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第二章
38.熊ちゃんと子猫と危険なお薬1
しおりを挟むあれからしばらくしてゲルハルトと村長、その他協力者の手により彼らは捕らえられ、施設は解体されたらしい。
捕らえた人物たちは記憶を抜き取った後、地下牢に捕らえられ続けているとか。
それから3年が経過し、8歳を迎えた。
その間も力の開花は全くないし、ノラン一族のことを調べようにも村の何処にも資料は残されていなかった。
生き残りが本当にいないのかとゲルハルトに聞くも、首を横に振られたので見つかっていないのだと思う。
「ばあちゃん、遅くなったけど来た」
今日はヨーゼフの誕生日で、俺や先生たちが亡くなった日でもある。
またこうしてこの場にいられるのもそうだが、こうしてばあちゃんのお墓参りが出来るとも思っていなかった。
本当はお互いに生きた状態で再会したかったけれど。
「今日も華やかだな、もうゲルハルト来たのか?」
色とりどりの花が左右に置かれ、墓石も綺麗になっている。
雑草も生えてないし。
「先生たちのお墓もお参りしてたな」
「ご主人、イヴが亡くなってからずっとお墓参りしてたよ。どんなに忙しくてもここにあるイヴに会いに来てたよ」
足元に座り込んだジョゼが俺の顔を見上げながら尻尾を大きく左右に振り、口角を上に上げた。
「イヴが転生したと分かった後には、無理やり時間作っては転生したイヴにも会いにいっていたけどね」
捕らえた人物たちは記憶を抜き取った後、地下牢に捕らえられ続けているとか。
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その間も力の開花は全くないし、ノラン一族のことを調べようにも村の何処にも資料は残されていなかった。
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「イヴが転生したと分かった後には、無理やり時間作っては転生したイヴにも会いにいっていたけどね」
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お知らせ
一年後に死亡予定の嫌われ婚約者が、貴方の幸せのためにできること (モブで悪女な私の最愛で最悪の婚約者は、お姫様に恋している)第二章ラストシーンに伴い、ベアトリーチェがストーリーテラーとなる、大人のマザーグースっぽい作風のお話を掲載しました。
私が愛した彼は、私に愛を囁きながら三度姉を選ぶ(天狗庵の客人の元のお話です)
7000文字の一話完結のショートショートです。
この物語を読んでいただけますと、ラストシーンの言葉の意味がほんの少しわかっていただけるかと思います。ただ、救いも何もない悲惨なバッドエンドですので、DVや復習が苦手な方は避けてください。
第三章のスピンオフ、令嬢誘拐事件の誘拐された令嬢サイドのお話もよろしければお楽しみください。
強欲令嬢が誘拐事件に巻き込まれたら、黒幕?な王子様に溺愛されました【R18】
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