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変化とはあまりにも速い
12話 関わる人が増えて
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本当に馬鹿な選択をしてしまった
手を取った瞬間に僕の手は力強く握り締められていた
まるで「逃がさない」とでもいう様に
ハルジオンに僕の秘密を告げず、むしろ守ってくれているアズは本当に善意でそばに居てくれているのだろうか
久しぶりに心から優しくされ、涙が出そうなのを何とか堪えた
代わりに心からの笑顔で
「ありがとう…アズ様。よろしくお願いしますね」
「こちらこそ、よろしくお願いします。姉上」
アズは握った手に顔を近づけて、目を瞑った
「我アスフォデル・フォー・ラディクスは、汝カメリア・リー・プラントの専属魔法士となる事を誓う」
少しだけ目を開け、またゆっくりと目を閉じて、手の甲に口付けた
アズの唇が触れたところから広がっていく様に、雪の結晶の様な模様が浮かび上がる
しかし、手の甲は僅かに熱を持っている
他の人がいないタイミングを見計らったのだろうか
僕の本当の名前でアズは誓約を交わした
これで、正式にアズは僕の専属魔法士になってしまった
「成功ですね。互いの同意が無ければ誓約印を付けることは出来ません。私の事を少しは信じて貰えたのでしょうか」
疑っていた事に気付いていた様だ
それと同時に、気を許せた事も知られる事になる
誓約印はすぅ…と薄くなり、目を凝らしてようやく見える程になった
じっと誓約印を見つめていると、バタバタと足音がした
誰かが走っている音
こちらの方に近づいている様だ
「姉様!姉様に剣を教えてくれる人が見つかりましたよ!」
「え、えぇ?」
またもやキラキラと目を輝かせたリージュ
絶対に無いと思っていた
あってほしくなかったが、見つかってしまったようだ
「こっちこっち!」
と、僕より少し小さいか同じくらいの手で引っ張られた
慌ててアズも追いかける
そのまま訓練場までずっと走った
訓練場に着いた時には僕はもう疲れ果てていた
「連れて来たよ!」
「殿下、走って来たのですか?そこまで急がなくても私はここにいますよ」
リージュが手を振っている相手は、さっぱりとした茶色い短髪のガタイのいい騎士
顔立ちは整っているが、ゲームの中だと考えると『モブキャラ』の様だ
「お初にお目にかかります、王太子妃殿下。私はロックと申します」
優しい笑顔の好青年で、まるで僕が悪女と呼ばれている事を知らない様に見える
少し話して、1週間後から剣を教えてもらう事になった
そして、それまでにもう少し体力を付けておくようにも言われた
少し走って息を切らせていればそう言われるだろう
1週間の間に、動く為の服と体力の準備をした
食事も毎食、アズやリージュ達と食べる事になった
ハルジオンとは人前以外で目を合わせることすら無くなった
手を取った瞬間に僕の手は力強く握り締められていた
まるで「逃がさない」とでもいう様に
ハルジオンに僕の秘密を告げず、むしろ守ってくれているアズは本当に善意でそばに居てくれているのだろうか
久しぶりに心から優しくされ、涙が出そうなのを何とか堪えた
代わりに心からの笑顔で
「ありがとう…アズ様。よろしくお願いしますね」
「こちらこそ、よろしくお願いします。姉上」
アズは握った手に顔を近づけて、目を瞑った
「我アスフォデル・フォー・ラディクスは、汝カメリア・リー・プラントの専属魔法士となる事を誓う」
少しだけ目を開け、またゆっくりと目を閉じて、手の甲に口付けた
アズの唇が触れたところから広がっていく様に、雪の結晶の様な模様が浮かび上がる
しかし、手の甲は僅かに熱を持っている
他の人がいないタイミングを見計らったのだろうか
僕の本当の名前でアズは誓約を交わした
これで、正式にアズは僕の専属魔法士になってしまった
「成功ですね。互いの同意が無ければ誓約印を付けることは出来ません。私の事を少しは信じて貰えたのでしょうか」
疑っていた事に気付いていた様だ
それと同時に、気を許せた事も知られる事になる
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じっと誓約印を見つめていると、バタバタと足音がした
誰かが走っている音
こちらの方に近づいている様だ
「姉様!姉様に剣を教えてくれる人が見つかりましたよ!」
「え、えぇ?」
またもやキラキラと目を輝かせたリージュ
絶対に無いと思っていた
あってほしくなかったが、見つかってしまったようだ
「こっちこっち!」
と、僕より少し小さいか同じくらいの手で引っ張られた
慌ててアズも追いかける
そのまま訓練場までずっと走った
訓練場に着いた時には僕はもう疲れ果てていた
「連れて来たよ!」
「殿下、走って来たのですか?そこまで急がなくても私はここにいますよ」
リージュが手を振っている相手は、さっぱりとした茶色い短髪のガタイのいい騎士
顔立ちは整っているが、ゲームの中だと考えると『モブキャラ』の様だ
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優しい笑顔の好青年で、まるで僕が悪女と呼ばれている事を知らない様に見える
少し話して、1週間後から剣を教えてもらう事になった
そして、それまでにもう少し体力を付けておくようにも言われた
少し走って息を切らせていればそう言われるだろう
1週間の間に、動く為の服と体力の準備をした
食事も毎食、アズやリージュ達と食べる事になった
ハルジオンとは人前以外で目を合わせることすら無くなった
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