76 / 161
転生した意味
75話 大っ嫌い
しおりを挟む
不朽の園を後にして、泉殿の一室のエリーの部屋まで来た
白系統でまとめられた質素な広い部屋
そこで僕はエリーにこれまでのことをザックリと話した
話した出来事の一つ一つにわかりやすく一喜一憂している
「なるほど…あのバカ王子は私たちの入れ替わりに気付いてなかったと……はぁ!?」
「僕以上にわかりやすく怒るね…」
「怒るだろ普通!想い人とその姉の見分けくらいつけられないとかあのアホ王子は本当にもう……!」
さっきからハルのことをバカとかアホとか言って陰で罵倒しまくる姿はまんま彩芽だ
きっとエリーなら本人の目の前でも言うんだろうな
ずっと昔に本当に目の前で言ってたことを僕が知る機会は無い
あれ?
そういえばエリーが『想い人とその姉』って言ってたよね
「…ハルの想い人って………」
「ん?あー、あのザコ王子は昔ミリーの事が好きだったんだとよ。今はどうかは知らないけど……」
「残念ながら、今もまだズルズル引きずってるみたいだ」
エリーとグドから告げられたまさかの情報
ハルが僕のことを好き?
昔から、今も?
え、いらない…
いや僕も昔は凄い好きだったけど、姉を殺そうとした…というか殺したから今はむしろ大っ嫌い
でもそう……ハルは僕のことを想ってくれてたんだ
ならなんで僕から1番大切な人を何度も奪おうとしたんだろう
グドが言ってたようにエリーが僕とハルを遠ざけようとしてたから?
だからエリーが邪魔だった?
「僕は、僕の大切な人を傷つけるような人は大嫌い。それどころか何度も殺そうとして……」
「私もだ。あのクズ王子は本当にいっぺん死ぬべきだと思う。まぁ、ドライアドと戦うために私は高度な魔法を、ミリーは身体の強化能力を神様から貰ってるからな。多分サクッと殺せる」
エリーの言うことには共感しか無いけど、ストレートに言葉にするとやっぱり物騒な気がする
サクッとって言っても今の僕じゃ弱いままだ
今はまだ治ったばかりで休憩中だけど、また早く剣を触れるようになれたらいいな
あ、でも、ひとつ共感出来ない事がある
「……殺すより、もっと酷いことをした方がいいと思う。それこそ本当に死にたくなるような地獄を経験させるレベルで」
「わぁ…ミリーお前だいぶ悪いこと考えるようになったんだな…。ま、でもそれは賛成。いつかその時が来たら今までの分たくさん虐めてやればいいな」
エリーはとっても悪い顔で笑った
僕とそっくりな顔でこんなにも悪そうに強そうに見えるなら、僕ももっと強そうに見えるようなるかな
なんて考えてると、直ぐそばでグドがボソッと
「この双子すっごい物騒…」
って笑いながら呟いた
ドライアドとローズを殺すため、きっといつか城へ行くことになる
その時にはとびっきりの笑顔でハルに会いたいな
笑って、ザマァみろ、自業自得だって言ってやりたい
そして暫くの時間、僕はエリーと楽しくお喋りしていた
白系統でまとめられた質素な広い部屋
そこで僕はエリーにこれまでのことをザックリと話した
話した出来事の一つ一つにわかりやすく一喜一憂している
「なるほど…あのバカ王子は私たちの入れ替わりに気付いてなかったと……はぁ!?」
「僕以上にわかりやすく怒るね…」
「怒るだろ普通!想い人とその姉の見分けくらいつけられないとかあのアホ王子は本当にもう……!」
さっきからハルのことをバカとかアホとか言って陰で罵倒しまくる姿はまんま彩芽だ
きっとエリーなら本人の目の前でも言うんだろうな
ずっと昔に本当に目の前で言ってたことを僕が知る機会は無い
あれ?
そういえばエリーが『想い人とその姉』って言ってたよね
「…ハルの想い人って………」
「ん?あー、あのザコ王子は昔ミリーの事が好きだったんだとよ。今はどうかは知らないけど……」
「残念ながら、今もまだズルズル引きずってるみたいだ」
エリーとグドから告げられたまさかの情報
ハルが僕のことを好き?
昔から、今も?
え、いらない…
いや僕も昔は凄い好きだったけど、姉を殺そうとした…というか殺したから今はむしろ大っ嫌い
でもそう……ハルは僕のことを想ってくれてたんだ
ならなんで僕から1番大切な人を何度も奪おうとしたんだろう
グドが言ってたようにエリーが僕とハルを遠ざけようとしてたから?
だからエリーが邪魔だった?
「僕は、僕の大切な人を傷つけるような人は大嫌い。それどころか何度も殺そうとして……」
「私もだ。あのクズ王子は本当にいっぺん死ぬべきだと思う。まぁ、ドライアドと戦うために私は高度な魔法を、ミリーは身体の強化能力を神様から貰ってるからな。多分サクッと殺せる」
エリーの言うことには共感しか無いけど、ストレートに言葉にするとやっぱり物騒な気がする
サクッとって言っても今の僕じゃ弱いままだ
今はまだ治ったばかりで休憩中だけど、また早く剣を触れるようになれたらいいな
あ、でも、ひとつ共感出来ない事がある
「……殺すより、もっと酷いことをした方がいいと思う。それこそ本当に死にたくなるような地獄を経験させるレベルで」
「わぁ…ミリーお前だいぶ悪いこと考えるようになったんだな…。ま、でもそれは賛成。いつかその時が来たら今までの分たくさん虐めてやればいいな」
エリーはとっても悪い顔で笑った
僕とそっくりな顔でこんなにも悪そうに強そうに見えるなら、僕ももっと強そうに見えるようなるかな
なんて考えてると、直ぐそばでグドがボソッと
「この双子すっごい物騒…」
って笑いながら呟いた
ドライアドとローズを殺すため、きっといつか城へ行くことになる
その時にはとびっきりの笑顔でハルに会いたいな
笑って、ザマァみろ、自業自得だって言ってやりたい
そして暫くの時間、僕はエリーと楽しくお喋りしていた
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
292
1 / 4
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる