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魔女の客人
しおりを挟む古めかしく雑然とした埃っぽい店内で、自らを魔女だと名乗った美しい青年は、長い黒髪に、宝石のような紫色の瞳を持ち、目を見張るほどに整った容姿をしていた。
ゆったりと椅子に腰を下ろして足を組み、その膝の上に無理矢理登った黒猫の背を撫でながら私に問う。
「それで、あなたは何を望んでここに来たの?」
「私は…」
ベアトリーチェと女性のような名前を名乗った魔女の問いに、私はこれまでの人生を思い返した。
私の父はいわゆる裏の顔を持っていた。
表では良き夫、二人の娘の良き父で、誠実で人の良さそうな顔を見せているが、家庭内では自分の鬱憤を解消する為に、妻を、娘達を殴るのだ。
最初はお前が悪い事をしたからだと言った。次は反抗的な態度をとるからだと言う。そして、その目が気に入らないという理由にかわった。
あまりに日常と化した暴力は、父の中の罪悪感を麻痺させた。
「鬱憤が溜まったときには、殴って解消するのが一番良い」と笑いながら、自分の機嫌が悪いというだけで、家族に暴力をふるう事でストレスを発散しだしたのは、私が12歳の頃。14歳の頃には、母が商人と姿を消した。姉は病弱なふりをして、うまく父の視界に入らないようにした。その皺寄せは全て私に来た。
このまま延々と地獄のような、息をひそめて生活する日々が続くのかと思っていた。
けれど、15歳の頃私は彼と出会った。彼は父の下で働きはじめた、父の部下だった。同じく父の仕事を手伝う私は、彼と徐々に仲良くなり、やがて彼は私に愛を囁くようになる。
そんなある日彼は私の腕のアザに気付いた。私から事情を聞いた彼は、父が裏の顔を出さないように、できる限り私のそばにいると約束してくれた。
私をこの地獄から救い出そうとしてくれるはじめての人に、幸せな未来への小さな希望の光に、私は縋った。だから私は、私の全てをゆだねた。心も身体も。
可能な限り我が家に通うようになった彼が、姉と親しくなるのは必然だった。
けれど私は二人の姿を見て、日々言いようのない不安に襲われる。
そんな私に、姉の隣に座った彼はこう言ったのだ。
「このままだと、いつか二人ともあの男に殺されてしまう。今すぐ二人を助け出したいけれど、成人していない君を連れ出すことはできない。だから君のお姉さんと形だけの結婚をして、君が成人したらすぐに妻の家族として君を呼び寄せる」
もちろん私は反対した。形だけでも姉と結婚するのはやめてほしいと。すると彼は私に失望した目を向け、こう言ったのだ。
「君のお姉さんは体が弱いし、このままここにいれば、きっと死んでしまう。君は強いから、少しの間だけ一人で耐えて欲しい」
ここで承諾しなければ、私は彼に軽蔑され嫌われるだろうと思った。
彼の隣で姉が泣きながら「ごめんね」と私に謝っている。
黙り込んだ私を見て了承を得たと思ったのか、彼はすぐさま姉と結婚した。だが、私が成人しても彼は迎えには来なかった。
姉に彼の子供ができたのだ。
私を愛していたのではなかったのか、形だけの結婚ではなかったのかと泣き叫ぶ私に、酔った勢いでの一夜だけの過ちだったと彼は言った。
「君を愛している。だけど僕は子供に対して責任がある。今君を連れ出すと君の父親が我が家に乗り込んで来るかもしれない。彼女の体が安定するまで待って欲しい。君は強いから、もう少しだけ耐えてくれ。必ず迎えに行くから」
彼は苦いものを飲み込んだような顔で私に告げて、彼と姉の家から厄介者を追い払うように、言葉だけは真摯に私を追い返した。
酒に酔った上での、たった一度の裏切りとはいえ、私は絶望に泣いた。それでも私を愛していると、待っていれば迎えに来てくれると彼は言った。
その消えかけた希望だけに縋り、私は一人歩いて自分の家に帰るしかなかった。彼の所にいられないのなら、父が帰ってくる前に家にいなければ、また父の機嫌を損ねて、酷く殴られるからだ。
この頃の父は、一度たがが外れると欲望のままに際限なく暴力をふるうようになっていた。そして、血まみれで倒れ、動かなくなった私を見て、唐突に我に返り、泣きながら私に謝罪するのだ。
家に帰れば今度こそ、死ぬかもしれない。それでも帰れる場所はそこしかなかった。逃げ出す方法も分からない。日々、この身に死が押し寄せて来ている気がした。
影絵のように色を感じさせない夕闇に染まる街の中、足早に家へと向かう私の前を、鍵尻尾の黒猫が横切り、私は足をとめた。
なんとなくその姿を視線で追うと、猫は小さな店舗の扉を器用に開けて、中へと入っていった。
古い小さな店の周囲には、沢山の草花が植えられていて、軒下には干したハーブが吊り下げられている。
店の看板をみると、そこには「魔女の店」と書かれていた。
ハーブや薬草を取り扱う店なのだろうと思った。
何かに引き寄せられるように店に入ると、埃っぽい小さな店の中は、商品らしい乾燥させた葉や花、種などが、とても乱雑にならべられていた。
「いい子ね、お客様を連れてきてくれたのね」
低く柔らかい声がして目を向けると、そこには息を呑むほどに美しい青年がいた。
艶のある長い黒髪に、細くなだらかな柳眉、目の下に影を落とす程の長いまつ毛、瞳は宝石のように美しい紫色だった。高く細い鼻と少し薄い唇。左右対称なその造形はあまりにも完璧で、私はしばし、声を失った。
椅子に腰を下ろして、長い足を組んだその美しい青年は、まとった白衣の下に何故か異国の女性のように黒くタイトなスカートを身につけ、ハイヒールを履いていた。
「あの…私…」
何か言わなければと思うけれど、言葉が出てこなかった。
そんな私を前に、青年は秀麗な微笑を浮かべた。
「魔女の店にようこそ。私は魔女のベアトリーチェ。ここでは魔女の薬ならどんな物でも手に入るわ。もちろん相応の対価は頂くけれど。それで、あなたは何を望んでここに来たの?」
「私は……」
「100%の確率の避妊薬、媚薬、毒薬、惚れ薬、彼の本音が聞ける薬に、それよりもかなり強い自白剤や敵を洗脳する薬。過去の傾国の美女や、王を操り戦争を起こした枢機卿、王子と結婚した灰を被った身分の低い娘達が使ったものは全てそろっているわよ」
魔女の薬という存在は知っていた。でもとても高価だと聞いたことがある。だから私は、打身に効く薬が欲しいと言ってみた。告げられた対価は、普通の薬と変わらない料金で、私はほっとして渡された薬の料金を支払った。
ベアトリーチェと名乗った魔女に礼をいうと、魔女は私に「また会いましょう」と微笑んだ。
魔女の薬はとてもよく効いた。打ち身に塗ると、数分で痛みが薄れて、翌日にはアザすらも消えていた。
父は私のアザがすぐに消えるからか、自制が効かなくなったように、今まで目に見えるところは殴らなかったのに、顔も気にせず殴るようになった。そして、私を殴る頻度がさらに増えた。
私は時折魔女の店を訪れて、痛み止めや打ち身に効く薬を買った。
そして、2年後、事業に失敗した父に、私は嬲り殺しにされる事になる。
顔は腫れ上がり、目の周囲は黒くなり、鼻も折れて、歯もかけていた。腕と足が折れて内臓から出血しているのか、酷く腹部が痛くて、吐き気がする。血まみれで倒れた私にすがって、父は泣いていた。
私が死ぬまでには、数日かかった。
暴力の発覚を恐れた父は医者を呼ばなかったから、酷い痛みや吐き気に苦しみ抜いた。
父がなんと言ったのかは分からないが、私の意識が消え失せる寸前、彼と姉がやってきた。
意識は朦朧としていたが、その時だけは、何故か思考が明瞭になった。
出産した筈の姉のお腹がまた大きくなっていた。
ああ、また私は裏切られたのだ。彼が私を迎えに来る気は既になかった。信じていたのに。そして、こんな死の間際に、その残酷な現実を見せつけてくるなど、どこまで酷い人達なんだろう。
私が死ねば、目の前の二人は『努力したけれど、私を救いだせないままに失ってしまった』と、可哀想な自分に酔うのだろう。私を追い払った事など忘れて。身内を失った被害者のように悲しみを周囲にアピールして、そして私の存在などすぐに忘れ、私の分まで幸せに生きようと、お互いに誓い合うのだ。
さも、善人の顔をして、私を心配するように私の名を呼ぶ二人に私は言った。
「貴方たちを信じて待っていた私は、さぞ滑稽に見えたでしょうね。私がこんな風になる事をわかっていながらも、二人で私を裏切り、見殺しにしてまで手に入れた新しい家族と新しいお腹の中の命との生活は、さぞ希望に満ち、光り輝いているでしょう。貴方達が踏みにじり、間接的に殺した女の事なと忘れる位には」と。
私は言葉を失った彼らの前で、血を吐き、痙攣して、目を見開いたまま死んだ。
そう、死んだ筈だった。
気が付いた時には、私は彼と出会った時に戻っていた。
もしかしたら、戻っていたと言うのは思い込みで、長い夢を見ていただけなのかもしれない。
けれども、頭の中の記憶を頼りに、今度は姉よりも、弱い人間であると彼に思わせるように行動した。
だが、私はやりすぎたのかもしれない。
姉の隣に座った彼は言った。
「このままだと、いつか二人ともあの男に殺されてしまう。今すぐ二人を助け出したいけれど、成人していない君を、ここから連れ出すことはできないし、身体の弱い君を妻に迎える事を両親が許してくれなかった。だから君のお姉さんと形だけの結婚をして、君が成人したらすぐに妻の家族として君を呼び寄せる」
私は間違えたのだろう。泣きながら姉は私に謝罪して、彼は私に成人するまで耐えて欲しいと言った。
私は彼の言葉を、また信じてしまった。次はきっと大丈夫だと思った。けれど、いざと言うときの危険を排除する必要はある。
彼らが家を出ていったあと、私は魔女の店に行った。前の記憶と同じ場所に、小さな古い木造の店はあった。
「魔女の店にようこそ。私は魔女のベアトリーチェ。ここでは魔女の薬ならどんな物でも手に入るわ。もちろん相応の対価は頂くけれど。それで、あなたは何を望んでここに来たの?」
黒髪に美しい紫の目をした青年は、黒猫を膝に乗せて優雅に微笑んだ。
「私は…」
そして私は堕胎薬を手に入れた。対価には、父の死の後手に入る財産の三分の一を求められた。私は魔女と誓約した。
帰り際、魔女は前の人生と同じように、「また会いましょう」と言った。
私は彼と会うたびに、私を捨てないでと縋った。私には貴方しかいないのだからと。
そして、お酒を飲みすぎて浮気なんてしないでと懇願した。
彼は「そんな事はあり得ないよ」と、笑って言った。だから信じた。
なのに……。記憶どおり、やがて姉は妊娠した。
彼は酔った勢いでの、一夜だけの過ちだと言った。
苦しそうに私に謝る姉と彼が、意図せず私を苦しめてしまったという罪悪感に酔っているように見えた。私の不幸を悲しんで泣く姉を、彼が慰めている最中に、私は姉の飲み物に堕胎薬を入れた。
妹を意図せず裏切ってしまったという自分に降りかかった悲劇に酔う姉に、私はお腹の子にさわるから落ち着いてと言いながら、堕胎薬の入ったお茶を飲ませた。
姉は流産した。
だけど私はまた間違えた。
彼は言った。
「君を愛している。だけど僕は子供を失ってしまった彼女に対して責任がある。今君を連れ出すと君の父親が我が家に乗り込んで来るかもしれない。彼女の心と身体が安定するまで待って欲しい。もう少しだけ耐えてくれ。必ず迎えに行くから」
けれど、また今回も彼は迎えには来なかった。私はまた父に嬲り殺しにされる運命を辿る。
父の暴力が酷いから助けて欲しいと彼と姉に訴えたが、「今父は辛い時だから、あなたがそばにいてあげて」と姉が言い、私を家から追い払った。
出来る限り、父の怒りに触れないように必死に振る舞ったが、結果は変わらなかった。
死ぬ間際の私に、やはり二人が会いに来た。姉はまた妊娠していた。もはや落胆もない。
瀕死の私を前に、さも善人の顔をして、私を心配するように私の名を呼ぶ二人に私は言った。
「私を裏切り、見殺しにして、失った子供を思い傷を舐め合う生活は、さぞ心地良いでしょうね。貴方達が私を裏切ってできた子供を、堕胎薬を飲ませて流産させたのは私なの。子供を理由に約束を守ってくれないと思ったから。でも、子供なんていなくとも、約束を守る気など、本当はなかったのね。だって貴方たちは、自分達の穏やかな生活を守るために、私を父の生贄にする事を選んだのだから」と。
私が父の身内でいる限り、父は姉と姉の夫には、他人に向ける表の顔だけしか見せないと気づいたから。
私は言葉を失った彼らの前で、血を吐き、痙攣して、目を見開いたまま死んだ。
けれど、気が付いた時には、私はまた彼と出会った時に戻っていた。
時間が巻き戻ったのか、夢だったのか。もうそんな事はどうでも良かった。
私はすぐに魔女の店に行った。今までの記憶と同じ場所に、小さな古い雑然とした店はあった。
「魔女の店にようこそ。私は魔女のベアトリーチェ。ここでは魔女の薬ならどんな物でも手に入るわ。もちろん相応の対価は頂くけれど。それで、あなたは何を望んでここに来たの?」
黒髪に美しい紫の目をした青年は、黒猫を膝に乗せたまま優雅に微笑んだ。
そして私は出来るだけ苦しみ抜いて死ぬ毒薬を手に入れた。対価に何を支払えばいいのかと魔女に問うと、「もう少し先に貰うから、今は必要ないわ」と、彼は微笑んだ。そして、おまけだと言って、苦しまずに死ねる毒もくれた。
帰り際、今までと違って、魔女は「さようなら」と言った。
何かが心に引っかかった。
時間が許す限り、我が家に通うようになった彼が、姉と親しくなるのはやはり時間の問題だった。
そして姉の隣に座った彼は、こう言ったのだ。
「このままだと、いつか二人ともあの男に殺されてしまう。今すぐ二人を助け出したいけれど、成人していない君を連れ出すことはできない。だから君のお姉さんと形だけの結婚をして、君が成人したらすぐに妻の家族として君を呼び寄せる」
私は微笑んだ。自分達の意見が受け入れられたのだと、二人は安心したように、目の前のカップに口をつけた。
血を吐いて、喉を押さえて、苦しみ抜く二人を私は眺めていた。
何故私は二度目の人生でこうしなかったのだろう。最初からこうしていれば良かったのだ。
彼が存在しなければ、何度裏切られても捨てられなかった恋心だって、強制的に捨てられる。縋ってしまった希望の光だって消える。
父から逃げられなかったのではない。
私の恋心と、彼の愛の言葉と未来への約束こそが、私をこの地獄に縛り付けるものだったのに。
彼さえいなければ、私は彼をこの地獄で待ったりはしない。
私を愛していると言い、私に救いの手を伸ばしてくれた、私に希望を見せてくれたたった一人の彼の目は、何故こんな事をするのだと言いたげだった。
だから二人に私は言った。
「私を裏切っているという罪悪感と背徳感に酔いながらする性行為は、さぞ気持ち良いのでしょうね」と。
だって繰り返した人生で、私は気付いてしまったのだ。この時既に二人は私を裏切り、その罪悪感をスパイスに、互いの身体で快楽を貪っている事を。
言葉を失った彼らは、私の目の前で血を吐き、痙攣して、目を見開いて死んだ。
そして私は、金目の物を袋に詰めて、父ごと家に火をつけた。
私は燃える家に、私を殺した父と、私を裏切った彼への恋心を置き去りにした。
清々しい気分だった。
私をあの地獄にとどめていた枷はなくなった。自由だ。どこへだって行ける。
街に出て、出来るだけ遠くへ行く乗り合いの馬車の乗り場に向かう。
鍵尻尾の黒猫が目の前を横切ったけれど、私は二度と猫に視線を向ける事なく、そのまま馬車に乗った。
馬車の窓から、陽の光にてらされて、美しく色づいた街並みを眺める。私はこの先にある希望を夢に見ていた。
どこかで名前を変えて働き、私を裏切らない人と恋をして、結婚し、子供を産み、優しい家庭を築こう。
そして私は、もうこの街に戻ることは無かった。
◇◇◇◇
王宮の外れにある高い塔の五階、最奥の部屋で、黒髪に紫の目をした青年は長い足を組み、新聞の文字を追っていた。
「何か面白い記事でもあるの?」
鈴を転がすような、透明な声の少女が問う。
大きな窓がある室内は、薬品や奇妙な器具が、雑然と置かれていて、壁側の棚には古めかしい本が並んでいる。
「そうねぇ。放火殺人で三人殺して逃げていた娘が、ここから離れた街で警吏に捕まったみたい。でも牢で毒を飲んで死んだそうよ」
「ふーん。物騒な話ね」
「本当にね。何度繰り返しても人の本質は変わらない。そして、一度甘い誘惑に負けると、あとはただ落ちていくだけ。だからこそ、この世界は残酷でとても美しい」
「怖いの間違いでしょ?」
「まあ、そうとも言うかしら?」
新聞を作業机に置いて、黒髪に紫の瞳をした魔女は立ち上がった。
魔女の本質は、享楽的で、残酷。人を狂わせ、堕ちていく様を楽しみ、世界の崩壊すらも快楽として受け入れる。
それは人の理から外れた存在。けれども彼らはひっそりと人の世で息づいている。
「私の所になど来ずに、男も姉も父も全てを捨てて逃げていれば、今とは全く違う本当に望んだ人生を送れたかもしれないのにね。…だけど、まさに命をかけた喜劇を見せて貰ったわ。薬の対価としては十分よ。ゆっくりとおやすみなさい」
誰にともなく呟き、ベアトリーチェはその秀麗な顔に美しい笑みを浮かべた。
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