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新しい生活

110話 ルーティーン

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ここでの生活にも慣れ、1日の流れが固定され始めた


朝、グドは出勤に少し時間がかかるから早朝に家を出る
僕もグドの時間に合わせて起きて、早めの朝食をとった後にグドを見送る

「行ってきまぁす!」
「ん、いってらっしゃい」

日が出て間も無い時間に出るグドを見送るのは、グドが何も言わずに僕から離れるのが少し怖いから
グドが「行ってきます」を言うこの瞬間がなんだかんだ愛おしい


グドが出てからはお昼まで掃除と片付け
森の中にあるだけあって、木の葉や土がすぐに入り込む
それにせっかく綺麗な状態で貰ったから、綺麗に使いたい
こじんまりとしていても、幼少期を過ごした部屋よりは全然居心地がいい
洗濯も天気がいい日の朝にしないといけない
外に干しておけば夕方には乾く


簡単な昼食をとった後は狩をする
毎日獲物が見つかるとも限らないから、ある程度は貯めて置かないといけない
この日は鳥が2羽獲れた
ナイフで鳥を狩るのはなかなかに大変だ
木に止まっている鳥を、気付かれるより速く仕留めないといけない
群れで止まっていても多くて3羽しか一度に獲れないだろう
ミスをすれば全て逃す

狩った後は処理
血抜きをして捌いた後に加工して保存期間を長くする
焼いて干すだけでもなかなかに美味しくなるが、燻製も美味しい
なんか、リアルサバイバルになってる…
処理をした後は服についた血を洗わないといけない
一応は狩をする時用の服だけど、放っておくと染みて余計に汚れて見えるからちゃんと血はすぐに落とす
ちなみに、血を落とした後は軽く干して、次の日にちゃんと洗濯をしないといけない
血を落とす時についでに水浴びをして体を洗う


夕方、洗濯物を取り入れて畳んでしまう
ぱぱっと終わらせたら、火を焚いて水を沸かし夕飯の支度をする
メジャーなメニューは、町で買ったパンとスープと加工した肉
質素だけどこれで十分だ
グドは食事の必要が無いし、僕は栄養が取れればいいくらいに思ってる


夜、日が沈んだころにグドは帰ってくる
片道が長くても、グドは僕を目印に転移できるから帰りは比較的早い
用意しておいた食事をとり、洗い物を済ませて部屋着に着替える
その後は日によって違う
グドが仕事で何があったのか話してくれたり、読書をしたり、お月見をしたり……
その中でも一つ、あまり普通じゃないこともするようになった

「カーメリアっ!ねぇ、今日もいい?」
「また?いいけど……」

何故かグドは僕の性処理をするようになった
最後までする訳でもなく、ただグドが僕に触れるだけ
こんな事が普通じゃないってことくらいわかるけど、グドがルンルンでしてくるからちょっと断りづらい
グドに触れられるようになってから僕の体は少しずつ変わり始めている
なんと言うか…性感帯が増えた
グドには性欲が無いらしいのに、なんでこんなことするのか理解できない
ただ反応を見て楽しんでいるのだろうか
許してる僕も僕で大概だろうけど


その日の夜にしていることがひと段落つくと、すぐに就寝だ
一部屋にベッドがふたつあるけど、グドは僕が眠りに着くまでは僕のベッドに座ってる
前に夜中に目が覚めたときグドが自分のベッドで眠っていたから、僕が眠った後はちゃんと戻って寝てるみたい


そうして1日は終わる
たまに買い物に行ったりと変わることもあるけど、基本的にはこんな感じになった




あの日、人を拾うまではね
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