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復讐の旅、開始!
8.多様な種族の多様な支配
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飲み物はブルーベリーのジュースからホットミルクに変わり、糖分はビスケットからチョコレートに変わった。そして一旦休憩でタルトを食べることになった。なんでこんな甘味…。
「林檎のタルト、お口に合いませんでした?」
「いや、すっごく美味しいんだけど…こんな時間に甘いものを食べて太らないかが心配だ」
「あぁ、それなら問題ありません。旅の途中で戦い方を教える予定ですので、体はたくさん動かすことになりますよ」
座学だけじゃなくて実技もスパルタだったらどうしよう。喧嘩は得意だけど殺しは不慣れなんだよな…。しかもグルーは見て分かるほど体格が良く、実戦で鍛え上げられてそうだ。
「……そんなに凝視されると変な感じがします」
「あっ、悪い。凄い鍛えられてるから、やっぱり兵士って戦闘の経験が豊富なのかなって」
「これは体質です。もちろん体を動かさなければ筋肉はつきませんが、昔から成長しやすい体でしたので」
あー、なるほどな。背もアレもデカいもんな。やっぱり体質、生まれ持った才能の差か……。はぁ、敗北感。
ちょっと不貞腐れながらタルトをぺろっと平らげた。
●●●
休憩が終わって勉強を再開した。今は日付が変わる少し前くらいだ。数時間くらいは眠れるといいんだが…って、今日はもう散々休んだか。むしろ何でもしてくれたグルーを休ませるべきだ。
「さて、それでは教材のここを見てください」
本のページをめくり、一文を指差したグルー。
…ん?グルーの爪って黒かったっけ……?いや、今はそれより勉強に集中しないと。
グルーが指差したところには『人間の国は二十年に渡って他国を攻め落とし、領土は倍に増加した』と書いてある。
「人間は昔から決められていた不可侵を破り戦争を始めています。それが人間が他種族から敵対視される理由であり、同族から怯えられている理由でもあります。戦争に使われるのは兵器改造された人間ですから…」
「兵器改造…!?」
「はい。人間の体に魔力を注ぎ続けることで体と脳を破壊し、戦争の道具として使うのです。私は兵士として十二年前に城に潜入し、薬のサンプルを入手しました。その他にも…この世界では禁忌とされる『科学』を使い兵器を開発しています。その実験で…獣人の国の二割が奪われました」
本当に人間ってロクなことしないなー!元の世界でもそう、ミサイルだの地雷爆弾だの要らないものばっか作って何がしたいんだ!
それにしたって、やっぱり魔法と科学って共存させたらマズいんだな。特にこの世界みたいに魔法が一般的で強力だとなおさら禁忌とされる。この国のパワーバランスはどうなってるんだ。
「それからこれを。二十年前と現在の世界地図です」
「うーん…地図読むの苦手なんだけ、ど……?えっ、国一つ無くなってないか?」
「はい。四年前に妖精の国が壊滅しました。今いる宿も元は妖精の経営する宿屋でした。妖精の生き残りの一部は今もこの周辺で生きています。ですが…ほとんどが奴隷として捉えられてしまいました」
そうだよな、この国って奴隷が当たり前にいるっぽいもんな。俺も奴隷にされそうになってたし。
でもそうか…妖精はたった十六年で国を滅ぼされたのか。どれだけ残酷でどれだけ無念だったか、俺には想像もできない。そして今は獣人の国が少しずつ侵略されている。出来るだけ早くこの侵略を止めないと、手遅れになるかもしれない。グルーが急ぐ理由も分かる。
「でも、よくそんな暴君が暗殺されないな」
「…実は、人間の王の固有スキルは常人には抗えないほど強力なものなのです。それは『錯覚』と呼ばれ、どれだけ王を恨んでいてもスキルを使われてしまえば『王が絶対的に正しい』と錯覚してしまうのです」
うっわ…気持ち悪いな。そんな風に人を従えても何の意味も無いだろうに。なんだ、スキルが無ければ正当化されないようなゴミクズ野郎なのか?せめて王ならカリスマ性で人を従えてみせろよ。
「どの国でも、王と呼ばれるものの能力は決まっているようなものですから」
「そうなのか?」
「えぇ。人間は『錯覚』、獣人は『威厳』、悪魔は『威圧』、妖精は『慈愛』、古龍は『崇拝』と言われ、そのどれもが『支配』に繋がる力と言われています」
人間は『錯覚』。君主は正しく民は従うべきという常識を作ることで内乱を防いでいる。
獣人は『威厳』。血筋に囚われず、力ある者が頂に君臨する実力主義という思想で自然の摂理に従う。
悪魔は『威圧』。何より尊厳や礼儀を重んじて己の領域を守り、本能に従いながらも誇りを大事にする。
妖精は『慈愛』。深い愛情と思いやりによって助け合い、互いに強く信頼し合い統率者を讃える。
そして古龍は『崇拝』。伝承からしか情報を得られない種族であり、その実態は謎に包まれている。
こうやって並べると人間が異常に見えるな。古龍は違うベクトルで異質だが、人間はあまりにも従うべき何かが足りないように見える。
獣人は自然に従い、悪魔は理性に従い、妖精は愛情に従っている。でも人間は?血筋に従っているのか?それは本当に人間らしいと言えるのだろうか。
「なんだか虚しいな。人間なら伝統や先人の知恵に従って生きるべきじゃ無いのか?過去の人たちが積み上げたものを全て崩すなら、人間は良い方に変われないんじゃないのか?」
「…この世界の人間は、地位が高ければ高いほど過去の人などどうだっていいのです。生きる努力を彼らは知らないのですから」
………グルーも何か思うところがありそうだ。そりゃあそうだよな。グルーだってあの王に何か恨みがあって復讐をしようとしてるんだから。その恨みが何か俺から聞く気は無い。一瞬聞こうとしたけど、グルーが何とも言えない苦い表情をしていたから。
●●●
これで、文字と魔力の使い方とこの世界の現状をなんとなく知った。
最低限知っておくべきことをまとめてノートに書いておこう。
魔法は魔力の数値によって威力や使える回数が決まっている。そして誰でも使える魔法は練習次第で習得可能だが、固有スキルは生まれた時から決まっていて後から増えることはない。
この世界について、種族は『人間』『獣人』『悪魔』『妖精』『古龍』の五種族がいる。それぞれの種族ごとに国があるが、妖精の国は人間に滅ぼされている。古龍の国は封鎖されていて入れないし連絡を取ることもできない全くの謎だ。
……っと、こんなもんかな。他にも細かい補足をメモしておいて、やり方を覚えたばかりのアイテムボックスにノートをしまった。
●●●
まだ分からないことは少しずつグルーに教えてもらうことにして、今夜はもう休むことになった。明日からは獣人の国に向かって旅が始まる。グルーはそこである人を仲間にしたいらしい。
それぞれがベッドに入り灯りを消す。真っ暗なベッドの中でこの短期間で起こったこと、知ったことを深く考えた。正直国とか種族とかよく分かってない。俺の復讐は個人的なものだし、ただ標的が同じなら協力した方がいいと思っただけだ。
明日からは旅が始まる。早く休んで体の調子を整えないと。気持ちを切り替えて、俺は俺の思うままに進んでいくしかない。
ここはもう、俺の知らない世界なんだから。
ーーーーー???ーーーーー
あーあ、先を越されたか。仕方ない。この世界の人と接触する前に俺のとこに呼びたかったが…こうなったら少し見守ってみるか。
まったく、何のために家が燃えるのに急いで呼ぼうとしたのやら。俺の炎からは逃げられちまったが、まぁ場所は簡単に突き止められる。
十年ぶりだってのに顔も見れねぇなんて、俺は普通に寂しいぞ。ま、いずれ俺たちは再開する。そう遠くない将来に必ず。
「……あぁ、月が綺麗だ。お前の背中と同じ三日月だ」
あまりにも鋭く目に刺さる明るい三日月。色々な世界を旅して来たが、この世界は一際月が近い。
酒の入った盃に三日月を写して一気に飲み干す。三日月夜の酒は喉が焼ける。新月の夜の酒は水となんら変わり無く、満月の酒は簡単に酔いしれる。酒に弱いお前は新月の日にしか飲めなかったもんなぁ…。
再び酒を盃に注いで夜空に掲げる。
「……この世界で必ずお前の呪いを解いてやる。これはその誓いだ」
喉を焼く酒を半分だけ飲み、残った半分を霧に変えて月に送った。
「その時までどうか無事で。俺の『宵』」
同じ顔の俺の対を思い、その気配を感じる宿の屋上から飛び立った。
「林檎のタルト、お口に合いませんでした?」
「いや、すっごく美味しいんだけど…こんな時間に甘いものを食べて太らないかが心配だ」
「あぁ、それなら問題ありません。旅の途中で戦い方を教える予定ですので、体はたくさん動かすことになりますよ」
座学だけじゃなくて実技もスパルタだったらどうしよう。喧嘩は得意だけど殺しは不慣れなんだよな…。しかもグルーは見て分かるほど体格が良く、実戦で鍛え上げられてそうだ。
「……そんなに凝視されると変な感じがします」
「あっ、悪い。凄い鍛えられてるから、やっぱり兵士って戦闘の経験が豊富なのかなって」
「これは体質です。もちろん体を動かさなければ筋肉はつきませんが、昔から成長しやすい体でしたので」
あー、なるほどな。背もアレもデカいもんな。やっぱり体質、生まれ持った才能の差か……。はぁ、敗北感。
ちょっと不貞腐れながらタルトをぺろっと平らげた。
●●●
休憩が終わって勉強を再開した。今は日付が変わる少し前くらいだ。数時間くらいは眠れるといいんだが…って、今日はもう散々休んだか。むしろ何でもしてくれたグルーを休ませるべきだ。
「さて、それでは教材のここを見てください」
本のページをめくり、一文を指差したグルー。
…ん?グルーの爪って黒かったっけ……?いや、今はそれより勉強に集中しないと。
グルーが指差したところには『人間の国は二十年に渡って他国を攻め落とし、領土は倍に増加した』と書いてある。
「人間は昔から決められていた不可侵を破り戦争を始めています。それが人間が他種族から敵対視される理由であり、同族から怯えられている理由でもあります。戦争に使われるのは兵器改造された人間ですから…」
「兵器改造…!?」
「はい。人間の体に魔力を注ぎ続けることで体と脳を破壊し、戦争の道具として使うのです。私は兵士として十二年前に城に潜入し、薬のサンプルを入手しました。その他にも…この世界では禁忌とされる『科学』を使い兵器を開発しています。その実験で…獣人の国の二割が奪われました」
本当に人間ってロクなことしないなー!元の世界でもそう、ミサイルだの地雷爆弾だの要らないものばっか作って何がしたいんだ!
それにしたって、やっぱり魔法と科学って共存させたらマズいんだな。特にこの世界みたいに魔法が一般的で強力だとなおさら禁忌とされる。この国のパワーバランスはどうなってるんだ。
「それからこれを。二十年前と現在の世界地図です」
「うーん…地図読むの苦手なんだけ、ど……?えっ、国一つ無くなってないか?」
「はい。四年前に妖精の国が壊滅しました。今いる宿も元は妖精の経営する宿屋でした。妖精の生き残りの一部は今もこの周辺で生きています。ですが…ほとんどが奴隷として捉えられてしまいました」
そうだよな、この国って奴隷が当たり前にいるっぽいもんな。俺も奴隷にされそうになってたし。
でもそうか…妖精はたった十六年で国を滅ぼされたのか。どれだけ残酷でどれだけ無念だったか、俺には想像もできない。そして今は獣人の国が少しずつ侵略されている。出来るだけ早くこの侵略を止めないと、手遅れになるかもしれない。グルーが急ぐ理由も分かる。
「でも、よくそんな暴君が暗殺されないな」
「…実は、人間の王の固有スキルは常人には抗えないほど強力なものなのです。それは『錯覚』と呼ばれ、どれだけ王を恨んでいてもスキルを使われてしまえば『王が絶対的に正しい』と錯覚してしまうのです」
うっわ…気持ち悪いな。そんな風に人を従えても何の意味も無いだろうに。なんだ、スキルが無ければ正当化されないようなゴミクズ野郎なのか?せめて王ならカリスマ性で人を従えてみせろよ。
「どの国でも、王と呼ばれるものの能力は決まっているようなものですから」
「そうなのか?」
「えぇ。人間は『錯覚』、獣人は『威厳』、悪魔は『威圧』、妖精は『慈愛』、古龍は『崇拝』と言われ、そのどれもが『支配』に繋がる力と言われています」
人間は『錯覚』。君主は正しく民は従うべきという常識を作ることで内乱を防いでいる。
獣人は『威厳』。血筋に囚われず、力ある者が頂に君臨する実力主義という思想で自然の摂理に従う。
悪魔は『威圧』。何より尊厳や礼儀を重んじて己の領域を守り、本能に従いながらも誇りを大事にする。
妖精は『慈愛』。深い愛情と思いやりによって助け合い、互いに強く信頼し合い統率者を讃える。
そして古龍は『崇拝』。伝承からしか情報を得られない種族であり、その実態は謎に包まれている。
こうやって並べると人間が異常に見えるな。古龍は違うベクトルで異質だが、人間はあまりにも従うべき何かが足りないように見える。
獣人は自然に従い、悪魔は理性に従い、妖精は愛情に従っている。でも人間は?血筋に従っているのか?それは本当に人間らしいと言えるのだろうか。
「なんだか虚しいな。人間なら伝統や先人の知恵に従って生きるべきじゃ無いのか?過去の人たちが積み上げたものを全て崩すなら、人間は良い方に変われないんじゃないのか?」
「…この世界の人間は、地位が高ければ高いほど過去の人などどうだっていいのです。生きる努力を彼らは知らないのですから」
………グルーも何か思うところがありそうだ。そりゃあそうだよな。グルーだってあの王に何か恨みがあって復讐をしようとしてるんだから。その恨みが何か俺から聞く気は無い。一瞬聞こうとしたけど、グルーが何とも言えない苦い表情をしていたから。
●●●
これで、文字と魔力の使い方とこの世界の現状をなんとなく知った。
最低限知っておくべきことをまとめてノートに書いておこう。
魔法は魔力の数値によって威力や使える回数が決まっている。そして誰でも使える魔法は練習次第で習得可能だが、固有スキルは生まれた時から決まっていて後から増えることはない。
この世界について、種族は『人間』『獣人』『悪魔』『妖精』『古龍』の五種族がいる。それぞれの種族ごとに国があるが、妖精の国は人間に滅ぼされている。古龍の国は封鎖されていて入れないし連絡を取ることもできない全くの謎だ。
……っと、こんなもんかな。他にも細かい補足をメモしておいて、やり方を覚えたばかりのアイテムボックスにノートをしまった。
●●●
まだ分からないことは少しずつグルーに教えてもらうことにして、今夜はもう休むことになった。明日からは獣人の国に向かって旅が始まる。グルーはそこである人を仲間にしたいらしい。
それぞれがベッドに入り灯りを消す。真っ暗なベッドの中でこの短期間で起こったこと、知ったことを深く考えた。正直国とか種族とかよく分かってない。俺の復讐は個人的なものだし、ただ標的が同じなら協力した方がいいと思っただけだ。
明日からは旅が始まる。早く休んで体の調子を整えないと。気持ちを切り替えて、俺は俺の思うままに進んでいくしかない。
ここはもう、俺の知らない世界なんだから。
ーーーーー???ーーーーー
あーあ、先を越されたか。仕方ない。この世界の人と接触する前に俺のとこに呼びたかったが…こうなったら少し見守ってみるか。
まったく、何のために家が燃えるのに急いで呼ぼうとしたのやら。俺の炎からは逃げられちまったが、まぁ場所は簡単に突き止められる。
十年ぶりだってのに顔も見れねぇなんて、俺は普通に寂しいぞ。ま、いずれ俺たちは再開する。そう遠くない将来に必ず。
「……あぁ、月が綺麗だ。お前の背中と同じ三日月だ」
あまりにも鋭く目に刺さる明るい三日月。色々な世界を旅して来たが、この世界は一際月が近い。
酒の入った盃に三日月を写して一気に飲み干す。三日月夜の酒は喉が焼ける。新月の夜の酒は水となんら変わり無く、満月の酒は簡単に酔いしれる。酒に弱いお前は新月の日にしか飲めなかったもんなぁ…。
再び酒を盃に注いで夜空に掲げる。
「……この世界で必ずお前の呪いを解いてやる。これはその誓いだ」
喉を焼く酒を半分だけ飲み、残った半分を霧に変えて月に送った。
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