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役目を果たす時
81話 好きになるということ
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目が覚めると、ベッドの上だった
少し熱い頭で何があったのかしばらく考える
えーっと、儀式をして熱が出て?
で、熱くて苦しくて薬が効かなくて…
そうだ、薬
グドが薬を持ってきたけど……
あ、思い出した
グドが僕に座薬を入れて、しかもその後……
いやいやいや、なんでグドが僕の性処理までしたの!?
流石におかしい!
「あ、カメリア起きたみたいだな」
「げっ、グド……」
「げっ、て何!?来ない方がよかった!?」
いや、自分のした事を考えて…やっぱ考えなくていい
全部忘れて…ほんとに……
だってあんな声出て、しかも座薬入れられた時にお尻の中いじられてその気になったとか……
文章に簡潔にまとめると恥ずかしい!
「……カメリア?顔赤いけど…まだ熱っぽいみたいだな」
グドに額を触れられるのですら身構える
もう熱のせいで顔が赤いのか、恥ずかしいせいなのか分からない
あぁ、もう泣きたくなる……
「あー、もしかして昨夜のこと気にしてる?ごめんって、ちょっといたずらはしたけど後始末だってしただろ?」
そういうことじゃない
そうだけど、そうじゃない
あんなのが記憶に残って、恥ずかしさでどうにかなりそうだ
「……カメリア、お前は男が恋愛対象だよな。でも世の中の男はみんなお前みたいなのじゃ無い、ケダモノばっかだ。将来恋人ができた時に、相手に求められたらどうするつもりだ?」
「そ、れは……」
グドの言う通りだとは思う
誰かと付き合えば、必ずじゃなくてもその時は来るだろうし
でも僕は男同士でのしかたなんて知らない
僕には覚悟も知識も何も無い
今のところ『断る』以外の選択肢は無い
僕だって好きな人の要求には応えたい
「グドは、その…男同士での最後までって、知ってる?」
「知らなきゃこんなこと話さないだろ?……知りたい?」
そりゃあ知りたい
知識くらいは欲しい
けど、グドが本当に素直に教えてくれるのかな…
昨日だけでだいぶ信用が無くなってる
「もちろん教えてやる。けど教えるのは役目を果たした後だ。今のうちから堕落されたら困っちゃうからな」
……結局、今は教えてもらえないみたい、か
まぁいつか分かるならいいか
それにしても、恋人か……
なんだかんだ一回もできたこと無いんだよな
前世を含めても
今の…これからの僕が誰かを好きになることなんて出来るのかな
何年も想い続けてきたハルが大切な人を何度も傷つけ殺してたなんて知れば、誰かを簡単に好きになる程の余裕は無くなる
みんな、疑わないといけないなんて思ってしまう
グドは大切で大好きだけど、それはお互いに恋愛のそれじゃ無い
あくまで主従、相棒、誰よりも物理的に距離が近い存在だ
いや、そもそも好きになってもその相手が好いてくれるとも限らない
今の今まで頭の中からすり抜けてたけど、ここは乙女ゲームの世界なんだ
アズだって僕がハルを好きだと知った時に困惑していた
……正直、僕はもう諦めてるのかもしれない
常に側にいてくれるグドに、前世から変わらず大好きな姉もいる
これ以上、何かを望むのは贅沢な気がするな
少し熱い頭で何があったのかしばらく考える
えーっと、儀式をして熱が出て?
で、熱くて苦しくて薬が効かなくて…
そうだ、薬
グドが薬を持ってきたけど……
あ、思い出した
グドが僕に座薬を入れて、しかもその後……
いやいやいや、なんでグドが僕の性処理までしたの!?
流石におかしい!
「あ、カメリア起きたみたいだな」
「げっ、グド……」
「げっ、て何!?来ない方がよかった!?」
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そういうことじゃない
そうだけど、そうじゃない
あんなのが記憶に残って、恥ずかしさでどうにかなりそうだ
「……カメリア、お前は男が恋愛対象だよな。でも世の中の男はみんなお前みたいなのじゃ無い、ケダモノばっかだ。将来恋人ができた時に、相手に求められたらどうするつもりだ?」
「そ、れは……」
グドの言う通りだとは思う
誰かと付き合えば、必ずじゃなくてもその時は来るだろうし
でも僕は男同士でのしかたなんて知らない
僕には覚悟も知識も何も無い
今のところ『断る』以外の選択肢は無い
僕だって好きな人の要求には応えたい
「グドは、その…男同士での最後までって、知ってる?」
「知らなきゃこんなこと話さないだろ?……知りたい?」
そりゃあ知りたい
知識くらいは欲しい
けど、グドが本当に素直に教えてくれるのかな…
昨日だけでだいぶ信用が無くなってる
「もちろん教えてやる。けど教えるのは役目を果たした後だ。今のうちから堕落されたら困っちゃうからな」
……結局、今は教えてもらえないみたい、か
まぁいつか分かるならいいか
それにしても、恋人か……
なんだかんだ一回もできたこと無いんだよな
前世を含めても
今の…これからの僕が誰かを好きになることなんて出来るのかな
何年も想い続けてきたハルが大切な人を何度も傷つけ殺してたなんて知れば、誰かを簡単に好きになる程の余裕は無くなる
みんな、疑わないといけないなんて思ってしまう
グドは大切で大好きだけど、それはお互いに恋愛のそれじゃ無い
あくまで主従、相棒、誰よりも物理的に距離が近い存在だ
いや、そもそも好きになってもその相手が好いてくれるとも限らない
今の今まで頭の中からすり抜けてたけど、ここは乙女ゲームの世界なんだ
アズだって僕がハルを好きだと知った時に困惑していた
……正直、僕はもう諦めてるのかもしれない
常に側にいてくれるグドに、前世から変わらず大好きな姉もいる
これ以上、何かを望むのは贅沢な気がするな
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