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21 ※アレンside
しおりを挟む人間はほんに、面白い
儚く、愛しきものよ
ゲイルは特に小さい時から知っておるので
成長を感じられるのも、とても良い
最近、マリーという娘が異世界からやって来た
こやつがまた、我を無意識に見る事が出来声まで聞こえる
我は"見せ"ぬ限り余程で無ければ、人に見られる事は無い。
声に至っては気に入ったものにしか聞かせる事も無いのだ。
神の祝福をその身に宿し、癒しの力を持つ
マリーはその【余程】と言う事になる。
とても、面白い
ゲイルが『学園』とやらに行っている時にも
面白い奴は居たがな。
彼奴は煩いので、好みでは無い。
マリーは恥ずかしさの余り、幼子でも無いのに我に抱き着いてくるような奴だ。
飛び抜けておる。
あの時は驚いたが、マリーの魔力は心地良いのでな
許す事にしたのだ。
表情がコロコロ変わり、この世界の事を…
何よりゲイルの事を知っており
好いておる
だが、好いておるのに
一定の距離を置き、近付く自分を許さない
恋情…というには、拙く
違うもののように感じる
だが、愛だ
全く持って矛盾しとる。
家族や友人へのそれ、とは異なる愛
我の知らぬ人間の感情
故に、興味が有る。
何より、ゲイルが心を許しておるのだ
我には時間が有る。
奴等がどれ程、我を楽しくさせてくれるか
高みの見物といこうかの
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