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変化とはあまりにも速い
10話 太陽のような
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この状況を聞いていいのか分からず静かにしていると、元気な少年の声が聞こえた
「おはようございますアズ兄様!ガーベラ、リンドーも!」
「おはようリージュ、今日も朝から元気ですね」
突如来たのはハルジオンやアズと同じ髪と目の色の10代前半程の少年
八重歯が特徴の第四王子フリージアだ
「ん?兄様、この人は?」
「兄上の奥さんですよ。私たちの姉上にあたる方です」
「はじめまして、私はアイリスと申します」
「はじめまして、ボクは第四王子のフリージアです!よかったらリージュと呼んでください、姉様!」
太陽のように明るい子だ
そして恐らく僕が悪女と呼ばれてる事を知らない
周りの人に向ける笑顔と同じ笑顔を僕に向けてくれた
「ところでリージュ様は何故ここに?」
「いつもここで朝食と取ってるんです。ここで食べる食事は栄養重視なので成長期のボクに必要で」
「そうなんですね」
栄養重視ならいつものように脂質と糖分で胃が痛くなるようなものでは無いだろう
そして出てきたメニューは葉物野菜中心のサラダとごまだれのかかったアッサリしたチキンとパン
スープにはオニオンスープ
質素ながらも僕にとってちょうどいいメニューだ
少しずつ口に運び、なんとか全部食べる事が出来た
だいぶ満腹だ
もともと少食だからだろうか
周りの人達はこの後にデザートがあると喜んでいるが僕は喜べない
デザートはプリンのようだ
今まで出されていた生クリームやフルーツたっぷりの物では無く、特にトッピングの無いプリン
リージュは目を輝かせすぐに平らげた
物足りなさそうな表情を浮かべて
僕も食べようとスプーンを持った
だが、正直なところプリンひとつも食べれそうに無い
「リージュ様、よろしければ私の分も食べますか?」
「えっ、いいんですか⁉︎でも…姉様の分がなくなってしまいます」
「いいですよ、実を言うともう満腹で食べられそうに無いのです」
「そ、そう言う事なら…えへへ、ありがとうございます」
遠慮しつつも嬉しそうだ
幸せそうにプリンを頬張るリージュを見て和んだ
つい、口角が上がってしまった
「姉様、ボクが食べるとこ見てて面白いですか?」
「誰かが幸せそうだと私も幸せな気持ちになるんです。リージュ様が幸せそうにプリンを食べるとこが愛らしいなと、つい」
「っ!」
どうやら照れているようだ
食べている姿を愛らしいと言われたからだろう
だが事実は事実
まるで小動物の様な愛らしさがある
「ボクとしては、姉様にもたくさん食べて欲しいですよ」
「私?」
「そうだ!体をたくさん動かせばたくさん食べれる様になるかも知れません!よかったらボクと剣術を習いませんか⁉︎」
「え……え⁉︎」
いきなりのお誘いについ素で反応してしまった
まさか第四王子に剣術を勧められるとは思っていなかった
「おはようございますアズ兄様!ガーベラ、リンドーも!」
「おはようリージュ、今日も朝から元気ですね」
突如来たのはハルジオンやアズと同じ髪と目の色の10代前半程の少年
八重歯が特徴の第四王子フリージアだ
「ん?兄様、この人は?」
「兄上の奥さんですよ。私たちの姉上にあたる方です」
「はじめまして、私はアイリスと申します」
「はじめまして、ボクは第四王子のフリージアです!よかったらリージュと呼んでください、姉様!」
太陽のように明るい子だ
そして恐らく僕が悪女と呼ばれてる事を知らない
周りの人に向ける笑顔と同じ笑顔を僕に向けてくれた
「ところでリージュ様は何故ここに?」
「いつもここで朝食と取ってるんです。ここで食べる食事は栄養重視なので成長期のボクに必要で」
「そうなんですね」
栄養重視ならいつものように脂質と糖分で胃が痛くなるようなものでは無いだろう
そして出てきたメニューは葉物野菜中心のサラダとごまだれのかかったアッサリしたチキンとパン
スープにはオニオンスープ
質素ながらも僕にとってちょうどいいメニューだ
少しずつ口に運び、なんとか全部食べる事が出来た
だいぶ満腹だ
もともと少食だからだろうか
周りの人達はこの後にデザートがあると喜んでいるが僕は喜べない
デザートはプリンのようだ
今まで出されていた生クリームやフルーツたっぷりの物では無く、特にトッピングの無いプリン
リージュは目を輝かせすぐに平らげた
物足りなさそうな表情を浮かべて
僕も食べようとスプーンを持った
だが、正直なところプリンひとつも食べれそうに無い
「リージュ様、よろしければ私の分も食べますか?」
「えっ、いいんですか⁉︎でも…姉様の分がなくなってしまいます」
「いいですよ、実を言うともう満腹で食べられそうに無いのです」
「そ、そう言う事なら…えへへ、ありがとうございます」
遠慮しつつも嬉しそうだ
幸せそうにプリンを頬張るリージュを見て和んだ
つい、口角が上がってしまった
「姉様、ボクが食べるとこ見てて面白いですか?」
「誰かが幸せそうだと私も幸せな気持ちになるんです。リージュ様が幸せそうにプリンを食べるとこが愛らしいなと、つい」
「っ!」
どうやら照れているようだ
食べている姿を愛らしいと言われたからだろう
だが事実は事実
まるで小動物の様な愛らしさがある
「ボクとしては、姉様にもたくさん食べて欲しいですよ」
「私?」
「そうだ!体をたくさん動かせばたくさん食べれる様になるかも知れません!よかったらボクと剣術を習いませんか⁉︎」
「え……え⁉︎」
いきなりのお誘いについ素で反応してしまった
まさか第四王子に剣術を勧められるとは思っていなかった
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