【完】ゲームの世界で美人すぎる兄が狙われているが

輝石玲

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はじめまして見知った異世界!

5.兄がこんなにえっちだったなんて ❇︎

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 目が覚めるとそこは知らない場所だった。
 薄暗い部屋と雨の音。それに混ざって聞こえる話し声。

 そういえば、俺、人を殺したんだ………

 なんてその時の感覚を鮮明に思い出してしまった。それでも気持ちを切り替えないとみつ兄は守れない。そう思いながら声のする方、明かりが差し込むドアの方に向かった。

 そこで聞こえた会話は色々と不思議だった。


 みつ兄は俺が人を殺したのに自分が殺したと言った。
 それが酷く苦しい。俺のした事なのにみつ兄が罪を肩代わりするなんて悔しい。
 すぐに訂正してみつ兄は悪く無いと言いたかった。けど、気になる会話はこれで終わらなかった。

 スライムの色と能力の事だ。
 森であったスライムは緑。しかしよく見るとあれは黄緑だったらしい。黄緑と緑のスライムの違いなんて分からないし、黄緑スライムなんてゲームに表記もされていなかった。
 傷は確かに治してたし癒しのスライムなのはそうなのだろう。ただ、普通の癒しスライムとは違うなんて知らなかった。


 ゲームを知ってるからって油断してた。こんな設定がゲームにあったとしても実装できるわけがない。かみつぐは12歳から推奨されてるゲームだ。18禁設定が明るみにされても問題だ。

 そう考えていると、ドアの向こうからみつ兄の苦しそうな声が聞こえてきた。そっとドアを開いて覗くと、みつ兄は首を絞められていた。そして何かを話したかと思うと、今度はもっとあれな声が聞こえてきた。

「きもちぃ、きもちぃの、もっとぉ…♡」

 ………え?えっ!?き、きもちぃ……?何をしてるんだと思ってそっと部屋を覗く。するとみつ兄は狼みたいな耳と尻尾のついた大きな男の前で自慰をしていた。しかも、え、えっちなこと…を男に求めて………!?

「仕方ねぇなぁ。なら、そこで覗いてる弟君にやらしいとこ見せつけてやろうか」

 そう言って男はこっちを見た。時間差でみつ兄もこっちを見て驚いている。男に服を脱がされながら。
 ど、どうしよう。止めるべき?でも今のはみつ兄の方から誘ってて襲われてるわけじゃない。

 なんて戸惑ってると狼男の太い指がみつ兄の尻に入れられた。ひぇっ、痛くないのか…?

「はぁっ、ふ、とい…♡っやぁ……、きもちぃのやぁ………!」
「ケツ弄られて悦んでんの、身内に見られて気持ち良いか?すっげぇ締め付けだぞ」

 太い指を何度も出し入れされて高い声を出すみつ兄。顔を真っ赤にして、身体がビクビクして、すごく気持ちよさそうだ。
 気付けば目が離せなくなって、しばらくその様を見ていた。


 そして数分後、男はみつ兄を抱き上げてこっちに見せた。裸体のみつ兄の恥ずかしいトコがよく見えるように、脚を押さえて開かせて俺に見せつける。

「み、見ないで…こう君………!」

 涙目のみつ兄は手で下半身を隠そうとした。が、狼男はみつ兄の尻にバキバキのちんこの先を擦り始めた。びっくりしたみつ兄は男の腕にしがみつく。そのまま男はちんこをみつ兄に入れた。

「ひぁっ…、は、挿入って…くる……!やだ、やだぁ…♡」
「説得力が無ぇなぁ。吸い付いて締め付けておいて『嫌』かぁ?」

 少しずつ挿入っていくのをガン見してしまっている。本当にあんなのが入るのか…。
 なんて感心してると、俺も興奮して勃ててることに気付いた。

 男はみつ兄の脚を持って身体を浮かせ、そのまま下から貫き始めた。

「あっ…!はぁっ♡奥っ♡奥だめぇっ♡」
「トロトロの癖にキツイな。奥突く度にぎゅうぎゅう絞めてきやがる」
「イクっ♡そんなっ、乱暴にされたらっ…!あぁっ、い…っく……ぅ………!」

 そしてみつ兄は本当にイった。勢いよく射精しているのが、脚が開かれてよく見える。今、みつ兄ちんこ触って無かったよな…。なのに、あんな………
 覗きなんて最低だって分かっててもその場から離れられない。それどころか俺まで興奮して、とうとうそのままドアの裏で抜き始めた。


 角度的にドアが遮って見えなくなったけど、みつ兄の大きな声はドアの隙間からバッチリ聞こえる。

「あっ、やらっ♡いったばっか、出したばっかでっ…♡」
「痙攣止まんねぇなぁ?気持ち良いならいいだろ、そのまま頭空っぽにして喘いでろ」
「ひっ、あっ、すぐイクっ♡また、きちゃう…!」

 直接見えなくても聞こえてくる声。俺はドアを閉めずに隙間を残して、ドアの裏で背を向けて座り込んだ。
 ゲイビどころかAVすら見た事がない俺には刺激が強すぎて生々しい。それでも顔真っ赤にして泣きながら気持ち良さそうにする兄の、美人で可愛いみつ兄の乱れる姿がこんなにドキドキするなんて思わなかった。


 痛くなるほど勃ったちんこを鎮めようととりあえずズボンと下着を脱ぐ。下半身が靴下だけになって恥ずかしい姿だけど今は気にしてられない。ドアの隙間から聞こえてくる声と、肌がぶつかる音とぐちゃぐちゃという音。俺はそれに縋るように自慰を始める。

「やらっ♡もぅ、いきたくないっ♡」
「はぁ?まだ俺一回もイってねぇんだけど。手伝ってやってるんだからそれくらい付き合え」
「ぅあっ♡やだぁ♡きもちぃの、もういいっ…!も…いらな……あっ♡」

 切羽詰まったような叫び声。抵抗する声なのに助けようどころかもっと聞きたいってなる。

「んっ……はっ………」

 自分の手で不器用に抜きながら、なんでか出そうになる声を抑えた。後ろに仰け反りそうになるのを何とか耐えて、乱暴に扱く。
 保健の授業で先生が強くやりすぎちゃダメだって言ってたのに、強く擦るの気持ちいい……。

(あっ、くる……。出るっ………!)

 左手で口を押さえて声を押し殺して、俺は射精した。出した精液は床にポタポタと落ちて、今までで一番たくさん出たことを見て実感した。
 どうしよう。兄でシちゃった……

「あぁっ…♡まっ、なんかへんっ♡おかしいっ♡」

 後悔と焦りは一瞬で消えた。常に耳から入ってくる情報がいやらしくて、とても収まる気がしない。それどころかだんだん体が熱くなっていく。
 俺は結局、また同じように自慰をした。

「やらっ!ちがうのっ…♡ちがうのでちゃ……♡あっ、は、ぁあっ……!」
「あーあ、人の上で漏らしやがって……」

 焦るような絶叫が聞こえたと思ったら、水が落ちるような音が聞こえてきた。男が言うには漏らしたって…え、みつ兄、気持ちよくて漏らしたのか?
 ……想像したら、凄くえっちだ……。
 俺はそのまま、あとは想像で抜き続けた。
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