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物語のおわり
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王太子の執務室の扉がノックされ護衛が来客を告げる。部屋の主が許可を出すと、扉が開いた。
「アルフレード王太子殿下にご挨拶申し上げます。本日は、3分!もの、お時間を頂き、恐悦至極に存じます」
マクレガー公爵令嬢レティシアが、王太子の執務室に入り、洗練された完璧な礼をとった。
美しく艶のある黒髪に、とろけるようなアンバーブラウンの瞳、唇はふっくらとしていて艶っぽく、何よりも口元のほくろが妖艶な色香を感じさせる。そして、稀にみせるその笑みは、まさに社交界に君臨する大輪の薔薇だ。誰からも高嶺の花と呼ばれる彼女だが、何故か髪や目の色だけで、自分の容姿を平凡と思っている節がある。
「2週間ぶりだね、レティシア嬢。楽にして。君はもうこんな風に、ここへは来ないと思っていたのだけど。しかも、いつもは2分なのに、3分に伸びているのはどういう事かな?」
アルフレードは椅子から立ち上がり、いつものアルカイックスマイルでレティシアを出迎えた。だが、彼女に椅子を勧めたりはしない。
「もちろん、王太子殿下に文句を言うための時間ですわ。聞きましてよアルフレード殿下。殿下がわたくしを令嬢誘拐事件の囮にすると決めたそうですわね」
レティシアの言葉に、アルフレードは笑みを深め、あらかじめ手に持っていた書類を彼女に差し出した。
「…これを確認してくれるかな?」
「これは?」
「くだんの事件に君を巻き込むことについての、マクレガー公爵からの承認書類だ」
「は?」
レティシアがアルフレードの手から書類を奪い取り、その紙面の文字を追う。
「お父様。よくも可愛い一人娘を…」
彼女の華奢な肩が怒りでふるふると震える。アルフレードはその姿を見てひっそりと嗤った。
「ああそうだ、レティシア。それとね、君の情報網、一部潰させて貰ったよ?」
「なんですって?!」
レティシアは驚きに目を見張った。
「ねぇレティシア。口は災いの元って言葉知ってる?」
普段の王子様然とした微笑みの代わりに、アルフレードは勝ち誇ったような笑みを浮かべる。レティシアは屈辱に震え、怒りのままに目の前の絵本の中から出てきたような王太子を睨みつけた。
富も権力もあり、優秀で仕事もできる。そう、仕事ができ過ぎる。故の最凶王太子。
「他人の不幸は蜜の味とは上手い言葉だよね。誰が言い出したんだろうね。それで? 今日は 何をしに来たの?」
「くっ!!本日はこちらをお届けに参りましたの」
悔しさに顔を歪ませながらも、3分だけと約束して、王太子の執務室に通されたレティシアは、アルフレードに大きな封筒を差し出した。
「何これ?」
アルフレードの言葉に、レティシアは得意げな表情を浮かべる。
「失恋で夜な夜な涙で枕を濡らしている、お気の毒な当て馬王太子殿下に、わたくしがご提案するのは、新しい恋を見つける事ですわ。こちらはわたくし自らの手で厳選した、王太子妃、そして後の正妃にふさわしいご令嬢達の、釣書と絵姿です。さらに、令嬢ごとに私からのおすすめポイントをまとめたものもおつけしております。もちろん、私ほど好条件の令嬢はなかなかに難しいのですが、殿下のお好みに合わせたお相手を厳選いたしましたの」
「……レティシア、それで本音は?」
「殿下には早々にご結婚して頂きませんと、わたくしが行き遅れの烙印を押されてしまいます。わたくしそんなのは絶対に嫌です。ですから、殿下には一刻も早く、ご結婚いただきます」
「君って本当に……」
「強欲? 」
「うん。ぶれないね」
アルフレードの言葉に、レティシアは咲き誇る大輪の薔薇のような笑みを浮かべた。
「本当に欲しかったものを手に入れた今のわたくしには、それは 褒め言葉ですわ。 それではまずは1人目から。ローリンガール国第二王女。18歳。国王に溺愛されて育ち、少々わがままですが、王妃として相応しい人材ですわ。持参金に加えて、我が国との堺のハルニア領を与えられており、豊かな農地に加えて、鉄鋼業も盛んで」
「...……レティシア。説明は必要ない」
「まあ、そのために、お忙しいアルフレード殿下に3分!もの、お時間を頂きましたのに。聞いても損にはなりませんわ。女性には女性ならではの情報網がありましてよ?」
「……それはそうなのだろうね。君の情報網の正確さは身にしみてわかっているよ」
アルフレードは珍しく、片手で顔を覆ってため息を吐き出した。
「まあ、お珍しい。完璧王太子殿下が人前でため息など……。アルフレード殿下がどれほど嫌がっても、わたくしのためにも、殿下のご婚約が決まるまで、わたくしはこれまでどおり通わせて頂きますわよ?」
「……そう。好きにして」
「ああ、ですが殿下のご意見には最大限に配慮致しますわ。ご令嬢への条件にご希望はございますかしら?もちろん、人に言えないような身体的な好みも熟考致しますわよ?」
レティシアの言葉にアルフレードが僅かに微笑んだ。それはいつもとはどこか違う笑みだった。
「君のような人かな」
「は?」
レティシアは目を見開いた。そしてその本心を探るように、僅かに目を眇め、アルフレードを見据える。
「王妃に相応しい地位、教養、マナー、人の上に立つ為政者としての考え方。……そして何よりも、私の心を求めない相手」
「それって……」
「もちろん、妻になる人には誠心誠意尽くすつもりだし、妃としても女性としても、蔑ろにするつもりはない」
数秒の沈黙の後、レティシアは微笑み、深く臣下の礼をとる。
「かしこまりました。我が君。誠心誠意、殿下のお心にそった素晴らしい女性を探させて頂きます」
その所作の美しさに、アルフレードの近くに控える秘書官は僅かに目を見張った。指先まで完全に計算されつくした礼は、見るものを圧倒する。
「ではわたくしはこれにて失礼致しますわ。よろしければ、今度お茶でもご一緒して下さいませ。やけ酒にもお付き合い致しますわよ?」
「既成事実は?」
「残念ながら売約済みですの」
艶やかに微笑むレティシアの姿を見て、アルフレードは、文字盤の下の歯車が透けて見える懐中時計に視線を落とした。
「ふふ、それは残念。ピッタリ3分。いつもながら見事だね。では、帰り道には気をつけて」
アルフレードは自らの手で扉を開けて、レティシアを見送った。
レティシアが王太子の執務室を出た後、アルフレードは窓の外に視線を向けた。陽の光に、僅かに目を細める。窓の向こう側には、王太子のためだけに存在する美しい庭園が広がっている。
そこに許可なく立ち入る事ができる者は、数少ない。
「これまでレティシアから貰った釣書は、全てエリアスに渡してくれる? 私は30分ほど散歩してくるから」
「今庭園に行けば、レティシア様と鉢合わせるのでは?」
「いや、もうレティシアは庭園には行かないよ。だって、行く意味がない」
「……ああ、そういう事でしたか。殿下はまたも当て馬にされてしまった訳ですね」
秘書官の言葉に、アルフレードは苦笑した。
「そうみたいだね。気心がしれて、愛をもとめないレティシアは、彼女の次に条件が良かったのに。まあ、レティシアはエリアスに譲ることにするよ。さすがに弟の16歳からの想い人を奪ったりは出来ないしね」
「お優しいですね」
「そうだろう?なのに何故最凶王太子とか呼ばれるんだろうね?」
部屋の扉に手をかけたアルフレードに、秘書官が思い出したように声をかけた。
「そうだ、殿下。闇オークションでドールを競売にかけた関係者全員の処刑が終わりました」
「そ、お疲れ様。後はいつものようにして。あの子には決して知られないように」
「はい、問題のないように処理しておきます」
秘書官の言葉に、アルフレードは満足げな表情で部屋を出た。庭園の入口に護衛を待たせて、1人、奥まった目立たない場所へと向かう。
1歩足を踏み入れるごとに、アルフレードの視界は鮮やかに色付いていく。
周囲の木々は、唐紅や朱色に浅葱や柿色、さまざまな色に染まっている。地面は色付いた落ち葉が敷き詰められていて、鮮やかな絨毯のようだった。木漏れ日の中、サクリ、サクリと、落ち葉を踏みしめながら歩くアルフレードの視界に、木々の中にそっと佇む目立たないガゼボが映る。
「お邪魔しても良いかな?」
ガゼボのなかの椅子には、片眼鏡をかけ、胸には文字盤の下の歯車が透けて見える懐中時計を首にかけたうさぎのぬいぐるみが鎮座していた。
「いらっしゃいませ。本日2人目のお客様ね。秘密のお茶会にようこそ。さあ、遠慮なさらずどうかお掛けになって、お兄様」
ガゼボの奥で振り向いた夜明け色をした瞳の少女は、その瞳にアルフレードの姿を映して、純粋な微笑みを浮かべた。
────────────
最後まで読んでくださりありがとうございました。
本編、『一年後に死亡予定の嫌われ婚約者が、貴方の幸せのためにできること (モブで悪女な私の最愛で最悪の婚約者)』も、よろしければのぞいてみてください。
「アルフレード王太子殿下にご挨拶申し上げます。本日は、3分!もの、お時間を頂き、恐悦至極に存じます」
マクレガー公爵令嬢レティシアが、王太子の執務室に入り、洗練された完璧な礼をとった。
美しく艶のある黒髪に、とろけるようなアンバーブラウンの瞳、唇はふっくらとしていて艶っぽく、何よりも口元のほくろが妖艶な色香を感じさせる。そして、稀にみせるその笑みは、まさに社交界に君臨する大輪の薔薇だ。誰からも高嶺の花と呼ばれる彼女だが、何故か髪や目の色だけで、自分の容姿を平凡と思っている節がある。
「2週間ぶりだね、レティシア嬢。楽にして。君はもうこんな風に、ここへは来ないと思っていたのだけど。しかも、いつもは2分なのに、3分に伸びているのはどういう事かな?」
アルフレードは椅子から立ち上がり、いつものアルカイックスマイルでレティシアを出迎えた。だが、彼女に椅子を勧めたりはしない。
「もちろん、王太子殿下に文句を言うための時間ですわ。聞きましてよアルフレード殿下。殿下がわたくしを令嬢誘拐事件の囮にすると決めたそうですわね」
レティシアの言葉に、アルフレードは笑みを深め、あらかじめ手に持っていた書類を彼女に差し出した。
「…これを確認してくれるかな?」
「これは?」
「くだんの事件に君を巻き込むことについての、マクレガー公爵からの承認書類だ」
「は?」
レティシアがアルフレードの手から書類を奪い取り、その紙面の文字を追う。
「お父様。よくも可愛い一人娘を…」
彼女の華奢な肩が怒りでふるふると震える。アルフレードはその姿を見てひっそりと嗤った。
「ああそうだ、レティシア。それとね、君の情報網、一部潰させて貰ったよ?」
「なんですって?!」
レティシアは驚きに目を見張った。
「ねぇレティシア。口は災いの元って言葉知ってる?」
普段の王子様然とした微笑みの代わりに、アルフレードは勝ち誇ったような笑みを浮かべる。レティシアは屈辱に震え、怒りのままに目の前の絵本の中から出てきたような王太子を睨みつけた。
富も権力もあり、優秀で仕事もできる。そう、仕事ができ過ぎる。故の最凶王太子。
「他人の不幸は蜜の味とは上手い言葉だよね。誰が言い出したんだろうね。それで? 今日は 何をしに来たの?」
「くっ!!本日はこちらをお届けに参りましたの」
悔しさに顔を歪ませながらも、3分だけと約束して、王太子の執務室に通されたレティシアは、アルフレードに大きな封筒を差し出した。
「何これ?」
アルフレードの言葉に、レティシアは得意げな表情を浮かべる。
「失恋で夜な夜な涙で枕を濡らしている、お気の毒な当て馬王太子殿下に、わたくしがご提案するのは、新しい恋を見つける事ですわ。こちらはわたくし自らの手で厳選した、王太子妃、そして後の正妃にふさわしいご令嬢達の、釣書と絵姿です。さらに、令嬢ごとに私からのおすすめポイントをまとめたものもおつけしております。もちろん、私ほど好条件の令嬢はなかなかに難しいのですが、殿下のお好みに合わせたお相手を厳選いたしましたの」
「……レティシア、それで本音は?」
「殿下には早々にご結婚して頂きませんと、わたくしが行き遅れの烙印を押されてしまいます。わたくしそんなのは絶対に嫌です。ですから、殿下には一刻も早く、ご結婚いただきます」
「君って本当に……」
「強欲? 」
「うん。ぶれないね」
アルフレードの言葉に、レティシアは咲き誇る大輪の薔薇のような笑みを浮かべた。
「本当に欲しかったものを手に入れた今のわたくしには、それは 褒め言葉ですわ。 それではまずは1人目から。ローリンガール国第二王女。18歳。国王に溺愛されて育ち、少々わがままですが、王妃として相応しい人材ですわ。持参金に加えて、我が国との堺のハルニア領を与えられており、豊かな農地に加えて、鉄鋼業も盛んで」
「...……レティシア。説明は必要ない」
「まあ、そのために、お忙しいアルフレード殿下に3分!もの、お時間を頂きましたのに。聞いても損にはなりませんわ。女性には女性ならではの情報網がありましてよ?」
「……それはそうなのだろうね。君の情報網の正確さは身にしみてわかっているよ」
アルフレードは珍しく、片手で顔を覆ってため息を吐き出した。
「まあ、お珍しい。完璧王太子殿下が人前でため息など……。アルフレード殿下がどれほど嫌がっても、わたくしのためにも、殿下のご婚約が決まるまで、わたくしはこれまでどおり通わせて頂きますわよ?」
「……そう。好きにして」
「ああ、ですが殿下のご意見には最大限に配慮致しますわ。ご令嬢への条件にご希望はございますかしら?もちろん、人に言えないような身体的な好みも熟考致しますわよ?」
レティシアの言葉にアルフレードが僅かに微笑んだ。それはいつもとはどこか違う笑みだった。
「君のような人かな」
「は?」
レティシアは目を見開いた。そしてその本心を探るように、僅かに目を眇め、アルフレードを見据える。
「王妃に相応しい地位、教養、マナー、人の上に立つ為政者としての考え方。……そして何よりも、私の心を求めない相手」
「それって……」
「もちろん、妻になる人には誠心誠意尽くすつもりだし、妃としても女性としても、蔑ろにするつもりはない」
数秒の沈黙の後、レティシアは微笑み、深く臣下の礼をとる。
「かしこまりました。我が君。誠心誠意、殿下のお心にそった素晴らしい女性を探させて頂きます」
その所作の美しさに、アルフレードの近くに控える秘書官は僅かに目を見張った。指先まで完全に計算されつくした礼は、見るものを圧倒する。
「ではわたくしはこれにて失礼致しますわ。よろしければ、今度お茶でもご一緒して下さいませ。やけ酒にもお付き合い致しますわよ?」
「既成事実は?」
「残念ながら売約済みですの」
艶やかに微笑むレティシアの姿を見て、アルフレードは、文字盤の下の歯車が透けて見える懐中時計に視線を落とした。
「ふふ、それは残念。ピッタリ3分。いつもながら見事だね。では、帰り道には気をつけて」
アルフレードは自らの手で扉を開けて、レティシアを見送った。
レティシアが王太子の執務室を出た後、アルフレードは窓の外に視線を向けた。陽の光に、僅かに目を細める。窓の向こう側には、王太子のためだけに存在する美しい庭園が広がっている。
そこに許可なく立ち入る事ができる者は、数少ない。
「これまでレティシアから貰った釣書は、全てエリアスに渡してくれる? 私は30分ほど散歩してくるから」
「今庭園に行けば、レティシア様と鉢合わせるのでは?」
「いや、もうレティシアは庭園には行かないよ。だって、行く意味がない」
「……ああ、そういう事でしたか。殿下はまたも当て馬にされてしまった訳ですね」
秘書官の言葉に、アルフレードは苦笑した。
「そうみたいだね。気心がしれて、愛をもとめないレティシアは、彼女の次に条件が良かったのに。まあ、レティシアはエリアスに譲ることにするよ。さすがに弟の16歳からの想い人を奪ったりは出来ないしね」
「お優しいですね」
「そうだろう?なのに何故最凶王太子とか呼ばれるんだろうね?」
部屋の扉に手をかけたアルフレードに、秘書官が思い出したように声をかけた。
「そうだ、殿下。闇オークションでドールを競売にかけた関係者全員の処刑が終わりました」
「そ、お疲れ様。後はいつものようにして。あの子には決して知られないように」
「はい、問題のないように処理しておきます」
秘書官の言葉に、アルフレードは満足げな表情で部屋を出た。庭園の入口に護衛を待たせて、1人、奥まった目立たない場所へと向かう。
1歩足を踏み入れるごとに、アルフレードの視界は鮮やかに色付いていく。
周囲の木々は、唐紅や朱色に浅葱や柿色、さまざまな色に染まっている。地面は色付いた落ち葉が敷き詰められていて、鮮やかな絨毯のようだった。木漏れ日の中、サクリ、サクリと、落ち葉を踏みしめながら歩くアルフレードの視界に、木々の中にそっと佇む目立たないガゼボが映る。
「お邪魔しても良いかな?」
ガゼボのなかの椅子には、片眼鏡をかけ、胸には文字盤の下の歯車が透けて見える懐中時計を首にかけたうさぎのぬいぐるみが鎮座していた。
「いらっしゃいませ。本日2人目のお客様ね。秘密のお茶会にようこそ。さあ、遠慮なさらずどうかお掛けになって、お兄様」
ガゼボの奥で振り向いた夜明け色をした瞳の少女は、その瞳にアルフレードの姿を映して、純粋な微笑みを浮かべた。
────────────
最後まで読んでくださりありがとうございました。
本編、『一年後に死亡予定の嫌われ婚約者が、貴方の幸せのためにできること (モブで悪女な私の最愛で最悪の婚約者)』も、よろしければのぞいてみてください。
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あちらの話からこちらに来ました。
ちょうど第二章が終わったところでこのお話に気付いたので、なかなかいいタイミングで読めたのではないかと思います🥰
この世界観がとても好きです.。◦♡
あちらも楽しみにしています🎶
感想に気づくのが遅れ、お返事遅くなり、申し訳ありません。こちらまで読んでいただきありがとうございます。
ようやく向こうの時系列がこちらに追いつきほっとしてます。
是非是非向こうもこの先お付き合いくださいませ。
ルイス達のお話からきました。裏話のような感覚もあってとても面白かったです!!!アルフレードの恋の行方も楽しみにしておきます(´∀`)
ありがとうございます。
両方のお話を読んでくださっている方には、アルフレードが一番人気で、とても嬉しいです。ルイス達のお話も、アルフレードはキーパーソンの一人なので、ぜひあちらの方もお付き合いくださいませ。
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読んでくださってありがとうございました。
この話は、モブで悪女な私の最愛で最悪の婚約者のメンバーが、ほぼ出揃った話ですが、文体もテイストは全くちがって、向こうはシリアス系ですが、よろしければあちらもお付き合いくださいませ。