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転生した意味
65話 新たな復讐相手
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ハルが、あの事故を起こした
ハルは僕たちを殺そうとした…?
その現実が飲み込めない
グドがこんな嘘を言わないって分かってるから、それが本当なんだと分かるけど
「……ねぇカメリア、何で俺が騎士団長だった頃に処刑されたか知らないよな」
「そ、それは僕に刺客を送った冤罪じゃ……」
「冤罪じゃ無いんだ。あれもハルジオンの計画だった」
「え?」
冤罪じゃ無い?
それじゃあグドが本当に送ったの?
「あいつに言われたんだ。『国外追放か処刑か選べ』ってな。あいつは俺がお前を気にかけてることを知ってた。だから、何もしないで追い出されるか、王太子妃殺害で処刑されるかの二択を出してきた」
「なんでそんな………」
どっちもグドに利が無い
それに、騎士団長が処刑されたってことはグドが後者を選んだって事だよね
「まぁ要するに、『生きて離れるか、あの世で一緒になるか』の選択肢を出してきたってこと。どっちも嫌だった俺は、お前を守って一度死ぬことにした。そして別人としてお前のそばにいる事にしたんだ」
「つまり、自分の意思で妖精として僕のとこに来たってこと?」
「そ!ぜーんぶ計画通り!現状まで、都合が悪かったことはカメリアが失明した事だけ。正直このタイミングで神殿に来れたのは『運が良い』と言わざるを得ないね」
神殿に何かある?
グドはなんでずっと何も教えてくれなったんだろう
それともう一つ
どうしても気になることがあった
アイリスとハルの仲が良く無いのは分かった
でも何で……
「なんで、ハルは僕とアイリスを殺そうとしたの?」
「……そ、れは、違うんだ」
違う?
事故を起こしたのは僕達を殺す為じゃ無い?
あの事故はお城に向かう途中で起きた
お城に来させたく無かったから……?
「事故の直前のこと、覚えてるか?」
「え?えっと、特に何も無かったと思うけど」
「じゃあ、事故が起こされる前日のことは?」
「確か、熱を出して寝込んでたっけ。一週間近く熱が下がらなくて、事故の日にようやく治った……」
そうだ、本当は事故当日は僕はお城に行かない予定だった
たまたま熱が引いて体調が良くなったから急遽行くことになって…
じゃあ、ハルが事故を起こした理由って、僕達を殺す為じゃ無くてアイリスを殺す為?
「気付いたみたいだな。ハルジオンはずっとアイリスを邪魔だと思ってたんだ。だから、お前が来ないはずの日を狙った」
「そんな……」
僕がずっと好きだった人は、僕の一番大切な人を殺した人だった
そして、アイリスと入れ替わった僕を何度も殺そうとした
この瞬間、ハルジオンは一瞬で憎むべき相手になった
あいつを王になどしては駄目だ
あいつには、それなりに苦痛を与えないと僕の気が済まない
ハルは僕たちを殺そうとした…?
その現実が飲み込めない
グドがこんな嘘を言わないって分かってるから、それが本当なんだと分かるけど
「……ねぇカメリア、何で俺が騎士団長だった頃に処刑されたか知らないよな」
「そ、それは僕に刺客を送った冤罪じゃ……」
「冤罪じゃ無いんだ。あれもハルジオンの計画だった」
「え?」
冤罪じゃ無い?
それじゃあグドが本当に送ったの?
「あいつに言われたんだ。『国外追放か処刑か選べ』ってな。あいつは俺がお前を気にかけてることを知ってた。だから、何もしないで追い出されるか、王太子妃殺害で処刑されるかの二択を出してきた」
「なんでそんな………」
どっちもグドに利が無い
それに、騎士団長が処刑されたってことはグドが後者を選んだって事だよね
「まぁ要するに、『生きて離れるか、あの世で一緒になるか』の選択肢を出してきたってこと。どっちも嫌だった俺は、お前を守って一度死ぬことにした。そして別人としてお前のそばにいる事にしたんだ」
「つまり、自分の意思で妖精として僕のとこに来たってこと?」
「そ!ぜーんぶ計画通り!現状まで、都合が悪かったことはカメリアが失明した事だけ。正直このタイミングで神殿に来れたのは『運が良い』と言わざるを得ないね」
神殿に何かある?
グドはなんでずっと何も教えてくれなったんだろう
それともう一つ
どうしても気になることがあった
アイリスとハルの仲が良く無いのは分かった
でも何で……
「なんで、ハルは僕とアイリスを殺そうとしたの?」
「……そ、れは、違うんだ」
違う?
事故を起こしたのは僕達を殺す為じゃ無い?
あの事故はお城に向かう途中で起きた
お城に来させたく無かったから……?
「事故の直前のこと、覚えてるか?」
「え?えっと、特に何も無かったと思うけど」
「じゃあ、事故が起こされる前日のことは?」
「確か、熱を出して寝込んでたっけ。一週間近く熱が下がらなくて、事故の日にようやく治った……」
そうだ、本当は事故当日は僕はお城に行かない予定だった
たまたま熱が引いて体調が良くなったから急遽行くことになって…
じゃあ、ハルが事故を起こした理由って、僕達を殺す為じゃ無くてアイリスを殺す為?
「気付いたみたいだな。ハルジオンはずっとアイリスを邪魔だと思ってたんだ。だから、お前が来ないはずの日を狙った」
「そんな……」
僕がずっと好きだった人は、僕の一番大切な人を殺した人だった
そして、アイリスと入れ替わった僕を何度も殺そうとした
この瞬間、ハルジオンは一瞬で憎むべき相手になった
あいつを王になどしては駄目だ
あいつには、それなりに苦痛を与えないと僕の気が済まない
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