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悪役と主人公
60話 油断大敵
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ローズが1人でペラペラ話し続けるのを聞き続けて、既に日付が変わりそうになっている
それなりにいい情報はあったし、まぁいいかななんて思ってた
「それにしても、タイトル忘れてたって本当?」
「はい。まぁ…私はこの世界で年齢分生きてますから、忘れていてもおかしく無いといえばそうですよね」
「累計結構な歳行ってない…?」
あー…考えたく無い
40年近くだもんね
なんか悲しくなって来る
「年齢については忘れましょう」
「そうだね!…ところでさ、アイリスって前世の名前ってなんだった?」
「ツバキ…だけどどうしてですか?」
なんかサラッと答えちゃったけど、良かったのかな
流石にツバキだからカメリアとか言い出さないとは思うけど…
どうしたんだろう?
「そう…やっぱり名前だけじゃ年齢は予想出来ないわね。ちなみに私は憑依前は華乃、ハナノだったわ」
「ハナノ……田辺 華乃?」
「……なんで知ってるの?」
……あ、やばい
条件反射でトラウマの人の名前を呼んだ
しかも、当たってる?
本人?
いや、同じ名前なだけだよね
「いや、同じ名前の別人だとおも……」
「植野 翼樹……だったりする?」
うそ、だよね
だって、じゃあ本当に高校の時に僕に暴力を振るってたあの田辺さん?
「ふーん、先輩を高校から追い出した次は男好きになってんの?」
「ち、ちが……」
「そうだよねぇ、違うよねぇ…」
咄嗟に逃げようとした
けど、いつの間にか手足は痺れ、まともに体に力が入らない
ローズに軽く押されただけで簡単に倒れ込んでしまった
リボンを解かれ、ボタンを勢いよく外され、上半身が露出する
気持ち、悪い
怖い……
「男だってバレたらまずいもんね?ねぇ、カメリア。最初から気付いてたよ。伊達に何周もプレイしてないの」
「や…だ………や、め………」
「ココアクッキー美味しかったでしょ?あれのお陰で息するのも苦しいくらいビリビリするでしょ?」
見下し嘲笑するローズが怖い
全部、最初からわかった上での行動だった?
なら、ゲームのヒロインからかけ離れてるのも計算して……
「ふふっ、ざまぁみろだよ。この事をハルが知ったらどうなるかな?アズが知ったら…絶望するかな?」
「…っ……」
声が出ない
アズは知ってるとは言え、ハルに知られたら大変なことになる
それに、アズも僕の前世については何も知らない
それだけは知られたくない
「あーあ、ユグドが死んで、カメリアがアイリスに成り代わって、ゲームがぐちゃぐちゃだよ。でも大丈夫、ライアに青い瞳の本当の使い方を教わったの。洗脳に近いけど、取ったもの勝ちよね」
こんなヒロインに負けたく無い
こんな本当の悪女に、殺されたく無い
でも体は動かない
助けて…グド………アズ……………!
それなりにいい情報はあったし、まぁいいかななんて思ってた
「それにしても、タイトル忘れてたって本当?」
「はい。まぁ…私はこの世界で年齢分生きてますから、忘れていてもおかしく無いといえばそうですよね」
「累計結構な歳行ってない…?」
あー…考えたく無い
40年近くだもんね
なんか悲しくなって来る
「年齢については忘れましょう」
「そうだね!…ところでさ、アイリスって前世の名前ってなんだった?」
「ツバキ…だけどどうしてですか?」
なんかサラッと答えちゃったけど、良かったのかな
流石にツバキだからカメリアとか言い出さないとは思うけど…
どうしたんだろう?
「そう…やっぱり名前だけじゃ年齢は予想出来ないわね。ちなみに私は憑依前は華乃、ハナノだったわ」
「ハナノ……田辺 華乃?」
「……なんで知ってるの?」
……あ、やばい
条件反射でトラウマの人の名前を呼んだ
しかも、当たってる?
本人?
いや、同じ名前なだけだよね
「いや、同じ名前の別人だとおも……」
「植野 翼樹……だったりする?」
うそ、だよね
だって、じゃあ本当に高校の時に僕に暴力を振るってたあの田辺さん?
「ふーん、先輩を高校から追い出した次は男好きになってんの?」
「ち、ちが……」
「そうだよねぇ、違うよねぇ…」
咄嗟に逃げようとした
けど、いつの間にか手足は痺れ、まともに体に力が入らない
ローズに軽く押されただけで簡単に倒れ込んでしまった
リボンを解かれ、ボタンを勢いよく外され、上半身が露出する
気持ち、悪い
怖い……
「男だってバレたらまずいもんね?ねぇ、カメリア。最初から気付いてたよ。伊達に何周もプレイしてないの」
「や…だ………や、め………」
「ココアクッキー美味しかったでしょ?あれのお陰で息するのも苦しいくらいビリビリするでしょ?」
見下し嘲笑するローズが怖い
全部、最初からわかった上での行動だった?
なら、ゲームのヒロインからかけ離れてるのも計算して……
「ふふっ、ざまぁみろだよ。この事をハルが知ったらどうなるかな?アズが知ったら…絶望するかな?」
「…っ……」
声が出ない
アズは知ってるとは言え、ハルに知られたら大変なことになる
それに、アズも僕の前世については何も知らない
それだけは知られたくない
「あーあ、ユグドが死んで、カメリアがアイリスに成り代わって、ゲームがぐちゃぐちゃだよ。でも大丈夫、ライアに青い瞳の本当の使い方を教わったの。洗脳に近いけど、取ったもの勝ちよね」
こんなヒロインに負けたく無い
こんな本当の悪女に、殺されたく無い
でも体は動かない
助けて…グド………アズ……………!
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