄弟でこんな関係になるのを止めようとしなかったのかな。でも、何線もって何?体の関係や恋愛関係とは違う何かがあるの?
「意外かも知れねぇが、俺も十年くらい前には可愛げがあってよ。それが気に食わなかった兄貴が俺を攫って洗脳して犯しやがったんだ。俺が怯えて泣くサマを見て悦ぶような奴だった」
「それは……嫉妬?」
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じゃあガルさんのお兄さんは、ガルさんのことが嫌いだから嫌がる事を無理矢理して楽しんでたってこと?そんなの、酷すぎる。僕はこう君が嫌がっても無理強いはしないし、ちゃんとこう君のためを一番に考える。それが一番違うんだろう。
「……で、だ。そのクソ兄貴の事をお前にも話さなきゃならねぇ事態になっちまった訳だが……」
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