85 / 161
役目を果たす時
84話 最後の準備
しおりを挟む
魔法は間接的で、罪悪感や実感が湧きづらい戦闘方法
その代わり、同じ魔法職相手だと防がれることも魔法を乗っ取られることもある
剣は直接的で、罪悪感や実感が湧きやすい戦闘方法
実力があればどんな敵でも倒すことが出来る
その代わりに、切る感覚がダイレクトに伝わってくる
グドはそう言った
「敵を切って何が悪い…って、そんな感じで罪悪感が起きないんだろうな、お前は」
「まぁ、相手が大切な人じゃなければ、殺せと言われたら多分殺す」
なるほど、新しい自分が知れた
結構ひどい性格をしてたんだね
傷付くことに慣れたら、傷付けることにも慣れるんだな…
「ところで、仕事内容を全然知らないんだけど、僕はどうすればいい?」
「まーまー、行ってから教えるって。お前は、いつも通りの服装で剣だけ持って行けばいいからな」
いつも通りって…このパジャマ見たいに真っ白でシンプルな服で?
どうやら今着てる服が神子の正装らしい
覚醒している今は、力を使えばデザインが少し変わるとか
試しに、髪の毛が銀に変わるギリギリまで発動してみた
確かに、服の形状は変わらないけど複雑な青緑の模様が一部に浮かび上がってきた
当日はこの状態で仕事をするらしい
「最大まで力を使うと、更にデザインが変わる…んだけど」
「反動が来るから出来る限り使うな、でしょ?分かってるよ」
もう少しで当日なのに、結局は情報が無い
あるとすれば、僕に言おうとしないこと…それから恐らく戦闘があること
そんなことしか知らずに、また一日を終える
そしてようやく訪れた当日
神殿の馬車に乗る直前、グドとジルはそれぞれの主人の体内に力として入り込んだ
何回か試しでやった事はあるけど、本当に不思議な感覚になる
魔力が安定して、グドと一部の意識が融合して、力の使い方が不思議と分かる
そして、妖精と一体化してる間はずっと銀髪のまま変わらない
そして今回、大神官であるケイ様も同行するらしい
神子と大神官…神に直接関係する僕達が招待された場所
一体どこで何をするんだろうか
それも結局知らないまま、ただエリーは僕に
「私たちの仕事は最後の方だから、それまでは楽にしてればいいからな」
とだけ言った
仕事は最後の方…それまでは待機ってことだろうか
『神子の仕事』なんてものがどんなことか、全く想像がつかない
僕は妖精ドライアドの始末しか役目を知らない
……まさか、本当にそれが今回の仕事?
ドライアドと接触するってことは、ローズと接触する可能性が大きい
でも、『私たちの仕事は最後の方』がどう言う意味か分からない
やっぱり違うことかな
ずっと考えても分からないまま、僕達はラディクス王国の王城に到着した
その代わり、同じ魔法職相手だと防がれることも魔法を乗っ取られることもある
剣は直接的で、罪悪感や実感が湧きやすい戦闘方法
実力があればどんな敵でも倒すことが出来る
その代わりに、切る感覚がダイレクトに伝わってくる
グドはそう言った
「敵を切って何が悪い…って、そんな感じで罪悪感が起きないんだろうな、お前は」
「まぁ、相手が大切な人じゃなければ、殺せと言われたら多分殺す」
なるほど、新しい自分が知れた
結構ひどい性格をしてたんだね
傷付くことに慣れたら、傷付けることにも慣れるんだな…
「ところで、仕事内容を全然知らないんだけど、僕はどうすればいい?」
「まーまー、行ってから教えるって。お前は、いつも通りの服装で剣だけ持って行けばいいからな」
いつも通りって…このパジャマ見たいに真っ白でシンプルな服で?
どうやら今着てる服が神子の正装らしい
覚醒している今は、力を使えばデザインが少し変わるとか
試しに、髪の毛が銀に変わるギリギリまで発動してみた
確かに、服の形状は変わらないけど複雑な青緑の模様が一部に浮かび上がってきた
当日はこの状態で仕事をするらしい
「最大まで力を使うと、更にデザインが変わる…んだけど」
「反動が来るから出来る限り使うな、でしょ?分かってるよ」
もう少しで当日なのに、結局は情報が無い
あるとすれば、僕に言おうとしないこと…それから恐らく戦闘があること
そんなことしか知らずに、また一日を終える
そしてようやく訪れた当日
神殿の馬車に乗る直前、グドとジルはそれぞれの主人の体内に力として入り込んだ
何回か試しでやった事はあるけど、本当に不思議な感覚になる
魔力が安定して、グドと一部の意識が融合して、力の使い方が不思議と分かる
そして、妖精と一体化してる間はずっと銀髪のまま変わらない
そして今回、大神官であるケイ様も同行するらしい
神子と大神官…神に直接関係する僕達が招待された場所
一体どこで何をするんだろうか
それも結局知らないまま、ただエリーは僕に
「私たちの仕事は最後の方だから、それまでは楽にしてればいいからな」
とだけ言った
仕事は最後の方…それまでは待機ってことだろうか
『神子の仕事』なんてものがどんなことか、全く想像がつかない
僕は妖精ドライアドの始末しか役目を知らない
……まさか、本当にそれが今回の仕事?
ドライアドと接触するってことは、ローズと接触する可能性が大きい
でも、『私たちの仕事は最後の方』がどう言う意味か分からない
やっぱり違うことかな
ずっと考えても分からないまま、僕達はラディクス王国の王城に到着した
13
お気に入りに追加
358
あなたにおすすめの小説

本当に悪役なんですか?
メカラウロ子
BL
気づいたら乙女ゲームのモブに転生していた主人公は悪役の取り巻きとしてモブらしからぬ行動を取ってしまう。
状況が掴めないまま戸惑う主人公に、悪役令息のアルフレッドが意外な行動を取ってきて…
ムーンライトノベルズ にも掲載中です。

乙女ゲームのサポートメガネキャラに転生しました
西楓
BL
乙女ゲームのサポートキャラとして転生した俺は、ヒロインと攻略対象を無事くっつけることが出来るだろうか。どうやらヒロインの様子が違うような。距離の近いヒロインに徐々に不信感を抱く攻略対象。何故か攻略対象が接近してきて…
ほのほのです。
※有難いことに別サイトでその後の話をご希望されました(嬉しい😆)ので追加いたしました。

【完結】竜を愛する悪役令嬢と、転生従者の謀りゴト
しゃもじ
BL
貴族の間で婚約破棄が流行し、歪みに歪んだサンドレア王国。
飛竜騎士団率いる悪役令嬢のもとに従者として転生した主人公グレイの目的は、前世で成し遂げられなかったゲームクリア=大陸統治を目指すこと、そして敬愛するメルロロッティ嬢の幸せを成就すること。
前世の記憶『予知』のもと、目的達成のためグレイは奔走するが、メルロロッティ嬢の婚約破棄後、少しずつ歴史は歪曲しグレイの予知からズレはじめる……
*主人公の股緩め、登場キャラ貞操観念低め、性癖尖り目、ピュア成分低めです。苦手な方はご注意ください。
*他サイト様にも投稿している作品です。
悪役令息の七日間
リラックス@ピロー
BL
唐突に前世を思い出した俺、ユリシーズ=アディンソンは自分がスマホ配信アプリ"王宮の花〜神子は7色のバラに抱かれる〜"に登場する悪役だと気付く。しかし思い出すのが遅過ぎて、断罪イベントまで7日間しか残っていない。
気づいた時にはもう遅い、それでも足掻く悪役令息の話。【お知らせ:2024年1月18日書籍発売!】
【完結・ルート分岐あり】オメガ皇后の死に戻り〜二度と思い通りにはなりません〜
ivy
BL
魔術師の家門に生まれながら能力の発現が遅く家族から虐げられて暮らしていたオメガのアリス。
そんな彼を国王陛下であるルドルフが妻にと望み生活は一変する。
幸せになれると思っていたのに生まれた子供共々ルドルフに殺されたアリスは目が覚めると子供の頃に戻っていた。
もう二度と同じ轍は踏まない。
そう決心したアリスの戦いが始まる。
悪役令嬢でも素材はいいんだから楽しく生きなきゃ損だよね!
ペトラ
恋愛
ぼんやりとした意識を覚醒させながら、自分の置かれた状況を考えます。ここは、この世界は、途中まで攻略した乙女ゲームの世界だと思います。たぶん。
戦乙女≪ヴァルキュリア≫を育成する学園での、勉強あり、恋あり、戦いありの恋愛シミュレーションゲーム「ヴァルキュリア デスティニー~恋の最前線~」通称バル恋。戦乙女を育成しているのに、なぜか共学で、男子生徒が目指すのは・・・なんでしたっけ。忘れてしまいました。とにかく、前世の自分が死ぬ直前まではまっていたゲームの世界のようです。
前世は彼氏いない歴イコール年齢の、ややぽっちゃり(自己診断)享年28歳歯科衛生士でした。
悪役令嬢でもナイスバディの美少女に生まれ変わったのだから、人生楽しもう!というお話。
他サイトに連載中の話の改訂版になります。
【完結】だから俺は主人公じゃない!
美兎
BL
ある日通り魔に殺された岬りおが、次に目を覚ましたら別の世界の人間になっていた。
しかもそれは腐男子な自分が好きなキャラクターがいるゲームの世界!?
でも自分は名前も聞いた事もないモブキャラ。
そんなモブな自分に話しかけてきてくれた相手とは……。
主人公がいるはずなのに、攻略対象がことごとく自分に言い寄ってきて大混乱!
だから、…俺は主人公じゃないんだってば!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる