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第4章 学園生活
第24話 〝纏い・剛〟
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それから生徒たちはウィルギスの指示の下数組に分かれて、各指導員のもとで戦闘についてレクチャーを受ける。
それぞれの指導員が名のある冒険者達だけあり、的確にその生徒の適性を判断していく。
ルーズハルトに至ってはどの戦闘方法もしっくりこず、人並みという評価を受ける状況であった。
「やっぱりダメか……」
「しょぼくれているなルーズハルト。」
ルーズハルトがどうにもうまく行かず、テンションがだだ下がりをしている頃、ニヤニヤと笑いながらマクスウェルが近づいてきた。
「マクスウェルさん……。それが……」
色々な武器や戦い方を見てもらったものの、自分にあった戦い方を見つけられないとぼやくルーズハルト。
マクスウェルもなにか考えているようで、二人でウンウンと唸り声を上げる。
「そういえばオーフェリア様とはどんなトレーニングをしていたんだ?」
「母さんとは木剣とかでした。と言っても魔法の制御が中心だったんて、とりあえず持っているって感じで……」
なにかヒントになればと思い聞いてみたものの、特にヒントにはならず困り果てるマクスウェル。
「ルーズハルト、次は君の番だぞ?」
「あ、分かった。ありがとうクリス。」
マクスウェルと話に夢中になっていたようで、自分の番と気が付かなかったルーズハルト。
クリス・ベントガーは取り分けルーズハルトを敵視していないクリスメートの一人であった。
背丈はルーズハルトより少し高めで、体型はややぽっちゃり気味。
燃えるような赤い髪が自慢だといつも語っていた。
出自も商家というだけあり、バイトとの繋がりからルーズハルトの事を小耳にはさむ程度には知っていたのだった。
「よし、では次の組だな!!わたしの名前はリリック・マーガス!!格闘家だ!!」
ルーズハルトたち4名が整列すると、いきなり大声で自己紹介を始めたリリック・マーガス。
身長は150cm程と小柄で、引き締まった体が特徴的だった。
道着を身に着けており冒険者としてはかなりの軽装に思えた。
「ん?どうした!?元気がないぞ!?」
まくしたてるように声を上げるリリックにたじろぐルーズハルトたち。
その引きつった表情を知ってか知らずか、リリックは話を先に進めていく。
「格闘家とはつまり無手!!と言いたいところだが、そんなことしたら依頼中に死んてしまう!!だから我々格闘家たちはの試行錯誤の末行き着いたのだ!!〝纏い〟という戦闘方法を!!」
リリックはなにか思いの丈をぶつけるように拳を高く天へと突き上げた。
「見たまえ!!これが〝纏い〟だ!!」
突き上げた拳から光が溢れ出し、リリックを覆い隠していく。
やがてその光はリリックの体全体を覆い、膜のようなものを形成していった。
「これが〝纏い〟の初歩。〝纏い・剛〟だ!!さあ、誰でもいい!!すぐに攻撃してこい!!」
いきなりの宣言に戸惑いを隠せないルーズハルトたちだっかが、折角なのでと攻撃を仕掛けてみた。
だがどの攻撃も尽くその膜に阻まれ、リリックに届くことはなかった。
「〝纏い・剛〟はつまり動ける全身鎧のことを言うのだ。つまりこの硬質化した魔力で殴ると……」
今度は突き上げていた拳を地面にめげて振り下ろすリリック。
驚きのあまり一緒にいた女子生徒が目を背けてしまった。
ゴガン!!
なにか硬いものが地面にぶつかったような音とともに、リリックの足元には小さな凹みができていた。
「軽くやっただけでこれだ。つまり全力ならどうなるか、言わずとも分かるだろう?」
膝についたホコリを払いながら立ち上がるリリック。
ルーズハルトは現代日本にいた頃を思い出していた。
自分が学んてきたことをそのまま応用していけばいいのではないかと。
「じゃあ格闘戦について適正を見ていこうか。やることは簡単だ。〝正拳突き〟という拳を突き出す基本的な技だ。だが、基本にして真髄とも言えるものだから心してかかるように!!」
「はい!!」
それからリリックから構え方や打ち方を習い、いくつかの動きを行ってみた。
ルーズハルト以外の生徒はどうもしっくり来なかっったようで、首を傾げていた。
「リリックさん、質問いいですか?」
「どうぞ!!」
あらかた動きを終えた生徒のうちの一人、クリスが手を挙げる。
「この〝纏い・剛〟は剣術などには応用できますか?それと他の魔法を使えますか?」
「いい質問だ!!」
リリックは嬉しそうに腕を組んていた。
それからリリックはこの〝纏い〟についてのデメリットを話し始めた。
何を隠そうこの〝纏い・剛〟は射出系魔法と相性がすこぶる悪いのだ。
装備したもの全てに魔力の層で覆い隠してしまうため、杖等の補助具を起点とした魔法はその膜の外に放出できないのだ。
発動起点を膜の外にできれば問題ないのだが、そんなことをしてまで〝纏い・剛〟を使用するより、普通に他の魔法などを鍛えたほうがよほど効率的だというのが一般的常識となっていた。
「ありがとうございます。」
「なんの!!ただメリットもある!!魔力効率がすこぶるいいのだ!!後は肉体強化系との相性は全職種ナンバーワンだ!!」
リリックはにかりと笑い、その日に焼けた肌とは対象的な
真っ白な八重歯を見せていた。
「リリックさん、明日も教えてもらえますか?」
ルーズハルトは意を決してリリックにそう告げたのだった。
それぞれの指導員が名のある冒険者達だけあり、的確にその生徒の適性を判断していく。
ルーズハルトに至ってはどの戦闘方法もしっくりこず、人並みという評価を受ける状況であった。
「やっぱりダメか……」
「しょぼくれているなルーズハルト。」
ルーズハルトがどうにもうまく行かず、テンションがだだ下がりをしている頃、ニヤニヤと笑いながらマクスウェルが近づいてきた。
「マクスウェルさん……。それが……」
色々な武器や戦い方を見てもらったものの、自分にあった戦い方を見つけられないとぼやくルーズハルト。
マクスウェルもなにか考えているようで、二人でウンウンと唸り声を上げる。
「そういえばオーフェリア様とはどんなトレーニングをしていたんだ?」
「母さんとは木剣とかでした。と言っても魔法の制御が中心だったんて、とりあえず持っているって感じで……」
なにかヒントになればと思い聞いてみたものの、特にヒントにはならず困り果てるマクスウェル。
「ルーズハルト、次は君の番だぞ?」
「あ、分かった。ありがとうクリス。」
マクスウェルと話に夢中になっていたようで、自分の番と気が付かなかったルーズハルト。
クリス・ベントガーは取り分けルーズハルトを敵視していないクリスメートの一人であった。
背丈はルーズハルトより少し高めで、体型はややぽっちゃり気味。
燃えるような赤い髪が自慢だといつも語っていた。
出自も商家というだけあり、バイトとの繋がりからルーズハルトの事を小耳にはさむ程度には知っていたのだった。
「よし、では次の組だな!!わたしの名前はリリック・マーガス!!格闘家だ!!」
ルーズハルトたち4名が整列すると、いきなり大声で自己紹介を始めたリリック・マーガス。
身長は150cm程と小柄で、引き締まった体が特徴的だった。
道着を身に着けており冒険者としてはかなりの軽装に思えた。
「ん?どうした!?元気がないぞ!?」
まくしたてるように声を上げるリリックにたじろぐルーズハルトたち。
その引きつった表情を知ってか知らずか、リリックは話を先に進めていく。
「格闘家とはつまり無手!!と言いたいところだが、そんなことしたら依頼中に死んてしまう!!だから我々格闘家たちはの試行錯誤の末行き着いたのだ!!〝纏い〟という戦闘方法を!!」
リリックはなにか思いの丈をぶつけるように拳を高く天へと突き上げた。
「見たまえ!!これが〝纏い〟だ!!」
突き上げた拳から光が溢れ出し、リリックを覆い隠していく。
やがてその光はリリックの体全体を覆い、膜のようなものを形成していった。
「これが〝纏い〟の初歩。〝纏い・剛〟だ!!さあ、誰でもいい!!すぐに攻撃してこい!!」
いきなりの宣言に戸惑いを隠せないルーズハルトたちだっかが、折角なのでと攻撃を仕掛けてみた。
だがどの攻撃も尽くその膜に阻まれ、リリックに届くことはなかった。
「〝纏い・剛〟はつまり動ける全身鎧のことを言うのだ。つまりこの硬質化した魔力で殴ると……」
今度は突き上げていた拳を地面にめげて振り下ろすリリック。
驚きのあまり一緒にいた女子生徒が目を背けてしまった。
ゴガン!!
なにか硬いものが地面にぶつかったような音とともに、リリックの足元には小さな凹みができていた。
「軽くやっただけでこれだ。つまり全力ならどうなるか、言わずとも分かるだろう?」
膝についたホコリを払いながら立ち上がるリリック。
ルーズハルトは現代日本にいた頃を思い出していた。
自分が学んてきたことをそのまま応用していけばいいのではないかと。
「じゃあ格闘戦について適正を見ていこうか。やることは簡単だ。〝正拳突き〟という拳を突き出す基本的な技だ。だが、基本にして真髄とも言えるものだから心してかかるように!!」
「はい!!」
それからリリックから構え方や打ち方を習い、いくつかの動きを行ってみた。
ルーズハルト以外の生徒はどうもしっくり来なかっったようで、首を傾げていた。
「リリックさん、質問いいですか?」
「どうぞ!!」
あらかた動きを終えた生徒のうちの一人、クリスが手を挙げる。
「この〝纏い・剛〟は剣術などには応用できますか?それと他の魔法を使えますか?」
「いい質問だ!!」
リリックは嬉しそうに腕を組んていた。
それからリリックはこの〝纏い〟についてのデメリットを話し始めた。
何を隠そうこの〝纏い・剛〟は射出系魔法と相性がすこぶる悪いのだ。
装備したもの全てに魔力の層で覆い隠してしまうため、杖等の補助具を起点とした魔法はその膜の外に放出できないのだ。
発動起点を膜の外にできれば問題ないのだが、そんなことをしてまで〝纏い・剛〟を使用するより、普通に他の魔法などを鍛えたほうがよほど効率的だというのが一般的常識となっていた。
「ありがとうございます。」
「なんの!!ただメリットもある!!魔力効率がすこぶるいいのだ!!後は肉体強化系との相性は全職種ナンバーワンだ!!」
リリックはにかりと笑い、その日に焼けた肌とは対象的な
真っ白な八重歯を見せていた。
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